躾日記

   我流躾定義    

        躾の定義を自分なりに考えてみた、躾とは一緒に暮らす上で絶対守ってもらわないと困るルールを愛犬に教えることだと思う。
        逆にいうと、できなくても困らないものは躾ではなく、訓練や芸である。
        訓練や芸は、オーナーが自分の考えに合ったものを模索しながら教えていけば良く、躾はどのオーナーも最低限教えなければ
        ならないものだと思う。
        躾心得
        T あきらめない
          よく「うちのはバカだから」という人がいるが、犬にもそれぞれ犬種、性別、性格が違うため躾のつぼが違うので、オーナーが
          自分の愛犬のつぼを把握するするのが一番大切である。
          愛犬の躾失敗はオーナーの責任であり、とにかくあきらめない事が大事である。
        U 体罰禁止
          基本的には、体罰禁止である。
          自分も昔飼っていた、秋田犬(テツ)、ハスキー(ジュン)には、体罰を与えていたが犬もこちらの怒りを把握して萎縮するよう
          になってしまうし、体罰を与えることにより暴力を学習し、自分より力が弱いもの暴力を振るうようになる可能性が有る。(幸
          運にも小さい仔にもやさしく接することができる子たちだったので良かった。)
          また、人間の手を恐れるようになった犬は、自己防衛のためスキンシップを図ることが困難になる場合も有る。
          昔、かかりつけの獣医で、体罰などにより人間不信におちいったハスキーを、見たことがあるが、体が反転しないような狭い
          檻に入れられてなおも、牙をむいて唸っていました。
          オーナーに安楽死を頼まれたが、不憫で別のオーナーを探していたのだが、もう誰も信じなくなっており安楽死の道を選んだ
          そうです。
        躾の前段階
        躾をするうえで、スキンシップによりオーナーを信頼させることが大切です。
        とにかく、触りましょう、肉球、耳の中、マズルなどの犬の苦手な部分もおとなしく触らせるようになれば、信頼度があがり、躾も
        楽に進むと思います。
        
        下記に、躾を行った順に方法と成果を書きます。
        ただし、これはアクアに対して有効だった方法であり、犬種、性別、性格の違いによっては有効ではないものもあると思うので参
        考としていただければ幸いです。

 
 トイレ
       我が家にやってきた日から開始しました。
       寝床のバリケンとは別に、トイレシーツをひいたトイレ専用ゲージを用意しました。

        ***********************
  現在の状態
    ・バリケンのMLサイズ  
    ・トイレ専用ゲージ
    ・給水器




***********************
我が家、初日

       家に来てから
       一日〜三日  : ほぼつきっきりで、クンクンしだしたらトイレゲージの中に入れて戸を閉めて、「シーシー」とおしっこコマンドをかけ
                  ておしっこをしたらむちゃくちゃ誉めて、トイレゲージの外に出し遊んであげる。(2時間おきぐらいの間隔)
                 
       四日〜2週間  : 60%ぐらいの割合で、トイレゲージの中に自分で入っておしっこをするようになる。
                   失敗しても怒らない、黙って片付ける。
                  クンクンしなくても定期的(四時間ぐらい)にトイレゲージに入れて、おしっこコマンドをかける、成功したらむちゃく
                  ちゃ誉める。
 
       2週間〜1ヶ月 : 80%ぐらいの割合で、トイレゲージの中に自分で入っておしっこをするようになる。
                  このころになると、別の部屋にいても、おしっこしをたくなるとトイレゲージの部屋に戻ろうとする行動をとった。

       1ヶ月〜2ヶ月 : ほぼ100%ぐらいの割合で、トイレゲージの中に自分で入っておしっこをするようになる。
                  トイレシートの上ならば、おしっこしても良いということを覚えたため、別の部屋にいるときもトイレシーツを持って
                  いけば60%ぐらいの確立でトイレシーツにするようになった。
  
       2ヶ月〜5ヶ月 :通常時のトイレは、100%トイレシーツの上で、するようになる。
                  ただ、体も大きくなった為、トイレシーツだけだとはみ出すことも時々ある。

