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ほんとにあった怖い話
セカンドシーズン

ほん怖クラブリーダー  稲垣吾郎

製作:フジテレビ

公式ホームページ:
http://www.fujitv.co.jp/honkowa/index.html


2004年9月放送の
「ほんとにあった怖い話・
夏の特別編2004」の
レビューはこちら

ほんとにあった怖い話・
夏の特別編2004
ドラマレビュー
視聴率
ファーストシーズン
1/10第一夜14.0%
1/17第二夜13.1%
1/24第三夜12.5%
1/31第四夜12.5%
2/7第五夜11.4%
2/14第六夜11.8%
2/21第七夜11.8%
2/28第八夜10.7%
3/6第九夜12.5%
3/13第十夜11.3%
3/20第十一夜12.7%
平均視聴率12.209%
4/3特別編11.1%
9/7特別編10.9%
セカンドシーズン
1クール目(2004年)
10/11第一夜8.9%
10/18第二夜9.7%
10/25第三夜9.2%
11/1第四夜9.3%
11/15第五夜8.3%
11/22第六夜7.5%
11/29第七夜10.6%
12/6第八夜9.8%
12/13第九夜8.9%
10-12月平均9.111%
2クール目(2005年)
1/17第十夜9.2%
1/24第11夜10.2%
1/31第12夜9.4%
2/7第13夜9.4%
2/21第14夜9.9%
2/28第15夜8.5%
3/7第16夜8.7%
1-3月平均9.329%
平均視聴率9.219%
8/23特別編16.4%

ドラマレビュー

※バラエティー部分の評価はいたしません。評価点は全てドラマ部分のものです。
ファーストシーズンのレビューはありません。

最終平均評価点 5.0/10
2004.10-12月平均:4.8  2005.1-3月平均:5.2

評価点評価点評価点
放送前の感想-  放送後の感想-
第一夜3.8第七夜5.2第13夜4.7
第二夜6.3第八夜2.3第14夜3.7
第三夜5.7第九夜7.0第15夜5.7
第四夜3.3第十夜5.7最終夜7.0
第五夜6.0第11夜4.0  
第六夜4.7第12夜6.0  

放送後の感想
 セカンドシーズン、まあまあだったかな。番組の構成上、とっておきの話は節目の回のときに出していかないといけないから、中盤あたりはあまり面白くないのが多かったと思う。短篇だから出せる怖さはあるわけで、それがうまくいって面白かったのもあれば、どえらいつまらんのもあったな。出来不出来の差は激しかった個人的に面白かったのが、第9夜の「死者のゆく場所」「真夜中のサイレン」、第11夜の「真夜中の招待状」、最終夜の「心霊スポット」の4つ。テレビ版ほん怖はDVD化していないから、傑作選みたいなかたちで出してほしい。

 セカンドシーズンはこれにて終了ですが、ほん怖自体はこれからも続いていくようです。次はスペシャルでの復活で、年内にはまたサードシーズンがあるのでは、と踏んでいます。フジテレビも視聴率が振るわない枠がありますので、その枠のつなぎとしてはちょうどいい番組ですからね。出来れば、今度はしっかりと夏にやってほしいと思います。

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最終夜(第16夜) 2005.3/7放送 視聴率8.7%
平均評価 7.0

 視聴率が低かったせいか、3月の1週目で「ほん怖 セカンドシーズン」は最終回。最終回ということで、再現Vもよく出来ていたし、心霊写真も粒ぞろいだったと思う。やっていること自体は前回と何ら変わらなかったから、最終回っぽくなかったのだけど、このドラマはまだこれからも続いていくから、まあ、いいか。

「心霊スポット」
出演:小池栄子 演出:中江功

単体評価:★★★★★★★★☆☆ 8

 この話は実に単純。心霊スポットに入っていった女性が正体不明の生首に追い掛け回されるというもの。

 このエピソードは「Dr.コトー診療所」「プライド」、映画「冷静と情熱のあいだ」の中江功監督が初めてホラーの演出に挑戦した作品。これは短篇だったからどうこう言い辛いところもあるけど、初めてでこれだけ撮れれば全く問題なし。このエピソードは話が単純だからいい。生首が意味なく人を追い掛け回す、このシンプルさがいい。短篇でやけにストーリー性があると、何だか中途半端に思えてしまうことが多いから、こういう題材を積極的に映像化すべきだと思う。生首にしてもメイクや照明の当て方、その他心霊スポットの廃屋の美術のディティールもなかなか細かく手が回っている。まあ、最終回にふさわしいエピソードだっただろう。

「亡者の棲む土地」
出演:袴田吉彦 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★★☆☆☆ 7

 これは芸能人ほん怖シリーズのエピソード。俳優・袴田吉彦が体験した不思議な話。袴田がテレビドラマのロケで山奥に撮影をしにいったときのこと。スタッフの誘いで袴田は、袴田とは違う旅館に泊まっているスタッフを訪ねた。そのときに、いくつかトンネルを通らなければいけなかった。袴田がスタッフのいる旅館に出発する前に、共演の役者さんから「二番目のトンネルは危ないから、気をつけろ」と言われるのだった…。

 芸能人ほん怖で初めてまともな、ほん怖とパッケージ感の合う人が出てきたね。要は、二番目のトンネルには武士の地縛霊が棲んでいて、袴田さんはその霊を連れてきてしまったという話だ。袴田さんは「さっきから、肩が重くて、どうも調子が悪いんですよね。」と言っていましたが、彼の背後には何人もの武士が引っ付いていたようなのです。そりゃ、重いわ。それにしても、冒頭の音楽は思いっきり「24-TWENTY FOUR-」でしたけど、あれでいいんすか?権利問題はフジテレビが「24」の放送権を持っているから、何の問題もないのだろうけど…。鶴田監督も「24」を見ていたということか。

「季節はずれの贈り物」
出演:黒川智花、佐戸井けん太 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 東京から転校してきたある女生徒はいわゆる不良にあたる生徒。いくら注意を受けても、言うことを聞く気はない。しかし、その女生徒は大のおばあちゃん子で祖母の言うことはしっかりと守っていたそうな。その祖母が他界。祖母の死に女生徒は深く落ち込んでいた。そんなとき、女生徒の担任の夢に女生徒の祖母が現れ、孫をよろしく、しばらくしたら贈り物としてタケノコを贈る、と担任に話しかけた。それからしばらくして、担任の家の玄関先に真冬だというのに季節外れのタケノコが置いてあったのだった…。

 これはいい話ほん怖。いい話ほん怖って、出来がいい作品はあまりないのだけども、この話はまずまずいい話。最後のタケノコのカットでフェードアウトというのは、ちょっと唐突すぎる気もしたけど、おばあさんの孫を思う優しい心遣いは好印象。主演の黒川智花はアップになると画面が華やぐ大人びた美しさ。これでまだ15歳というから驚き。こいつは将来有望ですな。

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第15夜 2005.2/28放送 視聴率8.5%
平均評価 5.7

 何とセカンドシーズンは来週で最終回ということだそうで。ま、視聴率低いからねえ。仕方ないか。ここ2回、あまり出来のいい話がなかったけど、今回はまずまず。心霊写真恐怖順位9もなかなか面白かったし、番組として今日はよくまとまっていたと思うよ。でも、毎回、恐怖順位9とか言っているけど、どういう基準で回毎に写真を振り分けているんだろう?じゃ、先週やった恐怖順位は何だったの?と思ってしまう。このランキング形式に意味はあんのかな?ま、結局は写真見て驚ければそれで私としては文句ないのだけどね。

「のびる髪」
出演:安藤咲良 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 少女の家の玄関に置いてある日本人形は次第に髪の毛が伸びているようだった。そんな矢先、少女がかわいがっていた小鳥が突然、異様な死に方をしてしまう。それからというもの、日本人形を入れたガラスケースが夜中に決まってコトコトとひとりでに揺れ始めるのであった…。

