医龍 Team Medical Dragon2
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| 回 | 評価点 | 回 | 評価点 |
| 放送前の感想 | - | 放送後の感想 | - |
| KARTE:01 | 9 | KARTE:07 | 5 |
| KARTE:02 | 8 | KARTE:08 | 6 |
| KARTE:03 | 7 | KARTE:09 | 7 |
| KARTE:04 | 8 | KARTE:10 | 7 |
| KARTE:05 | 8 | LAST KARTE | 7 |
| KARTE:06 | 6 |
放送後の感想
まあ、通常のドラマと比べたら、格段にレベルは高かったと思う。前作で築き上げた次々とピンチを作り出す見事な見せ場の作りであったり、チームワークや患者第一の精神など、作調は最後まで一貫していたと思う。本作では、手術シーンがこのドラマの大きなアピールポイントと据え、ほぼ毎回に手術シーンを登場させ、手術によって人間ドラマを紡ぐというスタイルはこのドラマらしさが出ていた。もちろん、手術シーンの凝った作りは前作以上で、美術スタッフ、メイキャップスタッフなどの巧みな技が光っていた。
それでも、本作は前作の満足度には及ばないことは確かだろうな。前作は、"バチスタ手術"という話の核があったし、後半に入るほどに、話が面白くなっていき、ドラマを見終わった時点での満足度はかなりのものがあった。それに比して、本作の問題点は、あまりに初回が面白すぎたという点。それがかなりハードルを高く設定させたという感があって、それ以降の失速、停滞は否めなかった。そして、基本的に新たなチームを作るという話に落ち着いてしまって、甘ったるい人情ドラマの色彩も中盤以降は強くなりすぎており、序盤には出ていた"医療と金"というテーマも後半はあまり目立たなくなってしまった。
加えて、最終回のラストの続編をにおわす展開もやや締まりが悪かったかな。明らかに途中の展開が抜けているわけで、続編が存在するのはほぼ間違いないし、画面の感じからして、映画化という運びもありえない話ではない。稲森いずみさんが出ていなかったり、前作のチーフだった久保田哲史氏が本作では演出を担当していなかったりというあたりは、この続編の存在があるからなのかもしれない。
物足りなさが残るのは残念なのだけど、本作のクオリティーは不作だった今クールの中では際立っており、優れたエンターテインメント作であることは間違いない。
LAST KARTE 12/20放送 視聴率17.7% 演出:水田成英
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
KARTE:10 12/13放送 視聴率15.4% 演出:葉山浩樹
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
KARTE:09 12/6放送 視聴率17.6% 演出:星野和成
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
KARTE:08 11/29放送 視聴率16.6% 演出:水田成英
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
KARTE:07 11/22放送 視聴率14.1% 演出:葉山浩樹
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
KARTE:06 11/15放送 視聴率17.6% 演出:水田成英
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
KARTE:05 11/8放送 視聴率15.0% 演出:葉山浩樹
評価★★★★★★★★☆☆ 8
KARTE:04 11/1放送 視聴率15.8% 演出:葉山浩樹
評価★★★★★★★★☆☆ 8
KARTE:03 10/25放送 視聴率15.5% 演出:水田成英
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
KARTE:02 10/18放送 視聴率16.8% 演出:水田成英