       5ヶ月〜現在  :通常時のトイレは、100%トイレシーツの上で、するようになる。
                  なるべく、外に連れ出すときも、出かける前にトイレゲージでおしっこコマンドでおしっこさせる。

       現在の問題点は、ウレションである。
       はじめて来たり、めったに来ないお客さんに触られると、うれしくてちびってしまう。
       お客さんに触ってもらう前に、トイレゲージにておしっこさせる対策をとっているが、100%ではない。
       人間好きにも、こういう困ったことがあると実感!大人になれば落ち着いて直るらしいが。。。。。

  あま噛み
       我が家にやってきて、1週間ぐらいでカミカミ攻撃が始まった。
       仔犬は、歯がとがっているので歯を引っ掛けられるだけでも結構いたく、手も傷だらけになった。(派手な夫婦喧嘩をしたのかと思
       われるほど)
       基本的には、あま噛みは自然になおるのだが、あえて矯正することにした。

       家に来てから
       1週間〜2周間 :なるべく手をひらひらさせない。
                  歯を当てようとしてもよけて、おもちゃを与えて遊ばせる。
                  過去に飼った事の有る、ハスキーとサモエドなど(結構のんびり型)には、適当にだまくらかして矯正できたのだ
                  が、アクアはグローネンダールの特徴の一つである機敏さを色濃く持っているので、とてもすべてをよけきれず、
                  おもちゃでだまくらかすこともできなかった。矯正失敗

       2週間〜4周間 :あまかみしたら叱る。
                  玉砕覚悟で歯を当てたら叱り、おもちゃを与えて遊ばせる。
                  叱ると余計にテンションが上がり矯正失敗

       4週間〜5周間 :天罰方式を試す。
                  結構かわいそうだと思ったが、チョークチェーンをつけて、わざと手を出し、あま噛みをしようとした瞬間に少し強
                  めに引っ張りショックを与える。
                  このときに、オーナーがショックを与えたのを悟られないよう(あくまでも天罰)に、そっぽを向いて行う。
                  アクアは、かなりビックリした様子で、きょろきょろしていた。
                  次にまた手を出すと、かなり用心してあたりをうかがい、あま噛みをしようとしたのでまたショックを与える。
                  かなり、ビックリしたようで以降、あま噛みは徐々に沈静化した。
                  実質、ショック2回与えただけのことだったのであまりの効果にビックリした。効果絶大

  家具噛み
       あま噛み矯正時に、家具などを噛まないような躾も同じ進行させた。
       我が家での噛んで良い物、良くない物を判別させるのが目的である。

          ***********************  
  各種おもちゃ
      ・ボール
      ・カミカミコットン
      ・フリスビー



***********************
カミカミ遊び


       方法1 叱る
            あま噛みの時もそうだったが、叱ると余計にテンションが上がり矯正失敗

       方法2 アップルビター(りんごの苦味成分でできた天然素材の躾用スプレー)
            少しの間、部屋で自由にさせて、わざと噛みたいものを物色させ、噛みたいものにアップルビターをふりかける。
            アクアは、よっぽどアップルビターが苦手らしく、ふりかけた物を一度噛んで苦い思いをすると、次からほぼ噛まなくなった。
            このような感じで、徐々に部屋の中のもので噛んで良いものを減らしていき、おもちゃで遊んであげて噛み噛みエネルギー
            をおもちゃに向けさせる。
            このときに、おもちゃで遊ぶことが楽しいと思わせて、訓練やドックスポーツに応用が利くようにする。
            たまに、アップルビターがまったくきかない犬もいるらしいので、万能ではないが。。。。

            現在は、たまに2時間ぐらいクレートに入れずに、パソコン、本がある部屋で留守番させることもあるが、とりあえず大丈夫
            である。
            家具などを噛む破壊行動は、有り余るエネルギーを使い切れない欲求不満からくるものだと感じるが、犬種や性格などに
            よりそのエネルギー量は、違うので、自分の愛犬の活動エネルギー量を把握し、なるべく消費させるようにすることにより
            破壊行動はある程度抑えられるのではないかと思う。

