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ライフ

DVD発売情報


DVD-BOX

2007.12/19発売

仕様
本編全6枚
23,940円

出演
椎葉 歩北乃きい
安西愛海福田沙紀
佐古克巳 細田よしひこ 羽鳥未来 関 めぐみ
平岡正子 酒井美紀 戸田和香絵 瀬戸朝香
椎葉文子 真矢みき

スタッフ
プロデュース
 中野利幸
演出
 谷村政樹、加藤裕将、遠藤光貴
脚本
 根津理香
原作
 すえのぶけいこ
主題歌
 中島美嘉「LIFE」
放送局
 フジテレビ
 公式ホームページ
 http://www.fujitv.co.jp/life/
視聴率
6/30第1話11.0%
7/7第2話11.7%
7/14第3話10.9%
7/21第4話10.9%
8/4第5話10.0%
8/11第6話11.7%
8/18第7話9.4%
8/25第8話12.4%
9/1第9話14.2%
9/8第10話14.2%
9/15第11話17.4%
平均視聴率12.164%
※7/28は27時間テレビ
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ドラマレビュー
最終平均評価点 6.7/10

評価点評価点
放送前の感想-放送後の感想-
第1話7第7話6
第2話7第8話8
第3話7第9話6
第4話7第10話7
第5話7最終回6
第6話6  

放送後の感想
 いじめという社会的な問題を、細かいカット割りとノリのいい音楽という文法で描くということに対しては、賛否が分かれたドラマであったと思う。それでも、この枠の特色は、若いクリエイターの勢いを活用することであるので、作り手側が最後まで自らの表現方法を貫いたのは個人的には正解だったと思う。デリケートな問題であることに配慮して、難しい心理描写を要される作調に持ち込んで、中途半端な仕上がりになってしまうよりも、極端な描き方であったとしても、それを貫いて自分の土俵で戦ったほうが潔い。加えて、単純化してあるとはいえ、意外と描いていることは的を得ていると感じられる部分も多かったし。

 私がこのドラマで賞賛したいポイントは2点ある。まず第一は、悪役をトコトンまで悪役として描いたことだろう。ドラマの中での悪役はいいところで情けなくなってしまったり、中途半端なワルで終わってしまうことが多いのだけど、このドラマは悪い奴は最後まで悪いという姿勢を崩さなかったのがよかった。悪役をしっかりと悪役らしく描けていたというのは、評価できるポイントであろう。

 そして、若手役者の有効活用。北乃きいさん、福田沙紀さん、関めぐみさん、細田よしひこさん、末永遥さん、星井七瀬さんと、この方たちはやらせれば、ここまで演じこなせるのかと若手の可能性を広くアピールできたと思う。若手からそれぞれの存在感を引き出した演出チームの力は大きかった。この布陣で、新枠の深夜枠で最高視聴率17.4%は立派すぎる数字。2クール目にして、フジの深夜枠は大きくバケた

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最終回 9/15放送 視聴率17.4% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 最終回は、急速にまとめにかかっているという感じがちょっと強すぎたと思う。そのまとめ方も、そうまとめるしかないかな、という無難なものに落ち着いた感が残るし。まあ、言っていることはその通りなのだろうけど、優等生的な回答での結末はこのドラマの作風からすると、ちょっと拍子抜けの感があった。

 問題であるのは、いじめの連鎖という点。愛海(福田沙紀)のしてきたことは決して許されるべきではないが、かといって愛海が今度はいじめられる側に回っただけでは何も状況は変わっていない。それを一番分かっているのは、双方の立場を経験した歩(北乃きい)。だからこそ、彼女は愛海のしたことは決して許すことはないが、いじめに対し、立ち向かっていくという立場は崩さない。

 それでも、1人が声高に叫んだとしても、その現状を大きく変えることは難しい。そうした現実的な観点から見たとしたら、いじめを根絶するということは困難であるけれども、そこから目を逸らさず、戦うべきというメッセージとして終わらせるというのは無難な終わり方だったのではないか。