評価★★★★★★★★☆☆ 8
前回の出来が凄まじすぎたので、今回はいくぶんか地味な展開にはなったものの、それでも、やはり、うまく作ってある。
今回は、ドラマのオリジナル展開の一種のプロローグとなる展開。本来だったら、この内容を初回にもってきて、ネタを温存させても問題はなかったのであるが、しっかりとチームドラゴンのチームプレイを余すところなく見せてからの新展開という、見方を変えれば、作り手側の首を絞めることになりかねない構成にしたのも、挑戦的な試みであった。
本作は、脚本の林氏が「ハゲタカ」というドラマを経た後だからか、病院にも外資の手が入り込み、病院の買収や業務提携という側面を取り入れたのが興味深い。加えて、医療の現場の抱える問題点を一面的にならないように、娯楽性を担保しながら、立体的に描きいれていたと思う。野口(岸部一徳)の言う、医師に求められる過酷な勤務とイメージの呪縛はまさに正論。朝田(坂口憲二)が野口の言うことを認めつつも、助けを求めている患者を見捨てるようなら、それは医者ではない、と言い放つ。現実と理想を端的に戦わせているからこそ、キメ台詞が見事に決まった。
やはり、医療ドラマとしては、結局、後者の主張を押し出さなければならないのだけど、前者の立場がないと実に論として薄っぺらになる。そこを、このドラマはしっかりと正論同士を戦わせることにより、自らの訴えたい主張を際立たせる工夫をしている。これはテーマの打ち出し方の構成上の巧みさはもちろんのこと、娯楽性のみならず、うまく医療問題を取り入れていると思う。
この意見の衝突から、朝田、伊集院(小池徹平)、藤吉(佐々木蔵之介)は明真を追放され、明真の膿を吐き出させるところと化してしまった北洋病院に異動させられ、チームドラゴンは意図的にバラバラにさせられてしまう。ここで新たなクセのあるキャラクターが登場してくるわけで、ここで新たなチームを作るというくだりとなるわけなのだろうが、前作との違いを意識した展開、そして、明真に残ったチームドラゴンとの絡みもまた考えた展開となることに期待したい。
さらに、朝田という広告塔を失った明真であったが、どうやら奥の手がまだあるらしい。その新たな救世主が誰なのかはこれもうまく引っ張って、何だか、加藤(稲森いずみ)じゃないのか、という仄かな期待を残しての幕切れとなった。このドラマはプロモーションについても、実にうまく制御されていると思う。キャストのラインナップをあらかじめ発表してしまったり、事前番組やら紹介やらで結構、ネタバレしてしまって、ある程度、話が本編を見ないでも分かってしまうこともよくあるのだけど、この続編は肝心な部分はしっかりと伏せてあって、ドラマを見たときに新鮮な驚きがあるのがいい。
それにしても、それぞれのキャラの思惑が巧妙に交錯しているのが実にスリリングだなあ。特に、片岡(内田有紀)の存在は実に不気味だな。今回の野口に朝田を放出させたのも、もしかしたら、最終的に明真を乗っ取るための計算なのかもしれないし、どこまで読んだ上での発言なのかというのが見えないというのはキャラクターとして魅力的であると思う。悪女の内田有紀さん、ゾクゾクするほどの妖艶さがある。休んでいる間に、すっかりいい女優さんになったな。
KARTE:01 10/11放送 視聴率21.0% 演出:水田成英
評価★★★★★★★★★☆ 9
いや〜、これは面白かった。連ドラの初回とは、思えないほどの全力投球の内容だった。前作から引き続き、自慢の手術シーンにはさらに磨きがかかり、これでもかというくらいに見せ場尽くしの初回2時間18分スペシャルだった。
前作で出来上がった手術シーンのノウハウをそのまましっかりと活かしているのが見事。カット割りの巧みさ、劇伴音楽の編集の的確さといい、タイムリミットや畳み掛けるようなピンチの連続など、見せ場の作り方も見せ方を心得た見事なものだった。しかし、ここまでは前作でもやってきたことなので、続編はそこを超えていかねばならない。
ここを製作チームは見事、見る側の予想を上回るほどの見せ場を演出してくれた。冒頭、中盤と適度に手術シーンを挟み込みながらも、後半に最大の見せ場を持ってくるという構成がまず、見事である。出だしはいいのに、最後の最後でなぜ、そうなるのか、というドラマは意外と多いので、見せ場を適当に配分させながらも後半でクライマックスに、という基本の構成がきっちりと固まっているのは娯楽作としての骨格がしっかりとしている証拠。
