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たったひとつの恋

2007.6/13発売

仕様
本編全4枚+特典ディスク
の計5枚組
※全話ディレクターズカット 完全版
18,060円

出演
神崎弘人亀梨和也
月丘菜緒綾瀬はるか
草野 甲 田中 聖 大沢亜裕太 平岡祐太
本宮裕子 戸田恵梨香 月丘達也 要 潤
月丘みつこ 田中好子 月丘雅彦 財津和夫
神崎亜紀子 余貴美子

スタッフ
演出
 岩本仁志、南雲聖一、樹木まさひこ、石尾純、本間美由紀
脚本
 北川悦吏子
音楽
 池 頼広
主題歌
 KAT-TUN「僕らの街で」
製作
 日本テレビ
公式ホームページ
 http://www.ntv.co.jp/hitotsu/
視聴率
10/14第1話12.8%
10/21第2話10.4%
10/28第3話12.2%
11/4第4話13.6%
11/11第5話10.5%
11/18第6話10.3%
11/25第7話10.6%
12/2第8話10.1%
12/9第9話13.0%
12/16最終話12.6%
平均視聴率11.610%
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ドラマレビュー
最終平均評価点 3.5/10

評価点評価点
放送前の感想-放送後の感想-
第1話5第7話4
第2話5第8話2
第3話6第9話0
第4話5最終話2
第5話5  
第6話1  

放送後の感想
 後半に入ってからは何度も見るのをやめようかとも思ったけども、次に岩本さんが演出するまでは、とがんばって見ていたら、回ごとに演出家さんが違い、岩本さん再登場は第9話に。それで、結局、最後まで見ることになってしまった。最後まで見たドラマの中では、今年最大の駄作だといっていいと思う。とにかくヒドかった。岩本さんが最前線から外れた第6話以降が特に。

 過去には数々の高視聴率ドラマを書いてきた北川悦吏子氏の脚本だから、もっとマシなものになるのかと思っていたけど、予想外、というより予想以上の大乱調。初回〜第3話までの「踊る大捜査線」3連発+亀梨さんの集客力の意外な低さという点も考慮に入れなければならないけど、それ以上に北川脚本の暴走はヒドかったと思う。この内容じゃ、そりゃ、視聴率がコケて当然だろう。土9の視聴率が復調した2005年以降、ここ2年で最低の視聴率のドラマとなりました。亀梨さんや綾瀬さんの演技以前の問題で、脚本の失態の責任は重大だ。北川さんの脚本ドラマはなんだかんだで視聴率を取ってきたからいいけど、このドラマの視聴率を受けて、次の仕事でコケたら業界から干されるんじゃないか?北川さんや野島伸司さんよろしく、かつてのドラマを支えてきた脚本家さんたちは本当にめっきりと腕を落としたな…

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最終話 12/16放送 視聴率12.6% 演出:岩本仁志

評価★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

 弘人と菜緒(綾瀬はるか)を結ばせるためには、彼らに幾分かの冷却期間を置いて、それぞれが自立した大人になるべきというのは分からないでもない。だから、3年という時間を経たせた意味は皆無というわけではなかったと思う。そうした時を経ることによって、変わることと変わらないことというあたりを利用して、結末に結びつけたのはさらにダメージを広げることだけは回避していたかな。

 ただ、後半に入ってから、大暴走を始めた北川脚本によって、既に得たダメージは修復はとても不可能。3年という時間を経たせることには結果的に意味があったとしても、結末にいたるまでにどんどんと粗が出てくる出てくる。3年という月日を経たせることで、役柄の性格は全てリセット、不必要なキャラクターは一斉排除することにより、超がつくほど強引に全てを丸く治めた。3年、時間を経たせれば、オールOKになってしまうとは何と便利なことで。前回、初めて出てきた設定も活かされることもないまま強引にフェードアウトだったしなあ。

 こうやって、これまでの展開を完全に無視した時間経過をやってしまうから、弘人と菜緒がくっつくという結末まで危ういものになってしまっていた。大人になったら、親も反対することなくくっつけるなら、月丘一家はあんな露骨な嫌がらせをするのではなくて、今のお前たちは子どもすぎて先が見えていないのだから、もう少し冷静に物事を見れるようになってからにすればいい、と冷静に説得すればよかったという話になってしまう。つまり、これは中盤あたりの展開はほとんど無意味だったと言われても仕方がない失態ではないかな。もう少し人の心の機微とかを描いて、自分の作った展開をフォローすべきだった。

