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放送後の感想
やっぱり、一人の人を引き立てることを主軸に据えたドラマを作るのがいかに難しいか、この作品で十分に証明された、と思うね。いかにも木村というイメージを押し付けた役柄だけで見せていける内容のドラマでもなかろうに、それで視聴率が取れればそれでいいか、というスタンスのドラマ作りはどうか、と思う。前も書いたと思うけど、もうこの手の木村ドラマはやめて、新しい木村の使い方を考えるべきだと思う。どうせ、普通一般の人を演じさせても、浮いちゃって、後半になってダメになってくるのだから、極端な役をやらせて、いつもの木村でも違和感のないようにするとか、もっと考えないといかんね。また今から1年経った頃には、月9か日9で木村ドラマをやるんでしょうけど、また同じような役柄だったら、どんどん視聴者が離れていくような気がするな。それで、視聴率が取れればいい、と言われるかもしれないけど、このドラマは木村ドラマの中ではかなりショボめの数字ですよ。内容的には完全に失敗なのだけど、数字的にも必ずしも成功とはいえない。とにかく、この一言に尽きます。よく考えて使ってください。
Final Lap 6/27放送 視聴率24.3% 演出:西谷弘
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
何だよ、この中途半端なオチは?結局、負けてんじゃないのよ。「あなたは勝ちました」って言ってますけど、実際、負けてますから〜ッ!残念!!(ちょっと懐かしい…。どうしてんだ、波田陽区)まあ、恐らく負けてもいいから、時にはバカになってでも、夢をガムシャラに追うことが重要ということをいいたいのだろうが、木村を主演にしたから、何だか論点が定まらなくなっちゃって、一体、何のドラマなんだか、さっぱり分からない代物に成り果ててしまったわ。
まあ、今回はずっとレースシーンに重点を置いた展開。レースシーン自体はまあ、よく出来ていたんじゃないかな。個人的にはもっと比呂人との駆け引きとか面白くなりそうな部分はいろいろとあったが、まあ、ここまで出来たら及第点でいいと思う。マッチさんもゲスト出演していたし。そもそも、レースシーンで面白くなりそうな部分を省略せざるを得なくなったのは、やはり、子どもっちらに触手を伸ばしたから。個人的にはレースだけでドラマにしたほうがよかった、と今となっては思う。しかし、ドラマの予算では毎週、レースを走らせるわけにはいかない。そのためには、間をつなぐ話が必要なわけで、それが子どもっちらの話なんだろう。所詮、つなぎの話なわけだから、もっと突き詰めれば面白くなりそうなところはたくさんあったものの、実に中途半端な出来。基本的に異質なものを2つ追い求めて、両方鳴かず飛ばずに終わってしまったタイプのドラマやね。二兎追う者は一兎も得ず、と言うでしょ。
やっぱり、あの中途半端な結末はいかんよなあ。結局、映像で撮られている部分では、次郎も勝っていないし、風の丘ホームへの理解を得られてはいない。最後にちょろ〜と、小雪のナレーションで次郎はレースを続けて、風の丘ホームは再開しました、とか言っていたけど、やっぱり、視聴者が見たいのはそのナレーションの部分でしょ。もう、「プライド」といい、木村ドラマは後半に行くたびにダメさ加減がヒドくなっていくなあ。
そもそも、このドラマはレースと子どもっちらについてと、やらないといけないことが山ほどあるわけですよ。レースだって、もっと面白くなっただろう部分は山ほどあったし、子供たちへの接し方への問題提起・子と親のあり方とか、子どもっちらの面ももっと突き詰めるべき部分は多い。そして、脇を固める演技のできる役者さんも宝の持ち腐れ傾向が非常に強い。もう、やらないといけないことが山ほどあるのに、木村を見せるためのスターメイン作品に構成してしまうから、後半になって修正が効かなくなるんよ。木村の演技は別に嫌いじゃないのだけど、木村をこういうふうに使うドラマはもうやめたほうがいいと思う。
