実行する画像処理を、フィルタ一覧から選択します。画像表示時、画像処理は使用フィルタ一覧の上から順に実行されます。
画像処理には、それぞれ数値の指定やオプション設定が存在します。使用フィルタへの追加時、または使用フィルタ一覧から選択して
[設定]を行う事で、それらを設定する事ができます。
以下、各画像処理とそのオプションの説明です。画像の輝度の算出には、赤×0.299+緑×0.587+青×0.114という式を使用しています。
<グレースケール化>
画像がカラーだった場合に、白黒256階調のグレースケール画像に変換します。
各ピクセルで決定する階調の基準を、輝度・もとの赤/緑/青の各色のいずれにするかを指定できます。
<レベル補正>
画像の各ピクセルの画素値を、指定した入力レベルの範囲から出力レベルの範囲に補正して表示します。
入力レベル・出力レベルはそれぞれ0〜255の範囲で指定し、赤・緑・青の各画素値ごとに補正するか、輝度をもとに補正値を取得して各色に同等の補正をかけるかを指定できます。
<ガンマ補正>
指定したガンマ値によるガンマ曲線で画像を補正します。
ガンマ値は0.2〜5.0の範囲で指定します。1.0よりも小さければ中間色が暗めに、大きければ明るめに出力されます。赤・緑・青の各画素値ごとに補正するか、輝度をもとに補正値を取得して各色に同等の補正をかけるかを指定できます。
<コントラスト調整>
画像の明暗の中間地点を基準にして、コントラストの強弱を調整します。
補正値は-100〜100の範囲で指定でき、プラスの場合はコントラストが上がり、マイナスの場合はコントラストが下がります。赤・緑・青の各画素値ごとに補正するか、輝度をもとに補正値を取得して各色に同等の補正をかけるかを指定できます。
<明るさ調整>
すべての画素値に指定した値を加算する事で、画像の明るさを調整します。
補正値は-100〜100の範囲で指定できます。プラスの場合は画像が全体的に明るくなり、マイナスの場合は暗くなります。
<平均化>
イコライズとも呼ばれる、画像の明るさの偏りを均一化させてバランスよく表示させる処理を行います。
赤・緑・青の各画素値ごとに補正するか、輝度をもとに補正値を取得して各色に同等の補正をかけるかを指定できます。
<ポスタリゼーション>
256階調で表現されている画像を、指定された数の階調に変換します。
<階調の反転>
画像をネガポジ反転して表示します。
<トーンカーブ>
画像の各ピクセルの画素値の、入力値(横軸)と出力値(縦軸)をグラフにしたトーンカーブを任意に設定して、画像を補正します。
グラフは256階調の画素値をあらわしていて、左・下が0、右・上が255です。左下から右上の45度の直線がもとの画像の状態となります。この線よりも、カーブが下を通る場合はその部分の入力値は暗く、上を通る場合は明るく出力されます。例えば、グラフの左側(画像の暗い部分)を標準より下に、右側(画像の明るい部分)を標準より上にさせたS字にすることで、暗い部分はより暗く、明るい部分をより明るくするコントラストを強調した出力結果になります。
図上の任意の場所をクリックすると制御点が置かれ、必ずその場所を通る形でカーブが表示されます。制御点の座標は、右側に(入力値、出力値)という表記で一覧表示されます。一度置いた制御点や始点・終点は、ドラッグによって移動する事ができます。一度おいた制御点を削除するには、横方向にドラッグして別の制御点または始点・終点に触れるまで移動してください。
<シャープ>
画像の各ピクセルを、周辺のピクセルとの差を強調させるように補正することで、画像をシャープにします。
補正の強さを、1〜300の範囲で指定する事ができます。
<アンシャープマスク>
元画像をぼかしたマスクを利用して、画像の各ピクセルとその周辺との差を検出し、それを強調する事で画像をシャープにします。
強さの指定範囲は1〜300で、数値が大きくなれば差分の強調の度合いが強くなります。半径は差分を検出する範囲で、1〜5の値で指定します。検出範囲が広くなると、エッジとして強調される範囲が広くなります。閾(しきい)値は、検出された差分に対して、どの程度の差があればエッジとみなして強調するかという判断に使用します。0〜200の範囲で指定できます。
<ぼかし(平均)>
画像の各ピクセルを、周辺のピクセルとの差を平均化させるように補正することで、画像をぼかします。
周辺との平均をとる範囲を、半径1〜5の数値で指定します。半径が大きくなるほど、ぼかしの具合が強くなります。
<トリミング>
画像を、上下左右それぞれ指定の数値分だけ削除して表示します。
各辺とも、0〜200の範囲で別々の値を指定できます。
<余白の追加>
画像の上下左右に、それぞれ指定したピクセル分余白を追加して表示します。
各辺とも、0〜200の範囲で別々の値を指定できます。追加される余白は、指定した色で表示されます。