逃亡者
RUNAWAY
DVD発売情報 | 発売中 仕様 本編全6枚 23,940円 Vol.1(第1話収録)、 Vol.2〜6(2話ずつ収録) 単品での発売あり 各3,990円 |
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放送後の感想
途中までは面白かったのになあ〜。途中までというか、最終回の前までは。カメラアングル分割画面から、やたらと複雑な黒幕の関係から何まで、和製「24−TWENTY FOUR−」を作ろうとしていたことは明白でした。このドラマのコンセプトは恐らく題材は「逃亡者」からエッセンスだけ借用して、「逃亡者」の映画的なスケールを活かしながら、和製「24」を目指そうというものだったのでしょう。ところが、脚本家が最終回まで、犯人探しのミステリーを引き伸ばすことができなかったのでしょうね。だから、最終回の前半で既に永井の冤罪が証明され、あとはダラダラとした緩い展開。最終回が添え物みたいになってしまっている。これでは、非常に印象が悪い。「24」はサスペンスと同時進行で親子ドラマのしっかりと描いてしまっている。最後の最後まで展開を作り、親子のドラマをやるのはいいから、そこだけずっと最終回でやるんじゃなくて、同時進行にしてほしかった。それと、全体的に言えることだけど、やはり、アクションの面でこのドラマは弱すぎる。警察に取り囲まれたときの永井の逃走の仕方が説得力がなさすぎる。大概、こういうドラマの警察はマヌケというのが相場だから、減点まではしないけどね。脚本の面でも、アクション面でも、本家「24」とは雲泥の差です。日本ドラマの製作費の低さ、実力の低さが露呈した感のある作品でしたかな。
第11回(最終回) 9/26放送 視聴率16.2% 演出:平野俊一
評価★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2
何ですか、この最終回は?TBSさんよ〜、もっと力入れて作ってくださいよ〜。も〜う、最悪な最終回ですよ。今までの展開が面白かったのに全てぶち壊しですよ。
先週、永井が警察に囲まれて、一体、どうなるんだ?っていうところで終わって、期待が高まっていたのに、今週、近藤芳正さん扮する捜査官が突然、峰島側に寝返って、峰島、尾崎らで国枝を取り囲む。そうすると、突然、慌てふためきだし、開き直りを見せる国枝。まあ、それで自殺しちゃうんだけど、何て情けないのよ、国ちゃん。そりゃ、黒幕なんだから少しくらい情けないくらいのほうが、いいのかもしれないけど、これはひどすぎる。こんなショボい人がとてもこれだけ複雑な人間関係を整理していた黒幕だとは思えません。遠藤さん、田中さん、それぞれに悪役の香りをしっかりと見せ付けてくれました。それなのに、何ですか、この情けなさは?貫禄なさすぎです。やはり、それなりの貫禄を持った役にしてほしかったな、言わば大悪役みたいな役なわけですから。それに、警視総監の命令ではなく、国ちゃんが自ら地位に不安を覚えて犯行を計画したというのも筋書きが雑。一管理官ですよ、キャリアとはいえ、上には上がいますから、管理官という立場でこうも犯行計画がうまく立てられるとは思えない。
そして、犯人探しはここでひとまずはおしまい。そこからは、悪い人たちは全員、死んだか、逮捕されてしまったので、ほんわかムードのうっすいドラマに突入するわけです。やっぱり、この「逃亡者」には親子愛というものはいらないと思うんだな。それで、陸君ですが、誘拐されていたわけではなく、実は慶介氏の奥様だったという小野寺師長が、自分の母親に頼んで、慶介氏の別荘にかくまっていたということらしいのです。これも落胆。結局、小野寺師長は純粋に慶介氏、陸君を守っていたというわけなのね。あ〜、つまんないの。それで、藤堂ナツミもあれだけ悪い娘だったのに、一瞬で改心。警視総監の娘だというのに、こういうときこそ誰か止めるべきなんじゃないの?