Lap10 6/20放送 視聴率22.5% 演出:平野眞
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
う〜ん、面白くないなあ。細かいところがどこもかしこも中途半端なのよ。この話はあくまで様々な人物のドラマが交錯する群像ドラマのはず。それを木村拓哉というスターを見せるためのドラマに構成しなおそうとするから、細かいところに不都合が出てくる。
今日は、最終回での大きな見せ場としてレースを取っておいて、それまでの暇つぶしみたいな回。まあ、あれだけブランクがあったら、多少は訓練しているところを見せておかないと示しつかないでしょう、ということでね。まあ、このレースのくだりが面白ければ、細かい部分は気にならないのだけど、レースの部分がそれほど面白くないんだなあ。だから、細かい部分で未消化な部分が目に付いてきちゃうわけだなあ。
恐らくこのドラマで訴えたかったのは、たまにはバカになるのことも大事なのよ、ということなんでしょうな。まあ、たまにはバカになるのは確かに大切なんでしょうが、規則とか常識とかも大事なのよね。規則・常識を主張する堺雅人の役がやっぱり、未消化なんだわな。やはり、次郎と鳥居先生の対立がもっと必要だったのではないか、と感じるね。どこかで規則・常識が大事なのよ、という面も打ち出していかないと、バカになるべきという結びが活きてこない。ここなんかが特に次郎メインのドラマに据えちゃったから不都合が出てきちゃった点だろうなあ。
基本的にこのドラマはレースのドラマなのだろうけども、レースだけでは予算が足りなくて撮れない。そこで、子どもとの交流のドラマも入れたはいいが、その正反対のドラマをつなげるために設定した細かい部分がどこも掘り下げが足りなくなってしまう。木村くんを見れればいいという人にとってはいいのかもしれないが、もはや、型にはまった木村演技は飽き飽きなのよね。やっぱり、もっと斬新な木村の使い方を考えないと、木村主演で面白いドラマは出てこないな。
Lap9 6/13放送 視聴率21.8% 演出:西浦正記
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
今日の回を見て、このドラマは木村くんが主演じゃなきゃ、もっとまともなドラマになっただろうなあ、と確信したなあ。このドラマにおいて、主人公は次郎じゃないほうがよかったね。次郎はいてもよかったかもしれないけど、脇役であったほうが絶対、バランスがよかったと思うなあ。本来は主人公に向かない次郎ちゃんが主人公だったから、細かいエピソードがどれも中途半端で終わっちゃっているなあ。
まず、泉谷さん扮する一之瀬カントクと次郎ちゃんの関係性が分からんね。あのオッチャンは何を考えているか、分からんのよ。次郎ちゃんの目から何かこれまでとの違いを見出したのだろうけど、そこが視聴者置いてけぼりって感じ。ま、彼らにしか分からない言葉があるのだろうけど、そういう話って、ドラマ向きじゃなくね?
その他にも、高島さんといういい女優さんを使っているのに、牛久保さんのドラマも盛り上がらないし、鳥居先生とかレーサーのライバル・比呂人(青木伸輔)と次郎ちゃんとの対立の構造も弱い。もっと、里子制度とか子供との接し方の問題ももっと突き詰めてほしい部分だったしなあ…。訳分からない次郎のキャラクターばかり描いていたけども、他のところをやってもらったほうがよかったかな。次郎ちゃんも今回はちょっと大人になった感じなんだけどね。
さて、来週は4話以降、実に久々のレースシーンがあります。レースのドラマのはずなのに、レースシーンはホントに少なかった…。まあ、レース撮るのは、お金かかるからねえ、仕方がないわな。今回は、単体だけで見たら、それほど悪くないんだけど、全体を見通すと、残念な箇所が目立っちゃったなあ。ザ・木村ドラマっていうのは、もう打ち止めにすべだな。