 内容はまあ、こんなもんかというものだったけども、視聴率の跳ね上がりぶりには驚かされた。この深夜枠で17.4%という驚異的な数字。今年の1-3月放送の「特命係長・只野仁」の最高視聴率が17.0%だったことを考えると、始まって2クール目という短期でこの枠はいかに大バケしたかが分かる。

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第10話 9/8放送 視聴率14.2% 演出:加藤裕将

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 最終回前で展開を温存とくるのかとも思ったが、前回がその温存回だったらしく、最終回前でも話は動く動く。相当にねじれ回ってくれている。

 佐古(細田よしひこ)の家庭は完全に崩壊状態。佐古の変態趣味も父親(勝村政信)に露見し、あっという間に会社も倒産。遂に完全にキレてしまった佐古は父親を刺してしまう…。そして、いじめを糾弾しようとしていた平岡(酒井美紀)もあっという間に学校から追放されるという事態に。この意味深なシーンを挟むことなく、唐突に事実を告げる手法はなかなか効果的であるように思う。

 愛海(福田沙紀)は歩(北乃きい)を追い出そうと、様々な嫌がらせを画策していく。倫子(星井七瀬)や戸田(瀬戸朝香)を影で脅し、歩への嫌がらせを実行していくが、もはや、愛海を被害者として信じるものはいなかった。愛海はすべてのいじめの首謀者として、学園全体から糾弾されることとなる。

 まあ、最後の土下座コールシーンはかなり持っていき方は強引だったものの、画がかなり迫力があったと思う。ああいった本当にイメージ的なシーンは、ショボい画で済ませてしまうと、実に嘘っぽく映ってしまう。そこを、エキストラや生徒役の子っちらを多く動員し、画として箔をつけたことは正解。そして、ローアングルでの回転カット、クレーンカットを用いた俯瞰等、ほしいところでほしい画が加わる。映像の見せ方を演出陣は心得ていると思う。

 さらに、いじめの担い手に対し、明確な罰が加わらないというのは確かに間違っている。だから、ああいった形で愛海のしてきたことの罪深さをイメージとして印象付させる必要はあったと思う。それでも、愛海が逆にいじめられる存在に堕してしまい、いじめの連鎖が止まらなければ意味がない。この悪しき連鎖をいかに断ち切るかが、最終回の見所であり、これをできるのは両者の思いを知る歩であるからだろう。ここまでしっかりと引っ張ってきたのだから、最終回、しっかりと締めてほしい。

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第9話 9/1放送 視聴率14.2% 演出:加藤裕将

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 今回は、夏休み最後ということで、それを惜しむかのように夏休みの描写をメインにした箸休め的な内容の回だったかな。

 歩(北乃きい)、羽鳥(関めぐみ)、薗田(北条隆博)の3人での日帰り小旅行の様子を描いていた。向日葵畑の壮観な画を撮りたかったということで、一歩外に出てみれば、これだけ世界はキレイなんだ、と言いたかったのだろう。さすがに、向日葵畑の画はよかったが、台詞による説明的な印象が残り、ドラマ性が強くなると、このドラマはちょっと弱いかな、といった印象が残る。

 愛海(福田沙紀)も小旅行といった感じだが、歩組とは違い、かなりギクシャクした印象が否めない。愛海の周囲から、力でねじ伏せようとする愛海への不信が明らかに露見してきている。それでもなお、愛海を擁護し続けようとする唯一の存在はみどり(末永遥)である。みどりのいい意味でも、悪い意味でも真っ直ぐな性格を、末永遥さんはうまく演じていると思う。

 このドラマは、うまく使えばいい味が出る若手の女優陣を実にうまく使いこなしていると思う。申し訳ないが実力も不確定要素が大きく、数字を持っているわけでもない面々で、これだけの演技を引き出せて、視聴率も14.2%まで達し、遂に「ライアーゲーム」最終回の視聴率を上回った。これはお釣りがくるくらいの有効活用だろう。

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第8話 8/25放送 視聴率12.4% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★★★☆☆ 8

