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わるいやつら

2007.7/18発売

仕様
本編全4枚+特典ディスク
の計5枚組
17,850円
米倉涼子主演松本清張・悪女シリーズ過去の2作も発売中!

「けものみち」DVD-BOX
発売中!!



DVD-BOX

発売中

仕様
本編全5枚
19,950円

特典
  • 「けものみち」出演者インタビュー
  • 「けものみち」メイキング
  • クランクアップ キャストコメント集
  • 米倉涼子のジュエリーデザイナー入門
  • やくみつるの悪女講座 Vol.1.2.3
  • ノンクレジットタイトルバック
  • PRスポット集
  • 予告編集
  • キャスト紹介(静止画)
  • 「黒革の手帖」連ドラ版
    発売中!!


    DVD-BOX

    「黒革の手帖」SP版も
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    出演
    寺島豊美米倉涼子
    下見沢作雄 北村一輝  槇村隆子 笛木優子
    横武龍子 小島 聖  藤島チセ 余貴美子
    嘉冶刑事 金子 昇  葉山耕太 平山広行
    沼田看護師長 朝加真由美  粕谷事務長 伊武雅刀
    戸谷信一上川隆也

    スタッフ
    演出
     松田秀知、藤田明二
    脚本
     神山由美子
    原作
     松本清張
    音楽
     佐藤 準
    主題歌
     安良城紅「Luna」
    放送局
     テレビ朝日
     公式ホームページ
     http://waruiyatsura.asahi.co.jp/
    視聴率
    1/19第一章13.6%
    1/26第二章10.1%
    2/2第三章9.1%
    2/9第四章7.2%
    2/16第五章6.2%
    2/23第六章8.7%
    3/2第七章9.8%
    3/9最終章10.1%
    平均視聴率9.350%
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    ドラマレビュー
    最終平均評価点 5.3/10

    評価点評価点
    放送前の感想-放送後の感想-
    第一章5第七章4
    第二章5最終章3
    第三章6  
    第四章6  
    第五章6  
    第六章7  

    放送後の感想
     悪女シリーズとして、せっかくここまで築いてきたものを台無しにしてしまったような内容だった。完結編としては、内容も視聴率もあまりにも情けない結果になってしまった。第6話あたりまでは、心理描写を多用した完結編にしては、あまりに地味な展開で攻めてきた。恐らく、それでも視聴率2桁は割ることがないと踏んでいたからなのだろうけど、予想外に視聴率が6.2%まで落ち込んでしまった。そりゃ、作り手側も焦るというわけだ。そこで、ラスト2話でこれまでの悪女もののイメージに準拠するような作調に一気に振ったという印象だ。その結果、水と油を混ぜるようなもので、不都合が一気に見え始めてしまったというように映った。

     心理描写を多用して、事件そのものを分かりやすく説明するよりも余韻を残すような手法にしたかったのかもしれないが、やはり、ドラマだし、シリーズの色もあるし、分かりやすさも入れ込む必要があった。その逡巡が作品のバランスを崩してしまったように思う。人の心理をあぶるサスペンスものとして見ると、あまりに悪としての色がはっきりとしすぎている部分がある。分かりやすい"わるいやつ"ものとして見ると、寺島や戸谷があまりに心理的に脆いという印象があり、両者の駆け引きも鈍く、周囲の登場人物の使い方もあまりに雑だった。この2つの要素のバランスの取り方がうまくなく、それは中盤あたりで粗は出ていたのだけど、ラスト2回でその粗が一気に目立ち始めた。

     そもそも、演出・脚本の方がこうした心理メインの作品作りに慣れておらず、さらにそこに低視聴率というプレッシャーが加わった。米倉涼子さんも第6話までの前2作のイメージとは違う演技よりも、やはり、ラスト2話での悪女演技のほうが合っていたと思う。要は、「黒革の手帖」の布陣で挑んだものの、「黒革の手帖」における新鮮なインパクトを超えることはできなかったということなのだろう。

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    最終章 3/9放送 視聴率10.1% 演出:松田秀知

    評価★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

     結局、最後はバタバタと終わってしまったという感じだった。中盤はあれだけのんびりと心理描写にうつつをぬかしていたというのに、今回は戸谷(上川隆也)が任意同行をかけられ、取調べを受け、殺人罪で逮捕され、裁判を受け、刑務所に収監され、仮釈放で出てくるという、超がつくほどの駆け足の展開。最終回にこんなバタバタとした展開になるなら、中盤でああいった展開の作り方にしたことが間違いだったな。

