プロポーズ大作戦
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放送後の感想
「サプリ」と「危険なアネキ」の演出・脚本コンビが作るドラマということで、当初はまるで期待していなかったものの、結果的にはまあまあうまく作ったドラマだったといえると思う。山下智久さん、長澤まさみさんという勢いのある主演2人の魅力をうまく利用しつつ、ベタと切なさを基調とした展開で最後まで押し切ったのは逆に正解だったかもしれない。
過去への干渉は本来だったら、未来を大きく変えるものであると思うけど、そうしたSF的な要素はほとんど考慮に入れず、毎回、過去→現在の往復で最後まで引っ張るという単純な構成だった。もっと伏線を巧みに入れ込んだりするという手もあっただろう。しかし、このスタッフはそうした手間のかかることをすることを拒否し、あくまでも身の程を知った作りに終始したということだろう。タイムスリップという設定を持ち込むことで、高校時代から社会人までの健と礼の関係性をオイシイ部分だけを抜粋して描けるという利点もあったし、ドラマにおける時間の省略の問題をクリアしたということで、それが逆に功を奏したといったところだろうか。
構成等工夫の余地は多くあると思うので、積極的な評価はできない作品であるが、同クールの中で唯一、視聴率20%超え、平均15%超えを達成し、月9枠で当初の予想以上の仕上がりまで持っていったというのだから、一定の評価は加えたい。まあ、このドラマの雰囲気作りにかなり貢献したのは、桑田佳祐氏の主題歌であるのは間違いがないことだけは加筆しておこう。挿入歌として、ピアノVer.のインストとして、そして、エンドロールでの主題歌として、1話の中で毎回、3回もかかっていたからね。それにしても、「サプリ」と「危険なアネキ」では落ち込んだ人たちがこれだけのものを作れるのだから、I東M咲さんというのは鬼門の女優なのだろうな…。
第11話(最終回) 6/25放送 視聴率20.9% 演出:成田岳
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
結局は、こうなると思っていたけども、健(山下智久)は過去を変えるのではなくて、現在の自分を変えなければ意味がないのだ、と思うにいたる。それはそれで、分かるには分かるけど、これまで散々、過去に行ってきたのに、最終回になって、そんなこと言われちゃあ、元も子もない気がするなあ。
やはり、現実には過去に戻ることなど不可能なのだから、人は何かを変えたいと思えば、今の自分を変えるしかない。そういった現実問題を考えれば、こういった結末に結びつくのは必然かもしれない。だが、ここが連続ドラマの難しいところで、10回も同じような構成で過去→現在を繰り返してきた中で、そうした正論を突きつけられると、今更感が否めないわけよ。よくよく考えれば、初回には既にその伏線があったのだから、最初からこの結末は決まっていたということか。
それで、健はラストハレルヤチャンスを終え、戻ってくると、いつもとは違い、スライドショーが始まる前の結婚式場に戻ってくる。健は友人代表の挨拶で、ほぼ反則のような結婚式本番でのプロポーズとしか思えないことを始めるわけだ。それで、すっかりと心を動かされた礼(長澤まさみ)はここにきて、思いが揺らぎ始める。そこにいい人化した多田(藤木直人)、妖精(三上博史)らの後押しでウエディングドレスのままで出て行った健を追いかけることとなる。
さあ、どうなるのかというところで、いきなりのエンドロール。何と結末をエンドロール後に見せるという編集。その結末は、月9らしからぬかなり間接的なもの。これは賛否が分かれそうな結末を持ち出したなあ、と思った。結局、健のプロポーズ大作戦は成功したということでいいのだと思うけど、礼は結婚を控えた身だし、多田の立場を踏まえると、これまでの月9のような直接的な画は不適切と考えたのかもしれない。
それはそれで一理あるとは思うけど、これまでこのドラマはベタ路線を歩んできたわけだし、15分延長で散々引っ張った挙句に、このフワッとしたおちでは釈然としない気持ちが残るのもまた真である。個人的にはあそこまでフワッとしたものではなく、かといって王道すぎるのではなく、その中間あたりで寸止めするくらいがいい按配だったような気がする。
