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花嫁は厄年ッ!

発売中

仕様

本編全6枚
23,940円
特典
  • 花嫁は厄年ッ!メイキングスペシャルッ!
  • 現場直撃リポートッ!in 王様のブランチ
  • 取材会ッ!in ロケ現場
  • 篠原涼子スペシャルインタビュー
  • スポット集
  • ノンクレジットタイトルバック

  • 出演
    竹富明子篠原涼子
    安土一郎矢部浩之
    本村麻美 松嶋尚美 安土香里 小沢真珠
    安土次郎 小山慶一郎 片桐桃子 佐藤仁美
    東海林潤 平山広行 安土文代 銀粉蝶
    安土孝二 笹野高史 高橋 浩 宇梶剛士
    安土幸恵岩下志麻

    スタッフ
    演出
     池添博、谷川功、秦建日子、森雅弘、山田勇人
    脚本
     秦建日子 ほか
    原案
     青月ぱそる
    音楽
     SUEMITSU&THE SUEMITH
    主題歌
     SUEMITSU&THE SUEMITH「Astaire」
    製作
     TBS
    公式ホームページ
     http://www.tbs.co.jp/hana-yaku/
    視聴率
    7/6第1話13.2%
    7/13第2話12.8%
    7/20第3話12.3%
    7/27第4話11.3%
    8/3第5話12.1%
    8/10第6話10.4%
    8/17第7話10.7%
    8/24第8話12.5%
    8/31第9話13.1%
    9/7第10話11.6%
    9/14第11話11.2%
    9/21最終話13.1%
    平均視聴率12.025%
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    ドラマレビュー
    最終平均評価点 4.5/10

    評価点評価点
    放送前の感想-放送後の感想-
    第1話5第7話5
    第2話5第8話6
    第3話4第9話4
    第4話4第10話5
    第5話2第11話5
    第6話4最終話5

    放送後の感想
     このドラマ最大の問題点は、多くの人が介在しすぎたことだと思う。演出家が入れ代わり立ち代わりで5人登場し、初回と最終回を演出する人も違っている。脚本家さんも秦さんは基本的に脚本監修という立場で、何人もの脚本家の方がこれも入れ代わり立ち代わり脚本を書いているという状態で、こんな人がたくさん介在してしまったら、ドラマとしてのまとまりなど出るわけもないと思う。やはり、作品には最後まである人が関わって、その人の個性が大きく反映され、作家性が表れることが必要なのだけど、これだけの人が絡むと、作家性どころではなくなってくるし、それぞれの人の思惑の違いが出てくるのは当然のことで、必然的に粗が多いドラマになってしまう。そして、キャラクターも多すぎた。これだけ多いキャラクターで、それぞれに味付けも濃いし、それを演じるキャストも個性豊かとなれば、使いこなせなくなるのは明白だったはず。

     また、この手の題材で12話も長く引っ張るのにはやはり、無理があった。竹富さんが安土家の一員になっていくという家族ドラマが主になってきたあたりからはそれほど悪くなくなったが、前半のドタバタぶりはかなりヒドかったと思う。だから、前半はもっと省略して、早い段階で家族ドラマへとシフトすべきだったのではないか。さらに言ってしまえば、設定そのものに無理があった。ニセ嫁という企画自体、ツッコミどころの多いものだったし、東京-福島間をあんな何度も往復させては距離感がまるで意味のないものになってしまう。今考えてみると、ニセ嫁も福島の桃農家という設定もほとんど効果的に働いていなかったと思う。このドラマは関わったスタッフ・キャストの数の多さ、設定等の多さ、そして、放送回数の多さを始めとして、全体的に欲張りすぎていた。

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    最終話 9/21放送 視聴率13.1% 演出:森雅弘

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     何だか中途半端な作りの最終回だった。前半と後半でエピソードの色がガラッと変わるのだけど、それが全く効果的ではなかった。前半は竹富さんと一郎(矢部浩之)が幸恵さん(岩下志麻)の病室で結婚式を挙げ、後半は安土家に嫁入りした竹富さんが幸恵さんと嫁姑の言い争いをしながら、竹富さんにガキができました、というくだりをかなり早回しで展開。

