ごくせん
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放送後の感想
私は前作のときに今のようにドラマを真面目には見ていなかったから、どうこう言えるかは分かりませんが、前作より面白かったんじゃないかと思う。前作も面白いことは面白かったけど、今作ほど感動した覚えはなかったなあ。前作である程度、固まった話の基本的な流れを踏襲しつつ、それを芯のあるものに発展させていたと思う。仲間さんの存在感にしろ、脚本・演出にしろ、前作である程度、固まったものを踏み台にして、確実に発展している。生徒役の人たちも思った以上に健闘。そして、思いもよらない超高視聴率もおめでとう。このドラマがここまで数字を稼ぐとは思いもよらなかった。恐らくさらなるシリーズ化は必至。スペシャル版か何かがこれまた高視聴率を記録すれば、映画化もありうる。そのときはもう、レインボーブリッジの封鎖でも何でもしちゃってください。いい数字のドラマが必ずしもいい内容のドラマではない。しかし、このドラマに関しては、数字だけの価値があるドラマではなかったかと思う。最後に、仲間さん、「ごくせん」もいいけど、「トリック」も忘れないでくださいね。
最終話(第10話) 3/19放送 視聴率32.5% 演出:佐藤東弥
評価★★★★★★★★☆☆ 8
最終回らしくて、よかったんじゃないかな。まあ、全編通して思ったとおりの展開の連続でかなり予定調和の感があったけども、見たいものを見せてくれたから、それでいい。
今回の話は単純。いろいろな問題にかこつけて、どうしてもヤンクミもしくは3Dの連中を卒業式から排除したい、と願う理事長。果たして、3Dとヤンクミは一緒に卒業式を迎えることが出来るのか?
今回、格段にすばらしいとは思わなかったけど、何もヒネることなく、視聴者が期待したとおりの展開をしてくれたことは評価してもいいと思う。新しい感覚はないけども、私たちが求めているものをしっかりと満たしてくれるドラマはそうそうない。いつもの啖呵&アクションシーンもあり、卒業できるかどうかというゴタゴタもあり、最後には卒業式で感動の別れのシーンありで足りなかったものは何もなかった。そして、今日は30分拡大だったから、時間にも余裕があった。だから、アクションシーンはいつもより気合の入った作りだったし、卒業式のシーンはじっくりと描くことが出来た。卒業式のシーンは非常に名場面だったと思う。仲間さんの演説も真に迫るものがあったし、こういう学園もので卒業式での別れがこんなに辛いものか、と思わせられたのは久々だった。それもこれも、式に尺を長く割くことができたから。それは、30分拡大できたからであって、30分拡大できたのはこれまでの展開が普通の勧善懲悪や学園もの以上の魅力があったから。最後の感動と爽快感はこれまでこのドラマが築いてきた努力の賜物といえるだろう。
まあ、個人的には3Dの生徒役の子っちらの演技が仰々しかったとか、理事長とヤンクミ、その他の先生方との対立構造がイマイチ鈍かったとか、猿渡教頭がいきなり態度が変わったとか、文句をつけたいところはある。けれども、最後のすがすがしさでこんな細かいことはどうでもいいか、と思わせられた。いいドラマには目に付いた細かい問題点も「まあ、いいか」と思わせられる力がある。このドラマには間違いなくそれがあったね。演出もヒネらず、的を得た演出をしていたし、大島ミチルの音楽もよかった。
期待以上の何かはなかったけれども、我々が期待しただけのものをしっかりと提供してくれたこのドラマは申し分なくすばらしいと思う。期待に満遍なく応えることは非常に難しい。それを達成したこのドラマは、それだけで十分に賞賛に値する。このドラマはまさに真正のエンターテインメントであるといえるはずだ。
第9話 3/12放送 視聴率28.2% 演出:大谷太郎