とはいえ、分かりきった結末でも、どうなるのかと少しは見入っていた自分がいたし、2人の関係性や台詞の中からは切なさはよく醸し出されていた。加えて、前回のドレスでの全力疾走といい、今回の肩と背中の開いたウエディングドレスでの全力疾走といい、長澤まさみさんの隠れアピールポイントである発達した胸の上下運動を巧みにクローズアップさせ、いつはみ出すかとヒヤヒヤさせるサスペンス演出は的を得ている。個人的には、あれはかなりオイシイ画であったのは確か。
第10話 6/18放送 視聴率17.2% 演出:成田岳
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今回は、ラスト・ハレルヤ・チャンスということで、どう最終回につなぐのか、と思っていたが、ここ数回のように無理矢理話をこじつけるのではなく、二話完結という形をとり、初めて、1枚の写真のエピソードが次回へとつながるという構成になっていた。
今回は、結婚式直前ということで、健(山下智久)ら5人揃って、礼(長澤まさみ)の結婚式の準備を手伝うということに。その準備の一環で、礼の父母(森本レオ、宮崎美子)に久々に会う健。まあ、ここまでほとんど全くといっていいほど、話には絡んでこなかった礼のお父さんとお母さんだったが、無関係な人でも涙腺を刺激するのが、お父さんのスピーチということで、父の言葉は反則技のような気もするが、やっぱり、グッときてしまう。
さらに、礼の母から、いつも礼が健の話をしていて、じいちゃん(夏八木勲)も含め、お母さんも礼は健と結婚すると思っていたと伝えられて、後悔の念が積もってきてしまう。多田(藤木直人)の建築の新人賞の受賞パーティーの席で、思いが頂点に達した健は礼を会場から連れ去ってしまう…。
さあ、最終回、どうなるか。個人的には、「卒業」のようなラストになるしか、収拾がつかないような気もするけど、そこは脚本家さんのアイデアで最後くらい意外な展開での幕引きを期待したい。
第9話 6/11放送 視聴率18.1% 演出:初山恭洋
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今回からは、大学時代も終わり、5人それぞれが違う道を歩み始めている。健(山下智久)と幹雄(平岡祐太)は社会人として就職し、礼(長澤まさみ)は大学院に進み、エリ(榮倉奈々)と鶴見(濱田岳)はフリーターになっている。
今回は、多田(藤木直人)が礼にプロポーズをする日ということで、そのプロポーズを阻止しようと、健が奔走するという内容。しかし、時既に遅しということなのか、過去とは違った思い切った行動に移ってみたはいいものの、結局、過去とまるで同じ展開に。やっぱり、ダメだったか、というため息が漏れる内容だったと思う。
それでも、エリと鶴見の付き合うことになるくだりのやり取りは悪くなかったと思う。始まったあたりは、エリや鶴見の極端なキャラに馴染めなかった面もあるが、今ではドラマにおけるいいアクセントになっている。
これが最後の一枚の写真ということで、あと2回どうするのか、と思っていたら、幹雄が気を使って、最後に1枚プラスしてくれて、次の写真がラスト・ハレルヤ・チャンスなんだと。本当に最後まで、このドラマは写真からタイムスリップするという構成を頑なに固持したな。構成を工夫しようというよりも、安全性を重視した感があって、完全にはほめられたものではないが、結局、それがいい方向に向いているのは確かな気がする。
第8話 6/4放送 視聴率19.1% 演出:成田岳
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
残り4話を残して、タイムスリップをやめることになるわけもなく、あっさりと妖精(三上博史)が再登場。幹雄(平岡祐太)もあっさりとタイムスリップしていたことを見抜いていたりと、このあたり、まあ、実に都合のよい展開だ。
今回は、多田(藤木直人)が礼(長澤まさみ)に告白してしまったことから、礼を忘れて、健(山下智久)自身が結婚式会場にいないという未来を作ろうという展開に。しかし、礼を忘れようとすればするほど、礼への気持ちを忘れないことに気付く健。
ストラックアウトが出てきた時点で、景品取るまで投げるんだろうなあ、とは思ったが、そのまま素直にその通りの展開だったりと、相変わらず展開はベタ丸出し。だけども、無心に投げ続けることで、礼の気持ちを忘れようとしても、さらに強くなる思いというあたりの、健のそのときの思いみたいなものはうまく描出できていたと思う。そして、5人の友情に言及したくだりも悪くない展開だった。
