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家族〜妻の不在・夫の存在〜

出演
上川亮平竹野内豊
上川 理美 石田ゆり子 津久野仁志 劇団ひとり
木下 美帆 さくら 上川 悠斗 宇都秀光
佐伯加奈子 中田喜子 宿本 和則 金子 昇
古葉詩織 木村多江
佐伯晋一郎渡 哲也

スタッフ
演出
 唐木希浩、池添博、橋伸之
脚本
 清水有生
音楽
 渡辺俊幸
主題歌
 EXILE「Everything」
放送局
 テレビ朝日
公式ホームページ
 http://kazoku.asahi.co.jp/
視聴率
10/20第1回13.0%
10/27第2回11.4%
11/3第3回13.1%
11/10第4回13.7%
11/17第5回11.3%
11/24第6回9.6%
12/1第7回10.5%
12/8第8回12.2%
平均視聴率11.850%
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ドラマレビュー
最終平均評価点 5.6/10

評価点評価点
放送前の感想-放送後の感想-
第1回7第7回4
第2回6最終回4
第3回5  
第4回6  
第5回7  
第6回6  

放送後の感想
 基本的にはかなりベタな内容だった。しかし、ベタな割りには全体的に淡々と仕上げていて、これといった吸引力はなかった。まあ、第5回あたりまでは、上川家とその他の登場人物が現実的な距離感を保ったまま親交を深め、家族とまではいかないけど、友人以上であるという関係にあるというスタンスで辛うじて個性が見えてきたか、と思っていた。だが、第6回あたりでつなぎの新たなエピソードが登場してきて、それらは乱雑に片付けられた印象で、最後の3回で、見えてきた個性も見えなくなってしまったように思う。

 第5回あたりまでのような微妙なスタンスで行った結果、(個人的に私の中では)コケてしまったわけだから、最初から「擬似家族」という大きなテーマを据えて、佐伯の出番をもっと増やすべきだった。そうすれば、テーマが早い段階で絞られて、エピソードとしても描きやすかっただろうし、今回のドラマ化の方向性よりもネタ切れはしにくかったと思う。竹野内さん、渡さん、宇都くん、石田さんと、キャストの演技は悪くなかっただけに、もっとそれらを活かす方法を考えるべきだった。結局は、最後まで宇都秀光くんの愛らしさに頼りきった感があり、こうした家族ドラマはその殻を打ち破るそれ以上のものが要求されるのではないか。そのそれ以上の部分がこのドラマには欠けていたように感じた。それ以上の部分がなかったので、このドラマはわざわざ連続ドラマにせずとも、2時間でもまとめようと思えばまとまったのではないか、と思えてしまった。

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最終回 12/8放送 視聴率12.2% 演出:唐木希浩

評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 う〜ん、大して盛り上がらなかったな。すべて予定調和で終わったといった感じで、ベタでも引き付けてやまないというほどの吸引力もなく、これといってこのドラマらしい強さがまるで見えなかった。

 上川家と佐伯さん(渡哲也)は最終回にして初めて擬似家族らしい形に落ち着いたわけだけども、当初から謳っていた擬似家族という段階に、最終回でようやく到達というのは遅すぎたと思う。佐伯さんへの亮平の励ましの言葉は台詞としてはやや軽薄だったけども、渡さんの存在感で強引に解決させたという印象。

 結局、亮平と理美(石田ゆり子)は復縁をして、めでたしめでたしだったわけだけど、理美があそこまで離婚にこだわった理由は一体、何だったのだろう?亮平が次第に父親として成長し、自分の中で以前より好きになっていっているという現実に理美自身戸惑いを覚えて、それを受け入れるのに時間がかかったということなのだとは思うが、オチの割りには前フリが長すぎて、これが本当にオチなのかどうかが霞んでしまっている。

 それ加え、ここ3回の引き伸ばし戦法でこのドラマは随分と心象が悪くなったと思う。突然、登場したさやか(星野真里)はほとんどフォローのないままフェードアウトだったし、亮平のフランス行きだってほとんど機能していなかった。理美の事故という展開も、簡単に奇跡を起こしちゃって、単なる亮平や理美の動機付けの道具としての役割でしか存在できていない。

 また、この最終回はエピソードを後から付け足していくことが多くて、そこもうまくなかった。脚本家の方はもともとからそうしたエピソードを想定していたのかもしれないのだけど、それを早い段階で伏線として提示しておけば、あそこからつながっているのか、と思えるのに、前回で出てきたエピソードから派生したものとして脚本に取り入れてしまっているから、思い付きによる付け足しにも思えてしまう。もっとアイデアをうまくアピールすべき。