さらに、恐らくもう一回どんでん返しがあるだろうと思っていたのですが、やはり、ありました。慶介氏も実は犯行に加担していたことが分かりました。確かに郡司は手術ミスをした。その後、腎臓の移植手術を行ったのが、慶介氏ということらしいのです。そこで、何かもう一展開あるのかと思いきや、特に何もないまま、慶介院長連行。何、それ。そして、「まわる、まわる〜」、エンディングの「時の舟」がかかってきちゃいましたよ。もう、ガッカリですよ。
これまでのなかで最終回の展開が一番、タルい。最終回こそ、一番の見せ所を作らねばならないところでしょ。「24」を模倣しているみたいだけど、「24」は最後の最後まで展開が読めんし、親子のドラマの部分もしっかりとサスペンスの部分に入れてきているぞ。面白い展開は最終回前までに全部、終わっちゃっていて、最終回は脚本の出がらし部分でただ質の悪いもの見せちゃったかな、という印象。最後がダメだと今までの健闘も水の泡…。
第10回 9/19放送 視聴率15.3% 演出:山室大輔
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
おお〜、スゴいね。黒幕の関係が何だか複雑だなあ。予想通り加藤さん演じる国枝が絡んでいましたね。それでも、脚本、よく考えられているよ。誰それが黒幕というわけじゃなく、怪しいと思った人は大概、事件に絡んでいるのね。これは恐らく脚本を書く前に、そのつながりを全部まとめた上で、脚本を書き始めたんだろうね。どのようにその伏線を少しずつ出していくかということでね。日本のドラマにしては、よく出来ている。全然、犯人読めませんわ。
どうやら、永井の奥さんは病院側の何らかの秘密を握っていたらしい。それはどうやら、黒川智花扮する藤堂ナツミが永井の奥さんが勤めていた来栖病院で極秘裏に受けていたとされる堕胎手術から端を発しているらしい。その藤堂ナツミというのは、警視総監の娘で、その娘が援助交際でできた子を中絶したというのは大きなスキャンダル。しかし、これは2回目のことで、これが直接の動機とは考えにくい。
国枝が捜査を撹乱させる理由として、考えられるのは恐らく警視総監からの命令ということになるだろう。しかし、気になるのは、その撹乱に病院側が協力している点だ。そこに、どうやら永井の奥さんが握っていた秘密が関係してくるらしい。今回与えられたヒントを総合すると、このようなことになると思う。堕胎手術中に執刀医である別所哲也扮する郡司はミスを犯し、藤堂の腎臓を傷つけた。そこで、永井の奥さんが担当していた少年の腎臓を不正に藤堂に移植した。腎臓移植の場合は、本人の意思表示、家族の許可があれば、移植が可能になる。しかし、少年が自ら移植の意思を示すことはありえないし、この少年は家族から虐待を受けていたとされているから、この情報が正しいなら、家族が許可をすることも考えられない。その前に、なぜ、この少年は脳死に至ったのか?ここに病院側が絡んでいて、それが警視総監が直々に命令したものだとしたら…。そして、それを永井の奥さんが知ってしまったとしたら…。十分に証拠を消そうと陰謀が張り巡らされたのもうなづける。
さらに、片平なぎさ扮する小野寺も一枚絡んでいることも明らかになりました。小野寺が一体、何の目的でこの計画の一端を担っているかは今の段階ではよく分かりません。恐らく小野寺は国枝から、病院内での監視役か何かを任されているのでしょう。陸君の意識を失わせたり、盗聴器を仕掛けたりしていたのも彼女ということなのだと思います。でも、病院内には小野寺の他にも、郡司が警察側とつながっていたわけだから、この2人の関係はどうなんだろう?共犯なのか、互いのことを知らなかったのか。
まあ、これまでの情報を鵜呑みにするとこういうことになりますが、そもそも警視総監ほどの偉い人がこんな危ないことをしますかね?鬼塚が藤堂の父親は警視総監だ、と言っていたけど、この情報だって、本当かどうかは分からない。
とりあえず、来週はようやく最終回。衝撃のラストが待っているというから、期待しましょう。恐らくこの展開で行けば、最後の最後でもう一回、どんでん返しが待っていると思いますよ。
第9回 9/12放送 視聴率15.5% 演出:三城真一
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
今日のお話の流れは、このような感じです。永井は息子の陸君が犯人側に誘拐され、その手がかりを探すため、妻を殺した実行犯・田所の家を捜索する。しかし、何の手がかりも得られない。そんなとき、田所から連絡が入る。「息子を返してほしければ、峰島を殺せ」。タイムリミットは峰島が一般病院から警察病院へ移送される8:00PM。それまでに、手がかりを得ねば、永井は本当に殺人者にならざるをえない。そのことを知った尾崎は警察の監視の目が光る病院内で峰島とコンタクトを取り、峰島が狙われていると告げる。そして、タイムリミットが迫ったときに、峰島は病院を抜け出す。3人は結託して、田所をおびき出す。そして、田所を包囲する3人。永井は田所に誰に頼まれたのかを問いただす。田所は口を開く。「俺に殺人を頼んだのは…」。そのとき、田所の背後から一発の銃声が…。田所は地面に倒れた…。