 ラストは、菜緒の乗るバスを全力疾走で追いかける弘人という究極のベタ展開。ドラマでしかありえない典型的な例として挙げられるシーンの代表のようなシーンだと思うのだけど、そうしたシーンを迷いも一切ないまま、ドラマのクライマックスの最大の見せ場として見せてしまうとは…。半分ギャグみたいなもんだったな。

 意図は分からないでもなかったけど、その意図を達成するために繰り出した飛び道具がヒドすぎた。あまりのヒドさとベタさに逆に楽しませてもらったことと、多少は意図を理解できる点もあるということで、かなり甘い採点ですが、最終回★2つ!(チューボーですよ風)ということで。

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第9話 12/9放送 視聴率13.0% 演出:岩本仁志

評価☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 0

 今回は南雲さんではなく、5話以来の岩本さんの演出回。このドラマは岩本さんが6話演出して、あとの4話は4人のディレクターさんが1人ずつ担当というあまりないスタイルのドラマでございました。久々の岩本さん演出の回で挽回するのかと思っていたけど、北川さんの脚本の破壊力がそれ以上だった。あまりに急激なトンデモ展開の連続に絶句だった。

 いや〜、何を思ったか、今回の中盤あたりで、突然、3年も時間をすっ飛ばすという暴挙に出た。こんな身も蓋もない展開をされては、誰が演出しても成立するわけがない。私は前回までの感じのテンションのまま最終回に行くと思っていたので、それなら岩本さんの演出で何とか持つかな、と思っていたけど、脚本がその許容範囲を超えていたな。

 このドラマは前回までを見事に無視した展開を用意するなあ。この前まで命に代えても菜緒(綾瀬はるか)を守るとか言っていたくせに、今回は何の前触れもないままあっさりと菜緒と別れる決意をする弘人。そもそも、えらい長い間、船に乗っていたけど、あの代金は誰が払ったんだ?弘人-菜緒-亜裕太(平岡祐太)の三角関係も、裕太の飛び蹴りで一瞬にして解決。

 それで、あれだけ工場を守るといきがっていたくせに、こちらもあっさりと工場を明け渡すことに。棚田さん(田口浩正)が工場に戻ってきたとか、関係なくなってしまったな。弘人もいいところに就職が決まって、前よりはいい生活をしているみたいだし、それなら最初からそうすりゃいいことじゃないか。それ以上に気になるのは、神崎家は強引な展開により、貧乏から脱出したみたいだけど、従業員の2人(田口浩正、浜田晃)の2人はどうなったのか。格差ということに注目したのなら、その点は一番描き取らないといけないところでしょう。用がなくなったキャラクターのことは知らんぷりって、乱暴すぎないか。まさに、何じゃそりゃ、とツッコみたくなるようなトンデモ展開の連続。

 そして、時は一気に3年後。菜緒は弘人と別れ、父親からの許婚(池内博之)との結婚話が進んでいた。オマケに、甲(田口聖)もこの3年の間に、裕子(戸田恵梨香)とは自然消滅なんだと。前回あたりにようやくくっついたかと思ったら、恋人としての描写も何もなしで次の回には別れてましたって、そりゃ、ないだろ。甲も誰かよく分からん女と結婚しているしなあ。裕子とは今もいい友だちって、そんな都合がよくいくか。

 まだ前半の展開での「自分は家族は捨てられない」と、菜緒に告げる弘人はよかったと思う。それを受けて、それぞれの道を歩む2人というのもまだ辛うじて筋は通っていた。そうやって別れた2人が同じ回でまたくっつこうとしているって、どういうこと?結局、3年という時間経過って、2人をどうにかしてくっつけるための、ものスゴく便宜上の道具でそれ以上の意味はなかったわけじゃない。前フリが全くとして機能していない。

 これは「東京湾景」クラスの大型爆弾だな。恐ろしく乱暴な脚本。北川さんもこんな仕事をしているようじゃなあ。北川さんはこれまでは何だかんだ言って、数字を持っている人だったら重宝されてきたけど、次の仕事で成果を出さないと、本当に干されると思う。

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第8話 12/2放送 視聴率10.1% 演出:本間美由紀