     そもそも、このドラマの作り手さんたちは、まさか、悪女シリーズ完結を謳った本作がこんな尻つぼみな結果に終わろうなどと予想もしていなかったということだろうな。米倉涼子さんの悪女ドラマの走りを築いたのは自分たちだ、という自負もあっただろうし、完結編はある程度、タッチを抑えた心理描写を多用した作調にしても、視聴者は付いてきてくれると考えていたのだろう。このシリーズはそれくらいの視聴者を引き付ける力は既に備わっていると。しかし、蓋を開けてみれば、まさかの大失速。まあ、金9枠の力があまりに不甲斐ないということなのだろうけど、このシリーズは案外、地盤が脆弱だったということが露呈してしまったということなのだろう。

     説明し切れていないことも山積だった。結局、寺島(米倉涼子)だと思われた遺体は誰だったわけだ?あの遺体はたまたま見つかっただけ?では、なぜ、事務長(伊武雅刀)はその遺体が寺島だと、言い切れたわけ?寺島は、下見沢(北村一輝)が戸谷から掠め取った金の受け取りを拒否していたけど、じゃあ、あの突然、華やかになった衣装代やヘアセット代はどこから沸いてきたわけ?ラストの寺島の真意を描くにつけても、その感情もあまり説得力のあるものではなかったし、あの「そして…」と言ったから、エンドロール明けに何かあるのか、と思ったら、結局、何もなく。「…」の部分は、DVDの発売が決まりましたとでも言いたかったわけか。こういったストーリーなら、下見沢と槇村(笛木優子)の側をメインにしたほうがよっぽど面白かったような気がする。

     まあ、心理描写を多用し、全てを説明して終わらせるよりは解けない謎を残して余韻を感じさせたいという試みをしようとしたことは分からないでもなかった。これは映画の場合は、よく見られる手法だと思うけど、それっぽいことをドラマでやろうとしたということなのだろう。しかし、分かりやすい悪女ものでならしてきたため、分かりやすさもある程度必要で、結果的にその両方を折衷しようとして、配分を見誤った。分かりやすくもなく、余韻を残すにしては舌足らずで、何とも中途半端なエンディングになってしまった。

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    第七章 3/2放送 視聴率9.8% 演出:藤田明二

    評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

     いきなり盛り上がりにかかったかな、という印象か。ここまで視聴率が低いと、シリーズ前2作の路線の悪女ものに早めに戻るしかないということなのだろうな。それに、全8話という短さ、さらに、いきなり話をまとめにかかったということで、各所でイビツさが露呈している感がある。

     これまで実に地味な展開に終始してきたこともあり、急にこういった原点回帰ともいえる展開になると違和感が残る。まあ、もともとこういうシリーズだったので、悪女で終わるという狙いは分かる。しかし、真面目だった寺島(米倉涼子)がああも簡単に人が変わるものか、ということだ。ここの変化が実に唐突で、違和感が残る。髪形や衣装はどこから調達して、金はどうしているのか。それに加え、あの寺島ということで葬られた死体は誰なのか、という謎も残っている。次回の最終回で説明があることを望むが、あまりに腑に落ちない点が多い。これまで地味な展開を続けてきて、ここにきて見せ場を作ろうとしている。そのため、ネタフリの数自体が少ないので、当然、盛り上がりには欠けるし、底の浅さも際立ってしまう。

     そして、ここ2回くらいの戸谷(上川隆也)の描き方も釈然としない。"わるいやつ"という割には、意外と戸谷がヤワということである。キャラクターとしてただの悪人にしたくないということなのだろうが、意外と簡単に落ちてしまったというか、もう少し悪としての図太さも見たかった。せっかく寺島が"わるいやつ"になったのだから、わるいやつ同士の駆け引きももう少し見たかったし。悪としての描き方が、絵に描いたようなキャラクタライズされた悪のときもあれば、心に罪悪感を抱えた人間であるときもある。寺島にしても、戸谷にしても、ここの変化がかなり唐突に描かれている気がして、私はあまり馴染めなかった。心理描写を長く続けるという手法、悪化する視聴率という難しさに直面して、脚本が失敗していると思える。

     それに加え、脇のキャラクターの描き方の甘さがここにきて響いている。これまでは寺島と戸谷の心理描写ばかりに終始してきており、特に、槇村(笛木優子)や嘉冶(金子昇)はほとんど出番らしい出番はなかったかなあ。それが、ここにして急に人物の役割の核心に触れてきたちゃったから、使い方がうまいとはいえない。これまでの出番も結局、このネタふりのための最低条件を説明しただけということになっているし。チセ(余貴美子)も、余さんの演技が印象的すぎて、とても戸谷に入れ込んでまんまと騙されていたという感じがしないし。キャラクターはうまく使いこなせていたとはいえないな。