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今日はイマイチだった。悪くはなかったが、要はフツ〜なのだ。
今回の話は、学園ドラマの定番、石頭の親問題。宅間伸扮する小田切の父親が登場し、この父親が警察官僚で子供に自分の考えを押し付ける典型的な石頭の親。第1回で小田切は学校に席だけ置いて、出席しなくても卒業できることになっていたのは、親が警察の実力者だったからということらしい。宅間伸がとにかく嫌な親をコテコテに演じていたから、前半における威圧感は大きい。しかし、この父親は意外と簡単に寝返ってしまって、ヤンクミに息子をお願い状態になってしまったのが、あっけない。前半のコテコテぶりにしてはあまりにも簡単に寝返ってしまって、拍子抜けだ。
その原因は脚本だろうね。このドラマは題材はありきたりのもので構わない。石頭の親という典型的な題材は悪くはない。しかし、問題は途中の展開だ。展開が今回はあまりにステレオタイプだった。だから、石頭の親の気持ちが動いたというだけの説得力に欠けてしまった。展開はもっと説得力を与えられるだけの推敲が必要だっただろう。ここは横田理恵の力不足。
そんなことを言っても、とうとう「ごくせん」も来週で最終回。やはり、鍵を握るのが、顔は笑っていても胸のうちは煮えくり返っている井上順扮する理事長。この人、最初からヤンクミがヤクザの一家の後とりだと知って、最後のカードとして残していたようだ。実にあくどい策略家だ。このいやらしい校長の圧力にも負けず、ヤンクミは3Dの連中と卒業式を迎えることが出来るのか?最終回は最高の出来に仕上げてもらいたいもの。
第8話 3/5放送 視聴率30.0% 演出:佐藤東弥
評価★★★★★★★★☆☆ 8
今日もいい。欲を言えば、ちょっと暗すぎたかな、という印象もないことはないけども、最後のこのドラマのすがすがしさは本物だ。
今回は前シリーズ登場の脇くん扮する熊井が店主をつとめる熊井ラーメンが地上げ屋によって立ち退きを強制されていて、ヤンクミがその地上げ屋に立ち向かうという筋立て。
脚本のうまさは前作の熊井のお父さんのエピソードと今作の矢吹のお父さんのエピソードを絶妙にリンクさせているところ。生徒サイドでの唯一の前作からのリンクであった熊井をここで有効活用してくるとはよく考えられている。脇くんの演技もよかった。そして、そんな熊井の姿を見て、自分の将来を見つめ直す矢吹のドラマとしても申し分ない。矢吹に関しては、父親との関係のドラマもソツなくまとめられていた。お父さん役の内藤剛志さんと矢吹役の赤西とのガンの飛ばし合い、派手なファイトシーンも力が入っていてよかった。ベテラン内藤さんの熱演もスゴかったが、それに対応してついてきた赤西の健闘も評価していいだろう。
まあ、欲を言えば、中盤の展開は若干、暗すぎた印象があった。父親への思いや将来が見えない焦りをかなりシリアスに描いていたが、このドラマにしては暗すぎる。中盤あたりもシリアスの中にも痛快さは継続させてほしい。ただ、最後はしっかりといつもの「ごくせん」にまとまっていましたから、それほどは気にならなかったのですが。そこは今回担当した松田裕子さんの個性(力量のなさ?)なのでしょう。
そして、今日は珍しく大江戸一家の屋敷から飛び出した宇津井健さんもカッコよかったね。恨まれ役の佐戸井けん太さんもいい雰囲気出ていました。仲間さんは相変わらずすばらしい演技だし、このドラマはキャストの演技をしっかりと活かせているところがいい。この手のドラマになると、実力のあるキャストをムダ使いして終わってしまうことがあるけども、このドラマは別。危惧していた生徒役たちの演技も悪くはない。
後半に来て、かなり盛り返してきました。これは期待以上の出来です。日テレで人気と完成度をともに併せ持ったドラマが誕生したのはずいぶんと久しぶりのことだろうね。
第7話 2/26放送 視聴率27.4% 演出:大谷太郎
評価★★★★★★★★★☆ 9