     後半の展開は、いわゆるエピローグにあたるところだけど、エピローグとしては明らかに長すぎる。ガキができました、とかいうくだりをあそこまで長々と引き伸ばす必要性は感じなかったし、もっとサラッと流して終わらせてしまったほうがドラマの幕切れとしてはスッキリとしたものになったと思う。ただ、竹富さんと幸恵さんの速いテンポのやり取りはなかなか面白かったので、もっと早めにやっておくべきだった。

     後半のエピローグ的な話が長すぎたことが最大のマイナス点だけど、前半もほめられるような展開ではなかった。幸恵さんが初めて竹富さんを褒めるシーンとか、岩下さんの演技の力で結構いいシーンになった部分もあるけど、余計なシーンが多く、カットの組み合わせ方もいびつな印象でやはり、全体的な評価は下がってしまう。幸恵さんが死んだんじゃないかと思わせて、一回CMをまたいで、竹富さんに「お母さ〜ん」と絶叫させておいて、結局、幸恵さんは寝ているだけだった、とか、こういうシーンは本当に時間のムダ使いだと思う。こんな悪フザケのようなシーンのために、CMをまたぐな、と言いたくなる。

     それに加え、チーフDだったはずの池添博氏は第5話で姿を消し、最終回はセカンドDの谷川氏ではなく、第7話から演出に参加された森氏というお方が演出で、ホントによく分からない人選のドラマだなあ。確かに、池添さんがメインで演出していた第5話までのドタバタはかなりつまらなかったし、実際、森さんが演出した第7話・第8話はこのドラマの中でも出来が一番安定していたように思う。だけども、演出家が最終的に5人も絡んで、中心になって演出している人が定かではなくなってしまうと、ドラマから統一された作家性が喪失してしまうと思う。脚本にもそれはいえて、秦さんが脚本を担当といっても、しっかりと秦さん本人が書いたのは全部で3話か4話くらいで、あとは何人もの脚本家が交代で書いていった。これだけ多くの人が介在してしまえば、方向性が混迷してくるのは必至だし、作り手がその場しのぎのお試し程度に作ったといわれても仕方がないと思う。

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    第11話 9/14放送 視聴率11.2% 演出:谷川功

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     う〜ん、相変わらず引っ張るなあ。安土家全員がわざわざ軽トラで福島から東京まで遠征してきて、無事、竹富さんと一郎(矢部浩之)は結婚することになったのだけど、そんなときに、幸恵さん(岩下志麻)が倒れて入院することに…。

     こういうドラマお決まりの和解した途端に、誰かが倒れるという常套の引っ張りパターンに突入。結婚すると決めるまでは早かったが、竹富さんと一郎が結婚式を挙げようとするまでが長かった。というか、まだ結婚式を挙げてないし。お母さんがいるところで結婚式を挙げられるか、というところで次回最終回まで持ち越しというかなり強引に引っ張った感のある回だった。

     まあ、恐らく来週にもなれば、お母さんも嘘のように元に戻っているでしょうし、結婚式も挙げられるでしょう。ドラマは分かっていても見せるという力が必要だと思うけど、このドラマの場合はどうせ、ああなるんだろ、と高をくくる心ができてしまって、本気で心配しても仕方がない、という気になってしまう。こういう気を起こさせた点で、ドラマとしては負けだと思うけど。

     とはいっても、劇中で誰か別の人が結婚式を挙げていたけど、これって、麻美(松嶋尚美)が東海林(平山広行)が結婚したということなのかな?麻美の描き方とか、このドラマでの位置関係とかがかなり雑なところがあったから、いきなりこういう展開になっても。それに加え、あれは説明が足らなすぎたと思う。

     あぁ、ようやく最終回が次回になったという感じ。乗りかけた船ということで最後まで見ることになってしまったが、やはり、この内容で12話は長かった。

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    第10話 9/7放送 視聴率11.6% 演出:山田勇人

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     悪くなかったのだけど、いい部分があるからこそ、粗い部分がその分、浮き彫りになってしまったような気がするなあ。

     一郎(矢部浩之)と幸恵さん(岩下志麻)の関係のドラマは悪くなかった。特に、岩下さんの出ているシーンはやはり、大女優あだけあって、出ているだけで別のドラマを見ているかのように画が引き締まる。桃の木のくだりとか、一郎と幸恵さんの12年間の誤解なんかはエピソードとしてよかったと思う。