     米倉悪女ものって、結局、どの作品も終わり方が微妙だった、という感じになっていると思う。今回の仕上がりや次回最終回の予告を見て、このドラマもそうなりそうな感がかなりしてきた。

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    第六章 2/23放送 視聴率8.7% 演出:藤田明二

    評価★★★★★★★☆☆☆ 7

     なるほど、こういう展開にしていくというわけか。前回ラストで、寺島(米倉涼子)が戸谷(上川隆也)に首を絞められ、土の中に埋められたことを受け、連続ドラマとしてはかなり異例の主役がほとんど登場しない、という回となった。

     まあ、先はこうなるだろうな、という方向に流れていったけども、そこにいたるまでの脚本の構成や演出の見せ方がなかなか面白かった。前回までは、寺島が殺人に加担した後悔の念から精神的に追い詰められていくという展開になっていたが、今回はその逆。戸谷が寺島を手にかけた記憶から、自分自身で自らを追い詰めていくという展開に。

     ここはまた心理ドラマ的な展開が続くものの、埋めたはずの寺島の死体がひとりでに歩いているような怪談色の強い展開を用意し、これまでの心理描写とはまた違った追い詰められ方でこの描き方はうまく回避したな、と思った。心理描写はある程度しなければならないのだけど、同じような見せ方を延々と続けていると、粗さも見えてくるというものなので、今回のようなスパイスを加えたのはうまいやり方だった。

     これは今回のオチになるので、読みたくない人はスルーしてもらいたいのだけど、結局、今回のオチは寺島は土の中で息を吹き返し、チセ(余貴美子)と結託することで、戸谷を追い詰めて、復讐していたというもの。どうやって、寺島がチセを言い含めたかあたりのトリックは次回以降に種明かしということになるのだけど、視聴率不振だからなのか全8話とい短命で終わることもあり、あとの2話では、いつもの米倉悪女演技全開の作調に落ち着くようだ。悪女シリーズ完結編なら悪女でしめるとばかりに、死人という立場を利用して、悪女となった寺島が戸谷に復讐していくという展開につながるようだ。今回の種明かしの場面は、効果音とか説明的な台詞を挟まず、映像と音楽だけで、事の顛末を見させてしまおうとした演出は、ドラマっぽくなくてなかなか出色な演出だったように思えた。

     それにしても、連続ドラマで、主役不在のまま、ほとんどの展開が進んでいくというのは思い切った構成だった。だから、今回は上川隆也さんがほとんどのシーンに出ずっぱり。怒りを吐露しながら、涙を流すという心理的に追い詰められている戸谷を表す難しい演技をこなしているあたりは、さすがだった。だが、戸谷のリアクションを細かく見ていくと、動揺しているところと落ち着き払ってるところに矛盾があるように思えて、やや腑に落ちない点もあった。この捉えどころのなさが人間なのかもしれないけど、やはり、ここ何話も長々と心理描写が多く、今回はほとんど出ずっぱりということで、今回のような疑問符も浮かんでくるというもの。

     演出家さんが2人いるということもあるし、ちょっとした仕草や表情がポーカーフェイスの多い戸谷の印象を左右してしまうので、テレビドラマとしては難しいことに挑戦しているという反面、微妙なニュアンスの違いがしこりを生んでいるような気もするし、心理描写を強化した功罪が見えた。それでも、こういった思い切った構成にしたということ自体は、面白い試みだったと思う。

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    第五章 2/16放送 視聴率6.2% 演出:松田秀知

    評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

     内容以前に視聴率が大ピンチのこのドラマ。その影響なのか、ラストシーンは結構な思い切った展開が。それも、その展開を早々に新聞記事にして、バラしてしまうという背水の陣のプロモーションに。結局、寺島(米倉涼子)を邪魔に思った戸谷(上川隆也)が、寺島の首を絞め、埋めてしまうというラスト。まだ中盤の第5話の段階で主演が殺されたのでは、と思わせる結構、思い切った展開。

     前作の「けものみち」では焼き殺されるシーンを米倉さんが嫌がって、原作から展開が変更されたことはPの口から公言されている。なので、原作がどうなっているかは分からないが、今回、埋められるという展開にも難色を示した可能性はあるけど、この視聴率じゃ、仕方がないということか。

     ただ、そこに至るまでがあまり煮え切らない。チセのダンナ(笹野高史)が亡くなり、戸谷が更なる殺人に身を染めたと確信した寺島はやや錯乱した状態になる。戸谷の計画を邪魔するために、いろいろと妨害工作を施そうとする。今回のドラマの作調としては、どうしても心理ドラマ的な要素が強くて、さすがにこういう展開が何話も続くと飽きがくるわけだな。