 何年か前、こんな話、よく聞きましたっけね。髪が伸びる日本人形、そして、ポルターガイスト。懐かしい話題です。この話には結構、引き込まれて、「それで?」と好奇心をそそられたが、あの結末はいかん。回想形式にした意味が全くないじゃない。「昔は日本人形の髪は伸びていたけど、今、あの日本人形はどこいっちゃったんだろう?」では話がしまるわけがない。ただ、最後の家族写真の背後にいる明らかに髪の伸びた日本人形にえらい長いことアップしていくところは多少はゾッとするところもありましたがね。

「霊を招く波長」
出演:寺門ジモン 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 これは芸能人ほん怖。今回はダチョウ倶楽部の寺門ジモンが経験した不思議な体験。

 最近の芸能人ほん怖はなめくさったような話ばかりで面白くなかったのだけど、ジモンさんの話は結構、まとも。ジモンさんの堅い演技をごまかすような全体的に軽い茶化した雰囲気にしたことが正解。そのため、最後のオチのインパクトがかなり効いている。

「死を告げるコール」
出演:浅野和之、渡辺典子 演出:星野和成

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 ある医師に起こった不思議な話。これは今から15年ほど前の話で、そのときは携帯電話もなく、ポケベルで患者の急変を医師に教えていた。ある医師が帰路の途中、ポケベルが鳴った。近くの公衆電話で病院に確認を取るが、誰もその医師を呼び出してもいないし、患者が急変したわけでもない。それからしばらくして、またポケベルが鳴った。今度は確かに病院側から発信されたもので、その医師が担当していた患者が急変したことを知らせるものだった…。

 この話のいいところは、ポケベルのコールが死を予見していたのかどうかというところがはっきりとは分からないところ。そこを完全に心霊現象として捉えようとはせずに不思議なこととして捉えていた点は評価できる。結局、医師はそのコールを受けていても患者の命は救うことができなかったし、必ずしも全ての場合に不思議なコールが鳴るわけではない。そのコールは果たして何だったのかが判然としないままにした終わりがかえって、ほんとっぽくていいと思う。

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第14夜 2005.2/21放送 視聴率9.9%
2/14はお休みです

平均評価 3.7

 今日はつまらなかったなあ。ドラマもそうだったけど、番組としてもあまり面白くなかった。今日やったエピソードの3つもちっとも怖くないからね。不思議な話というのがせいぜいだろうね。久々の心霊写真特集も、「心霊写真恐怖順位9」って…。番組自身の企画「心霊写真恐怖順位49」にあやかっているのはいいけど、「9」というのはあまりにもショボくないか?今回はどうもネタを2時間SPとかに温存するための消化の回という気がしたなあ。でもまあ、心霊写真のBEST3はゾクッときました。特に第3位の写真は来てたねえ。あれがほんとなのだとしたら、強烈な写真。

「影」
出演:芳賀優里亜 演出:加藤裕将

単体評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

 クラブの合宿のとき、就寝時間が過ぎたあとに、女子学生2人はトイレの中で内緒話をしていた。そうすると、誰かの足音が聞こえる。顧問にバレると困るので、彼女らはトイレの電気を消し、静かに足音が過ぎるのを待った。その足音はトイレの前で止まり、トイレのドアのすりガラスには何やら女性の影が映っている。その影が長い間、直立不動で動かないので、彼女らは外に出てみるとそこのは誰の姿もなかったのだ…。

 非常にショボい話。直立不動の影は不気味な存在ではあったが、影のいた場所には誰もいませんでした、というだけのオチでは誰も怖がらないだろう。やはり、影はいなかった、という後に何かもう一押しほしかったと思うな。

「先見の少女」
出演:美山加恋 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 とある病院での出来事。ある看護婦がある少女に話しかけると、元気に歩行訓練のリハビリをする老人のことを「明日死ぬ」と言い放ったのだ。子供の悪い冗談だろうと、本気に受け取らなかった看護婦だったが、その老人は実際、翌日に容態が急変し、死んでしまうのだった…。

 う〜ん、これも不思議な話止まりだなあ。まあ、この子は他人の老人だけではなく、自身の祖父が死ぬことですら、予知できていたのである。少女にとっては、あまりに重い責任を背負っているということになるだろう。これは鶴田監督の「予言」とも似たお話ですね。でも、この手の話はその本人の視点で描くから面白いわけで、大した事情も知らない他人の視点で描くには限界がありすぎる。不思議な話止まりなのはこの理由から。

「あの日の言霊」
出演:島崎和歌子、六平直政 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 これは芸能人ほん怖シリーズの作品。今回は島崎和歌子の体験談を基に映像化。何か気分が最近優れない島崎は楽屋の鏡に映る男性の姿を見る。それは、島崎が幼少時に亡くなった叔父の姿だったのだ…。

 これはほんとかどうか疑わしい。島崎さんが幽霊を鏡越しに見たのは一瞬の出来事だし、鏡越しだったから見間違いということもありえる。でもまあ、作り話としても一瞬鏡越しというのは、ほんとのこととして主張するにも、嘘くさいと非難されるにも紙一重にある、実にうまい設定。ネタであったとしても、これなら切り抜けられるはず。幽霊がいたかいないかに関わらず、叔父さんの幻影の姿の力を借りて、島崎さんが元気を取り戻したという個人的なお話であることは確かだ。ただし、再現Vで叔父さん役を演じた六平さんがなかなかの適役で六平さん効果でそれほど印象は悪くない。でも、島崎和歌子は役者としてはイモだね。

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第13夜 2005.2/7放送 視聴率9.4%
平均評価 4.7

 今日はいい話ほん怖SP。基本的にほん怖のいい話はそんなに泣ける話ではない。さも涙が止まらないような宣伝とか、子供らがキレイに一直線に涙の線を頬に描いていて、あざとい演出だな、と思いました。今週の演出は全部、鶴田法男さんがやっているようで、がんばっていらっしゃいますねえ。

「防空壕のお姉さん」
出演:山田夏海 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 少女は母親と一緒に祖母の家へ遊びに行く。その途の途中で防空壕を発見する。少女は眠りに就くと、不思議な感覚に襲われる。目覚めると、そこは防空壕の中。少女の目の前にはもう一人、女性がいた。少女と女性は手をつなぎ、野原を歩いた。すると、背後で母親の声がする。ふと少女は我に帰った。すると、少女は気付くと防空壕の中で眠っていたのだ…。

 非常に不思議な話ですが、オチとしてはその女性というのは戦時中にその防空壕で亡くなったおばあ様の妹さんだったそうです。少女の声で目覚めて、一目会って、戦争を繰り返してはダメさよ、と伝えたかったみたいです。まあ、その女性がその少女と関係のある人だったから、ある程度は救われたものの、話としては「ふ〜ん、不思議なこともあるもんだね」という程度。だって、妹さんと会っただけでしょ。どこで泣けというのですか?

「夜のおじさん」
出演:森公美子 演出:鶴田法男

単体評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

 これは巨漢タレント・森公美子が体験した芸能人いい話ほん怖。とあるマンションに引っ越した森さん。ワインが切れたので、ワインを買いに外へ出ると、見知らぬ老紳士に話しかけられる。その老紳士はどうやらマンションの管理人らしく、森はその老紳士のことをおじさんと呼び、毎晩のように一緒に酒を飲み、食事をするようになる…。

 まあ、皆さんもお分かりの通り、おじさんは管理人ではなく、幽霊です。森さんはおじさんとお酒を飲んでいるときは、それはさぞかし楽しい時間を過ごしたそうです。それで、写真を一緒に撮ったことから、幽霊であることがバレてしまい、そのおじさんは姿を現さなくなったというのです。森さんは確かに楽しい時間を過ごしたかもしれないさ。でもね、他人が楽しい時間を過ごしたと言われても、第三者からしたら知ったこっちゃない話なわけですよ。そのおじさんが祖先とか親戚だったとか、そのおじさんがいたから命を救われたとか、劇的なことがないと、第三者の気持ちは動きませんね。森さんは確かに楽しい時間を過ごした、というただそれだけの個人的な話で映像化する価値はありません。

「さよなら俊彦」
出演:佐藤仁美、朝加真由美 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 ある女性は母親が体調を崩し、入退院を繰り返すようになり、大学を中退し、就職をした。母親が体調を崩すきっかけとなったのは女性の弟の事故死だった。女性の父親は、女性が幼い頃に亡くなっていたので、母は彼女らを女手一つで育ててくれていたのであった。そんなある日、病院の母親がその弟が来て、自分をにらみつけていったと女性に話す…。