     ちょっとホロッとくるようないいエピソードが多かっただけに、もっと工夫すればよくなっただろうに、という点が目に付いた。やはり、このドラマは前半のうちのニセ嫁がどうこう言っているときのドタバタはつまらなかった。だけども、後半に入って、家族の話になってくると、前半ほどのヒドさはなくなったように思う。だからこそ、それなりの隠し玉があったのなら、もっと早い段階でニセ嫁から撤退して、一郎と幸恵さんの親子の話を軸として、竹富さんが安土家の家族になっていくという話として構成していくべきだったのではないだろうか。

     それに、やけに台詞がなく沈黙するキャスト陣を撮り続けたカットが多かったように思う。特に、矢部っちのそういうカットが多かった。矢部っちもかなり演技の勘をつかんでいらっしゃると思うが、プロの役者さんじゃないから、そのような表情での演技はやはり、難があるし、演出ももう少し工夫が必要だったのではないだろうか。それと、回想のシーンもやけに多かった。このような点からは時間をつなぐために必死になっている感がしてしまって、あまり好感は持てなかった。

     上にも書いたけど、やはり、一郎と幸恵さんの間柄のエピソードは引っ張りすぎたと思う。竹富さんの安土家へのお節介な気持ちも長く扱いすぎた。話を引っ張りすぎて、全体的にクドくなってしまって、いいエピソードも素直に感動できなくなってしまっているように感じた。個人的には12話もいらないから、9話か10話くらいでまとめてしまったほうがよっぽど見やすくなったような気がする。

     それに、これで演出家も5人目だし、脚本も秦さんはずっと脚本監修のままで、実際に脚本を書かれている人は別の何人かの人ということで、このドラマは作り手側で関わっている人の数が多すぎだ。これで、作品としての作家性はどんどん薄れていくわけだし、作品としての一貫性、まとまりも薄れていっている。製作の布陣にも問題があったように感じる。

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    第9話 8/31放送 視聴率13.1% 演出:谷川功

    評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

     どうも作調に統一感のないドラマだなあ。ちょっと前までは泥くさい感じのしていたドラマだったけど、今回は一切、そんな感じはなし。落ち込む竹富さんと、すれ違い続ける一郎(矢部浩之)との心をずっとしんみりとしたテンポで描き続けた回。

     あれだけバカバカしかった前半とはまるで作調の違った回だった。だけど、この作調の変わり方がどうも自然には見えず、演出が行き当たりばったりというか、まるで統一感がない。これはこれまでのドラマ全体を見たときもそうだし、今回だけに限ったときも同じことがいえる。前半の残骸が残っている安土家の能天気な次郎(小山慶一郎)とか香里(小沢真珠)、首都テレビの面々のアホ全開ぶりを描いているときの感じと、悩む竹富さんや一郎を描くところの温度差が明確で、違和感を禁じえない。

     それと、これを今更言うのは遅いのかもしれないが、もともとの設定からして無理があったことがここにきて明白になってきている。ニセ嫁企画と言っても、いつかはこういう大問題になることは見えていたはずだし、まだ放送されなかっただけよかった。これは高橋P(宇梶剛士)の問題だけではなく、この企画をOKした上層部にも責任があるのではないか。それに、一郎の実家が福島というのも無理がありすぎる。これまで竹富さんは何度、新幹線で東京-福島間を往復しているんだ?そして、今回は台風が吹き荒れる中、女性の竹富さんが車で東京から福島までいとも簡単に行ってしまうという無理のある展開。適度に距離感が必要なのは分かるが、その距離感を作品の中で活かさないことには全く意味のない設定だと思うのだが。

     酒に溺れて、紺のシックなスーツに身を包み、落ち込む篠原涼子は何だか、竹富明子というよりは、現在、スペシャル版を撮影中の「アンフェア」の雪平夏見のようだった。個人的には「アンフェア」も駄作だったし、このドラマも今のところ駄作。篠原涼子の出る作品とはどうも相性が合わんな。

     ただ、矢部っちは演技に余裕が出てきて、カッコよかった。男らしくビシッとした台詞を吐くときなど、声のトーンも顔つきも実に頼りがいのある空気を出していた。最初の頃は演技の勘を取り戻していない感もあったけど、今はもうかなり勘が戻ってきているように思う。矢部っちはやっぱり、センスのいい器用な人なんだなあ、と感心した。