Lap8 6/6放送 視聴率21.5% 演出:平野眞
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
何だか、今日は特に内容のない回だったなあ。ホームが閉園になって、ホームのみんながそれぞれ違う施設へと旅立っていったわけだけども、45分間ずっとお別れの場面の連続で、内容的には何ら進展していない。
まあ、お別れの場面だから、個人的には結構、感動させてくれるのか、と思っていたが、それほど感動できる場面はなかった。やはり、お別れの場面を、捉えどころのないキャラクターである次郎目線で語っていたのが災いしている。基本的に次郎って、何を考えているかがよく分からん。一応、彼なりに寂しいのだろうが、次郎の寂しさの紛らし方の描写が感動を削いでしまっている。いちいち癪に障るようなことをしなくてもいいと思うなあ。
これまでは、子供たち目線での話により、次郎という捉えどころのない役柄を浮かび上がらせていたが、今回は子供たちではなく、純粋に次郎目線の話となっており、話の焦点がどうも捉えにくくなっている。
でも、ちょっとスゴいと思うのが、あの捉えどころのないセリフを井上さんが脚本に書いていること。ドラマを見ていると、さながら、木村のアドリブではないか、と見間違える。そして、そんな妙ちくりんなセリフをあたかも自分の言葉のようにしゃべってしまう木村もスゴい。しかし、一番の難点は世間一般では、もはや、そのような木村拓哉像は求めていなくなりつつあること。私は木村は基本的に演技は下手ではないと思う。なぜだか、テレビ局側からイメージを押し付けられている嫌いがある。
こういう異端児的な木村の使い方をしたいなら、宮藤官九郎とかに脚本を任せて「TV'S HIGH」のようなリアリティを感じさせないぶっ飛んだ話で演じさせるとか、過度の木村像というのが癪にならない究極のサイコ犯とか、とにかく極端な役を任せるのが一番だと思う。それがイヤなら、木村節を封印させて、いたって普通の役とか、今度は主演ではなくて、あえて脇役を任すといったように意外な使い方を試してみたりすれば、反木村分子になりつつある視聴者も見直す機会が出来るかもしれない。少なくとも、テレビ局側が押し付けた木村像全開のドラマを続けていく限り、今回のような中途半端な作品ばかりが出来上がってしまうのは間違いのないことだ。要は従来の木村像ドラマのネタは出切ってしまった、ということだろう。
Lap7 5/30放送 視聴率22.2% 演出:西谷弘
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
ここ2回くらい停滞気味だったが、今回はなかなかよかった。今回はいろいろと急展開が多かった回。大輔の暴行事件で警察沙汰、ホームの閉園の危機。かなり話としては、劇的に動いた回だったので、飽きずに見ることが出来た。
やはり、前回のような乙女心のようなものを扱った回よりは、今回のように男心を扱った回のほうが感情移入がしやすい。大輔は普段からツッパっていて、他人に対して素直になれないタイプの人間。その人格形成の背後には、医師の父親の息子という焦燥があったということらしい。エリート意識の強い父親、出来のいい兄貴、しかし、大輔は一人だけがんばろうとしても出来が悪い。がんばろうとしてはいても、父親たちはそれを分かってくれない。「なぜ、私に恥をかかすようなことをするのか」。その焦燥から、彼は「悪い子」の仮面をかぶるようになったわけだ。それで、父親は彼を見捨て、ホームへと譲り渡したということなのだ。劇中で、大輔は「Bad Boy(悪い子)」とプリントされたシャツを着ていたけど、これは大輔の本質を表しているのだろうね。実際、彼は「悪い子」という服を着ているだけの、芯はとてもいい子なんだと。大輔が感情を一気に吐露するように、嗚咽するシーンはなかなかジーンと来た。