 いや〜、ここにきて、話が動いたなあ。今回は、まさに激動の展開で見応えがあった。

 前回の続きで、愛海(福田沙紀)の差し金で、県議会議員である父親・大治郎(小野武彦)からの圧力にも屈しない歩(北乃きい)。学校側は、学校においても実力者である大治郎のご機嫌をとり、進学校という体裁を守るため、いじめの存在をひた隠そうとする。その態度にも、歩は強い憤りを覚える。こうしたいじめを見て見ぬフリをしようとする姿勢に、歩が面と向かって対抗しようとする。これは劇的すぎるくらいの変化だが、テーマの都合上、このくらいの変化は与えても問題ないと思う。

 やりすぎのツケが回り、周囲から不信が滲み出てきている愛海(福田沙紀)。かつていじめの対象となり、歩の裏切りの恨みから、歩へのいじめに加担してきた倫子(星井七瀬)。しかし、愛海の常軌を逸した行為への疑惑から、倫子は愛海への不信を強めていく。歩のいじめに加担し、そして、いじめられた経験を得たからこその言葉に解きほぐされ、倫子は真実を打ち明ける決心をする。しかし、その言葉を投げかけていたのは、歩ではなく、愛海だったのだった…。もはや、恒例と化してきた"振り返れば愛海がいる"状態は、まさにキターという感じ。

 前回の指きりげんまんがリフレインしている倫子は精神崩壊寸前となり、遂には学校屋上からの飛び降りを決意する。そこに、たまたま居合わせたのは歩と羽鳥(関めぐみ)。歩の説得で、普通は解きほぐされて、その場に倒れこむとかいった展開に落ち着くのかと思いきや、そのまま飛び降りてしまうというまさに衝撃の展開。演出も緩急をつけた見せ方で、うまく見る者の予想を裏切ったと思う。

 これのみに限らず、平岡(酒井美紀)も真相を明らかにしようとしすぎたかために、教師の中で浮いた存在となり、無視されるハメに。教師の中にもいじめは存在しうるという論点も入れ込んできた。そして、家庭内でも大きな変化があり、とうとう歩が母親・文子(真矢みき)にいじめられていたことを告白。文子は歩が再三にわたって、サインを出していたのにもかかわらず、気付かなかった自分を悔いることとなる。

 このように矢継ぎ早に、展開が相次いだ激動の回であったと思う。終盤に向けての、第二のターニングポイントといったところだろう。

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第7話 8/18放送 視聴率9.4% 演出:遠藤光貴

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 裏が「24時間テレビ」だったからか、かなり好き放題の展開が続いた。前回にも増して、「池袋ウエストゲートパーク」色が強まった感もあるが、ドラマの中でこれだけスリラー色が強い題材は近年、味わったことがないので、今回に限って言えば、まあ、面白ければいいか、と。

 歩(北乃きい)と羽鳥(関めぐみ)が廃墟に監禁されるという展開で、彼女らを監禁しているのは完全にトチ狂ったアキラ(山根和馬)たちという札付きの極悪集団。このドラマの潔いところは、悪役となる人物にはトコトンまで狂っている演技をさせているところだな。強姦未遂をして、最終的には放火して、生きたまま焼き殺そうとするなど、常人の考えうるところではない。あの廃墟もよく見つけ出したし、美術やセットもよく組まれている。あの閉鎖的空間の中での、アキラたちとのチェイスシーンは、まさにサイコスリラーそのもの。夏のこの時期、こういう描写のドラマはかねてから見たかった!