評価★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

 今回も演出の方が違うのですね。局側も見放したな。この本間さんという方は助監督さんらしいのだけど、視聴率も上がりそうもないし、評判もそれほどよろしくないなら、次世代を担う存在の経験値でも高めておこうか、というスタンスですな、このドラマは。話によれば、第9話の演出が南雲さんで、最終話の演出が岩本さんらしい。後半に入ってからは、回によって演出する方が違う。ほとんど見たことがないな、こういうケースは(有名な複数の監督で作るという意図のドラマは除く)。前半はほとんど岩本さんが演出していたのに、後半に入ってから一気に方向性が変わって、製作サイドが脱力した感じがよく伝わってくるような気がする。

 さてさて、お話のほうは、もう修正きかないな。もはや、格差社会などリアルな部分、お構いなしのファンタジー路線まっしぐらの内容。本来だったら、もっと低くてもいいくらいだけど、いちいちツッコミを入れながら見れて逆に面白かったので、点数はオマケ程度ということで。

 しょっぱなから弘人と菜緒(綾瀬はるか)のイチャイチャぶりを見せられ、軽いジャブを食らわされた。月丘家内での菜緒への圧力は激しさを増す一方。親父(財津和夫)は運転手兼ボディガードという名の監視役を立て、24時間体制で菜緒を拘束。ホントに何時代だ、と言いたくなるような、アホ丸出しの展開。その親父の対応に業を煮やした菜緒は家出を決意。それが、家出に関しては意外とすんなりとOKを出してしまう親父。あの親父なら、菜緒を縛り付けてでも外に出さないのか、と思っていたけど。また家出する菜緒にかけられる家族の言葉がいちいち汚いわけだ。この場面で、そこ持ち出すか〜、と思わせるようないちいち刺々しい台詞の応酬。いや〜、月丘家は汚い家族ですよ。

 そうして家出をした菜緒でしたが、弘人はある用事で外出中。その用事というのは、前回発生した社員の棚田(田口浩正)による会社資金持ち出し事件に絡んでのこと。案の定、すぐさま気変わりしたその棚田さんは弘人に自殺をほのめかす電話をかける。そして、弘人は横浜から箱根へ一瞬でワープし、棚田の自殺を寸止めする。その棚田は弘人に電話かけてから結構な時間、あの体勢のまま待機していたちゅうことかいな。それも、弘人が飛び込んだときが、たまたま自殺をしようとしている最中って、どんだけ都合がよろしんだよ。棚田さんの扱いといい、ご都合主義も甚だしいな。

 それで、菜緒は裕子(戸田恵梨香)のアパートに行くが、ケンカとなり、外に飛び出してしまう。居場所がなくなった菜緒は仕方なく亜裕太(平岡祐太)のアパートへ。ところが、菜緒と2人きりになった裕太は我慢しきれず…。この期に及んで、そんなことかいな。あれだけ弘人と菜緒の2人の関係を描いてきたのに、もうすぐ終わりというところで裕太参戦の三角関係か…。北川さん、後半に入って凄まじい脚本を書くようになったな。

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第7話 11/25放送 視聴率10.6% 演出:石尾純

評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

 また新たなディレクターさんが登場して、これで4人目だね。私の経験上、ディレクターさんがころころ変わるドラマって、局側もあまり力入れてないんだよなあ。局側が力を入れているドラマは2人程度の演出家をメインにしてやらせて、作調の一定を図るわけだけど、4話あたりからは回が変わるごとに演出家が違うし、明確なセカンドDがいない。6話・7話は経験値作りという印象が強い。こういうことをしているのだから、これから視聴率が上がるという望みは半ば諦めたというに近いんじゃないかな。

 7話でもまだこんなことをやっているんだよなあ、このドラマは。一向に話が進まないなあ。今回でも、月丘家内での菜緒(綾瀬はるか)への逆風は強し。頼みのお母さん(田中好子)も冷静に弘人との交際は反対しているし。別に結婚するんじゃないわけだから、そこまで大袈裟に事を広げなくてもいいような気がする。交際するというだけで、周りの家族があそこまでネチネチと圧力をかけるというのは時代とはずれていると思う。特に、兄ちゃん(要潤)はヒドいもんで、菜緒の携帯電話の契約を停止したというのだから、筋金入りだな。