今回は木村くんもなかなかの好演をしていたと思う。憎まれ口を叩きながらも、次郎は大輔のことを一回も否定しない。自分の過去とも重なり合わせ、大輔のことを全て見透かしたように理解する。次郎は少々、荒っぽい方法ではあるが、説教くさいことは何一つ言わず、子供たちにとって向かうべき道を自分で見つけさせようとしている。これが、堺さん扮する鳥居先生とは大きな相違点だ。鳥居先生は子供たちは道を踏み外しがちになるから、その道を大人たちが作ってあげなければいけない、と主張している。それに対し、次郎は子供たちはわざわざ大人がいちいち騒ぎ立てないでも、歩むべき道は分かっているから、その道を見つけ出すためのお手伝いをするくらいのスタンスだ。どちらも一長一短の部分もあるが、このドラマの子供たちは次郎のスタンスのほうを選んでいるようだ。ここらの折り合いは何かしら最終回までにはつけてほしいと思う。
そして、第7話にして、ホームが閉園することに。これから、一体、どういうような展開になていくのだろうか?それに、高島さん扮する牛久保さんはかつて旦那さんへの傷害罪で実刑を食らっているという過去があるらしい。せっかく、高島さんという女優さんを使っているのだから、牛久保さんのドラマもしっかりと描いてほしい。
それにしても、原田芳雄さんの存在感には驚かされた。原田さん扮する猛さんはホーム維持のために奔走している姿はほとんど描かれていないけども、原田さんを見ていると裏では努力しているんだろうなあ、というのがしっかりと伝わってくる。これぞ、俳優の味というやつだな。木村くんの最後の熱演も真に迫るものがあったと思うよ。当初はあれだけがガキが嫌いだ、と言っていた次郎がガキを擁護する発言をする。次郎はガキのことは嫌いには変わりないのだろうけど、ホームの子っちらに関しては、彼らの背負っている生き方を次郎は見てきて、学ぶことも多かった、ということなんだろうね。これまでの展開を象徴するような次郎のセリフになるほどな、と感心させられたわけです。
演技のできる役者さんを使っている割りには、木村くんの偏向しがちになっているのは木村ドラマの性だから仕方がないけど、ちょっと残念。それでも、ここにきてだいぶ盛り返してきた感があるから、このまま後半、レースの部分もしっかりと収束させてほしいかな、と思う。
Lap6 5/23放送 視聴率21.5% 演出:平野眞
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
今日はつまらんぞ。木村節はそれほど気にならなかったけど、話自体がつまらんかった。
今日は戸田恵梨香扮する春海の結婚騒動のお話。大学生を本気で好きになっちゃった春海がホームで堂々と結婚宣言。高校も退学するのだという。まあ、この出だしからお分かりのように、大学生は結婚なんてする気もなく、春海がホームの先生と母親に紹介するというときに、逃げちゃって姿を現さないわけね。
大学生が結婚なんて無理に決まっているじゃないの。考えれば分かりそうなものだけどね。春海は母ちゃんがスゴい好き者で、男をとっかえひっかえしているから、これぞという男と幸せになりたかったのだそうだ。でも、この子が苦しんでいる面が見えてこないから、ただの夢見る夢子ちゃんにしか見えないんだな。ここまで引っ付いてきたら、だいぶ重い。男が一歩引いちゃうのも、分からんでもないわ。
そんな春海に思いを寄せる男がホームにいたわけさ。その男が石田法嗣扮する大輔。そいつは柄の悪い奴だから、大学生のところに乗り込んでいって、その男のことを殴っちゃうわけなんだな。もう、「え〜ッ」って感じよ。殴っちゃうのかよッ!恋愛に暴走する高校生とかいうネタも古いのに、さらに、使い古された暴力ネタか。それを来週の話題として、引っ張っていくというわけね。う〜ん、どうだろう?