加えて、同じバチスタ手術でも、妊婦のバチスタだという時点で結構な見せ場にはなっていたにも関わらず、それだけでは飽き足らず、ドール手術という難手術のシーン、さらには、生まれたばかりの胎児にも難病が発症していることが明らかとなる。朝田(坂口憲二)は3つの手術をそれぞれこなしながら、最終的には霧島(北村一輝)、伊集院(小池徹平)にドール手術、妊婦バチスタを任せ、自らは経験のない胎児の心臓手術に挑むこことなる。胎児の手術シーンに、鬼頭(夏木マリ)をうまく絡ませてきたのもうまいこと持っていったと思うし、キャラクターの使い方、ドラマの作り方、見せ場の作り方、どれをとっても申し分なく、それを3つの手術を並行させて同時に描くという難しいシークエンスを見せきったというのは出色中の出色であった。これはよく計算して作らないと、どこかでこんがらがるので、演出・脚本・編集・美術等、製作チームの仕事は見事であった。
見せ場だけでも十分に見応えがあったのであるが、さらに最後には意外などんでん返しまで用意してあり、その伏線もしっかりと早い段階から考えられていた。これは内田有紀さんという今再び女優としての存在感を見せつけ始めている人から、うまく演技の幅を引き出させたということもあるし、見せ場のみならず、ストーリーテリングの妙も備え持っていることも証明してみせた。
キャラクターの再登場のさせ方も、鮮烈だ。前作でタイに飛ばされたはずの野口(岸部一徳)が経営難に陥った明真を救うための、全医局横断しての権力を持つリスクマネージメントの長として帰ってきた。クルクルパーマで見た目からその憎たらしさは増幅し、外科のみならず、病院全体を巻き込む権力を野口に握らせるという設定に直したのは、よく考えられたものであると思う。加えて、手術シーンの解説役となっていた鬼頭をライブデモンストレーションの司会という立場で登場させたのも、手術シーンの解説をわざとらしくさせないために、合理的な登場のさせ方だったと思う。
これは連ドラの初回という感覚がまるで起きない見事な出来映えだった。単発のスペシャル版であったとしても満足できるだろうし、もし、これが映画館で放映されていたとしても、まるで遜色のない仕上がりだった。ひとつの気がかりは加藤(稲森いずみ)が写真や回想ではしっかりと出ているのに、今回の展開ではまるで絡んでこなかったこと(キャストとしてクレジットもされていない)。これはこれからの展開の計算であると解したいところであるが、何らかの理由で加藤がまるで話に絡まなかったとしたら、それは不自然だろう。
とにもかくにも、例年稀に見る見応えたっぷりの初回を見させてもらった。視聴率も跳ね上がり、21.0%の大ヒットスタートで、裏の「金八」を圧倒。内容的にも、数字的にもハードルは上がりまくりなので、作り手側もそれを承知の上でその上を行く仕掛けを用意していると今後に期待をしてみたい。
放送前の感想
2006年4-6月に放送され、スピーディーな映像と展開が話題となった「医龍」の続編が登場。前作では、バチスタ手術をメインに据え、原作にのっとった形で作られていたが、本作は医療の現場における諸問題にメスを入れるオリジナルストーリーで展開していくという。キャストとしては、ほぼ前作のキャストは続投であるが、どうやら、稲森いずみさんは不参加で、北村一輝さんも1話目でフェードアウトし、「ガリレオ」に出演をシフトするようだ。その代わり、内田有紀さん、大塚寧々さんが新規加入する。
スタッフは、脚本の林宏司氏、音楽の澤野弘之・河野伸両氏など続投。演出については、前作でチーフだった若手の久保田哲史氏ではなく、セカンドDだった水田成英氏が続編ではチーフとなる。「医龍」は映像の作りが実にカッコよかったのだけど、久保田さんが欠けたのは残念だが、水田さんも前作の映像の作り方は把握しているはずだし、監督としての経験も久保田さんよりあるし、前作の世界観が大きく変わるということはないと思う。
前作はそこまで視聴率を稼いだわけではないのだけど、続編は初回2時間SPでのスタートとなる。まあ、裏の「金八」に対抗した編成なのであろうが、大きくバケた作品であることは間違いない。第二の「救命病棟24時」として、本作でも内容の維持とともに、視聴率が付随することにも期待したい。