 そして、愛海(福田沙紀)のキャラもどんどんとサイコ色を強めている。年上であるアキラを手玉にとり、ポイッと使い捨てにするあの悪さ、そして、倫子(星井七瀬)にニターとした笑みで近寄り、指きりげんまんで口封じをしようとするあの不気味さ、気に入らないものは何としてでも排除するとして父親(小野武彦)の地位を利用して歩と羽鳥を排除しようとさせる傍若無人さ。ここまでくると、人間味どころの話ではないが、中途半端に悪いよりも、ここまで悪いと気持ちがいいなあ。

 まあ、ここ2回くらい、作り手が好きなことをやったという感も無きにしも非ずなので、次回くらいから話の本筋にしっかりと戻ってもらいたい。

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第6話 8/11放送 視聴率11.7% 演出:加藤裕将

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 おぉっ、話がエラい方向に飛び火したもんだなあ。愛海(福田沙紀)は、歩(北乃きい)たちが仲良さそうにしている光景がつまらなくて仕方がない。そして、佐古(細田よしひこ)への憤りも重なり、愛海は中学校時の先輩であるアキラ(山根和馬)を言葉巧みに利用し、自らの手を下すことなく、自分の気に食わない連中に嫌がらせをしようと企むのである。

 何だか、ここまできたら、いじめ問題とかそういう次元ではなく、「池袋ウエストゲートパーク」みたいになってきたな。アキラのツレはどう見ても、カラーギャングのようだ。それでも、個人的に感心したのは、しっかりと暴力性を忘れなかったこと。ドラマの場合、暴力描写が生ぬるかったりして、悪役が悪役として際立たないといった難点があったと思う。そこをこのドラマは、しっかりと暴力描写に徹しているところがあって、テレビドラマでもやろうと思えば、これくらいのことができるんだなあ、と再認識させてくれた。

 そういった点から目を逸らしていない点から、コテコテではあるのだけど、悪役は実に悪役らしく、しっかりとした存在感を放ってくれている。生半可で迫力に欠ける悪役が多い中、ベタでも悪役を悪役らしく描くことができているというのはドラマにとっては特筆すべきポイントだと思う。

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第5話 8/4放送 視聴率10.0% 演出:加藤裕将

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 27時間テレビで1週のお休みを経て、今回からはいじめと闘う第二部へと話が移行する。歩(北乃きい)はいじめられても、ただでは折れまいと、愛海(福田沙紀)たちに対抗していく姿勢を明らかにしていく。机と椅子を持って、教室に乗り込むときやモップを構え、反撃に出ようとするときの北乃さんの表情の強さは、いい顔をしているなあ、と感心する。

 話として、新味だったところは、薗田(北条隆博)が歩のサイドに付くことを正式に表明したところ。これまでも薗田は、歩と同じ園芸係ということで、その過去と歩への思いをほのめかすようなシーンがあったが、関わりたくないと見て見ぬフリをしてきた。薗田にも心理的な変化があり、勇気を振り絞り、愛海たちへの苦言を呈するに至る。これにより、歩、羽鳥(関めぐみ)、薗田という友情の三角形が完成したというわけだ。ラストの向日葵を囲んだ3人の画は、なかなかよかったと思う。

 基本的に心理描写は単純といえば単純なのだけど、そこは演出の勢いと音楽をうまく使った編集で、短い時間で心理描写を端的に見せてくれていると思う。いじめという問題を扱うにはエンターテインメントに傾きすぎているという傾向には間違いがないが、分かりやすくはなっているが心理描写に関しては、意外と的を得ているように思える。

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第4話 7/21放送 視聴率10.9% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 今回は、歩(北乃きい)へのいじめを直接的描写を絡めつつ、歩の心理的な変化を描き出していた。

 あれだけ凄惨ないじめを受けた場合、そりゃ、落ち込むのも当然なわけで、歩が誰にも相談できず、追い詰められていく様を描写。そこに現れたのは、クラスの中でも孤高の存在である羽鳥(関めぐみ)。羽鳥の世の中を悟りきったかのような包容力が、歩を絶望の淵からわずかな希望を滲ませることとなる。

 北乃きいさんは16歳で、身長157p、関めぐみさんは22歳で、身長169p。実際に、関さんのほうが、年齢的にも見た目的にもお姉さんである。このキャスティングは、台詞でああだこうだと説明するよりも、端的にイメージとしてストーリーを説明してくれているように思う。このドラマは、若手の女優のキャスティングがうまいし、うまく使いこなしてくれていると思う。