 亮平と津久野(劇団ひとり)の居酒屋のシーンのBGMとして流れていたEXILE&倖田來未の「WON'T BE LONG」があまりにもシーンに不釣合いで全くそのシーンに集中できなかった。要は、「家族」主題歌&「だめんず・うぉ〜か〜」主題歌ということでね。作為ある選曲でございました。

 第5回まではまだよかったのだけど、終わらせ方がうまくなかったので、あまり心象のいいドラマではなくなった。テレ朝はここ最近を見ても、最終回でコケるというパターンが多い。終わりよければ何とやらで、この局は終わらせ方をもっと慎重に考えるべきではないか。

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第7回 12/1放送 視聴率10.5% 演出:橋伸之

評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 前回あたりから、どんどんと話が脱線しているように思うのだけど。前回はいろいろ作為的な展開を用意して、理美(石田ゆり子)と宿本(金子昇)の関係とか、亮平と詩織(木村多江)の関係とかにそれぞれ疑惑を持たせるような筋立てになっていた。しかし、今回はそれらの関係は台詞で、さも「何かありましたっけ?」と言いたげなくらい簡単に片付けられていた。

 結局、亮平は離婚に応じ、自身はフランス行きを決意する。そこで、離婚直前の最後の家族孝行として、3人で遊園地に行くことに。その遊園地で、ボールによる的当てゲームで意地になっても悠斗(宇都秀光)の欲しがった電車の模型を獲得しようとする亮平。父親として最後くらいは凛々しい姿を見せたい、ということだったのだろうけど、個人的にはあれでいくら使ったんだろう、というあたりが気になって仕方がなかった。それに、異様な量の100円玉を亮平は持っていたちゅうことだしな。

 佐伯さん(渡哲也)は佐伯さんで、さやか(星野真里)に手を焼いているわけだ。亮平と佐伯さんはまあ、親子に近い友だちという間柄になって、接近している。だから、亮平はさやかに対し、いちいち佐伯さんの気持ちを考えろ、と説教をするわけだ。そのさやかというオナゴは困ったちゃんで各所で借金を作り、転々と借金取りから逃げ回る生活を送っているとか。今回も、嘘をついて佐伯さんや津久野(劇団ひとり)から金を騙し取ろうとしていた。亮平と佐伯さんの間柄が接近してきて、擬似家族という形になってきたというのはよかったけど、さやかのエピソードは必要だったかなあ?星野真里さんの演技はよろしいのだけど。

 そして、最終回への綱渡しとして持ってきたラストシーンで、理美が建築現場で足を踏み外して事故に遭うという展開に…。ここに来て、事故か…。展開として、あざといな。後半に入ってから、登場人物に関連してのエピソードが無理矢理こじつけた感のある苦しいものになってきたと思う。もともとこのドラマのストーリーの中のエピソードはベタ路線だったけど、ネタ切れの感がしてきたな。

 そういった奇をてらわない家族ドラマにしたかったという意図は分からないでもないし、全8話という短さも題材ゆえに間延びしないようにという意図も含まれていたのだと思う。だけども、実際に、展開は実に苦しいものになってしまっている。それならば、もっと上川家と佐伯さんを接近させて、擬似家族というこの作品らしい中心軸をもっと打ち出すべきだったのではないか。同じ擬似家族ものでいえば、「役者魂!」のほうがよっぽど個性があるといえるのではないか。

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第6回 11/27放送 視聴率9.6% 演出:池添博

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 さやか(星野真里)は、佐伯さん(渡哲也)の娘ではなかったわけだ。奥さん(中田喜子)が養子にすることを望んだけども、佐伯さんが反対、その後、佐伯さんに内緒で奥さんがさやかと文通や面会を重ねていたということらしい。妻の亡き後、初めて奥さんが自分の子どものように思っていたさやかという子と、佐伯さんが向き合うつもりになったとのこと。

 上の佐伯さんのドラマもそうなのだけど、今回の内容はやっていることがやや作為的だったように思える。突然、さやかというキャラクターを登場させて、亮平に佐伯さんとの仲を心配させたり、詩織(木村多江)が理美(石田ゆり子)と宿本(金子昇)との関係を疑ったり、理美が詩織と亮平の関係を疑ったりで、同じような構造をかなり作為的に連発させたという感が非常に残る。