何とまたもや、真犯人が分かりそうなところで、重要な証人が殺されてしまいました。ここらの展開とか、映像表現とか、ホント「24」を参考にしているの、丸わかりです。今回あたりから永井、峰島、尾崎という3人が協力するようになるんですかあ。なかなか面白い展開。全体的にもなかなか話がダレなくて面白かったと思いますよ。でもまあ、永井が空砲を撃つというあたりは軽く予想できる展開でした。
犯人としては、何だか片平なぎさ扮する小野寺が何か絡んでいそうだということは分かってきました。原田美枝子さん扮する伊川刑事の探している少年が関係しているのでしょうか。それでも、あんな都合よく田所を殺しに来るということは、田所も何者かに盗聴されていたということではないでしょうか?そして、一瞬のうちに一発でしとめるわけですから、相当な腕です。そんなプロを雇うだけのお金は小野寺にはないと思う。だから、小野寺も何らかの理由で真犯人に踊らされている気がします。
個人的に、怪しいと思うのは黒川智花扮する藤堂ナツミか加藤さん扮する国枝。藤堂は何だかお金持ちの家の娘らしいということから、プロの殺し屋を雇うのは簡単ですよね。そして、国枝はあれだけ捜査を積極的に行わず、あそこまで警察の面子にこだわるのはおかしい。ここまで失態を重ねているのだから、既に警察の面子は潰れているしね。このドラマはあくまで警察はダメダメな人たちだけど、国枝が何らか操っているとすれば、辻褄が通る。まあ、前は原田芳雄さん扮する慶介さんが怪しいといったけど、思うに倒れたのは、過労ではなく、薬品か何かで眠らされているんじゃないかと感じるからです。
まあ、いろいろツラツラ書きましたけど、結局、犯人は見えてきていません。よくできた脚本だと思いますよ。今回に関しては、やや演出がタルんでいるな、と感じるところもありましたけど、ストーリーに関してはよくできています。「逃亡者」の話を借りて、和製「24」を作ろうという試みはなかなかいい出来だと思うね。これからどう転ぶんだか、期待です。多分、この分で行けば、最終回の中でももう一展開あると思う。そこまで、期待してしまうのは、結構、このドラマがいい感触である証拠です。
第8回 9/5放送 視聴率13.5% 演出:吉田秋生
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今日も面白いと言えば、面白かったのだけども、展開はある程度読めたし、少し大掛かりなシーンが多かった割りに演出が少し下手だったかなあ、と感じたので、今日は★6つです。
永井は峰島から誘われて、彼が保護監察をしていた峰島の息子を爆殺した少年が峰島に直接謝ろうとしたという由縁がある倉庫に来たと思っていた。峰島は峰島で永井に誘われて、その倉庫に来たと思っていたのですね。犯人はどうやら互いに誤解によって生じている恨みを利用して、相討ちさせて2人を自滅させようと画策していたのですね。まあ、ものすごく回りくどい手ですが、ドラマなんですから、このくらい回りくどくして謎めかせるくらいのほうがいいかもしれませんね。でも、この展開は薄々感づいていたというのが、正直なところですので、「ふ〜ん」という程度の印象でしたが。
それはそうと、永井は忘れていたみたいですが、6年前は結構、峰島と接点あったんですねえ。あれだけ永井は峰島の家に通っていたのに、忘れるものなんですかねえ。顔を見ていないから、名前だけじゃ、すぐは思い出せないのかな。まあ、少年犯罪の加害者を擁護する意見と被害者の遺族の立場を盛り込んだ脚本はなかなか聞き応えはありました。「TEAM」にもこんな話はあったけど、あえて触れません。でも、永井のキャラクターって、「真実を追い求め、法の裁きを」なんて、言っちゃって、まるで「白い巨塔」の里見先生ですね。アメリカのほうは医者という設定でしたので、これではまるっきりカブってしまうので、保護監察官という設定に変えたわけですね。これで納得です。
ストーリーの流れは悪くなかったんだけど、イマイチ演出が今日はうまくなかったかなあ。火を使ったり、軽い銃撃戦みたいなドラマにしては派手な見せ場があったのに、ややチープな映像に終わってしまったかな。何だか安っぽいVシネみたいで、お金がかかっていただけに少しもったいない。やっぱり、アクションの面では、日本の映像業界、そして、ドラマ業界における弱さが露呈しているな、と感じる。危機感とか緊張感、臨場感といったところが欠如していたな、と感じる。ドラマにしたら、がんばっていることは認めますがね。
