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笑える恋はしたくない

出演
長井鈴音山崎静代
戸中一平河本準一
赤井三太 増田貴久 白井雪子 酒井若菜
栗栖理香 夏川 純 緑山亮平 松尾敏伸
大黒隆志 桐谷健太 おぎやはぎ おぎやはぎ
友子 麻生祐未 魚住 悟 佐々木蔵之介
大山和代 泉 ピン子

スタッフ
演出
 平野俊一
脚本
 鈴木おさむ
主題歌
 FAYRAY「光」
製作
 TBS
公式ホームページ
 http://www.tbs.co.jp/waraerukoi/
視聴率
12/1第1話 7.5%
12/8第2話8.7%
12/15最終話8.7%
平均視聴率8.300%

ドラマレビュー
最終平均評価点 4.3/10

評価点評価点
放送前の感想-放送後の感想-
第1話5最終話3
第2話5  

放送後の感想
 よくも悪くも企画もので終わったかな、という印象。確かに、無理矢理、10話程度に伸ばして、1クールを1つのドラマで押し通そうという暗黙の了解を崩す企画という点においては価値のあるドラマだったと思う。ただ、そうした企画で求められているのは、少なくともバラエティ主導のドラマではないというあたりはこれで明確になったかな。12月限定のドラマであるというなら、1クールはとても拘束できないようなビッグな人たちを起用した高予算ドラマにするとか、1クールのドラマにするのは躊躇するような作家性の強い変化球の意欲作にするとか、短期集中型の意味を鮮明にしてほしかった。

 しずちゃんも河本さんも作品によってはいい表情を見せるものもあるので、このドラマにおける主演2人の演技はお二方の演技力の不足というよりは作り手側の売り込みの方向が間違っていたということだろう。そして、鈴木おさむ氏の脚本もやはり、テクニックという点で大きなネックがあり、全体的に粗さが残る仕上がり。結果に至るまでの過程のまとめ方に難があった。かといって、その粗を消すために、全3話以上に伸ばせば、別の粗が出てくると思うし、結局、傷口を広げないためにも、全3話というのが限界だったということかな。鈴木氏はバラエティの人でドラマの人ではないことはよく分かった。初回の裏に「ALWAYS 三丁目の夕日」(22.5%)をぶつけられたことでダメ押しされ、視聴率的にも失敗。こうした1クールに2本の連ドラという企画は続けてほしいけど、題材は慎重に選ぶべきという教訓は忘れないでほしいところ。

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最終話 12/15放送 視聴率8.7% 演出:平野俊一

評価★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

 う〜ん、まあ、こんなもんか、という程度の最終回だったかな。平野さんがメインDのドラマって、最近、最終回でグダグダになるものがほとんど。何とかしてほしいものだ。

 時間軸を巻き戻す構成は前回のほうがうまく働いていたと思う。今回の時間軸巻き戻しは、ストーリーを語る上であまり効果的に働いておらず、そういった構成をするならば、そのドラマの大きな個性になるくらい徹底したものにしてもらいたい。

 それ以上に、問題だったのは予定調和の結末に至るまでの過程にあるな。予定調和の結末は別に悪いわけではない。だけども、そうした分かりきった結末に結びつけるためには、そこに至るまでにかなり気を使うべき。奇跡を軽々しく起こしすぎというのが、まず第一。ケーキ大福が突如としてブレークするのも、あまりにも強引だし、見せ方が平坦だ。魚住(佐々木蔵之介)から戸中(河本準一)が課せられた180万円にあと500円足りない、というあたり、あまりにも作為的すぎる。

 そして、その足りなかった500円を魚住が置いていって、戸中の店を魚住が救うとか、掃除のおばちゃん(泉ピン子)が実は百貨店のトップだったというオチもかなり前の段階から読めた。オチが確実に見えてしまっていた。バラエティの場合は、あまりにも作為的な展開でも的確なツッコミ等で笑いに変えることは可能だし、バラエティにはお約束というものがあるから、そうした見え見えのオチでもお約束としての笑い、そして、いろいろやってきた挙句、結局、これかよっ、というツッコミで終わりというパターンもあるわけで、笑いに変えられる方法はいくらでもある。

 しかし、ドラマとなると、バラエティの道義をそのまま導入というわけにはいかないわけだ。作為的すぎると白けるし、オチが見え見えだと落胆する。そこの違いをもう少し鈴木おさむ氏は見極めるべきではなかったか。まあ、後半はクリスマスものっぽい雰囲気は醸し出していたけども、そうしたシーンをやっていれば成立するわけではなく、そうした雰囲気オチのドラマはなおさらそこまでのプロセスに気を使わねば。やっぱり、鈴木氏はバラエティの人で、ドラマの人ではないと思う。

 それでも、鈴音(山崎静代)や戸中は結ばれず、それぞれが前向きに新年を迎えるというラストは悪くなかったと思う。終わりがなければ、始められない、という台詞はなかなかいいものだったと思う。だけども、終わりよければ全てよしと言えるほどの強さを持ったものとは言えず、そこまでの持っていき方の粗さを補填できていなかった。

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第2話 12/8放送 視聴率8.7% 演出:平野俊一

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 作りが下手であるとはいわないけども、決して上手であるとはいえない仕上がりだったな。

