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勝手に、ドラマアルデミー賞2005
(10月〜12月クール)




 ドラマアルデミー賞とは、私、有 パチ夫の独断と偏見で各部門において、すばらしいと思ったドラマをその当事者には決して知られることなく、表彰してしまおうではないか、というコーナーです。だから、本家のドラマアカデミー賞ではなくて、アルデミー賞、うさんくさいでしょ?この賞は1クールにつき、それぞれ発表され、1年の終わりには、その各クールの受賞作の中でもっとも優れた作品にアルティメット・アルデミー賞を授与したいと思います。それでは、2005年ラストは10-12月クールです。

野ブタ。をプロデュース
9部門
あいのうた
4部門
1リットルの涙
2部門


総評

 この枠に興味をそそられるドラマがなかったというか、年末がちょっち忙しかったからというか、最後まで見た作品は3本しかございませんでした。申し訳ありません。私があまり興味を覚えなかった「花より男子」とか「熟年離婚」、「危険なアネキ」(内容の評判はボロクソでしたが)なんかが高視聴率を取っていたわけですので、ちょっと選択ミスをしたなあ、と反省しております。
 今クールは実に珍しく日テレのドラマが2つともかなりの強さを発揮したクールでございました。その中でも、「野ブタ。をプロデュース」は話の内容としてもこれといってダメだった回はなく、視聴率を見てみても、実に1クール通して安定した力を見せてくれた。やはり、安定感の勝利だろう。「あいのうた」も視聴率は案の定、低かったが、なかなかいいドラマだった。ただ、一番盛り上がったのが、第7話あたりで、私の目にはそれ以降が若干、盛り下がったかというか、同じ理論の繰り返しというように見受けられた。日テレ以外で唯一、見ていた「1リットルの涙」だったが、各方面での評判はかなり高かったが、個人的にはかなりの面でイマイチ感の抜けない1作であった。



作品賞
日本テレビ

 「野ブタ。」の強みは、その安定感にあった。脚本、演技、演出にこれといって目立ったダメな回がなく、1クール通して、実に均質的に楽しめた。



演出賞
岩本仁志、佐久間紀佳ほか

 高校が舞台ということもあり、全体的にスピード感溢れるアグレッシブな演出に徹していた。その中で、心の惑いを表現するために、映像表現を工夫してみたり、どことなくノスタルジーを感じさせる部分も効果的。そして、社会に蠢く悪意を表現するための「女王の教室」と似たようなダークトーンの演出への転換も見事。

脚本賞
木皿 泉

 「野ブタ。」の成功はこの方の脚本に依拠する部分が多いんじゃないかな。ジャニーズものでも、こういう脚本家さんが書いてくれれば、ただのアイドルドラマではなく、これほどまでに個性のある作品が出来るのだと思った。各回に割り振られたメッセージというのにもグッときたし、それをストレートな台詞で語るのではなく、独特の小ネタやたとえを使ってみたり、実に台詞にウィットが富んでいた。



主演男優賞
玉置浩二

 「野ブタ。」の亀梨も予想以上に好演していたが、主演男優賞はやはり、玉置さんかな。やはり、一番のポイントは役にピッタリだったという点に尽きるかな。いつもニタニタ笑っている役柄だったが、そういういい人イメージが玉置さんにはあるし、自然に見えるというかね。その笑顔の裏には隠された理由があるのだけど、そのために時折、見せる笑顔の中の実に切ない表情が見事だったと思う。

主演女優賞
沢尻エリカ

 最後の最後まで、菅野美穂にしようか、沢尻エリカにしようかで悩んでいたのだけども、「あいのうた」は最後にきて、これといって役柄に大きな変化がなくなってしまったという嫌いがあって、それに対し、「1リットルの涙」は病状が進行し、悩み、葛藤するというくだりが最後の最後に残されていた。若干、「1リットルの涙」の亜矢さん像はいい子に描きすぎという感があったものの、物語の終盤の好演を評して沢尻さんといたしました。



助演男優賞
山下智久

 これまでは山下の演技はまるで買っていなかったのだけども、このドラマでちょっと見直した。やっぱり、脚本なのよ。最初のうちは、「池袋ウエストゲートパーク」の窪塚洋介の二番煎じかと思ったが、「だっちゃ」なり「コン」とか訳の分からん言動が次第にハマっていき、最後にはしっかりと彰というキャラが自分のものになっていたかな、と思う。こういうジャニーズの子っちらは演技の勘はそれなりにあるが、脚本がダメでも強引に自分のキャラを作ってしまうほど力はない。こういう優秀な脚本に恵まれれば、キャラクターの芯がしっかりとしたものになって、好演を引き出すことができるんだろうね。あと、「あいのうた」の小日向文世さんもよかったけど、物語への貢献度から推し量り、山下にいたしました。