それに加え、高島礼子さん扮する牛久保さんの秘密も来週に持ち越し。話すか、話すかと思って、何週、引っ張ってんだよ。こういう消化不良のまま来週に引っ張っていくというような戦法は嫌いだなあ。来週に引っ張るなら引っ張るで、来週も続けて見たいなあ、と思える切り方をするべきだよ。この切り方は正直、かなり気分悪い。
でも、今日の木村拓哉節は別に嫌いじゃなかった。春海のほうにも問題はあるんだろうけど、大学生も二股かけていたわけだし、自分の言葉の責任を自分で果たそうとしないのは、子供すぎる。別れの話のときに、自分は将来ある身だから、とか、それは言っちゃいかんよな。そこに、次郎は自分の境遇も当てはめて、烈火のごとく怒るわけだ。原チャリで逃げる大学生をバスで追いかける。大学生にとったら、スピルバーグの「激突!」のような恐怖だったと思うな。でも、バスで追いかけちゃうという大人気ない行為は次郎らしくて、私は笑えましたが。あと、国生さゆりの鬼母ぶりも笑えた。キャラクターが結構、国生さん本人と重なる部分が多くて、どこまで演技なんだろ、と思って見ていました。
木村に関しては、いつもの木村だが、まあ、それなりに心得た使い方をしていると思う。木村の使い方に腐心したのか、だんだんと次郎の周りのドラマが崩れ始めている。中盤に入って、案の定、ほころびが目立ってきた。それだけ、木村は視聴率は取れるが、使いにくい俳優だ、ということなんだろう。
Lap5 5/16放送 視聴率22.3% 演出:西谷弘
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
終わり15分前くらいまでは「プライド」の悪夢再びかと思ったのだけど、15分で何かうまく丸め込まれちゃったような気がするなあ。
終わり15分前までは、ホントいただけなかったなあ。今回は兄妹でホームで暮らしている子っちらをメインにした回。まあ、その子っちらは、実はお父さんが殺人犯で、そのことを同級生に咎められた兄が喧嘩となって、そのお父さんのことが問題となったのね。お父さんが殺人犯って、結構、シリアスな設定なわりには、それに抗議してくる生徒の親たちがよくドラマに出てくるタイプの失礼なオバさん連中。ここらの展開が設定の割りには軽薄すぎる。さらに、その上を行く次郎の態度の無礼さ。終始、逆ギレ状態で、今回は妙に自分勝手さが鼻についた。メカニックに回ってイラついているということなのだろうが、メカニックでがんばると言ったのは、自分なわけだし、他の人に当り散らすのはあまりにも大人気ない。結局、この回が終わっても、親との決着はついておらんし、回の話としては中途半端さが禁じえない。
でも、何か胸糞悪い感じが残らなかったのは、葵ちゃん役の佐藤未来ちゃんだったかな、この子役さんがいい演技していたから。この子の兄ちゃんは妹に父親の秘密がバレないように、意地でも隠し通そうとしておったわけだ。しかし、妹の葵ちゃんは父親が犯罪者であることは、とっくの昔に知っていたというわけなんだな。だけども、兄ちゃんが自分に気を使っていることに気が付いている葵ちゃんはわざと知らないふりをしていた、ということ。若干、テーマの打ち出し方が弱い気もしないでもないが、今日のテーマは"人には他人に言いたくない秘密の一つや二つあるものだ"ということ。次郎のくだりとのリンクはイマイチうまさを感じないものの、兄妹の関係には納得。結局、逆ギレ次郎や鈍感水越先生や兄ちゃんよりもずっと、葵ちゃんが大人だったということなのね。前半のもたつきも佐藤未来ちゃんのかわいさに免じて、多少は見逃してやろうじゃないの。
とは言っても、ドラマも中盤に差し掛かって、井上脚本にも粗がだいぶ目立ち始めた。どうかこのまま木村が空回りするだけのドラマに堕して行かないことを、切に祈りたい。
Lap4 5/9放送 視聴率23.1% 演出:平野眞
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
なかなか面白かったんじゃん。個人的にはこの雰囲気は嫌いじゃない。
ドラマをよく見る人たちにとっては、木村くんというのは嫌われ者なのですが、このドラマの木村くんの演技は嫌いじゃないですよ。今回も子供たちとのやり取り、テンポよくて面白かったし。まあ、要するには、木村くんの演技が子供っぽいということの裏返しなのかもしれませんが。とにかく、木村くんのキザな演技が子供たちの演技とで中和されているというかね。いい感じだと思うよ。
前回から引っ張ってきたレースシーンですが、なかなかいい出来なんじゃない。抜きつ抜かれつの攻防も用意されているし、なかなかよくデザインされている。まあ、レースの結果を1週、引っ張るというのはあざとい戦略だけど、とにかくレースシーンを撮るのには金がかかるから仕方がない。レースシーンばかり撮っていたら、予算がとても足りないから、それと並行して描かれるサイドストーリーを探した、ということなのでしょう。それで、レースというものとは温度差のある子供たちとの交流の話に行き着いて、さらには、次郎が子供たちとの交流で人生を見直していくという2つのドラマをシンクロさせる運びとなったのでしょう。泉谷さん扮する監督さんが何を考えているのかはよく分からんけど、個人的には2つのドラマはさほど違和感なくくっ付いているのではないでしょうか?