 それに、弘人の周りにはロクな輩がいない。工場に働く社員の1人(田口浩正)は会社の資金を持ち逃げするし、母ちゃん(余貴美子)は自分の借金のために、菜緒の父親・雅彦(財津和夫)を自分の息子をダシにして恐喝するし、前回まで出ていたチンピラにしろ、弘人の周りにはどうしてこうも問題の多い人たちばかりなのだろう。まあ、余さんのあのふてぶてしい演技はさすがだったけどね。田口さんも「セーラー服と機関銃」では殺され、このドラマでは金の持ち逃げ犯ですか。

 弘人は場面に応じて、言うことがコロコロ変わるんだよなあ。菜緒のお父さんには自分の命を菜緒に差し出してもいいみたいなことを言うロマンチストでありながら、金が持ち逃げされたと分かったら、勤勉な労働青年に早変わり。キャラクターが二重人格みたいで、全然キャラクターがつながっていないと思う。いい男の理想像みたいなイメージを強引に混ぜただけの粗い人物像のように思う。菜緒もあれだけ病院で、もう弘人には会えないのね、と連発していたのに、そのわずか数分後には弘人に会っているし。大きな公約を掲げておきながら、このドラマはそれをすぐ破るんだよなあ。

 残りあと3話ということらしいので、何とか我慢して最後まで見ます。今回は、前回ほど甘っちょろくなかったので、まだ助かったかな。

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第6話 11/18放送 視聴率10.3% 演出:樹木まさひこ

評価★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 1

 今回は、ファンタジー路線一直線の回だったな。個人的には、非常につまらなかった。北川さんの脚本は最初からファンタジー路線だったけど、何とか岩本さんの演出で持ち応えていたように思うのだが、演出家が変わって一気に粗が出てしまった。

 今回、演出を担当したのは、「マイリトルシェフ」や舞台の演出をなさっている樹木まさひこさんというお方。この監督さんの色なのかもしれないけど、気恥ずかしがることなく、今回はほぼ直球のファンタジー路線だった。船上で、弘人と菜緒(綾瀬はるか)がベタベタしている様は完全に苦笑いだった。ベタで甘ったるい台詞の応酬で、体がむず痒くなった。本来だったら、あそこで2人を冷やかすような冷静な目を入れてほしいものだが、それを挟むつもりは毛頭なく、最後まで押し切った。ここまで堂々と恥ずかしいシーンを書けるのだから、北川さんは肝が据わっているわ。

 それで、問題だったのは、弘人が前回、菜緒を襲ったチンピラに菜緒の前に二度と現れるな、と脅しに行くシーン。そのチンピラの出したナイフを手で握り、血を滴らせながら、弘人が気迫でチンピラに迫った、と言ってやりたいけど、普通のあんちゃんがあんな大それたことするか?工場がただでさえ経営が厳しいというのに、怪我したら1人分労働力がなくなってしまうのだから、損害なんじゃないの?お父さんの遺した工場だから自分がしっかりしなければ、とこの前は言っていたかと思えば、チンピラには自分はどうなってもいいと言ってみたり、回によって、弘人のキャラクターが変わっている気がする。もしかしたら、弘人のあまり男として出来上がっていない子どもの面を描く計算なのかもしれないけど、それがうまくハマっているとは全く思わない。

 その後は、菜緒のお父様(財津和夫)とお兄様(要潤)が出てきて、菜緒とは付き合うな、と圧力。それぞれの菜緒と付き合ってほしくない弁解もかなり古典的だったし。それ以前に、このシチュエーション自体が古典的なのだけど。裕子(戸田恵梨香)のキャラクターにも疑問符が残るしなあ。

 ということで、今回は、私の中では感情が入る隙がなかった。綾瀬さんの演技自体は悪くなかったので、点数はオマケしておいたけど。まだこのドラマ、半分が終わっただけなんだよなあ。先はまだ長いな…。

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第5話 11/11放送 視聴率10.5% 演出:岩本仁志

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 弘人と菜緒(綾瀬はるか)の2人の会話の画はよかったと思う。特に、弘人の卒業した高校の運動場での会話は、内容に関しても、画的な面に関しても、申し分なかった。あの会話のラブラブしすぎず、かといって遠すぎず、うまい距離感を保った感じはリアルなものになっていたんじゃないか。その距離感の感覚は北川さん、手慣れたものだ。それに、真っ暗な運動場で2人だけ会話して、それを劇伴音楽を抑え目でじっくりと見せながらも、かなりのローアングルで回転するカメラワーク等、見せ方も工夫されていた。岩本さんの演出力は安定していたと思う。

