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ドラマスペシャル
CAPSULE
ドラマレビュー


2005年4月5日24:35〜25:35放送
視聴率5.5%
評価:★★★★★★☆☆☆☆ 6

出演
麻理絵佐藤めぐみ
ハルコ 濱田万葉  中野 松尾政伸
鈴木 斎藤 歩  伊藤 矢柴俊博

スタッフ
演出
 三木康一郎
製作
 フジテレビ

 フジテレビ系深夜番組「スパイ2/7」「ファントム」のスタッフが製作した戦慄のサスペンス・ホラー。倒れていた一人の若い女性・麻理絵が目を覚ました。そこは、人一人が入るのが精一杯の(capsule)だった。何故こんなところに閉じ込められているのか!?(capsule)の中には1〜4と書かれたswitch、脇には小さなmonitor4つとbuttonがある。そのbuttonを押すと、monitorに同じような他の部屋が映し出されることが分かった。

 私は「ファントム」という番組は見た。何人かのタレントが集められ、その中に裏切り者の"ファントム"がいるから探し出せ、という企画の深夜らしいバラエティ番組だった。この手の犯人を探し出す系統の企画は結構あるが、「ファントム」の恐ろしいところはそのオチだった。いろいろ互いを詮索しまくったのはいいが、結局、その中には"ファントム"はいない、というオチ。バラエティでこういう反則というに近いオチをやってしまうのだから、ここのスタッフの感覚はスゴいな、と思った。

 「CAPSULE」も「ファントム」にあったような感覚を基調にしたドラマとなっている。自分が生き残るために、相手を出し抜き、相手が何を考えているか分からず信用できないから、どんどん疑心暗鬼に陥っていく。この「ファントム」にあったような感覚を基に、映画「ソウ」「CUBE」「バトル・ロワイアル」風に仕上げた作品といえる。

 目覚めたらよく分からないcapsuleにいた、というのはまるっきり「ソウ」だし、同じようなcapsuleがたくさんあってそこに見知らぬ人たちがいるというのはまるっきり「CUBE」で、自分が生き残りたければ他の人たちを出し抜いて殺すしかないというのは「バトル・ロワイアル」といったところ。題材自体にオリジナリティーはない。

 しかし、そこは「ファントム」のスタッフ。パクリ全開の設定だが、なかなかうまく盛り上げてくれた。番号が書かれたボタンを押せば、その番号のcapsuleに監禁されている人と交信ができるという設定はなかなか秀逸だった。つまり、それは交信している相手が、自分があずかり知らないうちに別の誰かと密約を交わしてから、相手が自分を罠にハメるために交信をしているのかもしれない、ということ。物語が佐藤めぐみ演じる麻理絵のcapsuleだけで展開するというネックを見事に回避している。麻理絵のいるcapsule以外では何が行われているのか、というところに思いを馳せてみると、なかなかゾクッとさせられる。それに加え、なかなか煽りがうまい。生き残った者たちが全員一致で備えられたその番号のスイッチを起動させれば、その番号のcapsuleにいる人は殺される。それぞれが誰を殺すのか、という見せ場のシーンはそれなりにドキドキできるくらいに、うまく煽ってくれた。

 驚きのオチを明かすシーンも視聴者もろとも騙す編集がしてあるのも、人を騙すのが好きな実に意地悪なスタッフだな、と感じさせてくれる。最も肝心なオチはエンドクレジットが終わって、CMがあけてから。番組の構成上、エンドクレジットが出てから、CMが入って、CMあけで数秒だけ「END」とか「このドラマはフィクションです」とかいったメッセージが番組の最後に挿入されるのが通常。その部分にこのドラマの大オチを持ってくるという実に意地悪な編集。エンドクレジットが出てきたから、そこで見るのをやめてしまった方も多いと思う。

 まあ、設定やそのオチを考えてみると、何だか腑に落ちない部分は多い。いろいろと消化不良という感は残るのは確かだ。設定がいろいろな映画のパクリ全開なのもマイナス点だ。だが、パクリ全開なことから逆に開き直ってしまった感があり、それを踏まえた上でなかなかうまい煽りの演出を施してくれたことは効果的にはたらいている。そして、エンドクレジットが終わって、さらにCMがあけてから大オチ発表というまさかの意地悪な編集。「ファントム」のときもそうだったけど、まさかそんなわけはないな、と思うことをこのスタッフさんたちは平気でやってのける。パクリではなく、オリジナルで勝負してほしいとは感じるが、パクリだったとしても、このドラマのようにそれをなかなかうまく活用してくれているのであれば、アリかな、と思う。

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