     心理描写で押す見せ方の作品は、2時間尺ドラマ向きで、連続ドラマ向きではないと思うな。まあ、戸谷がダンナを殺したのかどうかを曖昧にしたり、寺島の戸谷への思いを曖昧にさせることで互いの真の狙いを見せないことで、話を引っ張ろうとしているのは工夫されている点。だけど、そんな探りあいがここのところ延々と続いているわけでね。結局、このドラマは最後に思いがけない展開が起こって、そこに至るまで何とか時間を持たせているという構成になりつつあることは否めないか。

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    第四章 2/9放送 視聴率7.2% 演出:藤田明二

    評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

     ラストシーンでようやく話が本格的に動き出したといった感じだな。あの展開はなかなかハッとするものがあったし、ああいったことになるに至るまでに何があったのかが気になるところ。

     ただ、そこに至るまでが煮え切らないな。青みがかかった映像でなかなか雰囲気のあるものにはなっているし、心理描写に力を入れようとしているのは分かる。だけども、あそこまで心理描写が多いと飽きてくる。それでも、その心理のせめぎ合いを描かねば深みは出ない。こういった心理を描く場合は、そのバランスが難しいところ。短い時間でもうまく心理ドラマを凝縮できているドラマもあるわけなので、その点はこのドラマももう一工夫ほしい。枠の問題もあるけど、完結編の割りには、妙に地味な展開も視聴率不振の一因のように思う。

     それでも、主人公の人物像の作り方の狙いは悪くない。寺島(米倉涼子)は、"わるいやつ"である戸谷(上川隆也)に惹かれるがあまりに一度過ちを犯すが、その自責の念に追い詰められ、心のバランスを崩していく。しかし、心の中ではまだ戸谷への未練も残っている。戸谷を敵対視しながらも、惹かれている混沌とした状態のキャラ。これまでのシリーズは自分をしっかりと持って、善と悪の線引きを割り切ることにより悪になりきって、のし上がるキャラだったけども、今回はそれと対照的な善と悪が自分の中で戦って、自分を見失いがちにあるという間逆の役柄にあるというのがミソなのだろうな。

     次回あたりからは、戸谷、チセ(余貴美子)、下見沢(北村一輝)あたりが、"わるいやつら"オーラを本格的に散布開始のようだし、追跡者の役回りである嘉冶刑事(金子昇)もようやく今回、登場ということで、次回こそストーリーが大きく動き始めることに期待したい。

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    第三章 2/2放送 視聴率9.1% 演出:藤田明二

    評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

     今回あたりから、戸谷(上川隆也)の"わるいやつ"の部分が明確に出てきて、少しずつ面白くなってきたかな、と思った。戸谷は病院の経営が傾いていることに焦りを感じ始め、龍子(小島聖)を殺したときのように自分が死亡診断書を作成してしまえば、完全犯罪は可能だと味を占め、第二の殺人に取り掛かろうとする…。

     それは、チセ(余貴美子)のダンナ(笹野高史)なのだけど、ダンナが死んでしまえば、チセにダンナの遺産が舞い込む。その遺産を戸谷が手に入れ、病院の経営資金に回そうとする。さらには、槇村(笛木優子)にも言い寄り、彼女の家の資産をも狙おうとしていた。こうした底知れぬ戸谷の悪意は描かれ始めたと思う。

     ただ、まだ寺島(米倉涼子)が"わるいやつ"になりきっていなくて、自分の中の善意と戦っている状態なので、まだまだ盛り上がりの坂を上っている状態なのかな、と。第3話になって、まだ盛り上がりの坂を上り中というのではちょっと遅いのかなあ、とも感じる。じっくりと心理描写をするという意味合いがあるのだけど、その心理描写の仕方が面白いかといえばそうでもないし、悪女シリーズ最終章の割りには展開がやや地味という印象が残る。

     この熱を温存している分、そのエネルギーを後半で一気に発散させてくれないと、納得できないと思う。これはさぞ後半にはスゴい展開が待っているのだろう、とハードルを上げているわけだから、作り手側は自分たちにプレッシャーを与えているわけで、そのプレッシャーに負けぬよう奮起してもらいたいところ。

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    第二章 1/26放送 視聴率10.1% 演出:松田秀知

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     今回は、寺島(米倉涼子)の心理描写に終始した回で、この回だけでは面白みを判断できない内容だった。