 確かに亮平の悠斗(宇都秀光)に対する思いはよく描けていたと思うし、自分も悠斗を手放すつもりはないし、しかし、悠斗には母親が必要なのも分かるから、3人でどうしてもやり直したい、という亮平の主張は首尾一貫していた。だけども、今回に来て、急に亮平にフランスへの単身赴任の話が持ち上がるなど、亮平に選択を迫る上でやはり、作為的に展開を作り出したという感が抜けない。

 ドラマなのだから、こういった脚本上の作為も必要なのだろうとは思う。だけども、このドラマは上川家と佐伯さんがかなり近しい関係にはあるけど、距離感はかなり保ったまま付き合っているスタンスは崩そうとはしていない。この距離感くらいが現実に近い関係性なのだろう。このスタンス自体が現実に近いものを感じてしまうから、今回のようないかにもドラマらしい構図を見てしまうと、違和感を覚えてしまう。

 ところで、このドラマ、全8話らしいですね。ということで、あと2話しかないらしいです。ドラマの展開よりもこの短さのほうが驚きでございました。

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第5回 11/20放送 視聴率11.3% 演出:唐木希浩

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 このドラマは、宇都秀光くんといういい子役の子を見つけたからなあ。この子の存在で随分と得をしていると思うなあ。悠斗(宇都秀光)が小さいながらも悩んでいる姿にはさすがにやられたよ。

 今回くらいから、ようやくこのドラマの方向性らしきものが見えてきたような気がする。このドラマは佐伯(渡哲也)と上川家が擬似家族として生活をしたりするわけではなくて、あくまでも家族ではないけど、他人でもない、というある程度の距離感を持った関係を維持していくということのようだ。考えてみれば、津久野(劇団ひとり)にしたって、詩織(木村多江)にしたって、美帆(さくら)にしたって、ある程度は上川家に入り込んではいるが、他人としての一定の距離感は置いている。家族の問題には、他人は踏み込みきれないところがあるということなのだろう。だけども、このスタンスはテレビドラマとしてはちょっと現実的すぎかな、という気もする。テレビドラマっぽい無理矢理な感じも少しはあったほうがよかったかも。

 これまではサブタイトルの"夫の存在"をメインにした内容だったとしたら、今回の内容は"妻の不在"をメインに据えていたと思う。だから、今回はテーマ性が明確で比較的見やすかった。亮平は子育てがしやすいように食品会社に就職し、あまり向いているとはいえない仕事に励んでいる。そうした中、悠斗は亮平と理美(石田ゆり子)が離婚するということの意味を知ってしまい、ストレスを感じてしまう。元気のない悠斗を励まそうと、亮平は悠斗と一緒の時間を過ごすものの、いつもの悠斗の元気は戻らず。亮平はやはり、子どもには母親が必要なのだ、と思い、理美に悠斗を任せる決意をする…。

 理美も少しは亮平の変化も分かっているのだろうが、やはり、何か心に引っ掛かって取り払えないものがあるのだろう。亮平には今のような仕事ではなく、好きな仕事をしてもらいたい、という亮平を気遣う一面も見せながらも、絶対に離婚という姿勢は譲らない、という矛盾した姿勢をとっている。この姿勢の真意はまだまだ引っ張っていくようだ。

 さて、佐伯さんには佐伯さんで、上川家とは別のドラマを用意することのようだ。どうやら、佐伯さんには娘らしきさやか(星野真里)という存在がいるらしく、佐伯さんは亮平が悠斗と必死に向き合おうとしているのに感化され、自分も娘と向き合うという話の方向に行くのではないか、と思う。

 亮平は、佐伯さんのことを大事な人であると明言したから、家族に近い存在であることを意識していることは分かった。だけども、この感じだと、佐伯さんと上川家の距離がこれ以上、縮まるという感じはしない。当初、思っていたドラマとは違った筋立てで、色の提示が遅すぎた気がしないでもないのだけど、こういう展開なら、そういうつもりで来週からは見なければいけないなあ。

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第4回 11/13放送 視聴率13.7% 演出:橋伸之

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 う〜ん、佐伯さん(渡哲也)の出番が相変わらず少ないなあ。この人が関わらないと、ホント、既視感がスゴくする平凡なドラマのままだと思う。渡さん、マグロ釣りで忙しいのかな?