ということで、都合よかったり、ベタすぎて苦笑だったりという部分は残っていながらも、その回のテーマとなっている健の感情なり、礼の感情はうまく伝わってきている。このあたりが、このドラマも悪くないか、と思わせてくれるポイントなのだろうなあ。
第7話 5/28放送 視聴率14.6% 演出:加藤裕将
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今回は、ウジウジ健(山下智久)の回。健はこれまでも実にウジウジ君だったけども、今回のウジウジは至極だった。
今回は、多田(藤木直人)が礼(長澤まさみ)に告白する前に、それを健が阻止しようとするお話。健はいろいろとタイミングを伺うのであるが、それが後手後手に回ってしまい、ことごとくタイミングを逸してしまう。そうした一大事のときだというのに、人がいい健は鶴見(濱田岳)のことを心配したり、恋敵であるはずの多田に罪悪感を感じたりと、邪念が入りまくり。それで、予期せぬ間に、多田が礼に思いを告白してしまう。
これで、意気消沈の健はそのまま現在に戻ってきてしまう。多田さんの自分の気持ちに正直な態度と自分の態度の煮え切らなさを照らし合わせた健は、妖精(三上博史)にもうタイムスリップはしない、と告げる。まあ、実にイラッとくる展開だった。それでも、この苛立ちは私自身も分からないでもないんだよなあ。もしかしたら、その苛立ちはそんな自分への苛立ちなのかもしれないな、と。
タイムスリップはやめだと、言っても、なんだかんだと理屈をつけて、次回では普通にタイムスリップをするんだろうなあ…。
第6話 5/21放送 視聴率17.4% 演出:成田岳
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
前回で写真のくだりにひとひねりあったかと思ったら、無理矢理こじつけて、今回もタイムスリップして戻ってくるというお決まりの展開に。どうやら、このドラマはこの構成を頑なまでに固持し続けるつもりらしい。
今回は、まさに月9ドラマらしい、すれ違いの連続の回。あまりに劇的なすれ違いを見せられるものだから、見ているこちらは少々、むずがゆい。健(山下智久)が憎まれ口を叩いたかと思えば、今度は礼(長澤まさみ)が憎まれ口を叩く。互いに気持ちに素直になれずにいて、ひとりになってから考え直して、気持ちに素直になろうと思って、それぞれが行動に移すのだけど、これもまたタイミングがズレてしまう。それで、すれ違っていたことに気付いた健が、礼のいる研究室に急ぐが、タイムアウトで現在にまた戻ってきてしまう…。
あまりにすれ違いまくるので、苦笑気味という面もあるのだが、健と礼の感情の推移を踏まえ、それなりにうまく話を構成してあったと思う。こういった恋愛ドラマでは、すれ違いの展開は必須要素であるから、そういった意味では及第点の内容だったのではないか。
第5話 5/14放送 視聴率16.9% 演出:加藤裕将
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
今回からは大学時代へと時代設定が変わった。とはいえ、どうやら健(山下智久)らの通っている高校は附属高校だったらしく、そのままスライド式で全員が同じ大学に進学という実に都合のよい展開に。
今回だけの出演ということで、礼(長澤まさみ)のじいさん・太志(夏八木勲)が登場。こういうじいさん系統のネタはやはり、鉄板だし、夏八木さんの渋い演技の効果もあって、この回は胸に迫るものがあった。太志さんの卵焼きにしても、最後の設計図のくだりにしても、ベタな手なのだけど、憎めない。
そして、事あるごとに連呼していた「明日やろうは馬鹿野郎」という太志さんの口癖も、礼と太志さんの関係性にしても、礼と健の関係性にしても、後々でうまく活かされていたし、細かな芸当は避けて、ベタ路線に走ってはいるが、うまく脚本が処理されていたと思う。
第4話 5/7放送 視聴率16.4% 演出:加藤裕将
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
演出家が代わったからか、反響を踏まえて脚本を調整したのかは分からないが、今回は前の3回に比べたらタッチが違ったような気がした。あっさりした印象をこれまでは覚えたが、今回はどちらかというと全体的にこっ恥ずかしい度合いが大きく、味付けは濃いめだったように思う。