 時間軸を逆転させて、別の登場人物の行動や言動を描いて、同じ時間に進行するドラマを描くという手法は前回よりはうまく働いていたと思う。でも、この手法を多用させた宮藤官九郎氏の「木更津キャッツアイ」と比べるのはかわいそうだけど、その構成力のうまさの違いは歴然だった。それなりに構成は狙い通りに働いていたのだけど、鈴木氏にドラマの脚本におけるテクニックが足らなかった。テクニック自体に限界があるので、その構成がうまく決まったということも、そこまでの展開を踏まえれば、というレベルかな。

 バラエティの場合は、ハッキリと明確なツッコミが期待できるからいいのだけど、ギャグや小ネタへの明確なツッコミがドラマの場合はしにくいのがテンポが出づらいポイントだろう。一応、バラエティらしさを維持するため、登場人物の心の声をナレーションとテロップで表現しているのだけど、心の声ということでハッキリとしたツッコミにすることができず、そのツッコミの鈍さが滑りぎみのテロップ編集をさらに滑らせているのではないかな。

 来週が最終回だけども、特に意外性とか盛り上がりとかはそれほどないまま終わりそうな感。お笑いの布陣で、さらには不規則な編成で作られた本作だが、視聴率・内容ともに辛いもので、意欲は認めるが、それは結びついたとはいえないだろうな。

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第1話 12/1放送 視聴率7.5% 演出:平野俊一

評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

 完全なる企画ものだな、これは。鈴木おさむ氏の脚本ということで、どうしてもバラエティっぽくなてしまっているのは仕方がないか。全3話という短期集中型の作品だけど、それで正解。3話以上に引っ張るのはキツかったと思う。

 大まかな筋立てはアパートで部屋が隣同士の鈴音(山崎静代)と一平(河本準一)が、クリスマスまでにどちらが早く恋人を作ることができるのか、という競争をすることになるというもの。

 平野さんの演出もラブストーリーだと、案外、それほど奇抜な演出はしないみたいだな。登場人物の本音をテロップで表示するというのがこのドラマの個性なのかもしれないけど、そこはかなりバラエティ的なノリだな。そして、劇伴音楽はほとんど既製の曲を使いまわしているという印象で、ここらも安易な雰囲気作りといった感じでバラエティ的なノリであるのは否めなかった。鈴音のテーマ曲なのか、エルヴィス・コステロの「ノッティングヒルの恋人」の主題歌だった「she」を事あるごとに連発していた。例えば、エガちゃんといったら布袋さんの「スリル」みたいに、キャラクターにテーマ曲をつけるという演出はバラエティでよく見る演出法。わざとらしい効果音の重ね方もバラエティっぽかった。鈴木氏脚本ということで、かなりバラエティ色の強いドラマであることは間違いがない。私はバラエティ好きだから、こういった演出は嫌いにはなれないのだけど、このドラマの場合はもう少しバラエティと差別化を図ろうとしてもよかったかもしれない。

 しずちゃんと河本さんですが、やはり、バラエティ的なノリが強い本作なので、バラエティのときのしずちゃんや河本さんのイメージを大事にした役柄になっていると思う。だから、2人があまり演じているとは思えないところも多い。だけども、2人はお笑いの方の中でも演技はうまい方たちだから、要所要所ではいい表情を見せてくれたりもするわけだな。夏川純さんはバラエティ時からそのままのイメージだと思う。でも、この人は普段からその言動が演技がかっているというか、イマイチ気持ちがこもっていない薄っぺらな広報人口調が特徴だし、そこが結構、気に入っているんだけど。バラエティ色の強いキャスティングの中、ドラマ・映画にとにかく出まくる佐々木蔵之介さんはこのドラマでは完全なるコメディ仕様で、相変わらず器用な演技を見せる。

 鈴木氏はバラエティでの構成作家としては相当な才能をお持ちなのだと思うけど、テレビドラマとなるとやはり、勝手が違うようだな。これといって盛り上がるでもなく、盛り下がるでもないまま終わるような気がする。

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放送前の感想
 南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代さんと次長課長の河本準一さんを主演に迎えたお笑いコンビによる12月限定の純愛ドラマ。しずちゃん、河本さん共に最近はドラマ・映画にも進出し、高い評価を獲得している。「セーラー服と機関銃」を11月いっぱいで終わらせて、12月限定で新たに連続ドラマを作り、同じ枠で1クールに2本の連続ドラマを放送するという実験的試みの作品。ドラマは1クール・1枠に1本という暗黙のルールにより、ドラマが定型化してきたというのは以前からなされていた指摘。そこを1クール1本というルールにこだわらず、フレキシブルなドラマ制作をすることにより、これが成功するかいかんで今後のドラマの編成に影響を与えそう。内容はコントになってしまいそうな気もしないでもないが、こういう常識に捉われない試みは歓迎したい。最近では、映画「ラブ★コン」の脚本で好評を博したバラエティの人気放送作家・鈴木おさむ氏が脚本を執筆。鈴木氏の連続ドラマ脚本は、2002年1-3月放送のフジ系「人にやさしく」以来、約4年11ヶ月ぶり。演出は「輪舞曲」「クロサギ」等犯罪ドラマを得意とする平野俊一氏。平野さんは切り替えの早いカット割りが特徴的な方だから、その方がクリスマス時期のラブストーリーをいかに盛り上げるのか注目したい。

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