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第3話 7/14放送 視聴率10.9% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 今回は、歩(北乃きい)がいじめの対象になるまでを描いていた。いじめの対象が変わるということはよくドラマの題材で扱われるようなことなのだけど、毎回、そんなものなのか、というくらいに留まっていた。そこに、あまり踏み込んだ描写をすることなく、そこはそういうものというくくりで描かれてきていたと思う。

 しかし、このドラマは珍しく、いじめの対象がすりかわり、いじめられていた側がいじめる側に代わっていく様を克明に描きいれていたと思う。リーダー格となる愛海(福田沙紀)の周りの人物から、歩への嫌がらせがエスカレートしていく。自分の立場を代えたくて必死の倫子(星井七瀬)はそれを煽り、愛海の友だちは自分こそふさわしいと主張していく。

 だんだんと孤立化の様相を呈してきた歩を助けてくれたのは、クラスの中でも孤高で浮いた存在である羽鳥(関めぐみ)だった。そうした羽鳥に好意を寄せていく歩だったが、自尊心の強い愛海にとって、羽鳥は面白くない存在であり、次なるいじめの標的として狙っていた存在だった。歩に対する猜疑心を強めた愛海は、自分への忠誠を守れるかどうかテストする。羽鳥へのいじめに加担するか否かを試そうというのだ。

 歩は誰かに嫌われることが恐くて、そうしたいじめを見てみぬフリをしてきた。しかし、それが倫子の恨みを招いてしまうことになる。羽鳥への恩義に駆られた歩は、愛海ではなく、羽鳥を選ぶ決断をする。結果、これが壮絶な戦いの幕開けとなる瞬間であり、そこに佐古(細田よしひこ)をめぐる愛海の嫉妬心が絡まり、いじめの対象へと完全にスイッチすることとなる。優等生である佐古の変態趣味を暴露したところで、誰も信じちゃくれないし、もし、そうした暴露が佐古自身に伝われば、淫らな写真をバラまくと脅されている。家族に相談するといっても、母親である文子(真矢みき)は成績のことにしか興味がない。

 まさに歩はどっちに転んでも、地獄という袋小路にいるというわけだ。それぞれの思惑が絡まり、歩がクラスでどんどんといづらくなっていく過程をうまく描いていると思う。歩の思いは誰しもが感じるところではないか。いじめは醜いからやめなければならないが、自分に矛先が来るのは恐いので、見て見ぬフリをする。しかし、その見て見ぬフリをすることもまたイジメであると分かり、葛藤する。羽鳥のために、立つべきか否かで思い悩む歩の姿は、私たちにも共通するべきところではないか。

 このドラマはフィクション性はある程度、高く設定されてはいるが、今回で扱っていた内容は新たないじめが生み出される過程を実に生々しく描き取った真に迫るものではないか、と思う。フィクションとしてトコトンまで描き入れたことによって、そこから現実の姿が炙り出されてきたと感じる。役者もそれに応えて、好演している。星井七瀬さんの二面性を表した演技は、この人はこういう演技も出来る人なんだなあ、と感心させられもした。関めぐみさんも、羽鳥を孤高で凛とした存在感で演じていると思うし。

 次回以降は、本格的なイジメの描写へと入っていくのだろうが、その先にあるテーマ性が大事であるので、今回まででほぼ基礎は整ったということで、テーマ性を次回以降からは見せていってもらいたい。このドラマが本当に評価できるか否かは、これからで決まると思う。

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第2話 7/7放送 視聴率11.7% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 愛海(福田沙紀)が県会議員の娘だったり、佐古(細田よしひこ)は建設会社社長の御曹司だったりと、かなりフィクション性が高いストーリー展開となってきたため、後半のキャラクターが崩壊していく様はこんなものかということで、そこまで気にならなかった。