  要求吠え
       あま噛みが、一段楽したころ(生後2.5ヶ月ぐらい)要求吠えが始まった。
       かまって欲しいと、遊んでポーズ(低い姿勢で前足を伸ばすようなポーズ)をとり、無視すると吠える
       そのうちに、服のすそを噛んで引っぱり、まるで、おもちゃをねだる子供のような行動をとり始める。
       こっちが、パソコンをやってようと、本を読んでようとかまわずに、要求するので矯正することにした。

       方法1 叱る
            あま噛みの時もそうだったが、叱ると余計にテンションが上がり矯正失敗

       方法2 吠えようが、引っ張ろうが完全無視を決め込む、あんまりしつこい場合は、五分ほど部屋を出る。
            最初のころは、あてつけでトイレシートを引っ張り出して、ビリビリに破いて散らかしたがそれも、無視して無言で片付ける。
            そうすると、あてつけしても余計にかまってもらえないと悟り、我慢するようになった。

            グローネンダールなどの、ワーキングドックは人と一緒にいることが生きがいのようなところがあるため、無言で部屋を出て
            行かれるのは、かなりこたえるのではないかと感じた。
            現在では、パソコンをやっていたり、本を読んでいるとおとなしく、遊んでくれるのを待つようになってきた。
            ただ、まだ時々、どうしてもかまって欲しくて、要求吠えをするときがあるが、完全無視をすると、すぐに治まるようになった。

            ここで、もう一つ大事なことは、手がすいているときには(あくまでも、こちらの都合にあわせさせるのが前提)、呼んでスキ
            ンシップを図ることである。
            犬も自分と向き合ってくれない人間のことなど注目しなくなり、当然コマンドも聞かなくなる。
            犬にボスは、自己中心的でも、遊んでくれるときは徹底的に遊んでくれる魅力有る存在だと思わせるのが大事である。

 クレートトレーニング
       生後3ヶ月のころ、3時間ぐらいトイレを我慢できるようになったのでクレートトレーニングをはじめた。
       クレートトレーニングとは、クレート(我が家ではバリケン)になれてもらう為に、人がいない間はクレートで過ごしてもらう躾です。
       狭いところに、押し込んでかわいそうな気もするかもしれないが、そもそも狼だった時代は、狭いあなぐらを寝床にしていたのだか
       ら、本能的には安心するはずである。
       これをやっておけば、ペットホテルやペット可の宿に止まったり、車に乗せるのも楽になり(車に乗せるときは安全の為に、クレー
       トに入れることをお勧めします。)大変助かります。
      
       方法  とにかく、クレートに入れて慣れてもらう。
            はじめのうちは、日中は3時間ぐらいクレートに入れ、トイレやエサ、スキンシップを図る為に1、2時間出すサイクルを繰
            り返す。
            夜は、自分たちが寝るときに出し、トイレに行かせたのち入れ、朝一で出してトイレに行かせる。
            この方法は、日中に誰かが家にいないとできないが、生後3ヶ月ぐらいの犬を飼う場合には、最低でも三時間に一回程
            度のケアが必要ではないかと思い、できない場合はもう少し成長した犬を飼う方がいいような気がする。
            
            現在は日曜日などは、前日の十二時ぐらいにクレートに寝かせて、九時過ぎになっても出してくれとはいわれないし、起
            こすとほとんどの場合寝ぼけていて、クレートが落ち着ける場所になってくれたようである。
            

 リードトレーニング
       2回目の8種混合注射を射ち、免疫検査をして散歩に連れて行くことが可能(生後約3.5後ヶ月)になったのでリードトレーニング
       をはじめた。我が家では、毛ずれなどがいやなので昔から、ドックショーなどで使われている(パラシュートチョーク?)カラーを使
       用している。
       ちなみに、通常、家の中ではカラー、首輪のたぐいはつけていない。