今日もよかったぞ。すばらしいね、このドラマ。とにかくよく出来ている。私はこのようなやる気論的ドラマは嫌いな性質なのですが、このドラマだけはすばらしい。これはこのドラマが持っている力だね。記録的な高視聴率がしっかりと追い風に変わっている。日テレもやろうと思えば、いいドラマ作れるじゃないか。
今日はヤンクミと3Dの人たちの進路をテーマに据えた回。とにかく後半がよかったね。ヤンクミと3Dとの連中の間に確かな絆が出来てくるあたり、嘘くさいのだけども感動したなあ。ヤンクミが方々の会社に回って頭を下げている姿を見て、ありえないと思いながらも、こんな先生いたら素敵やん、と思いましたからね。今までのこの手の亜流ドラマはこんなのあり得ないよ、という時点で終わっていた。だけど、このドラマに関しては、あり得ないと思いながらも感動させうるだけのパワーがある。それは、脚本でもあり、演出でもあり、演技でもある。
そして、脚本のうまさも光った。やっぱり、江頭さん脚本のときが一番、面白い。ヤンクミお決まりの最後のアクションシーンをあえてやらさないで、ヤンクミが殴られる、という筋書きはなるほどなあ、と感心しましたね。こういう手があるか、とね。そして、その殴られた後の仲間さんの鬼気迫る表情。すばらしい演技だったね。目の鋭さ、セリフの力強さ、五臓六腑に響き渡ったね。
さらに、今日は脇のキャラクターの使い方もソツがなく、まとめられていた。乙葉演じる白鳥先生が教師としてやる気を取り戻す過程だって説得力があった。そして、久々に本格的登場の井上順扮する黒川校長がよかった。井上順、まさに適役だと思うよ。顔は笑っていて一見温厚そうだけど、心の中は…、という一番のヤンクミの敵となりうるイヤ〜な役柄。後ろでメガネを握りつぶしているシーンは印象的だったなあ。それと、南田洋子さんの役柄の意外性もよく考えられていた。
この手の勧善懲悪+学園というドラマは相当、演技・演出・脚本の腕がよくないと、絶対いい作品とならない。ドラマ製作者はすぐに手を出そうとするけど、それで失敗したドラマは数知れず。そのジャンルでここまでの完成度を誇るとは大したもの。このドラマはだてに高視聴率をマークしていないね。今回はその視聴率に見合うだけの内容があったと思う。
第6話 2/19放送 視聴率27.3% 演出:渡部智明
評価★★★★★★★★★☆ 9
いやいや、1ヶ月ぶりに面白かったですよ。ここ3回くらいイマイチだっただけに、久々に来たァ〜という感じ。脚本が横田理恵さんであったことに驚き。第3話のときに横田さん脚本で面白くなかったので、えらく文句言っていたことをお詫びします。この方には才能がないわけではなくて、恐らくいいときには今回みたいなスゴい回も書けば、ダメなときはとんとダメというような打率があまりよくないということでしょうね。そして、今日は演出も佐藤さんと大谷さんとは違う渡部さんという方で、新鮮でよかったと思いますよ。
今日は進路のお話。3Dの日向という生徒が夜に仕事をしていて、学校に来なくなった。日向が働く店は実は違法賭博を裏で取り仕切る危ない店であったのだ…。
久々に今回はお決まりの流れがしっかりと整っていて、よくできた脚本だったと思う。やはり、ツカミとしてヤンクミと猿渡教頭とか白鳥先生とのやり取りをテンポよく仕上げていく必要がある。そのときの効果音がこのドラマの大事なところ。この効果音と大島ミチルの音楽で軽やかなテンポの導入部を作る。このツカミが面白くないか否かでノレるかノレないかが決まる。今日は演出の人が代わったからか、いつもより効果音が多くてよかったです。脚本もこの場面は効果音を出来る限り多く入れ込めれるように工夫する必要があるでしょうね。