 今回は理美(石田ゆり子)のお父さん役で、夏八木勲さんがゲスト出演。さすが、夏八木さん、渋い魅力でやや時代遅れの父親像の男であったが、説得力を持たせていたと思う。父親を知らず、理美の父とどう接していいか分からない亮平、そして、やや偏屈な性格ゆえ娘の結婚相手に素直になりきれなかった父親。この実に不器用な2人が互いに歩み寄っていくドラマはこれだけ単体で見れば、個性的で面白かったと思う。それに、共演は短かったが、渡さんと夏八木さんの熟練の2人の共演シーンはそれだけで画が締まっていたよなあ。

 ということで、今回単体で見れば、それなりに高ポイントだったかもしれない。だけども、やはり、連続ドラマとなると、わざわざ娘のお父さんを引っ張り出して、亮平と理美を向き合わせるポイントを作るというのは、話を強引に引っ張っているという感がしないでもない。結局、理美は離婚調停をすると言い出したわけだしね。まだ、この回の展開が活かされていくのは先のような気がするなあ。

 また、このドラマは家族を男の側面から描くというところが新味なのかもしれないけども、男にウェイトを置きすぎて、まだ理美の人物像をあまり掘り下げられていない。今のままだと、まだ自分勝手な印象のほうが先行してしまう。想像をめぐらせれば、理美の気持ちは分からないでもないけど、亮平との話し合いをあそこまで拒否する明確な理由の描写は必要だろう。

 まだこのドラマならではの色が鮮明に見えてきていない。脚本も演出も見せ方は心得ているのだが、あくまでも無難にまとめてきていて、あまり独自色が見えない。内容も今のところは、これまでに描かれてきたことのあるようなものに終始している。だから、早い段階で、もっと佐伯さんの出番が増えてこないと、一向に個性が埋没したままだと思う。

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第3回 11/6放送 視聴率13.1% 演出:池添博

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 だんだんと佐伯(渡哲也)が、上川家に接近しつつあるのだけど、まだまだ擬似家族の形が出来上がるには時間がかかりそうだなあ。やはり、このドラマの売りはそうした擬似家族を通し、家族を描くということだと思うし、早いうちにセールスポイントを明確にしていかないと、本筋に入る前に飽きられてしまいそうな気がするのだけど。

 とはいえ、亮平が父親としてがんばろうとすると、それと比例しながら、身近なコミュニティの中では亮平の株が上がっていくのに対し、仕事の現場では、それと反比例しながら、株が下がり、就職できた会社をクビになってしまう、この対照的な描き方は家庭と仕事の両立の難しさをうまく示していると思った。ラストの泣きながら、飯を掻き込む亮平のカットもよかった。

 それはそうとしても、亮平がリストラ担当だったときにリストラされたことがある男(小林すすむ)が、亮平を雇い入れるというフリをして、相当な嫌がらせをする展開があったけど、あの展開はどうなんだろう?まあ、そりゃ、恨みを持つ人もいるだろうけど、亮平も仕事としてやっていたわけだから、あそこまで大人気ないことをするというのはなあ。それに、リストラによる弊害みたいな面は初回にも描いていたことだと思うし、今更、あんな仰々しい展開を挿入することもないと思う。

 亮平もリストラされる立場を味わうことで、悠斗(宇都秀光)との生活に心の惑いが生じ、不甲斐ない亮平を見ることで、佐伯の心にも変化が生じてくる。擬似家族へ移行する際の心の変化のポイントを作りたかったのだろうとは思う。狙いは分かるけど、今回で示されたのは、心の変化の起点でこれからの展開で評価すべきものであり、つなぎの話っぽかったのは否めなかったと思う。

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第2回 10/27放送 視聴率11.4% 演出:唐木希浩

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 こういう家族ドラマは、詰まるところ、子役が命だ、と改めて思った。宇都秀光くんの愛らしい演技を見ていると、悪いことは言いにくいしなあ。こういう点はこの手のドラマの汚いところなのだけどね。

 このドラマはやはり、悠斗(宇都秀光)を中心に構成してあるから、悠斗のために必死にいい父親になろうとがんばる亮平のことは自然と応援したくなった。亮平は必要以上に料理ができない人らしく、悠斗のお弁当のために、佐伯さん(渡哲也)の力を借りて、タコさんウインナーの作り方を必死に練習したり、弁当のデザインの研究をしたりと、身近な子どものためにがんばるエピソードで入り込みやすい展開だった。

 ただ、この手の展開はある意味、この手のホームドラマにはお決まりの展開で、このドラマらしい色はほとんど見当たらない実にスタンダード、スタンダードすぎるくらいの内容だった。それに加え、離婚調停の要素も入ってきて、今の状態はまだ「僕と彼女と彼女の生きる道」とほぼ同じだと思う。