さてさて、今回の話のキーとなるのが、堺さん扮する鳥居先生が次郎にブチ切れというところ。鳥居先生は鳥居先生で子供たちの将来を考えて里親のもとに行かせるべきだ、と考えている。しかし、次郎に諭された子は自分を「かわいそう」呼ばわりした人たちには里親に行きたくない、と拒絶する。そんな次郎のことを子供たちは慕い始めている。鳥居先生は次郎も神崎家に預けられたことを知らないということもあるのだけども、そりゃ、不愉快にもなるわな。鳥居先生のある意味、大人の判断か、次郎の子供と同じ目線に立った判断か、このどっちがふさわしいのかというようなテーマにもこれから言及してほしい。
このドラマが割合、いいと思うのが音楽の功績があると思う。子供たちびいきのファンタジー路線のお涙頂戴系の音楽ではなく、アウトロー的な軽快な音楽に仕上げている点がいい。この音楽の作曲は「ラストクリスマス」「Mの悲劇」の菅野祐悟氏。この人はなかなか耳に残る曲を書く人だな。
これは余談だけども、一部、子供が「ゴシゴシ〜」と「めちゃイケ」のネタをパロっていたシーンがあって笑えました。そういえば、演出の平野さんは大の「めちゃイケ」ファンだそうで。「ナニワ金融道E」のときも、その縁でナイナイの岡村さんが出てましたからね。「めちゃイケ」ファンとしては、ちょっと嬉しいネタでございました。
Lap3 5/2放送 視聴率19.6% 演出:平野眞
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
うん、まあまあだなあ。だいぶ予定調和な感があるけども、無難にまとめてきている。
これからこのドラマは木村扮する次郎のレーサーとして再起を目指すドラマとシンクロさせて、各回、1人ずつの子供にスポットを当てて、ストーリーを進行させていくということなのね。
規則に縛られて型どおりのことしかしない大学出の保育士。それに子供っちらは、信じられなくなった親たちの姿を投影しているのだろうね。だから、中にはそういった保育士さんたちに反感を抱く子っちらもいるというわけだ。しかし、その中に突然、現れた規則に縛られない男。手順を踏まず、ぶっきらぼうな面があるけれども、普通の大人ではしない行動力で、なかなか踏み出せない一歩を強引に踏み出させる。
さらに、次郎は次郎で、レーサーとして再起を狙い、一生を賭けた大きな賭けに挑むことに。次郎が夢を諦めきれずに、挑戦し続ける過程が、子供たちが滞っていた人生に新たな一歩を踏み出す過程とシンクロしていく。まあ、若干あざとい気がしないでもないが、割合、無難に見れる仕上がりだ。ここはさすが、井上脚本というべきだろう。
子供たちの人生を後押しするのが、あまりに真っ直ぐな奴だと、何だか興醒めしてしまうものだが、この適度な次郎のヒネクレぶりがうまい。適度にひねくれているからこそ、後味がいい。新しい木村ドラマかといえば、疑問が残るが、「HERO」と似たような匂いがするドラマで、木村主演作では久々の快作に仕上がる可能性大だ。
Lap2 4/25放送 視聴率22.5% 演出:西谷弘
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
まあまあか。西谷弘は、何でもそれなりに見せちゃうなあ。うまい監督さんだ。
このドラマは、木村と子供たちの微妙な温度差がいい。大人気ない次郎の子供っぽさが木村お得意の演技スタイルに比較的マッチしている。子供たちのクールなリアクションが好対照で面白い構図となっている。第2話では、いきなり上野樹里にクローズアップしておったけど、クールな上野樹里も悪くない。
次郎も本当は両親を幼い頃に亡くしていて、今の神崎家に引き取られたらしい。上野さん扮する美冴は、幼い頃、修学旅行でいない間に両親が夜逃げしてしまって、その過去を引きずり、夢を追い求めることを諦めている。同じような境遇の次郎がガムシャラに夢を追い続けている姿勢にちょっと感銘を受けたみたいね。親を失って、かたやクールで本当の自分を隠して大人ぶっている。そして、かたや自分を隠そうとせず実に子供っぽい。小雪扮する水越先生のような比較的舗装された道を通ってきた人が言うと、同情ついでのお節介にしか思えないけど、何か子供のような大人が言うと何か妙に納得してしまうものがある。次郎と美冴の微妙な心の通い合いは、なかなか納得できたし、話としても悪くないんじゃない?