そして、今回びっくりしたのが、やけに違法賭博のシーンがリアルだったこと。小木さん、怖かったわ〜。ぬ〜って、カメラに顔を近づけてきたとき、ものすごい威圧感でしたよ。最後の最後にヤンクミのアクションシーン。ここ2回くらいアクションシーンらしいものがなかったから、やはり、アクションシーンは必要だわな。このドラマは最初の効果音を用いたコミカルなやり取りシーンから始まり、ドラマの本題に入って、最終的にヤンクミのアクションシーンと啖呵という一連の流れが大事だと思う。ここは最低、守ってほしいと思う。
今回はそのお決まりな展開以外にも、面白い要素が詰まっていたことが標準以上の出来に作品を引き上げたと思う。とうとうヤンクミの家のことが小田切と矢吹にバレてしまう。このシチュエーション作りがうまかった。そして、ヤンクミと生徒さんたちの関係が進歩しているのは毎回のことなのだけど、親子関係の描写も今回はよかった。不覚にも感動してしまった。手塚理美さんは「世界の中心で、愛をさけぶ」同様、優しいお母さんが板についておりますねえ。
今日はお約束の展開の定石をしっかりと守って、なおかつ脚本も演出も上出来で非常にテンポがよく、最後までスラリと見ることが出来た。毎回、このくらいよく出来ていたら、申し分はないのですがね。
第5話 2/12放送 視聴率27.1% 演出:佐藤東弥
評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
脚本家が代わると、こうも違いが分かるもんかねえ。全然、話のテンポがよくなかったと思う。今日は脚本は松田裕子さんという方が担当していのですが、やっぱり、脚本家が代わったな、というのが作品の節々から分かったな。私は個人的に江頭美智留さんの脚本は好きではないが、なぜ、この人がそれでもいつも脚本を任されるのには、やはり、理由があるようだ。第3話のときも脚本家が横田理恵さんに代わって、何だかしっくりこなかったのと同様に、今回も同様な感覚が。今回の場合は第3話よりさらに出来がよくないと思う。やはり、セリフの構成・組み合わせ方、場面の展開の作り方に未熟さがあった。江頭美智留さんのときは話自体はそれほど面白いとも思わないが、私たちが気付かないだけでそのセリフ・展開の作り方にさりげないうまさがあったと思う。江頭さんに仕事が来るのはそういう点にワケがあるのだろう。
やはり、こういう王道のストーリーを扱うときほど、脚本の隅々からその脚本家の腕が見えてくる。とりあえず、今日は全体的に展開がダラダラしていたし、今までの回に比べると、話自体がショボい。それに、弱虫男が恋をケンカで成就させるといような展開は「GTO」の映画版とか、かなり使い古された手だと思うし。そんなあまり完成度の高くない脚本を演出の人も今までどおり演出しているから、やはり、粗が出てきてしまうのだろう。
演技の面でも、あまりうまさを感じなかった。小池徹平に若槻千夏。この2人ともシリアスなシーンになると、セリフが棒読みに聞こえるのは避けられない。若槻は演技の才能はあまり感じられないね。バラエティーでがんばるべきでしょうね。
第4話 2/5放送 視聴率25.4% 演出:大谷太郎
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今日の話は、うん、まあ、よくある話ね。3Dの速水もこみち扮する土屋が出来のいい女の子の万引きを止めたのだけど、たまたまそこにいたその女の子の学校の教師がイメージだけで決め付けて、土屋が強引に女の子を連れ回したと黒銀に報告。土屋は退学の危機に瀕してしまう…。
この手の話は学園ものが出てきたら、一回は出てくるんじゃない?イメージで判断するな、しっかりと面を引っ付けて相手のことを理解しようとしろ。まあ、そりゃそうでしょうけど、教師も所詮は他人なわけですから、イメージで判断するな、と言われても無理な話でしょう。多少はイメージで判断されても我慢できないと、やってはいけないでしょうね。このドラマに出てくる子っちらは基本的にこのイメージ付けに耐えられなくなった人たちなわけさ。