助演女優賞
堀北真希

 いやいや、これは間違いなくだね。あの暗さ全開の役どころをかわいく見せてしまうのだから、それは堀北さん自身が持つ演技力というか、魅力に依拠する部分がかなり多かったと思う。堀北さんがしっかりとしていなければ、このドラマは成立していなかったと思うし。私はこのドラマまではその存在は知っていたけども、堀北真希という方を女優としてはあまり意識してはいなかった。だが、このドラマで結構、その作品ごとにいろいろと色を変えられる器用さを併せ持っている人なのだな、と確認できた。これはこれからの活躍にかなりの期待がかかる。「あいのうた」でも和久井映見が久々にインパクトのある役をやって、好演を見せてくれていたのも印象的だったが、今回は堀北真希にさせていただいた。



撮影賞

 場面場面のテンションによって、撮影手法を変えてみたりとか臨機応変に対応しているところがよかった。印象的だったのは、学園祭の回でのめまぐるしいまでの場面の転換。手持ちカメラを駆使して、あれを描ききっただけでも見事なもの。

編集賞

 このドラマもなかなか画の構成がうまかった。ライティングとか、光と影の度合いとかがよく、大人の寓話っぽい話にマッチした画作りをしていたなあ、と思った。撮影賞をあげてもよかったが、撮影という面で言えば、「野ブタ。」のほうがよかったので、あれだけの映像をうまく組み立てたということで、編集賞を。



美術賞

 これも一番びっくりした回は学園祭のときのシーン。あれはよく出来ていた。学生の作ったような感触は持たせながらも、カット割りをしっかりと計算に入れたプロの作りも垣間見れた。その他、このドラマは実に小物が多く、毎回、ユニークな小物に楽しませていただいた。

衣装デザイン賞

 学園ものらしく、制服のデザインがなかなか。それ以外にも、ダサかった野ブタを変身させた後の衣装とか、制服に文字を書き入れた展開をしたりとか、衣装を使っていろいろと遊んでいたのがよかった。その他にも、堀北真希に巫女さんの衣装を着せたり、宇梶さんにマフィア風の衣装を着せたりと、小ネタもよろしい。



作曲賞

 これは玉置さんの主題歌「プレゼント」も含めて。玉置さんの主題歌もとてもいい曲なのだけど、主題歌としてのパワーは「青春アミーゴ」には負けるかな、というのがあるけど、「青春アミーゴ」に比して、ドラマのBGとしての貢献度は「プレゼント」のほうが高い。菅野祐悟さんの音楽もよかったし、玉置さんの主題歌との合わせ技で受賞ということです。

メイキャップ賞

 これは私の中だけでのことだと思っていたが、あいちゃんに変わっていくたびに菅野美穂が美しくなっていっているように思えた。しかし、それはあながち間違いではなかったらしく、台詞の中にそのような文言があったことから、恐らく製作スタッフもちょっとずつ菅野さんを美しく変化させていったのであろうと推察できる。あくまでナチュラルに話の変化に合わせて変化をつけていったということで、大変見事な技術だと思う。



主題歌賞
青春アミーゴ/修二と彰

 まあ、年間の売り上げNo.1ですからね、選ばないわけにはいかないでしょう。ジャニーズものには珍しく、この曲の購買層は30代の方が多いらしく、ノスタルジックな懐かしいメロディと歌いやすさ、この2つを持ち合わせた曲だったと思う。そして、この曲がドラマの中のキャラクターをそのまま飛び出させたものであるというのもいい。思いっきり他局の番組でお二方が「コン、コン」と言っている姿も笑わせてもらった。

タイトルバック賞

 「野ブタ。」のCGアニメーションのタイトルバックもよかったものの、「1リットルの涙」では話の内容に合わせ、微妙にタイトルバックを変化させていたり、原作の「1リットルの涙」からの引用を出したりさせていて、個人的にはドラマ本編よりもそのタイトルバックに出てくる言葉の力のほうが感動的だったかな、とも思った。

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