やはり、西谷弘のテンポのいい演出も効果的。この人は今、一番勢いに乗ったドラマ演出家ですよ。西谷が、「プライド」ではあんなにイヤだった木村の演技もなかなかカッコいいものに転化している。自分勝手なのか、相手を思いやってんのか、このとぼけた感じの役柄は王道の木村拓哉なのだけど、このドラマではそれが今のところ嫌らしく感じない。これはこの演技スタイルをどう利用したら最適か、というのを脚本家さんと演出家さんが分かっていた、ということだと思う。こんな雰囲気で行ってくれるなら、私はこのドラマ、応援しますよ。
Lap1 4/18放送 視聴率25.3% 演出:西谷弘
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
おぉ、これはなかなか面白いぞ。このとぼけた雰囲気は嫌いじゃないなあ。少なくとも「プライド」なんか、よりは確実に面白かった。
初回の様子を見れば、大体の話の筋は読めちゃいましたね。「ドリヴン」(シルベスター・スタローン主演のレース映画)みたいな話になるんじゃないかな。レーステクニックはあるのだけど、性格上の問題でチームを解雇されてしまった木村扮するレーサーの次郎。しょうがなく長い間、音信不通だった実家へと戻ってきた。しかし、次郎の知らない間に実家は児童養護施設に変わっていて、次郎は子供たちとの共同生活を強いられることになるわけだ。その子供たちはそれぞれに過去に傷を抱えており、次郎はその子供たちとの交流で人間として成長し、レーサーとして復活を果たすというような筋書きだろう。
高予算が割かれているだけあって、一番初めのレースシーンはまずまずの出来。スピード感や迫力は明らかに欠けているが、連続ドラマの予算とスケジュールの中であれだけのシーンが撮れたなら問題はなかろう。レースのシーンで印象に残ったのは青を基調とした色使い。画面を青っぽく加工したり、空の青を強調したりして、児童養護施設を映したシーンと映像の対比ができていて面白かった。
木村のキザな演技は普通の役をやらせちゃうと、何だか鼻についてしまうのだが、この作品では割合、納得できたし、なかなかハマっているのではないか。養護施設の子供たちは、実際は子供なのだけど傷つきたくないから大人であろうと振舞う。しかし、木村扮する次郎は大の大人であるのに、夢が諦めきれない大人になろうとしない子供なわけだ。この対比が面白いし、この正反対の性格の持ち主たちが交流で互いに歩み寄る、という展開も筋立てとして十分に納得できる。
木村や原田さんなどの本心とは裏腹に憎まれ口ばかり叩くキャラクターたちのとぼけた感じも悪くないし、西谷の軽快な演出も好感触だ。久々に好感触の持てる初回の月9ドラマではないかな。
放送前の感想
狙いすぎてコケた「不機嫌なジーン」の傷跡を修復するのは、安全に数字の稼げる男・木村拓哉。木村のドラマ出演は2004年1月の「プライド」以来。木村が扮するのは、日本最速と呼ばれるレーサー。そんなレーサーがトラブルに巻き込まれて、実家に帰省。その実家が児童養護施設を経営していて、木村扮するレーサーは子供たちと触れ合って生き方を見つめ直す、ということなのだそうだ。無茶な破天荒キャラって、いつもの木村だし、ガキとの交流というのもあざとい気がする。しかし、脚本は「白い巨塔」「GOOD LUCK!!」「きらきらひかる」の井上由美子、演出は「白い巨塔」「ラストクリスマス」の西谷弘と「僕と彼女と彼女の生きる道」の平野眞だから、意外とまともな作品に収まりそうな印象もある。そこは、見てみないと分からないところだな。