 まあ、これがノーマルないい話ほん怖だろうね。結局、弟はなぜ、化けて出たかというと、女性に母親の病気が進んでいることを暗に示したかったからだし、女性の鍵を隠したりして事故に巻き込まれないようにしてくれたり、と弟はしっかりと家族の命を救っている。やはり、感動するには、特にこういう短篇では、それなりに幽霊なり怪奇現象が当事者につながりがある人に関係していて、命を救ってくれたというような劇的なことがないと、いけないと思うのですね。最近のいい話ほん怖はそこらが他愛のないものにすりかわっていることが多くて、全然感動できなかった。ただ、この話はいかんせん、話が平凡すぎた。いい話ほん怖のスタンダード中のスタンダード。突出した感動を残す作品にするには、もうちょっと意外性がほしいのよね。

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第12夜 2005.1/31放送 視聴率9.4%
平均評価 6.0

 今回は心霊写真の枠を抜かして、芸能人ほん怖2本と一般の方のほん怖1本の実録再現Vの3本立て。その芸能人というのが、笑福亭笑瓶と青田典子でちょっとほん怖とパッケージ感は違う若干B級っぽさが漂うタレントさんでした。でもまあ、芸能人というのはほんとか嘘かは知りませんが、大概と人はそういう怪奇ネタというものを持っていらっしゃいますよね。ですから、そういう話を鶴田法男というプロのホラー映画の監督さんが撮るという企画は面白い企画ですね。そこは評価してもいいと思う。でもまあ、もっとバラエティー感が強い人ではなく、ほん怖と合った芸能人を選んでほしいな、というのが正直なところだけど、この企画は続けていってほしいと思う。

「オバケじゃないもん」
出演:笑福亭笑瓶 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 これは笑福亭笑瓶がラジオ番組の生放送をしていて、その日は心霊特集をしている日で新人アイドルと実際の心霊スポットと中継をつないで送るという企画をしていたらしい。その本番中に笑瓶の耳に「オバケじゃないもん」という女性の声が聞こえてきたという話。

 まあ、この話はラジオの放送中に音が聞こえたというだけの話なので、映像表現としては弱いかな、と思う。心霊特集ということで、一般の人から送られてきた話も途中で軽く挿入しつつ、やっていたので、映像としてどう見せるかということで結構、困った題材だったのかもね。ラジオ番組中ということでリスナーの関係のない話を途中で挿入できたということは題材としてせめてもの救いとなったところかもしれないね。

「同居人」
出演:青田典子 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 こちらは青田典子が経験した怖い話。どうやら、青田さんは若干、霊感をお持ちのようで、霊に操られやすい体質なんだとか。そんな青田さんが以前、借りていたマンションで遭遇した幽霊の話。

 こちらのほうは笑瓶さんの話よりはしっかりとホラーシーンもあって、まずまずの出来だった。ベッドで寝ていると、足元には青田さんの上に正座する男、顔の後ろ側からは女が覗き込み、青田さんの首を絞めている。まあ、このスタイルは「呪怨」で散々見たし、基本的にホラー映画ではよくあるものなので、それほど怖くはない。しかし、青田さんはリビングで食事をすると落ち着かないから廊下で食事を取っていたのだそうなのですが、青田さんは気付かなかったようなのですが実はその時、子供の霊が目の前にいて一緒に食事を取っていたというのです。これはさすがにゾクッとした。また、一瞬挿入された子供たちのショット、編集の巧み。

 そして、これはドラマで再現された話の後日談なのだそうですが、このマンションから引っ越した後も首を絞めた女は青田さんをつけ回していたらしい。青田さんが引っ越した後、霊も引っ越してきたというわけ。この女のせいで青田さんの婚期は遠のいていしまっているとか。ドッヒャー。下ヨシ子が言っていることがほんとか嘘かは知りませんが、そのどちらであっても気持ち悪い話です。

「廻る足音」
出演:筧利夫 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★★★☆☆☆ 7

 この話は一般の方が体験した話を再現したもの。とあるキャンプ地に息子と2人で来た男。息子と親子水入らずでバーベキューなどをして過ごし、夜も更けテントに入って眠ろうかとしていた瞬間のこと。テントの周りをぐるぐると廻る足音が聞こえるのだ。誰かの悪戯だと思った男は外へ出てみるが、外に誰の姿もない。逃げたとしても明かりも見当たらず、足音も聞こえない。一体、あの足音は誰のものだったのか…?

 これは演出が見事だった。その足音の持ち主は結局、誰かは分からない。分かりやすいお化けが出て、ドッヒャーというオチではなく、最後まで分かりやすい形での幽霊は登場しない。全て足音だけで、テントの外には何かがいるんだよ、という存在を見事にアピールさせていた。また、テントという一見、狭い密閉された空間なのだが、外界とは薄い布一枚しか挟まれていない。この微妙な距離感が絶妙だった。とにかくこのエピソードは音の使い方が非常にうまかった。この話に関わらず、ほん怖は音の使い方がうまいものが多い。そこがプロのホラー監督さんがやっているうまさなんでしょうねえ。

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第11夜 2005.1/24放送 視聴率10.2%
平均評価 4.0

 今日は前半は面白かったけど、後半はイマイチだったなあ。後半は番組的にもやけにトークがマッタリでムカっときました。やるせなすの中村がテンポを乱した気がしますね。吾郎さんも言っていましたけど、あなたの空気はほん怖と違うと思うなあ。来週は芸能人ほん怖特集のようで、あまりいい人が出ない。胡散臭いなあ。出てくる人が胡散臭いから、どうもネタじゃねえかっていう視点で見ちゃうんですよねえ。今週からはずいぶんと編集が変わって、視聴率をどうにか2桁に乗せたいという意図が見て取れましたね。

「何かがそこにいる」
出演:志田未来 演出:星野和成

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 ある小学校では旧校舎の女子トイレには女のすすり泣く声が聞こえるとか、男のうめき声が聞こえるとか、奇怪な噂が流れていた。その小学校に通う数人の生徒が肝試し感覚のゲームでその女子トイレの扉に手を触れて帰ってくる、というものが流行っていた。しかし、そのゲーム中、担任の先生に現場を見つかり、ゲームに参加していた生徒は注意を受ける。ある生徒が先生に聞いた。「なぜ、あのトイレは人が入れないようにしてあるんですか?」先生はそのわけを語り始めた…。

 映像の面では結構、雰囲気あるもので楽しませてもらった。特に担任の先生の手が、ゲームでトイレの扉に触ろうとしている女の子の手をいきなり掴んだ瞬間は悔しいかな、びっくりしてしまいました。先生が話すそのトイレの怪談の再現Vもまあまあ。そもそも、私は映画「学校の怪談」が好きでしたので、旧校舎と聞くと何だかワクワクしてしまうものです。

 だけども、その終わり方が最悪でした。結局、先生が話した怪談話は先生の作り話なのか本当にあったのか、明確に示さず終わってしまったわけです。まがいなりにもこのドラマは"ほんとにあった怖い話"でしょ。怖いとされる部分がほんとにあったかどうか分からないようじゃ、ダメでしょ。この話で主人公の子が一番、怖かったところは先生にゲームをしているところが見つかったことでしょ。何だそりゃ、ですよ。

「真夜中の招待状」
出演:一戸奈未 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★★★☆☆ 8

 友人である女性3人組があるホテルに泊まったときの話。そのうち1人の女性が夜中、目を覚ますと見知らぬ中年女性が友人の枕元で「起きなさい」と繰り返して、語りかけているのだ。寝ぼけ眼でそのときは掃除のオバサンか誰かだと思ったその女性はその中年女性に声をかけた。その中年女性は彼女に向かって、黄色い封筒を差し出した…。

