平成10年9月 定例会 一般質問

おはようございます。正風クラブの一員として、一般質問をいたしますます。
先般とり行われました市長選挙におきまして、2期目の当選を果たされました鈴木市長に対しまして、支援した1人として、心からお祝いを申し上げます。

鈴木市政も2期目となり、いよいよこれからが本格的な施策展開を図っていかれることとなりますが、私は、その柱となるものは、選挙戦を通じて市民に力強く訴えられてきた選挙公約と、当選後の所信表明であると思うのであります。

市長は市政の最高責任者であり、具体的に事業を展開していく中で、常に市民にその意の是非を問うべきものであると考えます。したがいまして、行おうとする施策、また、行った施策について、市民の側ではどのように考えているかを常に知り、吸収し、施策を反映させていかなければならないと考えます。

そこで、2期目のスタートに当たり、21世紀の伊東市づくりをどのように考えているのか、通告いたしました内容について質問をしますます。

今、我が国では、先進諸国に例を見ないほどの速さで少子高齢化が進んでおり、人口も21世紀初頭には減少に転じることが予測されています。さらに、インターネットの普及に代表される高度情報化、国際化、エネルギー消費の増大に伴うオゾン層の破壊や、温暖化、そして地球規模の環境問題など、大きな社会経済環境変化の渦の中にあります。このような大きな変化の中で、市民は快適な住環境や、心の豊かさと生活の質を重視したまちづくりを求めています。

そして、地域間格差が縮小した今では、都市は画一的から個性化への発展が求められていますが、本市ではかつてのような税収の伸びが期待できず、厳しい財政の制約のもとに置かれることになってきています。このような状況にあっても、市長は、山積する課題を先送りすることなく、伊東の将来を踏まえ、市政に課せられた役割を的確に果たしていかなければならないと選挙戦で訴えてきました。

そこで、1つ目として、市長は、所信表明に行財政改革を不退転の決意をもって推し進めると述べていますが、具体的にどのように進めていくのか、お伺いします。
 
本市は、昭和63年からこれまでに、その時々の社会経済環境に即して、数次にわたる行政改革に取り組んできています。しかし、平成7年、大綱策定後、市政を取り巻く社会経済環境は急激に変化をしています。本年5月に、政府は地方分権推進計画を決定しました。

今後、地方分権は実施の段階を迎え、地方公共団体はみずからの責任と判断で地域の特性を十分に生かした主体的な地域づくりを進め、個性的で、活力のある地域社会を創造していくことが期待されています。

さらに政府は、本年3月、新たな規制緩和推進3カ年計画を決定しておりますので、今後は民間の活動領域がさらに拡大していくことが予想されます。このことは広く民間との役割分担の見直しも求められてくるでしょう。また、景気低迷が長期化する中で、倒産や経営不振に陥る企業が相次ぐなど、本市経済の先行きも懸念されています
こうした中で、財政は、市税収入の伸びは期待できず、経常経費比率は高くなり、その結果として、公債費が増加してくるという、構造的な問題に直面しており、このまま推移すれば、大幅な財源不足が見込まれ、一層厳しい財政状況に陥る恐れがあります。

そこで1点目は、財政力指数は県下第2位でありますが、経常収支比率が高くなってきており、健全な財政運営に支障が生じてくることが考えられますので、その施策についてお伺いします。
 
経常収支比率は財政構造の弾力性を測定する比率であると言い、比率が低ければ低いほど弾力性があって、財政力には余裕のあることを示し、比率が高くなると、その反対になると言われています。そして、この比率は、市では75%程度に抑えることが妥当と考えられ、75%を5%超えると弾力性を失ってくると言われています。

伊東市の8年度決算を見てみますと、経常収支比率は82.7%、7年度が79.8%であるので、29ポイントも高くなっています。県下21市の平均は77.6%であり、伊東市は51ポイントも高いことになります。8年度の歳出を見てみますと、義務的経費は114億5,600万円で、41.8%に達しています。これは市税収入の73%にもなる金額であります。しかも、今後とも伸び続けることが予想されています。

 市長は、所信表明で、投資的事業の施策をいろいろと述べられていますが、これらの事業は経常経費を引いた分、8年度決算で見る限り、17%分しか投資的事業に使えないわけです。したがいまして、健全な財政運営に支障が出てきていると考えますが、市長としてはいかがお考えか、また、経常経費を下げる施策に取り組まなければならないと考えますが、市長はどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