普通の学園ものであったらこの手の話を出してきたら、★5つか★4つくらいが私の中での相場。それは、そのドラマの中に現実の部分が少しでも垣間見れてしまうから。現実の部分があると、何青臭いこと、平凡なことを、脚本家の人は書いているんですか、とツッコみたくもなるものです。しかし、このドラマにはリアルな部分は存在しない。だから、★6つ。これは「ごくせん」というドラマの中でのお話だからいいのですよ。完全にドラマの中のお話で現実を匂わせないから、これほどまでに理想論を並び立ててもOKなわけです。山崎一さんがやっていたあんな失礼千万な教師はいないし、あの女の子のようなあそこまで世間知らずな子もいまどき、いるわけもない。そんなどこまでも極端なキャラクターだからこそ、ヤンクミという極端なキャラクターが成り立っているというわけだ。やっぱり脚本は江頭さんのほうがしっくり来るね。
個人的には後半の啖呵を述べ立てるヤンクミより前半の笑いの部分のヤンクミのほうがお気に入り。谷原章介扮する九條さんを乙葉扮する白鳥先生とヤンクミが奪い合っているくだりは面白かった。乙葉ちゃんの超ミニスカートよかった。最近、乙葉もグラビアもあんまりやっていないし、ああいう露出系のお仕事見ていなかったのでいい目の保養になりました。乙葉ちゃんは意外と美脚だったのですね。よっ!、でんこちゃん。でんこちゃんというのは東京電力のキャラクターの分電でんこちゃんですよ。最近から乙葉さんはでんこちゃんの声をやっているんですよ。ちなみにでんこちゃんのダンナさんの声は八嶋智人さんです。そうです、あのメロンパン入れの人。そして、でんこちゃんのマンガを描いている人は内田春菊さんです。「南くんの恋人」の原作の方です。内田さんは正直、「ビジターQ」という映画の乳首ビームの印象が頭から抜けないんですけどね。おおっと、話が全然違う方向になってしまいました。ちょっとしたトリビアです。
でもまあ、日テレでは3回連続25%超えのドラマは25年ぶりくらいだそうで、土9でもここまで売れたドラマは「家なき子」とか「金田一」とか以来、10年ぶりくらいじゃない?典型的な学園ものだけど、何かちょっと新しい学園ものというところが安定した出来で高視聴率に結びついている要因なんだろうね。これはシリーズ化は必至。第二の金八になりそうな気配です。
第3話 1/29放送 視聴率27.0% 演出:佐藤東弥
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
今日はイマイチだったなあ。全体的にテンポがあまりよくなかったと思う。前回、前々回のように引き込まれるほどの面白さはなかった。前回と前々回には全編に貫通するような一つの流れのようなものがあったと思う。そして、笑いやアクション、そして、啖呵とお決まりの展開の色づけができていたと思うのだけど。
今回もシーンシーンではいいシーンはあった。最後のヤンクミが高杉亘さん扮する刑事に侘びを入れさせるシーンなんかは結構、いいシーン。仲間さんも「忍」という忍者映画に主演するだけあって、アクションシーンのキレもよかった。だけども、シーンシーンがうまく有機的に結びついていないと感じられた。見せ場のシーンのつなぎがダラダラとしてしまって、全体的な構成があまりよく出来ていなかったと思う。
まあ、演出もちょっと精彩がなかったかとも思うが、佐藤さんは初回も演出していますので、直接の原因ではない。恐らくその原因は脚本かなと思う。今回は脚本家が江頭美智留から横田理恵に代わったようだ。江頭さん自体もあまりいい脚本は書かない人だけども、それに輪をかけて横田さんという人もあまりいい本を書かない。まだ江頭さんのほうが勧善懲悪の法則に則って、全体を見通して脚本を構築できていると思う。しかし、横田さんの場合は、確かに印象的なシーンは作っているがそれをイマイチうまくつなげることが出来ていない。だから、途中に飽きが来てしまう。「ごくせん」というドラマの捉え方が江頭さんと横田さんでは微妙にずれているように感じるな。私の「ごくせん」観は江頭さんの回に近い。まあ、今まで2回を見て、ということなので、江頭さんの書いた回でも何じゃこりゃ、というのもあるでしょうし、脚本家の方ももう一人別の人が書くらしいので、くれぐれも作風をもっと切り詰めて討議を重ねて統一してほしい。横田さんの脚本は前回とか前々回の感想に書いた"中途半端なドラマ"というものに他ならない気がする。
