菌糸瓶内の温度比較

ガラス瓶 Vs PPボトル


菌糸瓶内の温度はどうなっているのだろうか?
PPは熱がこもる。
菌糸瓶の中の温度は外気温より2℃位高くなっている。
PPよりガラスの方が良い。

などの話は聞くが実際はどうだろうか?

ガラス瓶とPPボトル内の温度を実際に測定してみました(^^)v

外気温度は常温飼育時の夏場を想定して30℃位にしてみた。

・形状、要領がほぼ同じのハチミツ1000とPP800を選択。  

容器 容器の重さ 菌糸詰め後の重さ 内容量(g)
ハチミツ1000 380 910 530
PP800 62 590 528


温度計
上の表示がセンサー(菌糸瓶内を計る)
下の表示が外気温
センサーを菌糸瓶の中央部にセット

ガラスとPPの菌糸瓶を冷蔵庫(約14℃)で
4時間冷やしてみた。
開始時の菌糸瓶内の温度差を少なくする為、
冷蔵庫内ではキャップをはずしておいた。

※4時間冷やした時点ではガラス瓶が1.4℃低かった。
 冷蔵庫に入れた時点でPPとガラスの瓶の温度は
 少し違っていたと思われるので、この時点での温度差は
 単にPPとガラスの熱伝導率が違うからではありません

 スタート温度は同じにした方が良かったですねm(_^_)m

 
測定開始〜!!!



開始時に菌糸瓶を冷やしたのは、温度差が出やすいようにすることはもちろんのことですが、
温度ショックを与えて、菌糸を活性化させる狙いがありました。
菌糸を活性化させる為に振動ショックも与えています。
菌糸瓶の中は飼育するには最悪の状態になっているハズです。
(菌糸の中で幼虫が動いていて菌糸瓶内の温度が上昇している状態を仮想しました)

  
1時間後

2時間後
ハチミツ1000内の温度がPP800に
近づいてきました。
3時間後
約2時間30分経過した時点で2本の瓶は同じ温度に!
ガラスのほうが熱伝導率が高いので温度の上昇が早い!
と思ったのですが....
4時間後

2本の瓶に温度変化の違いはありません。
5時間後

6時間後
2本瓶が同じ温度になってから3時間半が経過しても
温度変化に違いは無い!

この後、外気温が30℃を切った為、ここで測定は打ち切り!
予想に反してガラスとPPでの違いはほとんどありませんね。
もう少し差がでると思っていたのですが....

実際の飼育ではこんなに温度差はつけないので、実際の飼育でのPPとガラスの温度差は
無いといってもいいのではないでしょうか?

それにしても、『菌糸瓶内の温度は外気温より2℃位高い』などの定説は何だったんだろうか?
やってみないと解らないものですね。


試験時間 外気温度 ハチミツ1000
(ガラス)
PP800
(PP)
測定温度 測定温度 差(℃)
開始 31.8℃ 15.2℃ ±0 16.6℃ ±0
1時間後 30.2℃ 19.8℃ +4.6 21.0℃ +4.4
2時間後 30.6℃ 24.8℃ +5 25.1℃ +4.1
3時間後 31.0℃ 27.1℃ +2.3 27.1℃ +2
4時間後 30.6℃ 28.7℃ +1.6 28.6℃ +1.5
5時間後 31.1℃ 29.5℃ +0.8 29.4℃ +0.8





もう少しデータを取りたかったので、そのまま一晩測定を続けました....
約15時間後に昨夜の最低温度の
チェック(メモリー)をしました。

最低外気温が26.6℃。
ハチミツ1000の最低温度が27.3℃。
PP800の最低温度が27.2℃


やはり、ほとんど違いはありませんね。
 
菌糸瓶内の温度が同じ状態で
2日目の測定開始〜!!!
 
2時間後

変化無し
4時間後
変化無し....
これ以上は意味が無いのでもうやめます。
終了〜!

幼虫の入っている容器での温度比較もやろうかと思いましたが、
温度差は出ないだろうと自分なりに結論づけましてこれにて実験は終了!



この結果から温度に関してはガラスもPPも変わらないことが解りました。
ガラスとPPの違い...かえって謎は深まりましたね。
ガラスとPPの飼育の違いはなんでしょうか?
それとも違いは無いのか?
ガラスとPPの飼育は万人の人が行っていますが、容量、形状の同じものでの
比較飼育は行われていたのだろうか?
どうも自分でやってみる必要がありそうです。


最後に....
うえさんよりこの結果を裏付ける様なお話がありましたので掲載させていただきます。

PPボトル(厚さ1.6mm)とガラスビン(厚さ4mm)の熱貫流率を計算してみたら
大差はなく、五十歩百歩でした。
熱の伝わりやすさついては、どちらも「ざる」状態です。

【参考】
熱貫流率=1÷(材料の厚み[m]÷熱伝導率[w/m.k])

>>ガラス=(熱伝導率が高い)熱しやすく冷めやすい
>>PP =(熱伝導率が低い)熱しにくく冷めにくい
は、熱伝導率でみれば間違っていませんが、
熱貫流率でみるとかなり大げさだということになります。