前半は、シロサギやら、「古畑任三郎」やら、ルパンやら、様々なパロディネタが多く、ギャグ性はこれまでの中では最も強かったのではないか。それでも、やはり、これまで作ってきた地盤があっさり薄味だったので、正直、今回の演出は浮いていたかもしれない。初回からこういうテンションを取り入れていけばよかったのにな。後半は分かりやすく泣きの方向に話を振り、毎回、クサい展開となるが、今回はいつもに増してクサい。まあ、見ていてこっ恥ずかしいが、これも初回くらいからこのテンションでも悪くはなかったと思う。
演出のタッチがやや変わったことは悪いことではないと思うけど、さすがにもうおなじみの構成はやめたほうがいい。さすがに、飽きてきたということもあるし、一般的に考えても矛盾が出てきているような気がする。このドラマは結局、青春ドラマをやりたかったのだろうが、そのまま高校、大学における青春を描くのでは芸がないから、一ひねりするにはどうすればいいかということで、かなり便宜的にタイムスリップという構成を使っているだけのように思えてきた。
それに加え、あれだけ高校時代にさかのぼり、節目節目の思いを変えてきたのだから、その当時のその間や以後の健の感情そのものにも変化が生じなければならないと思う。健が結婚できないというのはまだいいにしても、後々の出来事がいくぶんか変化しなければおかしく、健の記憶とは違った歴史が起こることも脚本にそろそろ書き入れていかねばいけないのではないか。いくらなんでも、全く歴史がそのまま変わらないということは難しいと思うし、礼が多田ではない誰かと結婚したり、健が戻ってきたら結婚式会場にいなかったりということも考えられるはず。こういった展開を取り入れることなく、そのまま写真→タイムスリップ→青春ドラマ→結局、写真は変わったけど、元のままです、という繰り返しに終始するようだったら、タイムスリップという設定はただの便宜上の道具だったということなり、脚本上の課題として挙げられることになると思う。
これは余談だけど、それにしても、このドラマは桑田さんの主題歌をめちゃくちゃ流しているな。ドラマの途中に挿入歌として流し、サントラのピアノのインストを流し、さらに、エンドロールでもう1度流し、ということで、いいシーンは全部、桑っちょの主題歌に頼っている気もしてきた。
第3話 4/30放送 視聴率13.4% 演出:成田岳
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
そろそろ構成を工夫していかないと、さすがに飽きてきた。1枚の写真をクローズアップして、その直前の時にさかのぼるが、結局は自分は新郎の席に座っていないというこの決まりきった構成をもうそろそろ打破していかないと、問題じゃないかと思う。
多田(藤木直人)が話に絡んできたわけだが、多田は、健(山下智久)と礼(長澤まさみ)が高校時代に教育実習で健たちのクラスを受け持ったという関係性らしい。健の目的は、多田と礼の結婚を阻止するわけだけど、人のいい健はなぜか、過去のとおりに多田と礼をくっつけるようなことをしてしまうのだった…。
正直、健が悪い奴じゃないということくらいは分かったので、トコトン悪い回があってもいいんじゃないかと思うなあ。本気に結婚したい、と思うなら、見境なくガツガツいかねば。そうは分かっていても、悪い奴にはなりきれないというのが健なのかもしれないが。
なぜか、キャメロン(松本莉緒)のくだりでは、「キル・ビル」のパロディがなされていたが、お遊びだったとしてもちょっと意味の分からないネタだった。キャメロン自体も存在価値が疑問だったし。こういう小ネタもやる余裕があるなら、小ネタをふんだんにばら撒いて、ギャグを入れ込んでもOKなのようにもう少し工夫するべきだったのではないかな。
第2話 4/23放送 視聴率17.1% 演出:成田岳
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
こういう方向で攻めるというならば、まあ、見れないことはないか。タイムスリップというSF的な飛び道具を使うのではなく、主役の色に合わせた青春ドラマ色の強い色合いで見せるということなのね。