それに、小田切が意外と弱い、というのも何だかなあ、と思う点。あれだけ敵も多くいて、その悪ぶりが広く触れ回っている割りにはここ3回、ボコボコにされていて、結局はヤンクミに救われている。ヤツはホントに強いのか?その強いところをいっちょ見せていただかないと設定と実際が伴っていないと思うのですけど。
やはり、思っていた通り、3回目ともなると展開も若干ネタが尽きてくるのもありますし、マンネリになってくるのもあります。演出も今まで2回は視聴者も懐かしさもあって、見る目も多少は甘かったでしょうが、3回目以降は冷静な目になると思うから、1回目、2回目の勢いを保って、さらにテンポをよくしていかないといけないのが難しいところ。これからは予算も1回目、2回目よりは使えなくなりますし、クライマックスを迎えるまでのこれからの過渡期をうまく乗り切ってくれれば、と思っております。
第2話 1/22放送 視聴率26.9% 演出:大谷太郎
評価★★★★★★★★☆☆ 8
いやいや、このドラマは面白いね。脚本や演出に迷いがない。あくまで第1シリーズで築いたお決まりの型に従ってそれからはみ出すつもりは毛頭なく、遵守して作ろうとしている点が好感が持てる。はっきり言って、このドラマは「水戸黄門」とか「必殺仕事人」の世界でね、生徒たちがやられていて、いいところにヤンクミ登場。バックにはヤンクミのテーマ音楽が仰々しくかかり、相手方の高校の奴らをバッタバッタと倒していって、最後に決めの啖呵。日本人ならいつの間にか慣れ親しんでしまっている勧善懲悪の法則をバカ正直に守っているからこそ面白い。最近のドラマは結局は勧善懲悪なのに、そうではないのよと嘘ぶいて中途半端な出来に終わるドラマが多すぎる。脚本家の人も演出家の人もこういった作品をやるときは素直にならにゃいかんね。
さて、お話のほうも結構、進んでいまして、前回ようやく登校してきた3年D組の問題児・小田切ですが、対立していた矢吹との和解が成立したようです。矢吹が小田切を怒っていたのは、どうやら敵対していた高校とのケジメの決闘直前に侘びを入れて白旗を揚げたからなのだそうだ。それには、小田切がクラスメイトのことを思い、そいつを退学にさせまいとやったという理由があったのだ。その話を矢吹は知らなかったわけで、それを知った矢吹はヤンクミに言われた助言を思い出し、たった一人で敵対して高校とのケジメの再決闘の場に足を運ぶのだった。
そこで、ヤンクミ登場で終わりというのが今回のあらすじ。結局は小田切も矢吹も意外といいヤツだったわけだし、似たもの同士だったというわけ。これで2人は和解。意外と早かったような気もするけど、来週からはレギュラーの一話完結形式に移行するわけなので長く引き伸ばすよりスッキリしていてよかったと思う。まあ、こんなクサくて何のヒネリもない背景を説明されたら普通は、何言ってるの?の世界ですが、このドラマはそれで正解と思わせてくれる。仲間さんの演技、演出がそれを許させてくれるように視聴者を仕向けているんだなあ。この方針は中途半端なドラマの脚本家や製作者の人たちは学ぶべきだと思いますね。
先週書くのを忘れていましたが、生徒役の人たちも悪くないですね。中心となる小田切と矢吹を演じるKAT-TUN(スペル当ってるかな?)の2人も思っていたより遥かに大人びた顔で驚きました。さながらホストのような高校生ですね。そして、ケンカのシーンも寸劇のような嘘くさいものではなく、割とよくできていて、見せ場として十分。生徒役に一番中途半端が出てくるのではと危惧していたのですが、そうではなさそうで一安心しております。