第7回 8/29放送 視聴率12.9% 演出:平野俊一
評価★★★★★★★★☆☆ 8
いやいや、これ普通に面白いじゃないですか。何でこんな視聴率、取れないかなあ。裏の「行列」に取られちゃっているんだろうな。ちなみにこの日の「行列のできる法律相談所」の視聴率は23.1%。確かに高い。これでは、視聴率取れないのも仕方ない。でも、「行列」って、そんなにいいかなあ?弁護士がやけにテレビ慣れしてきたから、何だか私は好きじゃないんですけど。
さて、話を戻して、ドラマの内容ですが。やはり、都留はダミーだったようです。都留は永井の妻が殺された当日、病院に入院していて犯行は不可能だった。そして、浮上したもう一人の義手の男の存在。それが峰島と元・同僚の田所。その田所に扮するのが田中要次さん。いや〜、悪そうな人、キャスティングしてきますね。このドラマの悪役のキャスティングは大好きです。その男は峰島の息子が送りつけられた爆弾で死亡するという事件で、右手を負傷しているというのです。この人が永井の妻を殺した実行犯であるということは分かりました。それと時を同じくして、永井の息子の陸君が意識を取り戻しました。ようやく犯人の顔を見ている陸君が意識を取り戻すことにより、永井が犯人ではないと証明されると思いきや、陸君は何者かに誘拐されてしまう。そして、「息子は預かった。『約束の場所』へ来い」というメールが鬼塚の携帯に着信し、永井は一人でどこかへと走り出した。
そこで、問題になってくるのは、殺害の依頼を誰がしたかということ。田中さん扮する田所は峰島と交信を取っていましたから、峰島ということになるのかな?でも、峰島では到底、不可能だと思うけどな。まず、病院の院長室には盗聴器が仕掛けられていて、それを実行犯の男は盗聴していた。誰が院長室に盗聴器を仕掛けたのか?やはり、病院内にも共犯者がいると考えられるんじゃないかな。それに、田所が逃走するとき、都合よく迎えの車がちょうど現れた。しかし、そのとき峰島は別の車を走らせていた。さらに、なぜ6年もたった今に、永井をハメて逆恨みの復讐をするのか?そして、その事件の犯人の少年に復讐しようとするのはまだ分かるが、なぜわざわざ保護監察官だった永井を逆恨みするのか?逆にその少年はどこだ?というくらい、詰め寄ることも可能だっただろう。それに、陸君の誘拐だって、メールだって、峰島がやったというような直接の描写はない。あくまでも暗にほのめかす程度。そもそも、峰島に永井の名前をリークした奴がいるんじゃないかな?絶対、真犯人は別にいると思う。
まあ、いろいろ書き並べましたが、犯人は全く誰だか読めません。その点、脚本はよくできていると思います。まあ、アクションでいえば、バイクチェイスで永井一人を取り逃がすような警察の失態はあり得ませんが。
それに、やはり、平野俊一が演出した回はとりわけ面白い。音楽の使い方とか、映像の作り方とか、テンポ作りの面で他の2人とは力量の違いがあります。やはり、非常に微妙な間とか編集の問題なのでしょうけど、平野俊一のセンスのよさに驚きました。でもまあ、分割ショットといい、カメラアングルなどからも明らかに「24」は意識しているのはバレバレでしたが。
第6回 8/22放送 視聴率12.7% 演出:三城真一
評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5
今日は来週、チーフディレクターが演出の回ということで、とりあえず地味めな展開の回となりましたね。阿部ちゃんもあんまり出てこなかったし。
とりあえず、前回分かったとおり、警察は体面維持のため、峰島の容疑があるにもかかわらず、都留殺害も永井犯人ということで進めているようです。さらに、病院はイメージアップを図り、まだ意識不明状態の永井の息子の意識が戻ったと、間違った情報を流し、永井の奥さんの葬儀を開くことにし、警察がそこにのこのこと現れた永井をとっ捕まえようとしているようです。それにしても、別所さん扮する郡司は明らかに怪しい。でも、あそこまで怪しいと、犯人ではないと思う。あそこまで素直に怪しい人が犯人だったら、怒られてしまいますからね。私としては、あくまで郡司を批判する立場にいた片平さん扮する小野寺、そして、原田さん扮する来栖慶介のほうが怪しいとにらんでいます。
それはそれとして、やっぱり都留の死因は自らが発した弾丸ではなく、100m以上離れたところから発せられた弾丸であった。それを一発で仕留めるには、狙撃班なみの実力が必要。そして、峰島がかつて狙撃班に所属していたことが判明。さらに深まる峰島犯人説。でも、峰島は犯人ではないと思いますよ。絶対、警察内に峰島と永井の過去を知るものからの密告を受けた内通者がいると思います。さらに気になることは、最後の場面で尾崎を襲った手がまた義手だったこと。あの義手の男は都留ではなく、都留は別の義手の男の身代わりだったということなのか?動機もあるし。