青春ドラマとしては、まあ、これでアリなんじゃないかな。下手に難しい役をやらせるよりも、スタンダードな役のほうが安心して見れるというのもあるし。前半のコーヒー牛乳のくだりは、もう少しコミックテイストを出した演出をして、ドタバタさを強調させてもよかったかもしれない。脚本も演出もどうもあっさり志向で、後半の青春ドラマならではの甘酸っぱさを見せたいという気が強いようだ。ということで、後半の気恥ずかしくなるような甘酸っぱさは悪くなかった。
このドラマはタイムスリップして、過去に変化を与えることが未来に大きな影響を与えるという効果を微塵も考えることはなく、単純に青春ドラマとして物語を立脚している。なので、青春ドラマの色が鮮明に出てくる後半になると割りとよくなってくるようだ。タイトルのインパクトやタイムスリップというネタがありながら、やっていることは意外とあっさり薄味だという気はしないでもないけど、役者に安全パイの役を与えているということもあってか、普通に見れるように仕上がっていると思う。
欲を言えば、青春ドラマ色ばかりを強調するのではなく、SF等、別のジャンルにも足を踏み入れてほしいところ。さすがに、毎回、1枚ずつ写真にまつわる過去の出来事を描くというだけでは構成としてあまりに単純すぎるから。脚本家さんにそこまでの余裕があるかは知らないけど、是非とも期待したい。次回からは過去の出来事にようやく多田(藤木直人)が登場し、ピースがつながり始めるという展開となる。
第1話 4/16放送 視聴率19.3% 演出:成田岳
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
思ったより初回から落ち着いちゃったかな、という感じがする。初回なのだから、もう少しテンション高めにやってもよかったような気がするな。
中盤あたりにちょっと落ち着いた展開になって、始まりと終わりに盛り上がりを持たせようというのが映像作品における通例。そのため、やはり、初回にある程度デカくカマすというのは必須のこと。このドラマは初回の割りには、意外と抑えてきすぎたかなという感想を持った。
妖精なんかが出てきて、タイムスリップするという展開があって、完全なるファンタジーやSFの領域に入っているのだから、そうしたファンタジーやSFの色を明確にするためにも、初回はもう少しテンション高めに、マンガ的な演出を施してしまってもよかったように思う。若い人たちを使っているということで、青春ドラマ色を初回は大きく打ち出していたけど、その色は中盤に回してもよかったような気がする。
このドラマにおけるタイムスリップのルールは、その当時の写真1枚につき1回、その直前の時間へと時を遡ることができるということのようだ。ただ、各回において、写真があって、その時に戻って云々ということの繰り返しでは飽きてしまう。だから、時間をさかのぼり、変化を加えるのだから、少しの変化が未来に大きな変化をもたらすことだってあるので、そうしたSF的要素もクリアしつつ、各回で青春ドラマばかりを地味に描いていないで、様々な色を見せながらバラエティー豊かに描いてみてほしい。
放送前の感想
ずっと思い続けてきたのに、素直になれず、思いを寄せる礼(長澤まさみ)の結婚式を客席から眺めることになってしまった健(山下智久)。今からでも過去をやり直して、自分が礼の隣の新郎の席に座りたい。そう思っていると、目の前に妖精と自称する変な男(三上博史)が現れて…。「東京タワー」で何とか危ない橋を渡り切った月9だけど、次作は山下智久さん、長澤まさみさんという勢いに乗る美男美女の人気者を主役に迎え、青春、ラブストーリー、タイムスリップ、ファンタジーといろいろ内容の詰まった月9らしい賑やかなヒット性の内容に。注目は、かつての月9全盛期を支えた三上博史さんが役者としてキャリアを積んで、再び月9に戻ってきたということ。三上さんの月9出演は1999年の「リップスティック」以来、8年ぶり。役者として成長を遂げようとする月9初主演の山下さんに、月9の先輩である三上さんが妖精という役柄でどのように主役を盛り立てるのか。ただ、懸念するところは、演出の成田さんは「サプリ」、脚本の金子さんは「危険なアネキ」と、それぞれ初めての月9で失敗しているという点かな。結局、両方、伊東美咲さん主演ということで、この人の使い方がネックだということになるのかもしれないけど、今作では前回の失敗を踏まえ、しっかりと仕上げてもらいたい。あと、キダ・タロー氏の曲は使うのかな?