 いやいや、こいつは怖かった。「起きなさい」ババア、最高に怖い。あのババアのキャスティングはピッタリだね。不気味で仕方がない。そして、演出の鶴田法男、やはり、さすがの恐怖描写を見せる。ババアの不気味さ、現場の奇怪な雰囲気、やはり、この人は短編ホラーを撮らせたらうまい人だなあ。しっかりと見せ方を心得て、余分なものを削ぎ落として見せてくれる。そして、あの黄色い封筒が気になるんだよ。結局、ババアの目的も封筒の中身は何だったかも分からないのだけど、この話の場合はそれのほうがいい。ババアが謎のままだったからこそ、不気味さも高まったと思う。お見事な出来だった。

「奇々怪々譚」
出演:中村豪(やるせなす) 演出:鶴田法男

単体評価:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 0

 これはお笑いコンビやるせなすの中村豪が体験した芸能人ほん怖。やるせなす中村といえば、こういう企画の常連さん。昔は石井ちゃんの相方というイメージが先行していたけど、やるせなす自体、最近見ないし、怪談系の企画になると中村1人でやってくるから、石井ちゃんのほうが影が薄くなってしまったなあ。この人はどうやら幽霊とお話ができる霊媒体質というやつらしく、今回もその体質についての話となっている。つまりは、霊と話していたところ、急に怖くなって逃げ出したら、後でその幽霊にツッコまれたというちんけな話。最初に自分で「これは大して怖い話ではありません」と丁寧に言ってくれていましたけど、ほんとに怖くない最悪の話でした。

 ほんとにね、まがいなりにもお前はお笑い芸人だろ、と何人の人がツッコんだことでしょう。この人、もっとネタあるだろうに、何でこんな笑い話みたいなのを選んで、さらに笑い話の中でも究極にサブい話を選んだんだろうなあ。わざわざ鶴田法男が映像化するまでもなかったんじゃん?というか、このVのあとに話していた後日談のほうがよっぽど映像化するに適した話だと思うのだけど、何でこの話を再現したのかが私には理解しかねます。

「白日の影」
出演:宮崎美子、吉井怜 演出:三宅隆太

単体評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

 主人公の女性は娘の社会人としての初出社ということで朝から落ち着かない。昼になると、知らない間に娘が背後に立って腹痛を訴えている。とりあえず、娘を彼女の部屋に寝かせ、薬を持って彼女の部屋に入ると、そこに娘の姿はなかった…。

 まあ、これは毎度恒例のいい話ほん怖なのだけど、最近のいい話ほん怖はそれほどいい話がないなあ。それだったら、ここも怖い話で統一しちゃえばいいと思うなあ。今回の話もショッボい。娘が緊張して腹痛起こして家に帰りたいと思ったら、生霊が家に現れたけど、娘さん本体が先輩と話したら楽しくなって生霊も消えちゃいました、というただそれだけのお話。人を感動させるにはもっと人の生き死に関わるような引き込まれるネタが必要だなあ。でも、宮崎美子さんがいかにもいいお母さんという感じが出ていたし、吉井怜との母子の関係も割合好印象だったので、そこだけは救い。

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第十夜 2005.1/17放送 視聴率9.2%
平均評価 5.7

 2005年入って、一発目のほん怖です。放送としては約1ヶ月ぶりの放送ということです。「Mの悲劇」に続いて、メガネスタイルの吾郎さん。ほん怖は今年から、芸能人が体験した怖い話を映像化するという企画を始めたようです。まあ、視聴率は欲しいからねえ。今週は萩原流行。来週は早速、芸能人ほん怖スペシャルでこういう企画ではおなじみの、やるせなすの中村が登場。もうしばらくすると、つまみ枝豆とか稲川淳二あたりが出てきそうな気配。そうなってくると、夏の「タモリ倶楽部」みたいだから、やめてよね。低俗な亜流ホラーエンタテインメントに成り下がらないで、ほん怖ブランドは維持して欲しいな。

「転ぶトイレ」
出演:安田美沙子 演出:星野和成

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 ある会社のトイレには出ようとすると、なぜか、転んでしまうトイレがある。いくら警戒していても、何かにつまづいてしまうのである。大体の人の目には見えないのだが、実はそのトイレの前には前傾姿勢で硬直したままの女の幽霊が座っているのだった…。

 実際、それほど幽霊自体のインパクトはなかったし、怖さはほとんどない。だけども、このエピソードで面白かったのは、その構成の組み立て方。今までのほん怖にはないタイプの編集やテンポの作調になっており、そこは結構、新鮮であった。しかし、目に付いたのが、安田美沙子の演技力のなさ。何さ、あの台詞の超棒読みは。あそこまで棒読みでよく監督OK出したね。ああいう中途半端な脱力系のタレントさんは鼻につきますね。ちょっと前のF崎N々子とか。小倉優子くらい徹底していれば、かえってOKなのですが…。安田美沙子の"ご利用は計画的に"ということで。

「共演者」
出演:萩原流行 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 これが今日から始まった芸能人ほん怖。萩原流行が舞台公演中に実際に経験した恐怖体験を基に作られたエピソード。どうやら、萩原流行の舞台には、うようよ生霊がうごめいているようです…。

 これが芸能人が体験した話というから、普段以上に嘘くさく思えてしまいましたね。特に萩原流行の話ときたから、イマイチ、リアリティーに欠けるな。でもまあ、流行さんくらい芸歴が長いと恐怖体験の一つや二つ、もしくは、こういった企画のときに話すためのネタが一つや二つあるものなのですね。これがほんとにあったのなら、それはスゴいこと。基本的に流行さんの周りで起きたことを回想形式で前半は語り、後半はこの話の本題の怪奇現象を描いていくので、ホラーシーンは数多くランダムに配列されておりました。職人・鶴田法男のさすがの描写でリアリティー抜きでも、まあまあよく出来たエピソードだった。

「忘れられた記念写真」
出演:岩槻千夏 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 成人式が終わった後、懐かしの母校に立ち寄った中学の同窓生の女性3人。中学のときのクラス担任と偶然に再会し、懐かしい時間を過ごす。想い出のクラスの前で記念写真を撮る3人。現像してみると、そこにはいないはずの人影が。窓の向こうに制服を着た男子生徒がはっきりと写っているのだ。その顔は彼女らにとって見覚えのあるものであった…。

 中学のときに交通事故で死んで、成人式を迎えられなかった同級生が写真に写りこんでいたという話です。その写真は卒業アルバムに載せられた写真と全く同じ構図で、彼も成人式を一緒に迎えたかったということのようです。幽霊となって直接現れるのではなく、心霊写真として写りこむという観点以外はまあ、よくある話。よくある話でも、割合、うまくまとめているから、見終わった後の印象はなかなかいい。

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第九夜 12/13放送 視聴率8.9%
平均評価 7.0

 私はずっとこのドラマは前と同じように1クールで終わりだと思っていたのですが、2クールに渡って放送するそうで、今年のほん怖はこれが最後で、来年は1/17から再スタートだということだそうです。それで、今日はほん怖の今年最後の総決算ということで、再現ドラマにはスゴく力が入っていましたね。今日はスゴかった。まあ、最後の「老婆の伝言」がイマイチだったけど、前の2本はセカンドシーズン始まって、最高の出来だったと思います。

「死者のゆく場所」
出演:真木よう子 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★★★★☆☆ 8

 これは昔結核の治療に使われていた病院の跡地に建っている病院に出現した幽霊を目撃してしまったナースの恐怖を描くもの。

 これは恐怖描写が冴えまくっていた。非常に音の使い方がうまかった。注射器を金属のトレイに置くときに連続して鳴るあの金属音、そして、扇風機の音。ただでさえ、あの金属音でも不気味なのに、それを扇風機の音と細かく編集して重ねていくことで、さらに不気味さや恐怖心を加速させていく。そして、幽霊の姿が明らかになる最後では、間の取り方が秀逸だった。幽霊を目撃し、その場から逃げ出そうとした瞬間、足元がゴミ箱につまずいてしまう。ナースは当然、後ろに何かいるなあ、というのは分かっていたはず。観る側も完全にその思いとシンクロしていた。振り返ったら、何かいる…、と。それで、絶妙な間を取った後、白目の看護婦2人が!この作品は音と間合いの有効的活用で短編にしてはかなりの完成度を持った作品を生み出したと思う。