それはそうと、最後の永井が警察に包囲されたときのシーンはどうなのよ。あんだけ警察官がいて、たかがオッサン一人を取り逃がしますか?そんなにマッチョな化け物って感じでもないし。とりあえずは、逃げなければ、話が進みませんので、逃げるのはいいのだけれど、もうちょっとうまくできませんでしたか?あれは失態がすぎますよ。序盤も永井が都留の死で、真犯人探しが白紙に戻ったとき、自首しようと落ち込んでいたときも、急激な早さで立ち直ったし、各所各所で若干、適当なところも見受けられる。
恐らく、来週はチーフが戻ってくるということで、4回同様、展開の面白さが期待できると思います。今日はそのような展開の多い前に早めにドラマ部分の描写をある程度、済ませておこうという回なんだと思いますね。少し箸休め的な。演出家のめぐり上、仕方がないことだけどね。
第5回 8/15放送 視聴率12.2% 演出:山室大輔
評価★★★★★★★☆☆☆ 7
結局、永井は飛行機には乗れなかったわけなのね。列車の貨物の中に紛れ込んで、八戸まで行って、そこからフェリーに紛れ込んで、苫小牧に乗り込む。いや〜、よく見つからなかったわね。少しできすぎかなあ。かなりの長い間、移動してきたのに永井はピンピンしていましたからね、まあ、そういうところをツッコむのは野暮ってもんか。
でも、今日は悪の香りのする男優さんの魅力にやられてしまいました。阿部ちゃんに遠藤さん、最高です。
今回は遠藤憲一さん扮する都留という義手の男が実行犯で永井はその男に行き着くのですが、その男が何らかの要因で死んでしまうのです。それがその都留が持っていた拳銃から発せられた弾丸なのか、それとも混乱に乗じて発せられた別の人物が発砲した弾丸なのか?その現場には、ライフルから発せられた思われる弾丸が残っていた。そして、峰島が噛んでいたガムの包み紙が…。峰島が謹慎中ともあろうに、北海道に発った時と同じくして、警視庁の保管庫からライフルが一丁持ち出されていた。峰島は永井と都留が争っていた場所にいて、都留を殺害したというのか?ともかく、警察は内部者の容疑ということで、この事に関しては極秘裏であくまで永井がまた都留にまで手をかけたという線で捜査をする様子。これで、永井は3人の殺人、1人の殺人未遂の容疑がかかっているわけです。これは映画より、かなり重罪で追われているんですね。
この都留という男は永井が保護監察をして、再犯の恐れありということで、仮釈放を取り消したという過去があり、それで3年の刑期の延長がなされ、その間に刑務所内での集団リンチで右手を失い、さらに末期ガンにかかったという分かりやすい最悪な境遇の男のようです。ここまで永井を恨むのに分かりやすいキャラクターというのはどうかと思うけど、遠藤さんの演技ですべて許してしまえる。いや〜、カッコいい。悪い香りのする役を演じきれる人は実際、絶対演技のうまい人なんですよ。もうあの悪い感じは、さすが遠藤さんで引き込まれたなあ。
次に阿部ちゃん扮する峰島にもやっぱり永井を恨むだけの過去があったことが分かりました。まあ、あそこまで分かりやすく犯罪者を恨んでいたら、こういう設定があるんだろうな、と予想はついていましたが。峰島は数年前に発生した15歳少年が起こした爆弾事件というもので子供を亡くしているみたいで、その当時は、現在よりも少年法による少年の犯罪者のガードが固かったから、遺族はその少年に関して何一つ情報が入ってこない。そんな少年の保護監察をしていたのが、永井だったということらしいのです。つまり、永井に峰島が八つ当たりの復讐をしているという筋書きも可能なような終わり方だったんですね。まあ、峰島ほど勘の鋭い人が自分がそこにいたというような証拠を残すなどということは、まずないだろうから、やっぱり永井と峰島の関係もしっかりと調べがついている別の真犯人がいると、私は思うな。でも、こんな筋書きが成立しちゃうのは、阿部ちゃんがどことなく悪い感じを出しているからなのよ。この悪い感じ、たまらないなあ。
とにかく今日はストーリー上にややできすぎのところがあろうとも、阿部ちゃん、遠藤さんの悪の香りがする色っぽい演技を見れただけで、とりあえずは満足です。カッコよかった。
第4回 8/8放送 視聴率13.5% 演出:平野俊一
評価★★★★★★★★☆☆ 8
今日はのっけから演出のキレがあるし、分割画面を効果的に使用いていて、映像的にも見ごたえがあって、久々に惹かれる導入です。それでも、永井は変装しようという気はないんですね。まずは、バレないように顔を隠すとか、服装を変えようとするものじゃないですか?車とか移動手段も得るべきですが、さすがに警察車両を盗むのはいただけないんじゃないかな?