 弘人と菜緒の2人のシーン、まあ、大目に見て、お友だちも入れて、5人のシーンは普通に見れる内容になっていると思う。まあ、さすがに「タイタニック」の宝石という例えは古すぎると思うけども。ただ、それ以外のキャラクターが現実離れしていると私は感じるんだけどなあ。菜緒のお兄ちゃんの達也(要潤)の妹を過剰に心配する態度、要潤さんの演技に対する演出もやや過剰だったし。そして、弘人の同級生のあのチンピラね。画に描いたような悪い兄ちゃんで、あんな兄ちゃんに菜緒が絡まられて、弘人が救い出すみたいな古典的なシーンをわざわざ入れる必要があったかなあ?

 弘人と菜緒のシーンは、連続ドラマらしからぬ落ち着いたトーンでの演出でスゴく巧く決まっていたと思う。それだけで終わらせておけば、なかなかのラブストーリーになったはずなのに、我慢できなかったのか、脇役に極端なキャラクターをまぶしちゃうから、その落差に落胆してしまう。リアル志向で行くのか、ファンタジーで行くのか、どっちにも付かず、ゴマカシゴマカシ進めていくというのがこのドラマの方針らしい。どっちかにシフトさせるか、もしくは、両者をうまくバランスを保つかにしないと、これまでゴマンと作られてきた恋愛ドラマと何も変わらないと思うし、このドラマの強みが全くとして見えてこないんじゃないか。

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第4話 11/4放送 視聴率13.6% 演出:南雲聖一

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 リアルなんだか、ファンタジーなんだか、どっちにも付かない中途半端な印象ばかりが残った。確かに、このドラマは今の格差社会を意識した内容なのかもしれない。そして、障害者の厳しい現状みたいなところにも目が行っていて、このドラマにおける「底辺」と呼ばれる人たちへの目線は確かにあったと思う。こういう目線は北川脚本にはよくあるけど、やはり、今という時を積極的に映し出そうとしていると好意的に受け取りたい。

 ただ、やっぱり、その見せ方が浮世離れした金持ちと、かなり意識的に見せている貧乏というあまりにも両極端な2人の恋愛というのはやはり、ファンタジーに他ならないと思う。それぞれの親というのが、それぞれ金持ちと貧乏にかぶれたような人物像で、やっていることは極めて時代錯誤のお話だ。

 弘人の人物像も混迷を極めているように思える。昔の彼女に金をあげて、ロクでもない男と縁を切るように勧める妙に律儀でお節介なところを見せたと思ったら、そんな他人へのお節介をしている間、弟のお世話をしてくれた菜緒(綾瀬はるか)に対しては感謝の言葉もなく、弟に喘息の発作を起こさせたことの全責任は菜緒にあるとはばかりに、怒号を浴びせかける。やっていることが矛盾していないか。菜緒の過去に患った病気というのも、リンパ節、血液のガン、骨髄移植というキーワードだけでそのものの名称をいうのを意図的に避けていたけど、それって、白血病と違うの?同じ綾瀬はるかさんにかの有名な作品と同じ病気の役をやらせると言うのは、北川さんは何を考えているのかとも思うし、とても勇気のあることだとも思う。

 古典的な話なだけに、今の時世を反映させて、現代のラブストーリーということを意識させたいという意図はあると思う。だけど、視聴率も不振だから、ファンタジックなストーリーの分かりやすさで視聴者を呼び戻そうと必死になっている。リアルさとファンタジックさを両立できているとは思えないし、適当にその両者を見せて視聴者をごまかせればいいかな、という狙いがあるように思う。もっと作品としてのポリシーを明確にしてもらいたい。

 これは余談だけど、劇中での曲の選曲は露骨な作為が見えて、笑えてしまった。流れていた曲は小田和正さん、レッドホットチリペッパーズ、スガシカオさん。小田さんはこのドラマの主題歌をKAT-TUNに楽曲提供した人だし、レッチリは戸田恵梨香さん出演の映画「デスノート」の主題歌を歌っていた人だし、スガシカオさんはKAT-TUNのデビュー曲の作詞を担当し、さらには「デスノート」に挿入歌を提供した人。KAT-TUNと「デスノート」で統一されたアーティストのチョイス、分かりやすかったね。