「真夜中のサイレン」
出演:上原美佐 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★★★☆☆ 8

 この話は、救命病院の近くの寮に移り住んだ女子大生に巻き起こる恐怖を描くというもの。

 これも傑作だった。まさに実録ホラーの祖・鶴田法男の真骨頂じゃないかと思う。まず、初めはちょろちょろとかすかに幽霊らしき姿を一瞬だけ映すだけ、そして、次第に恐怖描写を発展させていき、ちょっと終わったかと思わせておいて、とどめにかなり強烈な恐怖描写で幕を閉じる。実にうまい。まず、部屋全体に壁を叩く音が充満する不気味なシーンはよくできていた。音の使い方はもちろんのこと、スピーディーで積極的に動くカメラワークで上原美佐が音に囲まれているという状況を克明に表現。そして、最後はさすがの私もびっくりした。ふと一安心した後に、あれだから、このふと一安心の間がまたうまいんだ。言葉は古いけどドンピシャというところだろう。いつもこれくらいの完成度の作品を作ってほしい。

「老婆の伝言」
出演:小野真弓 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 これはフライトアテンダントをしている女性が寝苦しい夜に謎の老婆の幽霊を目撃、実はその老婆はその女性がよくしてもらっている先輩のおばあさんで働きすぎだという忠告をしにきていたというもの。

 これはお決まりのいい話ほん怖。これはイマイチ。忠告してくれただけという話で、話としてはショボい。感動させるためには、それからもう一歩踏み出た展開が欲しい。それに、なぜ、わざわざ他人の枕元に現れるのか。霊感があるから、とかそういう理由なんだろうけど、本人に現れるのと他人に現れるのとではありがたみが違うよなあ。所詮は他人じゃん、と冷めた目になってしまう。いっつもほん怖で扱ういい話っていうのは、ちょっといい話レベルで感動までは行かない。やはり、本当の感動は本人に巻き起こった不思議な体験ともう一歩踏み込んだ展開が最低限必要なのだと思う。

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第八夜 12/6放送 視聴率9.8%
平均評価 2.3

 今日はこれまた企画もので、いい話ほん怖特集の「ほんとにあったいい話SPECIAL」。涙が止まらない、とかなり大口を叩いた宣伝をしていたから、さぞ自信があるのかと思いきや、どの話も実にショボいものばかりだった。大したことのない話を音楽や編集で強引に泣かせようという演出の意図が見て取れた。通常のほん怖で放送されているようないい話のほうがよっぽど感動的だ。かえってこういうふうに企画の枠で囲って、気張ってやるべきじゃなかったんじゃないかなあ。まあ、これのほうが視聴率はとりやすいと思うけど。それにしても、全く泣けないエピソードに大泣きする子供たちは白々しいったら、ありゃしませんよ。ただ、吾郎さんがいつもどおり淡々と進行をしていたところは笑えましたが。

「最期のメッセージ」
出演:黒木メイサ 演出:星野和成

単体評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

 この話はかなり典型的なパターンのいい話ほん怖。素直になれなかった年上の彼。彼の存在が必要だったと思った瞬間、彼は死んでしまったことが分かった。彼が魂の状態で私に伝えてくれたメッセージは死ぬまで忘れません、というような内容です。

 こんな典型的な話で泣ける人のほうがおかしいんじゃないかな。これは泣けるというよりはちょっとしたいい話という印象が強いけど。話以上に、黒木メイサが主演だったから、これはちとキツい。黒木さんは「めだか」にこの前まで出演していた人だけど、そのときも感じていたけど、目つきが鋭すぎる。あれじゃ、どう見ても悪女にしか見えない。ちょうど「バトル・ロワイアル」の頃の柴咲コウみたいな感じ。主演が黒木メイサだった瞬間に、感謝しているようにはとても見えなかった。

「見えない絆」
出演:松本莉緒 演出:鶴田法男

単体評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

 この話もちょっといい話という感じが色濃く、とても泣けるような話じゃない。霊感体質の主人公の女性はアルバイトをしているレストランで少女の幽霊に出会う。その子は新しくアルバイトを始めた女性が亡くした子供なのであった…。

 これは泣かしがかなり強引だったように思う。基本的にこの話で使われる泣かしのツールは"髪どめ"1つ。その女の子の幽霊にとって母親の象徴というものは髪どめだったということなのだが、少々、ツールとして髪どめはショボい。その髪どめを少女が母親に返せ、と要求するという軽い展開だけでこの話は終了。それで少女が母親を守っていることは分かったけど、泣かせるにはそれ以上にもうちょっと手の込んだ展開が必要。ショボい展開を過剰な演出で乗り切ろうとしたことが丸分かりの1本だった。それはそうと、松本莉緒のナレーションを聞いていて気になったんだけど、松本莉緒、鼻が詰まっているんじゃないの?

「前略、おとうさん」
出演:齋藤隆成 演出:加藤裕将

単体評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

 この話もまたまたちょっといい話、という感じの作品。そりゃ、いい話だろうけどさ、泣けはしないよな。クリスマスイブの夜、子供の枕元に現れ、頭を撫でてくれた亡き父親の愛情を描く話。

 この話は大したことのない話を強引に長引かせて、思い出し泣きを狙おうとしたような作品。基本的にただ、お父さんの幽霊が現れるだけのショボい内容なので、泣けるはずもない話でしたが。そんなショボい展開をずるずる引っ張って、主演の子役の聞きにくいナレーションや何やらで思い出し泣きを狙っていたのは見え見えでした。涙が止まらない、とか大きな宣伝文句を叩くなら、もうちょっといい話が準備できてからにしましょうよ。視聴率が悪いから急遽決まったような感があるから、いい話が準備できてからなんて悠長なことは言っていられなかったのだろうけど。

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第七夜 11/29放送 視聴率10.6%
平均評価 5.2

 今回は2時間SP。いつもより随分豪華なキャストによる再現ドラマ5本に、心霊ビデオ、心霊写真、そして、スタッフにとり憑いた心霊写真に写りこんだ幽霊を除霊と、様々なジャンルのものが入れ込んであって、まさに心霊ドキュメントの名にふさわしい番組で、純粋に番組としてなかなか面白かったと思う。SP版ということで、ドラマも一番最初意外は気合いが入った出来だった。心霊写真もあの三段オチには度肝を抜かれた。子供を時期を違えて、撮った写真。一枚目は左足が消え、二枚目は右足が消え、そして、三枚目は両足が消えていた。これは作ったんじゃないか、というくらい出来すぎているけど、ほんとならかなり絶叫ものですね。心霊ビデオも正直、1本目は期待はずれだったけど、2本目はびっくり。ビデオは録画した番組とCMの間に「返せ」という不吉な声が。最初は私は嘘くさいと思ったのですが、再生するたびに声が変わるという変化球に驚かされました。このドラマはCX放送なのに、ビデオに録画されていたのはNTVの9/17放送「ぐるナイ」だったので、ある程度は説得力があるかな、と感じました。除霊に関しては、嘘くさい。

「鏡の中の少女」
出演:小出早織 演出:三宅隆太

単体評価:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 1

 今回のドラマはなかなかのものが多かった中、一つだけ混ざっていた超駄作。これで何を怖がれ、というの?