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    第8話 8/24放送 視聴率12.5% 演出:森雅弘

    評価★★★★★★☆☆☆☆ 6

     あれっ、にわかによくなり始めているではないか。このドラマは第6話くらいまでつまらなかったから、それ以降は切ろう、切ろうと考えて、次が面白くなかったら…というペースで見てきたのだけど、なかなか切れないなあ。もう、ここまできたら、全部見るしかないかと思い始めた今日この頃。

     今回は、とうとう竹富さんのニセ嫁企画が安土家にバレてしまうという節目の回。まあ、前回のラストのキスシーン以後の竹富さんと一郎(矢部浩之)の2人の気まずい空気感を一気に省略していたり、ニセ嫁がバレるきっかけになったのが週刊誌だったりと、ここらは相変わらず仕事が粗い。

     だけども、それからの展開はこれまでのドタバタとは一味違って、シリアスな印象の強いもので、意外にも結構、ホロッときてしまった。今回は桃子(佐藤仁美)が物産展の関係で東京に来たということから、桃子の離婚に関する話題。どうやら、桃子が結婚した相手というのは連れ子がいたらしく、その子との関係がよくなかったというのも桃子がダンナに離婚を宣言して出戻ってきた一因だったようだ。今回はそのギクシャクした子どもと桃子の関係を、たまたまそこに居合わせた竹富さんが解決し、ダンナとの寄りも戻るという展開に。少々、早回しすぎた気もしないでもないが、これまでの展開の中で変わった竹富さんがうまく描かれていて、桃子の竹富さんには怒っているのだけど、なぜか、憎めないという不思議な感情を持ったことにも説得力があったように思う。また、その桃子のダンナというのが、毎回、竹富さんと新幹線を同席していた蛭子さんだったというオチも。毎回、蛭子さんは何で、ここに乗っているのだろうと思っていたから、この設定は後付けだったとしても、なかなかうまいフォローだったのではないか。

     そして、幸恵さん(岩下志麻)の思いが少しずつ分かってきてからは、岩下さんの優しい印象の部分がスゴくドラマのアクセントになってきているように思う。それと同時に、竹富さんと一郎の関係も少しずつ進展していて、こちらもなかなか面白くなってきた。2人の関係が進むのとは裏腹に、竹富さんへの安土家からの逆風が来るという展開も王道なのだけど、しっかりと見せてくれたなあ、と思った。

     個人的にはこのドラマは最初からこんな感じでやっていればよかったのではないか、と思う。作り手側としては、前半がドタバタメインで、後半がシリアスな要素がグッと強くなってくるというような構成で考えていたのかもしれない。そうだとしたら、ドタバタの部分の作り方が下手だったということだろうな。

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    第7話 8/17放送 視聴率10.7% 演出:秦建日子、森雅弘

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     今回は、このドラマの脚本家である秦建日子氏がドラマ初演出をした回。脚本のほうも久々にしっかりと、秦さんが書いてくれていたし、脚本を書いた人が演出するということで、一番見せ方を心得ていたように思う。個人的にはこれまでの中ではベストの仕上がりの回だったのではないか。

     とはいっても、竹富さんのお父さん(鶴田忍)の序盤におけるテンションの高い頑固ぶりはさすがに萎えた。しかし、その後、お父さんも混ざって、舞台が福島の安土家になってからは意外と見入ってしまった。幸恵さん(岩下志麻)の一郎(矢部浩之)に対する思い、そして、お父さんの竹富さんへの思いを描いたあたりは胸にくるものがったし、幸恵さんと竹富さんのお父さんの親と親のシーンは悪くないシーンだったように思う。幸恵さんというか、岩下志麻さんを単なる鉄の女としてではなく、ちょっとずつ表情を出し始めてからは、このドラマも少しはよくなってきたかなと。

     それに加え、ラストの色っぽい篠原涼子もよかったと思う。これまでこのドラマでは、大きな声を上げているだけで、演技としてはあまりいい見せ場がなかった篠原涼子だったが、このドラマで初めて違った顔を見せてくれたかな。線香花火のエピソードから一郎の母親に対する複雑な思いを表現したところもまずまず効果的だった。