 前も言ったけど、そこで、このドラマらしい色になるのは、渡さんの存在のわけだから、早い段階で亮平、悠斗、佐伯の3人が擬似家族のような関係になっていかないと、一向にこのドラマの色が出てこないと思う。下準備が必要なのは分かるけど、あんまり今のような関係を引っ張りすぎるも問題だと思うので、いい頃合を見つけ出してほしい。

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第1回 10/20放送 視聴率13.0% 演出:唐木希浩

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 まあ、言ってみれば、かなりスタンダードな家族ドラマだったのではないかな。悠斗(宇都秀光)を中心に据えて、親をスゴく身勝手な存在として描いていたのは分かりやすくてよかった。ただ気になるのは、上川家だけで見れば、内容が「僕と彼女と彼女の生きる道」にそのまま酷似しているのは二番煎じが懸念されるところか。といっても、「僕彼」も「クレイマー、クレイマー」の二番煎じだとも言われているけども。ということは、このドラマも「クレイマー、クレイマー」に影響を受けているということか。

 とはいえ、悠斗を中心に据えたことにより、家族のためと言いながら、実は自分のことばかりを言っている親の身勝手さ、それで一番の被害者は子どもなんだ、というメッセージが分かりやすく、伝わった。亮平(竹野内豊)にしても、理美(石田ゆり子)にしても、言っていることには一理ある。亮平は家族のために必死で働き、気が重くなるリストラ担当の仕事もこなしてきた。しかし、あまりに仕事一本で家庭を顧みなかったし、理美に相談することもなく、家を買うことや会社を辞めることなど、すべて1人で決めてしまった。ましてや、理美の仕事は建築に関わる仕事だから、自分たちの家は自分が作りたかった、と思うのも仕方がないこと。亮平が自分1人で何もかも決めてしまうから、自分の存在価値を認めてくれるところを求めるのも当然だし。

 こういったいきさつで理美は悠斗を連れて、家を飛び出し、離婚を切り出す。しかし、母子家庭で悠斗を養っていこうとしている理美にとって、手に職をつけることは必須事項。悠斗ばかりには構っていられない。悠斗は亮平の元に舞い戻ってしまう。しかし、亮平も前の職を辞め、新しい仕事に就職したばかり。理美も手に職をつけることができるかどうかの大きな分岐点に立っており、2人とも、あたかも悠斗が目の上のたんこぶのような扱いをしてしまう。確かに仕事はしないと暮らしていけないので、亮平と理美の言っていることはごもっともなことなのだけど、結局は子どものことを考えるというよりも自分のことばかりを考えていたことに気がついていくわけだ。その象徴的な事実として描かれていたのが、仕事ばかりにかまけていて、両親共々、息子の誕生日を忘れていたということ。

 このことは亮平にとってもショックだったらしく、亮平は自分の手で悠斗を育てる決意をする。まあ、ここまでの流れはやはり、「僕と彼女と彼女の生きる道」に似ている。このドラマにおいて、差別化できるポイントは佐伯(渡哲也)をいかにしてうまく使うかということ。この佐伯さんという方は、実は亮平が前職のリストラ担当のとき、解雇通知を渡した相手で、最愛の奥さんを亡くしたあとは、悠斗も通う幼稚園でボランティアで遊びを教えている。言わば、この佐伯さんという方は上川家とは距離を置いた中立的な位置にいる人で、今回も亮平に悠斗の誕生日をほのめかしてあげたりと、重要な位置を担っている。「僕彼」における小雪の役に近い役柄だと思うけど、渡さんしか出せない何かがあるはずなので、そこを活かせるか活かせないかが、このドラマが今後、独自の色を出せるかどうかに影響するはずだ。

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放送前の感想
 レガッタ」の大撃沈で後がないテレ朝新ドラマ枠金曜21:00。そこに強制的にてこ入れするため、出演ドラマは軒並み20%超えのテレ朝随一の視聴率男・渡哲也氏をブッキングした硬派な家族ドラマ。大物・渡さんと擬似親子のような不思議な絆を築いていくのは、こちらも渋い竹野内豊さん。「熟年離婚」に続く、渡氏出演の家族ドラマで、「熟年離婚」はキャストが豪華すぎて、家族ドラマに見えない難点があったけど、今回は主要キャストの人数を見る限り、少人数制のようなので、竹野内さんと渡氏の両氏の男の掛け合いを軸に話を盛り上げていってほしい。

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