 話はトイレで鏡越しに微笑みかけてくる少女、しかし、振り返ってみると少女の姿はない、というだけのもの。

 そりゃ、誰でも後ろには誰もいないんだろうなあ、ということくらい分かっています。こういう話はその後の意外性がキーポイントなわけで、そのまま素直に「はい、何もいませんでした」で済むわけがない。こんなナメた話がもし、ほんとにあったのだとしても、ドラマ化する意味が全く見出せない作品だった。こんなナメた作品を番組の頭にくっつけたら、この瞬間にチャンネルを変えられてしまいますよ

「拒絶の報酬」
出演:中越典子 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 この話のテーマは生霊。男性に道案内をしてしまったことから、密かに好意を持たれてしまった女性。電話や出待ちでお礼をしたいという男性ににわかに恐怖を覚えた女性はその男性を拒絶してしまう。その晩から、彼の生霊につきまとわれることになる。

 このエピソードの成功点は佐藤二朗さんのキャスティング。こういうクセのある怪しい人物をやらせたら、ピカイチ。もう笑いが不気味すぎますよ。それに効果音が気持ち悪いし。心霊研究によると実際は、女性のほうが生霊を誘い込みやすい体質なのだそうで、女性の思いが生霊を歪んだ形で見せたのだそうだ。そんな裏話はさておき、佐藤二朗さん万歳なエピソードでした。

「別荘ニテ待ツモノ」
出演:永井大 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 この話は幽霊が人を操り、正夢を見させるというもの。男が毎晩見る悪夢。旅行先に行ってみると、夢で見た光景と同じものが広がっていたのだった。そして、夢の中では午前4時になると、白い服の女が現れるのだった…。

 これは鶴田法男らしい巧みな恐怖描写が光った作品だった。池に幽霊に操られ、引きずり込まれそうになるあたりは、立派な恐怖シーンとなっている。最低限、この程度の描写はしてもらいたい。そして、夢が次々と実現していき、残るは午前4時の女、というストーリー展開が巧みで、午前4時までのカウントダウンはなかなかの緊張感が流れていた。ただ、なぜ、永井大なのか、ということは不明だが。

「憑かれた病院」
出演:井上和香 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★★★☆☆☆ 7

 これは幽霊病院の話。この病院に入院したり、この病院で仕事したりすると、その人たちには不幸が次々に舞い降りるという話。

 三宅隆太が演出する作品らしく、結末は相変わらずシャッキリと終わらないが、珍しくそのシュール傾向がプラスに働いた雰囲気で怖さを味わう一本。このエピソードは分かりやすい怖い形相の幽霊とかいう直接的な描写はなされていない。しかし、どんよりとした病院の雰囲気、演出で「何かがいるな」という感覚を私たちに与えてくれる。特に、死んだ患者の幽霊が見えると取り乱すババアの演技にはさすがに鳥肌が立った。難点は井上和香のキャスティング。あんな分厚いウルウルの唇と、巨乳ではナースには見えず、ただのコスプレにしか見えないところ。

「温かいお葬式」
出演:手塚理美 演出:星野和成

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 最後のエピソードは、いい話ほん怖。お葬式にまつわる話で、ある女性だけには夫とその妹さんを見守るように彼らの両親と祖母がたたづんでいたというもの。

 音楽や演出の雰囲気で、強引に感動させられてしまった気は残る。でも、一定の感動は得られるように作ってある。目には見えなくともつながっている家族の絆というものを感じさせ、未来を感じさせる話は好感が持てる。しかし、ただ、幽霊が出ただけという話だったので、オチにあと一展開、印象深いものがあれば、もう少し評価が上がったと思う。

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第六夜 11/22放送 視聴率7.5%
平均評価 4.7

 今週は3週間ぶりのレギュラーほん怖。今日は恐怖体験も心霊写真も今一歩というところ。そして、来週は8日が「HEY!HEY!HEY!」のスペシャルで潰れた関係で、今度は「ほん怖」が2時間SPなんだそうだ。SPでは心霊写真だけではなく、心霊ビデオも登場。そして、再現VTRの出演陣もぐっと豪華になります。だから、最近、ドラマに出てくる人がそれほど有名ではない人ばかりだったのね。

「教室の幽霊」
出演:石田未来 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 これは結局は、かつての友人が自分の死を知らせに主人公の少女の前に幽霊として現れたという話。

 鶴田監督らしく、幽霊の少女はかなり不気味。それに、中間テスト中という設定がいい。これじゃ、テストにも集中できないし、周りのみんなが机に向かっているのに、見えているのは自分だけというシチュエーションが面白い。そして、幽霊の見せ方もさすが。主人公から遠くの位置に見せておいて、ゆっくりと主人公の方に向かって顔を上げる。ふと目を逸らすと消えている。そして、次の瞬間、幽霊は目の前に!ここは、さすが実録心霊ものの創始者、匠の技です。

 ただ、残念だったのが、意外と結末がサラッとあっけなく結ばれてしまったこと。思ったより普通で、ちょっと残念だったし、演出も意外とサラッと終わっちゃったし、もうちょっとねちっこく終わってほしかったかも。

「魂の分岐点」
出演:水川あさみ 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 これは病院を舞台に交通事故で死んだ男性の霊を新人看護士が目撃してしまうという話。

 三宅さんには珍しくまともな作品。指輪を壁に打ち付けるカチカチという音や背中しか見せない男の幽霊など、不気味な雰囲気を作り出すことには成功していた。しかし、意外に怪奇現象シーンが長い割りに変化がなく、スゴいのがくるのかと思いきや、最後はそれほど盛り上がらず終わったかな、という印象が拭い去れない。もう一工夫あれば、いい感じだったのに、もったいない。残念ッ!

「窓にうつる少女」
出演:谷村美月 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 これは家族で海水浴に行った旅行先で目撃した幽霊が家までついてきてしまったという話。

 これはイマイチ。最初の怪奇現象シーンはまずまず。窓にうつる少女が次第に垂れ下げた首を上げていき、ニッと笑う。影の使い方といい、うまくやっているな、と思いました。しかし、それからが意外と盛り上がらない。何かがいるんだろうなあ、という雰囲気は長く引っ張りながらも、ラストに行く度、尻下がりにショボくなっていったような気がする。加藤さんはいつも感動ほん怖担当なので、普通のほん怖話は慣れなかったか。

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第五夜 11/15放送 視聴率8.3%
11/8はお休みです。

平均評価 6.0

 今日はほん怖特別編ということで、前のシーズンのときもやっていた「心霊写真恐怖順位49」であったので、ドラマは1本のみ。このドラマ、ちょっと視聴率が低めだから、ここらで視聴率を2桁にしたいというところかな。心霊写真も何枚か、スゴいのがあったね。さすがに第1位のインパクトはスゴかった。私としては、それ以上に第4位のカラオケの写真がスゴかったなあ。どうやら生霊が写っていたようなのだけど、あまりにはっきり写りすぎていて、その幽霊の目のところに黒い帯が引かれていましたからね。生霊ということで、まだ生きている人だから、プライバシー保護ということなのだろうね。霊のプライバシー保護って、初めて見たなあ。

「誰かが見ている」
出演:田中律子 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 これは幽霊マンションの話。ある家族の暮らすマンションのちょうど上の階にある女性が引っ越してきた。その日から、その家族の娘が何か気配を感じるようになったのだった…。半月後、上の階の住人は憔悴しきった顔でその部屋を出て行ってしまう。

 とりあえず、幽霊登場シーンは見入ってしまいましたね。よくできていた。でも、幽霊の目だけをアップするシーンは、どう見ても「リング」貞子だよね。鶴田さんも「リング0」監督していたけど、ちょっと似すぎちゃっていたかな。もう少しこのドラマなりの幽霊の見せ方をしてほしかった。それと、その幽霊に行き着くまでがちょっと長い。上の階の住人が何かキーになるのか、と思いきや、そうでもない。"ほんとにあった"なら、仕方がないけど、話としてはムラが多い印象だね。

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第四夜 11/1放送 視聴率9.3%
平均評価 3.3

 今日はこれといって、面白いのはなかった。視聴率が伸び悩んでいるから、予算減らされたのかなあ。ショボい作品が多かったかな。視覚的に驚くようなものはなくて、音とかで怖がらせようとしていたね。まあ、見て分かるようなものばかりでも困るけど、分かりやすい怖い話がないというのも寂しいな。役者陣も次第にショボい面々になっているし、もう少しガンバレ、ほん怖!ちなみに、来週はお休み。それで、2週間後はこの前は最終回のときにやっていた「心霊写真恐怖順位49」をやるそうな。このまま最終回っちゅうことはないよね?