     でも、秦さんも今回の初演出の準備があったから、これまでは脚本監修で自身で脚本を書いてこなかったということなのかなあ。以前も「木更津キャッツアイ」で宮藤官九郎が演出をしたことがあったけど、脚本家さんが演出をしてみるという試みは面白いと思う。だけど、それよりも前にしっかりとした脚本を書いてほしいという気もある。このドラマの場合、もともとの仕上がりもよくなかったけど、秦さんがしっかりと絡んでいない部分の出来はそれ以上に粗が目立ったと思う。そういう試みをするのはいいが、まずは本業をしっかりと、と思う。

     それに加え、脚本家自身が演出するほうがイメージを表現しやすいというメリットがあるにしても、これがドラマ初演出の秦さんの演出回の仕上がりがこれまでの中ではベストに近いというのもどうか、と思う。こちらも本業のディレクターさんにもっとしっかりとしてもらいたい、という思いだ。そこらはご自身が一番分かっていることであるかもしれないから、いいお節介かもしれないが、言わせてもらった。

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    第6話 8/10放送 視聴率10.4% 演出:谷川功

    評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

     ようやくこのドラマも半分終わったということで、新たな局面に差し掛かったか、といったところ。これからはニセ嫁企画は度外視して、竹富さんと一郎(矢部浩之)が惹かれ合っていき、一郎と幸恵さん(岩下志麻)の関係も改善していくという展開に変わっていくようだ。

     要は、ニセ嫁というワードは視聴者へのツカミみたいなものだったということのようだ。ニセ嫁というワードで結び付けられた竹富さんと一郎が対立しながらも、最終的にはくっつくというハリウッドでよくある王道ラブコメを日本っぽくアレンジしたような作品になっていくようだ。でも、あと6話もあるのに、6話もくっついたり離れたりの繰り返しというわけ?そうだったら、ちょっと見るのがキツい内容だなあ。

     今回は、竹富さんにしても、一郎にしても、幸恵さんにしても、唐突な気がするけども、気持ちの変化があって、このドラマにしては珍しくシンミリとした展開が多かった。だから、それぞれの関係が多少は気になる部分を残してくれている。

     だが、全体的に台詞の声のボリュームが大きすぎると思う。岩下さん以外のキャストの方は声を張り上げて、ものすごく大きな声で大きな芝居をしているように見える。これも演出なのだろうけど、私には狙いが分からない。だから、全体的にテレビドラマを見ているという感じがしない。台詞や芝居がとても浮いて見えてしまう。

     このドラマは途中棄権したい気持ちも山々なのだけど、ちょっと気になる部分が残るものだから、なかなか切れない。これは作り手の術中にハマっているということなのかもしれないけど、とにかく次回は見てみることにする。

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    第5話 8/3放送 視聴率12.1% 演出:池添博

    評価★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

     今回は今までに増して面白くなかったなあ。

     今回は、次郎(小山慶一郎)がグレて東京に家出という内容。秦さんが脚本監修で、別の方たちが脚本を書いていて、直接脚本にタッチしていないということにも問題があるのだろうけど、どうもこのドラマの脚本の方は笑いのツボがズレていると思う。そもそも、このニセ嫁企画自体、あまり面白そうなものではなくなってきた。番組プロデューサーの高橋P(宇梶剛士)の傍若無人な要求もさすがにバカらしくて呆れてきている。それに、宇梶さんの妙なハシャぎっぷり、あれは面白いのか?

     それ以外にも、テレビ番組の撮影現場で携帯の写メを撮りまくる次郎の姿、あんな迷惑なことはないし、あんな非常識なことをさせて笑いに転化させようと考えたのなら、同意できないなあ。その後の女子アナが水の張ったビニールプールにバチャーンというシーン、バラエティじゃないんだから、笑いの方向性が違う。この女子アナが水浸しになったのは、次郎のミスなんだけど、そのミスで「役立たず」と言われて、突然、キレ出す次郎。いやいや、それもないだろう。いろいろあって、この後、次郎は福島に帰ることを賭けて、一郎(矢部浩之)と畑の耕し競争なるものをやることになるわけだけど、畑の耕し競争って…。見た目も映えないし、アイデアとして面白くないと思う。そもそも、こんなしょうもない一族のいさかいのために、どこの農家が畑をお貸ししてくださったわけよ。