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第3話 10/28放送 視聴率12.2% 演出:岩本仁志

評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

 今回は幸せのピークを描く回だったので、ある程度は見やすかった。これは脚本の内容というより、岩本さんの演出でかなり持ち応えているように思うな。

 今回は、弘人にしても、菜緒(綾瀬はるか)にしても、いい面を中心に描いていたから、前の2回よりはキャラクターにも、とっつきやすくなった。それを演じる亀梨くん、綾瀬さん共々、役を演じるのに慣れてきたように見えた。随分と見やすくなったかと思う。特に、綾瀬さんは、惚れっぽくて、思い込みが激しくて、ストレートな物言いで、わがままというお嬢様・菜緒の特徴をうまく捉えて、ナチュラルに演じていた。弘人のドラマでも修理工場の責任者としての面をある程度、描いてくれていたこともよかったと思う。

 それにしても、ご友人方がグルになって、弘人と菜緒を必死にくっつけようとする展開はどうなのかなあ。北川さんお得意のお節介な展開なのだけど、3回も懲りずに続けるというのだから、人がいいというか、暇人というか、脚本も同じことを繰り返しすぎというか。まあ、結果として、2人はくっついたわけで、めでたしめでたしなのだけど。

 これで2人がくっついて、話の流れはナレーションでも予告していたように、悲劇のほうへ。前回、菜緒の病気の再発、今回でも過去に養護学校に通っていた事実が触れられており、とりあえず、菜緒は何らかの病気持ちということは間違いがないらしい。北川さんにしても、綾瀬さんにしても、また病気か、と言いたくもなるけど、これからどうなるのでしょうか。

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第2話 10/21放送 視聴率10.4% 演出:岩本仁志

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 スゴいね。まるでおとぎ話でも見ているかのような内容だった。お祭りのシーン、主人公の2人が友人の策略で気まずいまま会うハメになってしまうくだりとか、まさにどこかで見たことのあるシチュエーションのオンパレード。北川さんは恋愛ドラマのプロだから、ラストのオレンジのイガイガヨーヨーのライトのシーンなんかは、神がかり的な妄想シーンだった。この方が大物脚本家として重宝されているのは、こういった神がかり的な妄想シーンを恥ずかしがることなく、書けてしまうということなのだろう。

 それにしても、菜緒ちゃん(綾瀬はるか)の家はスゴいね。まるでお城だね。「おばあ様、庭でバラを摘んできてもいいかしら?」って、十何世紀のどこかの王朝のような会話。スゴいな、この少女マンガ趣味。ある意味、徹底されていてすばらしいけどね。でも、綾瀬はるかさんは、ラストシーンでの無邪気と表現すればいいのかな、笑顔がとてもナチュラルでよかった。

 それでも、亀梨くんの役はどうもハマれないんだよなあ。根は素直なのに、意地張ってしまって、タバコをふかしてみたりして大人を気取っている。お金のことにはやけに律儀で、携帯電話は持たないというよく分からないポリシーの持ち主。このいかにもなキャラクター設定に好感が持てないというのもあるけど、亀梨くんが背伸びして演技しているのが分かっちゃうんだなあ。まだ男の色気みたいなものが感じられない。キザならキザな役でもいいのだけど、「野ブタ。をプロデュース」のときみたいなまだ子どもの色が残った等身大の役柄のほうが合っているように思うなあ。

 まあ、こういう身分違いの恋とか、ベタな設定を使うのは悪いことではないと思う。しかし、今の時代に映像化するとなると、ヒネリの効いた少しの毒の要素がほしいわけだ。このドラマはあまりに無害で、健全すぎる。そういうドラマが好きな人はいるだろうから、そこは好き好きということなのだろうけど。

 それにしても、視聴率はマズい。赤西問題やKAT-TUNの主題歌のタイトルが決まった等、それなりに話題を振り撒いたのに、第2話にして1桁目前。まあ、裏の「容疑者 室井慎次」が21.7%もとって強すぎたということもあるけど、ちょっと寂しすぎる数字だな。ここのところ、土曜21:00の枠は好調が続いていたのだけど、本命だったはずの亀梨でブレーキか?来週は、「踊る」最新作「弁護士 灰島秀樹」が登場。こちらも厳しい戦いとなりそうだ。

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第1話 10/14放送 視聴率12.8% 演出:岩本仁志