            パラシュートチョーク
  特徴 
     ・毛ずれしにくい
     ・安価(500円程度)
     ・ショック効果絶大
散歩デビュー時

       STEP1 リードとカラーに慣れさせる。
             カラーとリードをつけて、家の中を連れ歩く。
             アクアは、強烈なリード拒否(つけると1歩も動かないし、強引に引っ張ると悲鳴をあげる)をおこし、苦労した。
             近所では、動物虐待をしていると思われたかも
             これも、三日ぐらいかけて、リードをつけているといろいろなところに行けることをわかってもらうことで解決した。

       STEP2 近所を散歩 
             リードとカラーに慣れたので、近所に散歩に連れて行く。(約十分程度を一日朝晩2回)
             なるべく地面の臭いを嗅がせないように、臭いをかごうとするときに軽くショックをかける。
             また、頻繁に声をかけてこちらを注目させるようにする。

       STEP3 本格的に散歩
             四ヶ月になったので本格的に散歩に行く。
             ここで、牧羊犬であり、警戒心が強いグローネンダールの特性によると考えられる、数々の問題が発生した。
             ・ほかの犬や人に警戒して吠える。(ワンワンではなくて低い声でオフオフ)
             ・車やバイク、自転車に吠えかかったり、飛びかかろうとする。
             ・結構リードをひっぱりはじめる。
             そこで、問題を少しづつ矯正することにした。
             矯正1 まずは、犬の社会性をつけるために、ドックイベントに連れていった。
                  これにより、最初は警戒していた犬や人にも大分なれて、特に犬にはまったく吠えなくなった。
                  まだ、黒い服を着て手に荷物を持っていたり、大声で話しながら向かってくる人には、吠えるが確実に良くなって
                  きた。
             矯正2 車があまり来ない道を散歩し、来たときにはあらかじめ座らせる。
                  2週間ぐらい続けると、前からくる車には飛び掛らなくなったが、後ろからくる車には相変わらず飛び掛ろうとす
                  る。
             矯正3 リーダーウォークを、実施する。
                 犬の同好会(犬遊会)に入れてもらい、リーダーウォークの正式なやり方を教えてもらう。
                 やり方は、リードを長く持ち、犬が自分から離れようとした瞬間に強くショックを与える。
                 大事なことは、普段からリードのテンションをかけるのではなく、離れた瞬間をとらえてショックを与えることと、うま
                 くできたら誉める
。これを教えてもらった日の夜の散歩は、飛躍的に良くなっていたので手応えを感じ、以降この方
                 法をメインに矯正を続ける。
             リーダーウォークをはじめて1ヶ月ぐらいで、ほとんどの問題はクリアーできた。
             グローネンダールは護衛犬の資質も持っている為、散歩中もオーナーを護衛しているつもりだったのではないかと推測し
             た。
             確かに自分が散歩するよりも、かみさんが散歩するときのほうが、これらの問題がでやすい傾向にあったことも、その資
             質の現れだと思う。
             アクアは、リーダーウォークを実施することで、自分が護衛する必要もなく、警戒する必要もないことを悟ってくれたようだ
             
             現在、ここから1歩進んだコマンドを使用した散歩を行っている。
             不測の事態を考えると、コマンドをきかせた散歩は必要ではないかと考えるが、訓練と考えるので訓練のコーナーで紹
             介します。
                 

現在の躾    

現在のアクア

  だいぶ基本的な躾はできてきたと思うので、現在は我が家のルールを守ってもらう躾をしています。
    ・人の食べているものをねだらない。
    ・勝手にドアを開けて、外に出ない。
    ・家の中では、なるべく騒がない。
    ・庭にいるときに必要以上に警戒吠えしない。
   など、細かいところまでいれると書ききれませんが、だんだんと我が家ルールを守ってくれるようになって
   くれています。
   現在、グローネンダールの特質の一つである、警戒鳴きを、少しコントロールしようと、思案中です。
   これは、スタンダードの性格の現われで、ある意味良いことなのですが、現在の住宅事情を考えるとコン
   トロールするべき事と判断しました。
   成果が、でたら報告します。