ファースト・キス
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放送後の感想
申し訳ありませんが、2話目からの各回におけるレビューは割愛させていただきます。放送後の感想で総評という形で、締めさせていただきたく思います。勝手をお詫びします。
それにしても、この布陣でここまで悲惨な仕上がりになるとは思ってもみなかったなあ。やはり、ここで明確になったことは、井上由美子さんは月9は書けない、ということじゃないかな。「エンジン」のときもそうだったけど、何となく軽いドラマは不向きなのだろう。この方は、ある程度、重たいテーマ性がないと、個性が出ないのだと思う。
まあ、小悪魔の妹がちょっとずつ変わっていくという流れは演出できていたにしても、そんな微々たる変化を見せるための展開の作り方が特に、後半に入ってからヒドかった。伊藤英明さん恒例のウジウジ祭りも、お節介やムダに責任を感じて悩んだりとか、あそこまでやっちゃったら、ただのアホですよ。そして、展開に困ったら、お兄ちゃんが倒れるという安易な発想はやめましょうよ。あと、病院という組織の描き方も予想以上に適当だったなあ。「白い巨塔」を書いた井上由美子さんとは思えない手の抜きっぷり。青くささ丸出しの結城先生(平岡祐太)も見ていて、実にイライラした。ちょくちょくカットインするおデブな青年も何か意味のある演出なのか、と思ったけど、ただのお遊びにすぎなかったみたいだしな…。
最終回の作りは、あまりの内容のなさに裏をかかれたというか、逆に意外だった。まさか、美緒(井上真央)の手術が成功したかどうかを曖昧なまま終わらせる、という最悪の展開になるのではないか、とハラハラしながら見ていたが、さすがにそれは避けたみたい、。だけど、まさかラストまで引っ張るとは考えてもなかった。
視聴率も、初回こそ出だしは好調だったが、2話目で6.5%減の急降下。その後も低空飛行を続け、最終回も持ち直すことなく、終了。月9最終回で、12.4%というのは詳しく確認はできないけど、恐らく、月9史上ワーストに近い数字だと思う。少なくとも、ここ数年では最も低いのは間違いなし。平均視聴率で月9ワーストの「東京ラブシネマ」の最終回をも下回ったので、これは由々しき事態。最後まで何がやりたいのか、よく分からないままのらりくらりと幕引きという近年の月9夏ドラマのダメダメパターンに完全に乗っかった形のドラマ。毎年、同じ失敗をしているので、いい加減、月9夏の体たらくを自覚してほしい。
第11話(最終話) 9/17放送 視聴率12.4% 演出:武内英樹
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
第10話 9/10放送 視聴率13.2% 演出:武内英樹、川村泰祐
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
第9話 9/3放送 視聴率13.8% 演出:川村泰祐
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
第8話 8/27放送 視聴率14.6% 演出:武内英樹
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
第7話 8/20放送 視聴率12.8% 演出:川村泰祐
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
第6話 8/13放送 視聴率11.1% 演出:武内英樹
評価★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3
第5話 8/6放送 視聴率13.1% 演出:川村泰祐
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
第4話 7/30放送 視聴率15.8% 演出:木健太郎
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
第3話 7/23放送 視聴率15.2% 演出:川村泰祐
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
第2話 7/16放送 視聴率13.2% 演出:武内英樹
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
第1話 7/9放送 視聴率19.7% 演出:武内英樹
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
まあ、とりあえずはツカミは上々ということで、これからの展開次第といったところかな。テンションの高い、軽いテンポで進むストーリー展開は月9らしいところだが、主演の2人が恋愛対象ではなく、兄と妹でそれぞれの生き方と恋愛を描いていくというアプローチの仕方はこのドラマならでは、といったところ。
初回は、美緒(井上真央)のワガママぶり、和樹(伊藤英明)のだらしなさを印象付ける必要があったということで、井上さん、伊藤さんの好演もあり、キャラクターのイメージは植えつけることができたと思う。それにしても、井上さんは「花より男子」の1作目に比べたら、格段に見映えがする女優さんになったな。あれから1年半程度しか経っていないのに、急速に人気を勝ち取ったという印象が残るな。
それでも、とりあえず、今回はキャラクターを定着させるに留まったという印象で、兄妹愛的な要素や多少、シリアスな要素等、井上脚本であれば、後々に展開していきそうなので、後の展開への持っていき方が肝心ではないか。初回は、武内さんらしいカラフルな色使いも印象的だったし、病気という重々しいワードとは正反対の軽いタッチになっていた。これがメリハリをしっかりとすれば、軽さと重さをうまく折衷できるだろうが、重くなりすぎると湿っぽいし、軽くなりすぎると軽薄すぎる。このバランスの取り方をいかにするかに注目したい。
放送前の感想
内容は、性格の正反対の兄妹がそれぞれ成長していくというラブストーリー。主演は井上真央さんで、井上さんは病弱だが、超ワガママな妹役を演じ、女にだらしがない兄役を伊藤英明さんが演じる。
「花より男子」シリーズの大成功で躍進した井上さんだが、予想以上のスピードで出世を続け、とうとう月9主役の座まで獲得した。映画出演作も相次いで公開されるし、その勢いをこのドラマでも証明したいところ。共演の伊藤英明さんは現在主演中のドラマ「孤独の賭け」が大失敗となっており、準主役クラスの役にどうしても落ち着いてしまうようだ。その他の共演は、平岡祐太さん、劇団ひとりさん、阿部サダヲさん、竹中直人さん、夏木マリさん、松雪泰子さんと個性豊かな面々。脚本を担当するのは、「白い巨塔」「14才の母」の井上由美子氏、チーフ演出は「のだめカンタービレ」を成功させた武内英樹氏。井上さんの軟硬使い分ける手腕、武内さんの芸の細かな映像センスと、スタッフは手堅いので、なかなか期待できるのではないかと思う。