今回は永井も頭を使って、峰島と駆け引きを仕掛けてきましたね。インターネットで警察にデマの情報を流すように呼びかけて、警察を混乱させようという作戦に出てきたわけですね。その混乱に乗じて、永井はパトカーのトランクの中に入って、逃げ出そうと。永井と峰島の駆け引き、さらに江口くんと阿部ちゃんの演技合戦も見ごたえがあるよ。演出、今日キレあるわ〜。警察内部の対立もよくできている。
それにしても、長澤さん、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」でビッグになって演技に箔がつきましたね。個人的には髪はショートより長いほうがかわいいと思うけどね。彼女に誰がお金を永井に渡すように頼んだのかがキーですね。この長澤さん演じる鬼塚が永井の真犯人探しに協力していくのですね。この鬼塚ですが、黒川智花演じる少女との関係が気になるところ。
一方で、尾崎は永井が犯人ではない、と思うようになったようですね。彼女が永井が犯人ではないという捜査を行っていくことになるのですね。峰島も捜査本部から外されて、この2人の捜査本部から外されたもの同士が謎を解いていくのですね。この人間関係の流れもよくできているし、明確に描かれている。
永井は鬼塚の協力で、永井を襲おうとした実行犯の名前を突き止めました。その名は「都留 正」。それを演じるのが、我らが遠藤憲一さんじゃないですか!彼が北海道にいることを突き止めた永井は北海道に向かう!まあ、そこらへんは警察もバカじゃないから、すぐ調べがついている。そこで、一斉に警察は羽田空港になだれ込む。しかし、そこは永井は頭を使って、羽田でチケットを買って、成田で飛行機に乗るようにしたんですね。まあ、警察がここまで単純かというのは微妙なところですが、今日は頭脳戦も見ごたえがありました。やっぱり、チーフ・ディレクターが演出するとキレが違うわ〜。これは「世界の中心で、愛をさけぶ」(堤幸彦演出)や「人間の証明」(河毛俊作演出)だと違いますから、演出家次第でここまで変るものなのかと思います。そもそもチーフだから、撮影や映像処理等お金がかけられるのかもしれませんし、セカンド、サードのディレクターのときにどれだけダレないようにできるかが面白いドラマのキーですね。
まあ、4回目で実行犯が分かりまして、まだ半分以上残っているわけですから、これからその実行犯を操っている真犯人が誰なのかというストーリーへと移行していくことでしょう。今回のいい出来で期待が高まりました。
第3回 8/1放送 視聴率14.6% 演出:三城真一
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
前回から見ていて思っていたのですが、永井さん、指名手配されているのにずいぶんと堂々と顔をさらして出歩いていますねえ。バレて通報されちゃったら、どうするんですか?配達員を襲うなりなんなりして、変装するとか何かすべきだと思いますけどね。
先週、峰島が発砲して、川に転落した永井ですが、命からがら生き延びて、菅井きんさん扮する港近くの老女に助けられる。とっさに永井はその老女が指名手配をされていることを知らないことから、"佐藤"と偽名を用いる。さらに、永井は弁護士殺害現場から指紋が検出されたことから、さらなる窮地に追い込まれる。そして、病院側も峰島の圧力で永井に懸賞金をかけることにしたそうです。そのテレビ中継を見ていたその老女の通報により、警察は永井の居場所がわれてしまいました…。