     前回のラストで、寺島と戸谷(上川隆也)が結託し、病院にとってダメージとなる真実を知る龍子(小島聖)を密かに殺すことを決めた。そして、龍子は息を引き取り、火葬も済んだ。もはや、真実を検証する方法は何も残っておらず、完全犯罪は成立した。しかし、寺島の中には明確な変化が…。

     あれだけ殺すときには動じていなかった寺島が、龍子が息を引き取り、完全犯罪が成立したことが分かってから、自分が犯した罪の深さに愕然とする。一方、戸谷は殺人を犯すまで、そして、完全犯罪が成立したと確認できるまでは恐怖を覚えるものの、確認ができた途端に自分を正当化し、何もなかったかのように日々を過ごしている。今回は、寺島と戸谷の殺人に対するリアクションの違いを明確にする心理ドラマという印象の強い内容だった。

     まあ、戸谷の場合は、ラストショットの上川さん渾身の悪人顔で全てを語っていたように思うけど、寺島の場合はどうだろうか。これは米倉さんの演技力という以前に、やはり、もう少し前回で寺島が戸谷にハマり込んでいる印象をしっかりと与えなければならなかったのだろうと思う。それを踏まえて、今回は不安でさらにハマり込むという構図にすればもっと展開が活きたと思う。

     まだまだこの2人は"わるいやつら"ではなく、戸谷は、わるいやつになりかけているとしても、寺島はまだまだ。これからどんどんと寺島が変貌し、戸谷に利用されていることが分かったとき、どんどん愛が重たくなりストーカー化していく。こうした後々の展開を見ることで、今回の展開は面白くなるのではないか。とにかく、今回の展開だけではあまり楽しむポイントはなかった。

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    第一章 1/19放送 視聴率13.6% 演出:松田秀知

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     う〜ん、まだ寺島(米倉涼子)も戸谷(上川隆也)も"わるいやつ"になりきっていないね。とりあえず、第一の犯行に身を染めるまでを描いていたので、これからどんどんと、わるいやつになっていくといくということだろうから、これからの展開次第といったところかな。

     それでも、役柄的なインパクトがもう少し必要だったように思う。米倉さんといえば、これまでには男の世界をのし上がっていく図太い女を演じてきて、米倉さん自身も我の強さがあるという印象なので、今作における寺島の仕事一徹で歩んできたあまり、男にハマりすぎて泥沼にハマっていくというキャラに入りにくいという面がある。それに加え、上川さんもこれまでは正義感溢れる役柄が多かったり、大河ドラマの後ということもあり、やはり、良心のカケラもないような戸谷というキャラにはイマイチ馴染めなかった。

     まあ、これは演技とかそういった問題よりは、製作側もあえてイメージの違った役柄に当てはめるという狙いでキャスティングしたわけだから、初回はもっとイメージと違った役をやっていますよ、ということをアピールしたほうがよかったと思う。寺島には男に興味がない真面目女という印象をもっと持たせてもよかったし、戸谷はもっと女たらしの悪党という印象を持たせてもよかった。常識的すぎる女と非常識すぎる男が引っ張る作品なので、その対比をもっと際立たせてもよかったかな、と。

     初回では、主演の2人よりは、生きている出番は初回だけになるであろう小島聖さんが完全に目立っていたように思うな。米倉さんもゆくゆくは、あのくらいの演技をして、戸谷に追いすがる芝居をしてほしいもの。

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    放送前の感想
     「黒革の手帖」「けものみち」に続く、米倉涼子主演松本清張・悪女シリーズ三部作の完結編いつの間に、三部作というくくりになっていたのかは、はなはだ疑問だけど、米倉さんは「黒革の手帖」以来、5作連続で悪女ものの連ドラに登板してきたので、ようやくこれで一区切りといったところなのかな。基本的にこういったドロドロものには興味がわかないので見るつもりはなかったけど、今作では米倉さんの演じる役は男を罠にハメるのではなく、男のストーカーと化し、男に操られるままに犯罪を犯してしまうという罠にハメられる側ということで、その点は多少、新味なのかな、と思った。それに、その罠にハメる悪役の男が上川隆也さんというのも面白いキャスティング。米倉さんのねちっこいストーカーぶり、上川さんの悪役ぶりに期待して、見ることにいたしました。脚本、演出、主題歌まで「黒革の手帖」組が続投となっており、呼吸も合っていることでしょうし、それなりには見やすくなるのではないかと思う。この米倉悪女ドラマは木9で放送されていたけど、テレ朝での2006年最大のヒットとなった「けものみち」の実績を買われて、視聴率不振の金9に枠が移動となりました。新枠元年となった2006年は散々な結果だった金9だけど、枠始まって以来初めてのヒット作となるか

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