 同じいじめ問題を扱った「わたしたちの教科書」以上に、このドラマはキャラクターの二面性を端的に見せようとしている。愛海の自分の言うことに従順で、好意的な人に対しての態度と、そうでない人に対しての態度のあまりの落差。佐古の父親・敏克(勝村政信)の見せる暴力性、そして、そのはけ口としての佐古の変態趣味への逃避。歩(北乃きい)の裏切りに対し、異様な怨念を滲ませ、愛海との友だちである歩といじめの対象である自分の立場交代に躍起になる倫子(星井七瀬)。普段見せる顔とは180度違う表情、フィクション性の高さを前フリとして置くことで、その二面性の対比の落差を高めている。

 若い役者を起用しているけども、メリハリの利いた演技で、その二面性をうまく引き出していると思う。細田よしひこさんという方は正直、よく知らなかったし、期待もあまりしていなかったのだけど、あの変態演技はかなり強烈だ。シレーッと優等生を気取りながら、歩に圧力をかけるときの、イッちゃっている目。それに加え、北乃きいさんの若手女優にしては珍しいギリギリの露出。16歳の子にSMされてこい、と言うのだから、寛大な事務所さんだなあ。

 予想以上に狂った内容で、サイコサスペンスのような色調すらある。夏だからホラーが見たかったと放送前は呑気なことを言っていたが、このドラマはホラーさながらの息苦しさだな。

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第1話 6/30放送 視聴率11.0% 演出:谷村政樹

評価★★★★★★★☆☆☆ 7

 「ライアーゲーム」に続き、本作も切り替えの早いカット割りを使った編集で見せるドラマとなるようだ。ということで、題材は非常に難しいものをはらんでいるのだが、あくまで表現方法はこの枠らしく行くようだ。

 原作のイジメ描写は結構なものがあると聞いてはいたが、思った以上にハードな描写になりそうじゃないか。やはり、中途半端な描写に留まってはメッセージ性が軽薄になってしまうし、いろいろとマイナスの意見も出るだろうけど、私はとりあえずはこれでいいんじゃないかと思う。今現在のいじめは、携帯電話というものが普及してしまっているから、その人に知らされることなく、どんどんと悪評なり何なりが広がってしまうという恐さがあると改めて思った。

 役者で言えば、福田沙紀さんの存在感はかなり強烈だったと思う。ふと見せる鋭い眼光、愛海(福田沙紀)というキャラクターの二面性を端的に演じ分けていると思うなあ。福田さんはオスカー所属なのだけど、先輩の上戸彩さんなんかよりよっぽど迫力ある演技をしている。この子はいい線の女優になりそうな予感がする。それにしても、大沢あかねさんにしろ、福田さんにしろ、進学校を取り巻く話にしては、やや頭の緩い子っちらをキャスティングしているのは、右から左へ受け流すべきなのだろうか。

 前の「ライアーゲーム」に続き、演出のテンポもいいし、音楽もいい。「G線上のアリア」をサンプリングさせたサントラの曲は耳に残る。まあ、娯楽色が強すぎると、テーマがテーマだからネックにもなりかねないことから、しっかりとした主張へと話を導いていってもらう必要性があるのではないだろうか。

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放送前の感想
 フジの土11枠は、新しい人材を起用して、ゴールデンではできない刺激の強い題材を取り上げるのが趣旨。第2弾となる「ライフ」のテーマは、いじめ。いじめがテーマのドラマはやりすぎて、やや辟易とする面があるが、話によれば原作のいじめ描写は結構なものらしいので、それをどう処理するのかが鍵。描写がハードすぎても、緩すぎてもメッセージ性が霞んでしまう

 それでも、映画「幸福な食卓」で注目された北乃きいさんを起用するあたり、なかなか目ざとく、この枠の趣旨に合ったキャスティングだと思う。北乃さんはいじめられっ子役で、鬼のいじめっ子役に福田沙紀さん。その他、脇には酒井美紀さん、瀬戸朝香さん、真矢みきさん。脚本には根津理香氏、チーフ演出は谷村政樹氏と、共に連ドラ初チーフとなる面々がドラマを引っ張る。個人的には、夏だからホラーあたりをやってほしかったが、まあ、いいか。この枠は、クールに捉われない変則性を持つということで、7月を待たず、放送中の「ライアーゲーム」終了の翌週6月30日より放送スタート

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