     それと、今回は香里(小沢真珠)が竹富さんのニセ嫁に気付くという展開があるのだけど、どうしてこのくだりをああいうようなウヤムヤな形で流しちゃったのかなあ。その他にも、ニセ嫁企画がバレそうになるタイミングというのは用意されていたけど、どれも直接的なキーワードばかりを羅列するばかりで芸がない。次郎の桃アレルギーの件もそうよ。何で、あんなに簡単に治っちゃうわけ?どうもこのドラマは、面白くなりそうなところをムダにしているなあ。

     また、このドラマにおける役者の皆さんの演技がやたらと大きいのがとても気になる。これも何かを狙った演出なのだろうけど、イマイチ狙いが分からない。大きく芝居をすれば、笑いが取れると思っているのであれば、それは大きな勘違いだと思う。

     ただ、気になるのは、幸恵さん(岩下志麻)の存在。人を誉めたことがなかったお母様が初めて次郎のことを誉めた。そして、どうやら幸恵さんは隠しカメラの存在にも気付いていて、竹富さんがニセ嫁であることもお見通し?ということのようだ。ここの展開が唯一、今回での評価ポイント。幸恵さんの真意が気になるので、次回は我慢して見てみる。

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    第4話 7/27放送 視聴率11.3% 演出:谷川功

    評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

     これからに隠し玉が隠されているということを信じたいが、どうもこのドラマは展開が早すぎる。今回は、この手のファミリーものでは常套の妊娠しましたという女が現れる、という完全なる回消化のためのお話。

     まあ、そんな古典的な話をやるわけだから、オチは完全に読めてしまう。その点は、脚本家サイドも分かっていたようで、中盤あたりで「ドラマだったらああなるよね」という台詞を挟み、このドラマはちょっと違うかもよ、という雰囲気を醸し出して、何とか視聴者をつなぎとめようとしていた。しかし、結局、オチはいつもの相変わらずのものと同じ。あれだけ言っておいて、結局はそんなオチかいっとツッコみたくもなる。

     でも、この手の妊娠しました系統の話って、中盤くらいのネタに困った回とかにやるというような私の勝手なイメージがあるのだけど、このドラマの場合は、このネタが早くも第4話で登場。計算上、あと8話も話が残っているのだけど、こんな調子で大丈夫なのか、といらぬ心配をしてみる。

     それに加え、竹富さんと一郎(矢部浩之)の接近の度合いもちょっと早すぎるような気がする。一郎って、いやだ、いやだ、言っている割りにはすぐ竹富さんの言うことを聞いてしまうから、一郎の母親を許さないという強い信念があまり活かされていないと思う。実家に帰らないと言いながらも、結局はもうすでに2度も帰ってきているしね。さらに、竹富さんがあまりにも軽々と日本中を遠征しすぎだと思う。このドラマは1話の中で毎回、東京-福島間を2往復くらいしているけど、今回は京都まで遠征。そんな簡単に東京、京都へ行くということは言えないと思うし、その距離感をもっと脚本に活かせばいいと思うのだけどなあ。

     さらに、早急な展開は続き、次回の話でニセ嫁の企画が香里(小沢真珠)にバレそうになるという展開に…。これもまだ早いな。まだ半分にも来ていないのに、企画自体がバレそうになるって、いくらなんでも展開が早急すぎるだろう。それ以前に、もっと潜入という利点を活かして、バレないように竹富さんが右往左往している様を描くべきなのではないかと思う。

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    第3話 7/20放送 視聴率12.3% 演出:谷川功

    評価★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

     う〜ん、何だかあまりノリきれない回だったなあ。潜入の部分はまだほとんど進んでいないような気がするのに、竹富さんと一郎(矢部浩之)の関係や一郎と幸恵(岩下志麻)の関係はちと早急に進みすぎであるように思う。あまりバランスがいいとは思えない回だった。

     潜入といっても、カメラが仕掛けられているというあたりをおさらいしているくらいなので、農家に皆を騙して、潜入しているという感覚はまだかなり低い。潜入がバレるか、バレないか、といったハラハラ感はまだほとんど感じられない。この部分は依然として進捗していないが、キャラクターの関係性のドラマは意外なほど早く進んでいる。