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 予想以上にベタクソな内容だった。金持ちに反感を覚え、ツンケン突っかかっていく貧しい男と、おっとりとしていかにも常識に欠けていそうな金持ちの令嬢女という組み合わせのラブストーリー。

 亀梨くんの役も金持ちに食って掛かって、金持ちとの恋愛はゲームと言ってはばからず、自身の容姿にも自信を持ちまくっているが、恐らくは貧乏である自分に一番コンプレックスを抱いているであろう人物。このひねくれて、人にツンケン突っかかっていく感じは前の「サプリ」とも同じ印象で、やはり、第二の木村拓哉の路線をジャニーズは推進したいようだ。実際、木村さんもここ最近は、時代劇に挑戦したり、にわかに方向転換しようとしているから、ジャニーズとしては木村節の跡目をキッチリと準備させておこうとしているように見える。

 お相手役の綾瀬さんの役は、こちらもこちらで正直、イタい役。ハロウィンの魔女の扮装で妙な棒と帽子を持ちながら、何時間も来るか分からない人を待ち続けるという古典的なイタいキャラクターで、他の金持ちとは違うよな、と貧乏な男は前向きに捉えるという普遍的な展開。

 でもまあ、こうした弱者を見つめる視点は北川脚本らしい。貧乏な弘人、そして、弘人には障害者の弟もいて、重く負担がのしかかる。こうした弱者に対する温かい目線はこれまでの北川脚本では貫かれている。これは今論点に挙がっている「格差社会」を象徴するものであるから、今の時勢と結び付けてくれるのであれば、今後は見所の一つになるかもしれない。しかし、それが身分違いの恋という普遍的なファンタジーを語る設定に過ぎないのであれば、役者の演技を語る以前の単なる今更感の漂うベタな話というだけである。

 時折、見せるスローモーションの画などは岩本さんらしかったし、劇伴音楽の中でもメインとして使われている曲も池さんらしかったし、岩本+池の「女王の教室」「野ブタ。をプロデュース」「ギャルサー」に続く、組み合わせの作品なので、コンビネーションは既にできあがっているといった感じか。

 初回の視聴率は12.8%で、意外なほどに亀梨需要が世間から低いことを露呈。あの「サプリ」も下回る出だしということで、第二の木村拓哉の道はかなり茨の道のようだ。まあ、裏にフジテレビがわざと新ドラマつぶしということで、3週連続で「踊るレジェンドスペシャルプロジェクト」で「踊る大捜査線」スピンオフ作品を放出してくる作戦に出たから、多少仕方がない面もある。それでも「交渉人 真下正義」は21.4%で、「たったひとつの恋」は完敗。次週は「容疑者 室井慎次」、次の週は「踊る」シリーズ最新作「弁護士 灰島秀樹」で、裏の「踊る」連打にこのドラマはまるで太刀打ちができそうもない。まあ、これも日テレお得意のジブリ砲の報いだろうから、仕方がない。

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放送前の感想
 ジャニーズが第二の木村拓哉化を狙っていると思われる亀梨和也が「サプリ」に続き、2クール連続のドラマ主演。「サプリ」が思いのほか振るわなかったことから、このドラマで貯金を取り戻したいといったところか。共演は綾瀬はるか。脚本を担当するのは、恋愛ドラマの大物脚本家・北川悦吏子氏。北川さんが脚本を担当するのは、「オレンジデイズ」以来、2年半ぶりで、北川さんが日テレの連ドラ脚本を担当するのは初めてチューリップの財津和夫氏が北川さんのたっての希望ということで、役者として出演することも話題に。そして、昨年は亀梨主演ドラマ「野ブタ。をプロデュース」を演出した岩本仁志氏が演出を担当。岩本さんが北川脚本を演出するのは、フジテレビを退社して日テレに移籍する以前のフジテレビ時代のドラマ「君といた夏」以来、12年ぶりのこと。岩本さんは日テレからの引き抜きに応じて、フジテレビを退社して日テレのドラマを演出するようになったという異色の経歴をもったお方。苦節を経て日テレのディレクターとして地位を築き、フジテレビのドラマ以来、12年ぶりに北川脚本を演出することになった、これは岩本さん自身にとったら喜ばしいことなのだろうと思う。若手キャストの演技どうこうより、岩本仁志Dが北川脚本にどう挑むかに注目したい。

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