でも、逃亡しているわりには、のんびりとしていますねえ、永井さん。菅井さんとのやりとりも悪くはないんですけどね、逃亡という感じではないんですよね。ここが日本の映像作品の弱いところで、逃亡しているときのアクションとかサスペンスの見せ方のバリエーションがないから、たまたま親切でかつ永井のことを知らなかった老女にかくまわれるという展開しかできなかったというのは、やはり、ハリウッドとの格の違いを痛感するところですね。さらには、映画とドラマの違いも認識しました。このドラマは映画っぽいといいましたが、やっぱりドラマレベルでした。
犯人の1人である義手の男ですが、なぜか永井がかくまわれていた家を盗聴していて、警察より先に懸賞金に見せかけた紙を持参して、老女を襲いに来たわけですから、どこからこの情報を仕入れたんでしょうか?誰からその情報を仕入れる術を提供されたのでしょうか?この犯人探しに関しては、気になる作りをしています。
最後に加藤さん、結構、管理官姿、様になっているじゃないですか。彼も27時間テレビでマラソン+スーパーサッカーで、このドラマですから、大変すね。ご苦労さん。
第2回 7/25放送 視聴率13.9% 演出:山室大輔
評価★★★★★★☆☆☆☆ 6
今回は1回目に比べたら、かなり減速の感が否めませんでした。やっぱり、1回目の出来がよすぎたんですかね。
私は当初から、危惧しておったんですよ。確かに逃げるまでの初回はいい、だけど、犯人が分かる最終回あたりまでどうやって引き伸ばすのだろうかと…。日本というのは、こういうアクションものがイマイチうまくない国でつかみはOKなものが多いけど、そこからが盛り上がらない、つなぎがどんどんショボくなってくるというものが多かった。このドラマも少しそんな気が。
やっぱり、見ていて、ハリウッドの作品を知っているので、明らかにアクションの面では弱くなっているなあ、と感じざるを得ない。2回目にして、アクションのつなぎが厳しくなってきているように感じる。その代わり、永井のドラマ面を強化しようとしているが、このドラマが少し薄っぺらな印象を受けるから、これであと何回かを引っ張るのは辛いところだろう。
まあ、アクションの面では弱いところが目立ちましたが、犯人探しはまあまあ面白い。やっぱり出てきた義手の男。この義手の男を操っているのが犯人なわけで、それが誰なのか?しっかりとそれとなく、尾崎以外は阿部ちゃんの峰島も含め、どのキャラも怪しい人物ばかり。特に病院内の人物、弁護士は怪しい。映画とかから参考にすると、弁護士あたりが怪しいのではと思っていたら、永井が弁護士との待ち合わせに来たら、既に殺害済み。そんなとき、都合よく警察登場。ていうことは、永井が弁護士と待ち合わせているということを知っていた、さらにはすぐに警察が来ることが分かっていたということになる。何だかその後の行動なんかを見てみても、犯人はもしかして阿部ちゃん?というような描写が多かったけど、まあ、そこまでストレートではないでしょう。犯人だとしても、1回は目を反らしてから、再度ということになるでしょう。
あと、演技でいえばやっぱり個性が出ているのは阿部ちゃんくらいか。江口くんはあんまり面白い役じゃないかなあ。映画のときもハリソン・フォードよりトミー・リー・ジョーンズのほうが光っていたもんな。
アクションなど、見せ場のバリエーションが乏しいのはかなりの心配要素だが、犯人探しに関しては若干の期待が残っている。永井はさらに逃亡を続ける!