     今回は父親の十三回忌に一郎が来るか来ないかが見所だったが、案の定、一郎は十三回忌に姿を現した。あれだけ母親とは会いたくないと主張していた一郎が第3話にして、実家に帰ってきてしまうというのは早急すぎる展開だったように思える。それに加え、ゴネる一郎の存在に困る竹富さんの心を揺さぶるのは第1話で登場の沢村一樹さん演じる元カレ。第1話冒頭で竹富さんをフッたばかりなのに、第3話で早くも復縁を迫っている。一郎も竹富さんのために、10年も寄り付かなかった実家に帰ってきたわけだから、かなり竹富さんに心奪われているということなのだろうが、この2人の関係性のドラマも少々早急すぎるような気がする。

     また、今回は一郎がなぜ、母親をあれだけ恨むかという理由も語られたが、これもイマイチ、ピンと来ない理由だった。その理由は母親が父親の死ぬ間際に、父親の問いかけに対し、あなたは安土家の当主としてはふさわしくない人間でした、といったこと。それは、夫婦がそういう本音の接し方をしてきて、それが幸恵らしい行為なら、私は別に問題はないと思う。それを一郎が腹を立てたというのなら、今後でもいいので、一郎の父親に対する思いや幸恵の正直すぎる上での弊害などを具体的エピソードとともに描いて、説得力を持たせてほしい。

     そして、演出の場面の転換も強引だったように思う。コミカルな展開をしていたかと思ったら、いきなりシリアスな展開になったりで、あまりにアップダウンが激しすぎるような気がする。それに加え、今回の演出家さんはお尻が好きなのかなあ、などと思ってしまった。普通、女優のバックショットは女優さんへの配慮やテレビの常識でカメラにケツを向けないということもあるため、あまり使わないのだけど、今回は妙に篠原涼子のお尻のアップが多かったように思えた。まあ、篠原さんはそのあたりに寛容な方なのだろうけど、これだけ多いと演出家さんの好みもあるのだろうなあ、と勝手に思ったりもした。

     あと、竹富さんは既に東京-福島間を何回往復したのだろう?これ全部、番組の製作費から出るというわけじゃないだろうに。私の持論として、遠距離を登場人物に何度も行き来させないと成立しないドラマちゅうのはあまり面白いものがない。これもそれの仲間入りの予感が…。

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    第2話 7/13放送 視聴率12.8% 演出:池添博

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     ようやく、話が本題に入ってきたかな、といったところ。それにしても、竹富さんがバラエティ番組の企画で農家に秘密で潜入する、という要素がなかったとしたら、福島の桃農家の画なんかはNHKの朝ドラを見ているような感覚だった。

     厳格な姑に、ちょっとクセのある周りの人たち、そんな大家族の中に、都会育ちの何も知らない女性が1人舞い込んでくる。そんな女性が紆余曲折を経て、周りに受け入れられ、成長していく。こういった農家の嫁という言葉は悪いが泥臭いイメージはNHKは好きそうだし、女性の成長物語というのも必須条件。私は基本的にアンチNHKだから、こういった感じのドラマは正直、あまり好みではない。

     NHKっぽい大家族ものはこれで別にいいのだけど、これからは潜入という要素もより強くして、このドラマならではの個性を強めてもらいたい。それに加え、気になるのは、竹富さんと一郎(矢部浩之)の恋愛関係、そして、一郎と幸恵(岩下志麻)と親子関係のそれぞれの進展。ここらは結構、ゆっくりと進むものかと思っていたが、意外に早くも竹富さんと一郎がちょっと惹かれ合っているんじゃんじゃないか、というあたりをほのめかすようなシーンがあったり、実家に帰ることを頑なに拒んでいた一郎を父親の十三回忌という理由で幸恵が来させるように竹富さんに要求したりで、あと10話も残っているのに、意外と早く決着してしまいそうな感もある。

     このドラマの場合は、これからやってほしいことが意外と少なくて、あと10話も持つのかな、と不安に思ってしまう部分が多い。"潜入"という要素以外はどこもかなりオーソドックスといった印象なので、これからは潜入ということがバレるかバレないかで右往左往する竹富さんを面白おかしく描いて、このドラマならではの色合いを強くしてほしい。

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    第1話 7/6放送 視聴率13.2% 演出:池添博

    評価★★★★★☆☆☆☆☆ 5

     う〜ん、微妙だったかな。何だか、最後までドラマ全体のテンポが定まらなくて、ノリきれないという面もあったし、主人公のキャラクターにも軸が定まっていないようにも思えた。その割りには、脇のキャラクターはやたらと濃く、そして、数も多い。バランス感覚に優れた初回とはいえないような印象だったな。