第1話 1/15放送 視聴率26.5% 演出:佐藤東弥
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
2002年4〜6月に放送され、連ドラは全12話で平均17.4%を獲得、2003年3月にスペシャル版が放送され、そのスペシャル版も18.1%と高視聴率を獲得した仲間さんの出世ドラマ「ごくせん」が帰ってきた。「トリック」に次ぐ仲間さんのヒット作で、今回うまく行けば「トリック」のような長いシリーズものになりそうな気がします。
仲間さんの役どころはご存知の方も多いと思いますが、ヤクザの大江戸一家の後とり娘である山口久美子、通称ヤンクミ。どうやら、ヤンクミが以前勤めていた白金学院高校はスペシャルの後、潰れてしまったらしい。職を失ってしまったヤンクミだったが、手違いで黒銀学院高校への着任が決定してしまう。その高校には白金高校でも教頭だった生瀬さん扮する猿渡が教頭をしていた。ヤンクミが今回、受け持つのは3年D組という問題児ばかりが集まったクラスだった…。
割合、面白かった。こういうようなやる気論的な勧善懲悪学園ものは正直、苦手なほうなのですけど、このドラマなら許せる。ここまであり得ない設定なら、逆にOKです。全ての設定や台詞が嘘くさい。どこにも本当にありそうだと思わせることはない。こういう勧善懲悪学園ものはこうでなくてはなりません。何か中途半端に現実を付き合わすような設定が混じってしまうと、あまりにも真っ直ぐなヤンクミの主張が曇ってしまうんですね。あくまで全てが嘘の「ごくせん」というドラマの中の出来事と思って見れるからこそ、ドラマという媒体らしい娯楽作となるのです。
基本的に江頭美智留の脚本って、あまり好きではないのだけど、それはいつもドラマという嘘が中途半端で気持ち悪いから。ここまで嘘が突き通されていれば、江頭さんの真っ直ぐすぎてあまりうまさを感じない台詞も逆に活きてくるというものです。佐藤東弥もひねくらず、正攻法の演出で攻めているし、展開や編集・音楽も前作と変わらなくて安心して楽しめます。笑いあり、ドラマあり、そして、アクションあり、お決まりの展開を作ってしまうことで、こういうお決まりの勧善懲悪ものは面白くなっていくものです。逆にひねくると変なことになりますから、このまま最終回までいってほしい。このことはジャンルは違えど、「特命係長・只野仁」とも通じる点ですね。
最後になったけど、仲間さん、やっぱりかわいいなあ。仲間さんはシリアスな演技もいいけど、コメディアンヌの才能はあるよなあ。前半のコメディの部分、かわいかった。後ろの効果音が絶妙で笑わせてもらった。そして、涙のシーンは美しかったし、アクションの部分はカッコよかった。前作から引き続いての生瀬さんとの掛け合いも楽しい。ただ、一つ心配なのは、学校の先生たちがどの人もバラエティー班ばかりが集合していること。東幹久、乙葉、マギー、モト冬樹…。それほど出番がないならいいけど、出番が多くなったらちょっとウザそうだなあ。
放送前の感想
2002年に放送され、高視聴率を記録した仲間さん主演の「ごくせん」の続編が登場。仲間さんのファンの私は無条件で見ます。まあ、前作もそれほど好きではなかったけど、悪くはなかったかなあ。今回はヤンクミは別の男子校に赴任するという設定らしく、生瀬さんは続投らしいのですが、その他の先生は入れ替えということらしい。学校が変わるということで、当然、生徒も変わる。前作には成宮寛貴とか石垣佑磨とか、現在の若手の有力株がたくさん出ていたから、今回もどんな人がオーディションで選ばれたのかに期待。そのトップがカトゥーンとかいうジャニーズのグループの一人らしいのですが、ちょっと演技のほどは不安が残る。学校は変われど、ヤンクミの家の皆さんは全員続投だそうで、そこは安心。土9は久々にまともに視聴率が取れそう。これでコケたら、ホントにドラマ枠から撤退よ。