第1回 7/18放送 視聴率16.2% 演出:平野俊一
評価★★★★★★★★★☆ 9
今クールの大目玉がようやくスタート!ドラマが始まる前から、その映像がドラマの域を超えた、長い1本の映画のようなものであることが大きな話題となっていました。ドラマなのに、映画のような試写会、舞台挨拶を行い、まるで本当に映画のような壮大なプロモーションをしてきました。そして、CMスポットからして、あの凝り凝りの映像でしたから、期待をするなというのは無理な話です。昼間の番宣番組を見ても、ハリウッドに負けない作りになっているようですから、期待せずにはいられませんね。
それでは、本編の感想に移ります。映画では江口さんの役柄が医者だったんだけど、戸田さん扮する奥さんが医者役なんですね。江口さんは医者役が異常に多い役者さんだし、「白い巨塔」の後の主演ドラマだから、医者役というのは避けたかったのかな。今回の役は保護監査官ということで、警察とも病院ともつながりのあるものなんですね。
まあ、この保護観察官の永井が巧妙な罠にかけられて、妻殺しの犯人にでっちあげられるわけです。永井は長澤まさみ扮する保護観察中の少女・鬼塚が盗みを犯したということで警察に呼び出しを食らって、その隙を狙って奥さんは殺されるわけですから、明らかな計画殺人なわけです。
さらに、永井の息子も命は取り留めたものの、何者かにより殺されかかってしまう。しかし、一番近くに居合わせたと証明できる者は永井だけ。永井の過去、筆跡、指紋、現場証拠から何まで、証拠は永井を犯人と物語っていた…。犯人は永井夫婦を離婚寸前の仲違いした状態であると見せかけ、保険金の値段を誰かが値上げすることによって、永井が保険金目当ての殺人をし、それを目撃した子供まで手をかけ、永井が一方的に鬼塚から渡された金は逃走資金で鬼塚本人は渡したという事実は否認という、あまりに完璧すぎる筋書きが成り立ってしまっていたわけです。そして、護送中の事故により永井は自分の無実を証明するために逃亡するという道を選ぶのだった…。
殺人のときの映像も凝りに凝っていて、見応えあった。阿部ちゃんも映画版のトミー・リー・ジョーンズみたいに粘っこい感じの一度、追い詰めた者は徹底的に追い詰める感じの役をうまく演じています。映画版ではFBIと市警の小競り合いみたいな感じを日本版では本庁と所轄の「踊る大捜査線」チックな要素も入ってきまして、細かいところも見応えあり。分割画面も使われていて、映像的にも見応えあり。
事故のシーンも映画並みの迫力のあるお金のかかったシーンでこれまたびっくり。水野美紀も「恋人はスナイパー」みたいな役だけど、アクションとなると動きが俊敏ですねえ。男勝りな感じのこの役あっていますね。逃亡シーンに関しても、納得のできる筋書きの上にあったし、永井自身の苦悩、葛藤も表れていたし、よく出来ています。
江口さんもうまくやっていると思いますし、その他のキャストも実力派揃いで実に見応えあり。「人間の証明」もキャストに見応えがあるけど、あっちは男くさすぎる感じがしないでもないから、こっちのほうが男女ともにバランスの取れたキャストだと思います。テンポ、演出、映像、演技全てにまさに完璧、ストーリーもものすごく凝っていて、実に面白い。TBSが総力をかけただけあって、これは最高の出来。出だしとしては、見事すぎる作品ですよ。これはドラマというか映画と意識して見たほうがいいかもしれないね。演出の平野さんも「ホームドラマ!」の最終回の演出を放棄してまで、気合を入れて演出しただけの結果が出ていると思いますよ。まあ、あの最終回を演出するよりは、このドラマの初回を演出するほうがキャリアの足しのもなりますしね。
まあ、満点でもいいくらいの出来だけど、初回ということで様子見ということで、★は1つ減らしておきます。
放送前の感想
これは驚き。アメリカドラマでハリソン・フォード、トミー・リー・ジョーンズ主演で映画化もされた「逃亡者」が何と舞台を日本に移して、ドラマ化。
妻殺しの濡れ衣を着せられた医師役を「白い巨塔」で正義の医師を演じた江口洋介が演じます。今度は陰謀にハメられ、逃げる医師ということになりそうです。映画のハリソン・フォードが江口洋介となるわけです。そして、映画ではこの役でアカデミー助演男優賞を受賞したトミー・リー・ジョーンズの役を阿部寛が演じます。
最近、流行のリメイクものですが、同じ日9の枠では日本映画の「砂の器」をリメイクしましたが、今度はハリウッド映画(ドラマ)をリメイクする暴挙に出ました。吉と出るか凶と出るか?
どうやら、ストーリーとしたら、もともとのストーリーに本庁と所轄の「踊る大捜査線」の要素も入ってくるようです。ハリウッドのストーリーを知っているだけに、このドラマはどのように描いてくれるのか期待しております。
(追記)このお話はどうやら、江口さんは医者ではなくて、保護観察官という設定になったようです。なぜ、こういう設定変更をしたのでしょうか?となると、話の筋自体も大きく変更を強いられることになりますが…。何か、江口くんが撮影中にぶちギレて、問題になったみたいだから、江口くんはもう医者はイヤとか、ごねたのかなあ。確かに彼は医者役は多いのだが…。