     若手女子アナの台頭により、自身の看板ニュース番組を降板させられた32歳厄年の女子アナ・竹富明子。そんな竹富に舞い込んできた企画はバラエティー番組の農家に嫁として潜入し、3ヶ月の花嫁修業をするというもの。その後、合コンで竹富は学生時代の元カレ・一郎(矢部浩之)に再会。竹富は一郎の実家が福島の桃農家であることを思い出し、一郎に実家に口利きをしてもらい、潜入を試みる。今回は、一郎のお母様・幸恵さん(岩下志麻)と竹富が初めて面と向かって対峙する場面まで。

     秦さんの脚本は去年の「ドラゴン桜」のときにも思ったけど、コメディとしてはいろいろと問題があるように思う。竹富さんは32歳となり、ニュース番組を降板させられ、倉庫係の職をちらつかされるわけだけど、これまでキャスターを務めてきた人が年だから降板で、その後は女子アナを辞めて、倉庫係というのはあまりにも強引じゃないか?実際、竹富さん以上の年齢でも女子アナを現役でやっている人もたくさんいるし、そこまでキャリアがあるのに、アナウンサーを追われ、倉庫係になるというのも考えにくい。そこを、このドラマは「厄年」という言葉でこれまた強引に片付けようとしているわけだね。さすがに、この展開は作っている側も強引であると考えたのか、もともと「花嫁はダミー!」という仮タイトルだったのを、「花嫁は厄年ッ!」に改めたわけだから、そういう背景があったのではないかと思うな。

     竹富のキャラクターについても、サバサバした印象なのか、コミカルな印象なのか、それとも、清楚な印象なのか、軸がイマイチ定まっていないように思えた。篠原涼子は毎度のようにコメディアンヌの才能は見せてくれていると思うが、武富明子というキャラクターについてはあまり見えてこない。そして、一郎のキャラクターも二枚目なのか、ちょっと三枚目がかかっているのか、判然としない。矢部っちも6年ぶりのドラマということで、まだ印象としては演技が堅いかな。勘が戻ってくるまでには、もう少し時間がかかるかもね。

     主人公の2人の役柄がまだつかみきれていない中、その周りを取り巻くキャラクターは味付けが濃すぎるかな、といった印象を受ける。特に、小沢真珠の香里は絶対にやりすぎ。そして、鍵となる一郎の母親である幸恵さんは岩下志麻さんのイメージそのままで「極道」。安土家の面々はお母様には絶対服従ということらしく、まさに幸恵さんは組長。周りのキャラクターの数もやたらと多いし、さらにそれぞれの個性が強い。その場合、それらを有効活用しきれないということは往々にありうる。題材は違うけど、同じくキャラクターの味付けが濃すぎて有効活用どころではなかった主人公がキャスターという点で共通する「トップキャスター」を思い出してしまった。

     演出のテンポ作りも全体通してあまり一貫性を感じなかった。CMが明けたら、CM前とはちょっと印象や作調が違っていたりで、あまり引き込まれなかった。とりあえず、初回はキャラクター紹介に終始した内容だったといえ、本番の展開はこれからというところなので、これからの展開でキャラクターの個性を秦さんが活かしてくれることに期待しようかな。

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    放送前の感想
     ここのところ主演ドラマに外れがなく、女優としての地位を確実なものにしつつある篠原涼子主演のラブ・コメディのドラマ。若手女子アナに地位を脅かされている厄年の崖っぷち女子アナが任された企画が「農家の嫁」。起死回生を狙い、番組のため、元カレの実家の農家に元カレの嫁と身分を偽り、潜入する…。共演には、ドラマ出演は「天気予報の恋人」以来6年ぶりとなるナインティナインの矢部っち、そして、もともとは篠原出演の「マザー&ラヴァー」にマザー役として出演するはずだった岩下志麻さん(「マザー&ラヴァー」のときは岩下さんが直前に体調不良のため降板したため、松坂慶子さんが代役をつとめた)。篠原主演の「アンフェア」では原作者として関わった秦建日子が遂に脚本家として、篠原主演ドラマを担当。まあ、取り合わせは悪くないだけに、秦さんがどんなようにまとめてくるかに注目したい。

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