「四番目の個室」
出演:寺島咲 演出:鶴田法男

単体評価:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 1

 この話はナメた話だったね。鶴田さんの演出もこれでは活かせるわけがない。いくら"ほんとにあった"といっても、話がショボすぎだろよ。見ていて、ガッカリだったよ。

 話は合宿先のトイレで起こったこと。四番目の個室がなかなか開かない。しかし、中からはしっかりと返事は聞こえる。誰か他の部活のメンバーかと思っていたが、全員揃っている。では、四番目の個室に入っているのは誰?そして、開く扉、その中にいたのは…。

 って、何がいるのかなあ、って期待するでしょ。でも、何もいないのよ〜。後のエピローグのシーンでチョロチョロって、手だけ出てきて、あんたらは視聴者をなめとんか。このクソつまらん話に怖い怖いヌカすガキンチョらにはさすがに腹が立ちました。

「さまよえる亡霊」
出演:窪塚俊介 演出:澤田鎌作

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 これも微妙な話だったかな。恐怖描写というより、澤田鎌作のエンターテインメント系を得意とする監督らしい映像作りが面白かったので、★をちょっとばかし加算。主演はスペシャルに続いて、登場の窪塚洋介の弟・俊介。

 幽霊レストランの話です。分かりやすく言ってしまうと。深夜になると、うめき声が聞こえるレストランみたい。このレストランの付近は今は使われていないような地下鉄のトンネルが張り巡らされている地域なんだそうだ。意外とこういう地域は多いそうで、そういうところに地縛霊が定着して、怪奇現象を起こすことが多いのだとか。

 その怪奇現象のシーンは思ったより地味でガッカリ。それより、最初の始まり方と最後の終わり方が結構、好きだったので、そこを重点的に評価。最初の何が目的だったのかは知りませんが、かなり長めの1カットショット。このカット割りの少ない演出はエキストラとか細部の動きまで演出を徹底させなければならないから、難しいショットなのよね。だけども、カット割りをしないだけ、登場人物を追ってカメラの動き方も計算されていますから、その勢いは導入として引き込まれる。そして、ラストの天井の排気口からカメラが抜けて、トンネルに入り、漆黒の闇へ。この終わり方もなかなか好き。一番見せたかったはずの中盤がイマイチだったのはいただけないですけどね。

「旅立ちの靴音」
出演:福田麻由子 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 これもショボい話だったなあ。感動させたい、いい話ほん怖なんだろうけど、所詮は他人なわけだし、感動なんてできないでしょ。

 これはある少女が病院に入院していると、夜な夜なハイヒールで歩いているような靴音が聞こえる。そして、ある日、その靴音は少女の病室の前で止まり、扉を叩く音が…。怯えて、窓のほうにうしろづさると、後ろの窓からノックが…。そこは3階で立てる場所もないのに、そこには女の子がたたずんでいたのだ。その後、少女は6人の大部屋に移動となり、向かいのベッドにいたのが以前、窓の外にいた少女だったのだ。その少女はハイヒールを履き、窓の外に見える海へ行くのが夢だったらしい。しかし、向かいのベッドの少女はその晩、急変で帰らぬ人となってしまうのだった…。

 まあ、よくある話といえば、よくある話。これが"ほんとにあった"と言われてしまっては、みもふたもないけども、何でよりによって見も知らぬ子のところに現れたんだろうな?生霊だったんでしょ?年齢が似通っていたとか、病院のどこかで見かけたとか、っちゅことなんかなあ。生霊になって出てきた理由が分かっても、所詮は他人でしょ。感動できないでしょ。まだ、主人公の少女がいい子だったからいいものを、普通の人からしたら、はた迷惑な話しなわけでね。

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第三夜 10/25放送 視聴率9.2%
平均評価 5.7

 今回は「闇に棲むもの」だけはイマイチだったかな。三宅隆太の演出するドラマは正直、ピントがずれているものが多いと思う。今日はドラマ以上に心霊写真のインパクトが強かったかな。こういう写真は見慣れていて、大抵はなめたような写真ばかりだけれども、今日の写真は通常のタイプではないかなり強烈なものだったね。写真に写っている3人全員の手足の一部が写っていなかったり、首吊り自殺者の足のかかとの部分が写っていたりと、さすがにこの変化球には驚きました。

「放課後の恐怖」
出演:上脇結友 演出:鶴田法男

単体評価:★★★★★★★☆☆☆ 7

 これはお決まり、放課後の静まり返った学校で忘れ物を取りに返った少女に巻き起こる恐怖。実に単純で怖がらせようということが明確に映像に表れていて、出色でした。

 さすが、鶴田さんですね。短時間のこのドラマの中でどれだけインパクトのある恐怖描写ができるか。主演の少女は全くの無名の人を使うことによって、見るからに異形な幽霊を前面に押し出していました。単純に怖がらせようとする明確さがいい。この単純さがね。髪ボサボサ、制服はボロボロ、そして、なぜか下半身がないまま、浮いているという幽霊の格好も一目見ただけでインパクトがあり、分かりやすい。さらに、それが少女を追いかける。

 短いからこそ、できるストーリー性無視の純粋で単純な恐怖描写。もっとこの手の作品をこのドラマではやってほしい。

「闇に棲むもの」
出演:伊藤淳史 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 う〜ん、これは分かりにくい話。ある男がプールに入って、何か邪悪なものにとり憑かれ、それによってまたそのプールに誘い込まれたが、ふと我に返ったというような話。

 これはその男が何にとり憑かれたか、ということがイマイチ掴みきれないところが難点。話だけでは何が何だか、分かりません。これだけの短編作品な訳だから、シュールな終わり方は個人的にあまり好きじゃない。シュールな終わり方はそれなりのインパクトのある描写があってこそ。特にこれっという描写もなく、この終わり方では★3点どまり。

 ただ、この後の心霊研究で意外な事実が出てきたので、★1つオマケ。どうやら、その男の連れでいた彼の友達がもともとは憑依されていた転移霊と呼ばれる悪霊がプールの水面にその友達の姿が映ることで、その霊は友達からその男に転移したということらしい。そして、なぜ、男がプールへと誘い込まれたが、突然、我に返ったかというと、自分の姿が水面に映り、霊がさらに転移したから、というもの。これは意外な展開。でも、難点は「海猿」で泳げるようになったのはいいものの、とてもとり憑かれたように見えない濃い顔の伊藤淳史の存在か。

「憑かれたライダー」
出演:兵頭祐香 演出:澤田鎌作

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 これはお決まりのパターンの話。父親に反抗していた青年がバイク事故死。その青年の霊が、たまたまその事故現場を通りかかった年格好の同じようなライダーに憑依し、父親に謝罪を入れにいくという話。

 この話のストーリーテラーとなるのは、もちろん事故死した青年でもなく、その父親でもなく、憑依されたライダーでもなく、そのライダーの恋人というところが新鮮。物事の顛末を第三者目線で我々を同じ立場に立たせてくれる役割を果たしている。演出は澤田鎌作ということで、話は平凡でも要所要所を押さえた演出で安定した出来である。期待通り、堅物で感情を表に出さない寿司屋の親父と死んだ息子の会話はしっかりと感動させてくれる。入ってきて、そのライダーの表情を見ただけで、死んだ息子が帰ってきたということを見て取った親父役の高橋長英氏の表情の演技がよかった。

 これといった真新しさはなかったが、平凡な話をしっかりと映像化しているので、それなりのいい感触は残る作品だ。この手の短い作品では、ある程度の普遍的なテーマは何かしら必要なのかもしれない。

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第二夜 10/18放送 視聴率9.7%
平均評価 6.3

 第一夜の出来があまりよくなかったし、このクールのドラマの中ではかなりの低視聴率スタートだったこのドラマ。第二夜の今回はなかなかよい出来だったと思います。話としては、どれも定番のお話でしたけど、映像として工夫されているところで、なかなか驚かせてもらいました。ほん怖メンバーのガキンチョたちの小慣れた、あるいは小生意気なリアクションや受け答えに笑わせてもらいました。ガキのくせして、人生を悟ったかのようなことをいいやがって。誰に仕込まれたんだ?

「訪問者」
出演:本仮谷ユイカ 演出:鶴田法男・後藤博幸

単体評価:★★★★★★★☆☆☆ 7

 今回は番組頭でのツカミの出オチ的な話をなくして、その分を長めの3本に分配して、話として面白みを出そせようとしたようです。まず、一本目は家で一人留守番をする女性に謎の老女が来訪する「訪問者」。出演はドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」、映画「スウィングガールズ」などで注目株の本仮谷ユイカ。演出は先週は「宝塚山」を演出していた鶴田・後藤のご両人。

 これはよかった。インパクト絶大ですね。とにかく突然、来訪した謎の老女が不気味。顔は暗闇ではっきり見えないのに加え、多少ぼかしの加工を施してあるし、そのたたずまいからして、絶妙なディテール。さらに、その老女は「訪ねてきました」という言葉ばかりを連呼する。この間合いがとにかく不気味だった。とても不気味な雰囲気を絶大なインパクトの中に表現した快作だと思う。ちなみに、その後の心霊研究によれば、ご先祖の霊で孫に会えた嬉しさを表現していたらしい。

「幽霊物件」
出演:塚本高史 演出:星野和成

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 これはタイトルから、分かるように古典的な話。幽霊が出るアパートの住人に巻き起こる恐怖を描くというもの。

 話としては分かりきったお決まりのものだけに、この手の話はどうやって心霊現象を見せるかというのがいい作品か悪い作品かの分かれ目。この作品は私たちの既成概念をうまく使った映像トリックが見事にハマった作品でなかなかいい出来のもの。主人公の正面で不気味な音を立てて、独りでに開く洗面所の扉。この描写がこれ以前にも挿入されており、その扉から幽霊が登場すると、私たちは頭に刷り込まれる。しかし、その扉からは現れない。安心して主人公が布団に横になると、その上には女の顔。知らない間に主人公の背後に立っていたのね。これは少しびっくり。うまく騙してくれました。

 この話は世間知らずの男性が主人公でしたね。本来、7万くらいするアパートが4万だったら、そりゃ、普通は怪しいと思うだろうがね。そこを、彼は怪しまなかったわけだ。物件は一度は下見をすべきやね。分かりやすいところにお札も貼ってありましたからね。世間知らずもほどほどに、というところかな。

「潮騒の夢」
出演:石垣佑磨 演出:星野和成

単体評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

 この話は感動ほん怖。ちょっといい話ものです。夜の海に遊びにきたカップル。そこには夜というのに、少女が一人座り込んでいた。その少女はカップルの内の男の知り合いで、よく遊びの相手をしてやっていた少女だった。近寄ってみると、その少女はずぶ濡れ。何を聞いても、答えはない。少女はどこかへ走り去ったが、振り返るとその姿はない…。

 この話もスタンダードな定番中の定番。要はこの少女は遊泳禁止の海で溺れて死んでしまったんですね。よく遊んでくれたこの男性にもう一度、会いたくて出てきたんだそうです。まあ、話としてはお決まりのものなので、評価しづらかったのですが、ある1シーンの鮮烈な印象でなかなかの高評価にいたしました。それは、その少女が海で溺れたことを告げる回想シーンのこと。波打ち際に打ち寄せる波、その上に漂う片方だけのサンダル。波は太陽の光が反射し、キラキラ光り、その波をスローモーションで映す。その美しい映像とスローモーション、そして、片方だけのサンダルという画がこの作品の全ての切なさを代弁してくれていたと思います。このシーンに感動したので、この評価にいたしました。ただ、石垣くんの演技の粗さは多少、目立ちましたが。

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第一夜 10/11放送 視聴率8.9%
平均評価 3.8

 吾郎さんが進行役を務める「ほん怖」のセカンドシーズンがスタート。構成は今年の冬に放送していたときと変わらない。そこは嬉しいところ。演出陣はこの前のスペシャルのときの同じ布陣。セカンドシーズンからは三宅隆太が全面的に指揮を取るらしい。第1回の出来としては、あまりいい出来とはいえないかな。まあ、どの話も正味5分〜10分程度で仕上げないといけないし、あくまで「ほんとにあった怖い話」だから、出来すぎていてはいけないことはわかる。でも、話としてはありきたりすぎて、怖いと思える話は全然なかったなあ。評価は最初だから少し甘めに付けてみました。でも、吾郎さんの取り巻きの子役たちはしっかりと仕事こなしているなあ。あのリアクションは一晩考えてきたという感じがもろにするんだよね。よく仕込まれています。ムカつくというより、仕込みをよく演じているなあ、と笑ってしまうのです。

「亡者の演奏」
出演:菅野莉央 演出・脚本:三宅隆太

単体評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

 この話はドラマの頭でツカミのような位置のもの。とにかく短めで出オチ的な話が多い。この話もその部類。話はおなじみの静まり返った学校の音楽室に忘れ物を取りに行くと…、というもの。主演は最近はどこもかしこも引っ張りだこの子役・菅野莉央。映画「仄暗い水の底から」では黒木瞳の娘役、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」では柴咲コウの子供時代を演じていました。

 出来としては、最悪だったかな。要は音楽室にいる幽霊の正体でドーンと驚かせて、さあ、番組が始まるよ、という番組に勢いをつける大事な位置にあるのです。ここは内容よりも見た目が命。最後の幽霊の正体に絶句。何、あれ?というのが正直ね。正体は目だけがない女の幽霊だったんだけど、妖怪っぽい幽霊って、怖くもなんともないのよね。ほんとにあったという感じを出すために、その幽霊の背景は教えてくれない。だから、ポカーンとして終わりなのですよ。

「宝塚山」
出演:和希沙也 演出:鶴田法男・後藤博幸

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 これも定番のお話。立ち入り禁止の森の中に入ったら、変な声が聞こえて、足を引っ張られましたよ、というもの。

 でも、この「宝塚山」のよかったところは、なかなか音の使い方がうまかったこと。漆黒の暗闇に聞こえる子供の笑い声、結構、気持ち悪い。そして、立入禁止区域の境目に引っ張ってあるロープまでが子供たちの幽霊から逃れるリミットとしての役割を果たしていて、分かりやすい設定だけども、こういうところは鶴田さん、うまいな、と思いました。でもまあ、話的には分かりきっていることでしたので、それほど評価には影響しませんが。

「駐車場の夜」
出演:岡田義徳 演出:三宅隆太

単体評価:★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 この話は中古車や事故車を扱っている工場兼中古車店を舞台にしたもの。どうやら、中古車や事故車というものはかつて使っていた人の思念が残るみたいで、多くの幽体をそこへ呼び寄せるらしい。お盆に夜勤をすることになってしまった男が体験する恐怖を描く。

 この話が一番、マシだったかな。これも音が気持ち悪かった。それに、最後、岡田くんの耳元で女幽霊は何を囁かれていたのだろう?そこは、気になる。大体、幽霊の捨て台詞というのは相場があって、決まっているのですが、あえて何を言っているか分からなくしたのは、これも手だな、と思いました。

「最期の別れ」
出演:大島さと子 演出:加藤裕将

単体評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 「ほん怖」の中で、よく一つだけ入ってくるちょっと心温まるお話。この話は亡くなる前に臨終の場に立ち会えない女性に彼女の義父が魂となってお礼を言いに来るというもの。

 まあ、出来としては悪くないと思う。ただ、話が毎度のことだけど、スタンダードすぎるのよ。だから、この程度の評価しか出来ない。でも、最後の義父の魂が消え去った後に、消したはずの仏壇のロウソクの炎がついていたというところは好きです。火というもので温かさというものをうまく伝えていると思う。この女性は幸せな人だよなあ。お義父さんからお礼を言われるんだから、既に亡くなっている設定のお姑さんとも関係がうまくいっていたんだろうね。なかなか聞きませんよ、義理の娘である嫁入りした奥さんのために魂となってまで、お礼を言いにくるお義父さんなんて。

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放送前の感想
 この番組はあくまでもバラエティーではなく、ドラマというくくりのようですね。心霊写真鑑定とかやって、バラエティー仕立てのドラマということのようです。まあ、それが果たして必要だったのかはよく分かりません。とりあえず、このドラマに関しては、ドラマ部分のみを評価対象といたします。それにしても、この番組はフジテレビが枠が空いて、困ったときの穴埋め的な位置にあるような気がしてなりません。怖い話を何で1〜3月クールや10〜12月クールにやるのかなあ?普通に考えれば、その間の4〜6月または、7〜9月のクールがベストだと思うんだけど。

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