 次に、事務事業の見直しについてお伺いします。
 行財政改革の目的は、財政の健全化のみでなく、より簡素で、効率的な行政システムを再構築していくことにより、市民サービスの質を高めていくことだと思います。こうした観点から、行政システムの見直しや、組織の再編、定数管理の適正化、職員の意識改革などに取り組み、既に役割を終えた事業を廃止するなどして、より必要度の高い事業等の財源を確保することが必要となってきています。
 
そこで、初めに、委託料・補助金等の見直しについてお伺いします。委託料は、10年度431件、20億9,200万円、補助金は136件、5億7,000万円、合計26億6,200万円となっています。

補助事業につきましては、平成7年度の大綱作成以後、平成9年度の予算編成から運営費にかかわる補助金を中心に、10%カットを行い、32件の見直し、10年度も、9年度に見直しができない補助金を対象に、10%カットを継続し、見直し、廃止を含め99件、5,200万円の削減を行い、それなりの効果が上がっているように思います。
しかし、見直しはされてはいるものの、まだ所期の目的を達成したものや、慣例化したものに補助しているものもあるように思われます。

先日の佐藤議員の質問にもありましたが、私も目的や費用対効果を厳正に検証し、スクラップ・アンド・ビルドを行い、新しい時代に沿った形にしていくべきと考えます。

 そして、本市の委託料、補助金の特徴は、観光関連の事業委託が大きな比重を占めていますので、観光関連について質問をします。
 平成10年度の観光関連の委託料は1億8,000万円、補助金が2,700万円、観光協会に支出されています。観光協会では、委託料についてはイメージ宣伝委託料として、各イベント27件に対し支出されています。
内容と金額を見てみますと、毎年同じ金額のもの、この金額で賄えてしまうもの、そして補助金的な性質のもの、いろいろです。理解できないのは、この委託料と市の立場です。

観光協会に委託して、弾力的な運営にしていきたいことは理解できますが、協会に委託した場合、市としては口が出せないものなのか、そしてこの金額はどのように決められているものなのか、理解できません。

また、新しい企画を立てた場合はどうなるのか。先月23日に大室山を使ってのコンサートには、私も見に行きましたが、全国から多くの若者が集まり、音楽を聞きながら、踊り、楽しみ、そして大室、伊豆の自然のすばらしさを体験してきました。こういう場合にはどうなるのか。

伊東市が委託補助している観光関連予算を含めて、すべての施策、事業をゼロベース基調で見直す必要があると考えますが、市長のお考えをお伺いします。

 次に、高齢社会に対する対応についてお伺いします。人口の高齢化は、伊東市におきましても急速に進行しています。平成10年、本市の総人口は7万4,905人で、そのうち65歳以上の高齢人口は1万5,157人となっています。高齢化率は202%で、全国より4ポイントも高くなっています。

さらに、本市は自然環境がよいことから、別荘を持っている高齢者が移住してくることから、今後さらに高齢化が進むと予想されています。現在、本市では高齢者に対し、敬老祝い金の支給、バスの無料券の支給、敬老の日の記念行事があります。これらの事業は、ここ数年、全国的にばらまき型福祉との批判で廃止している市町村が多くなってきております。

これからの高齢者福祉を考えるとき、介護保険の導入に伴い、福祉の環境は大きく変わろうとしており、だれもが住みなれた地域で、健やかに安心して老いられる社会の実現を目指しており、行政と地域住民の共同によるまちづくりが求められています。

介護保険の導入に当たっては、保険あって介護なしにならないよう、基盤整備に努めていかなければなりません。今後、高齢者の介護保険等を充実させていくためには、多くの財源を必要としますので、高齢者の施策のあり方に総合的視点から見直しが必要となってきています。

本市の行っている敬老祝い金、バス無料券の支給、敬老の日の行事の福祉施策も見直し、新しい高齢社会の対応について、市長のお考えをお伺いします。
 
2つ目の質問として、中心市街地の交通政策の大転換についてお伺いします。私たち人間は、長い間、大切な自然界のバランスを崩し、豊かな資源を人間のためだけに浪費してきました。このため、地球温暖化、オゾン層の破壊、森林破壊、電磁波等、大変深刻な問題が次々と起こっています。

ヨーロッパの各都市では、中心市街地は車を排除し、自転車や路面電車を優遇した交通政策を進めているそうで、この政策は二酸化炭素の排出を減少させるなど、環境問題への貢献に加え、さびれた中心市街地を再び活性化する効果があったそうです。

オランダの首都アムステルダムの中心街では、以前は渋滞や路上駐車の車でふさがり、環境汚染や事故の多発だけでなく、経済活動そのものまで低下したことから、路面電車と貸し自転車システムを取り入れ、これまでのところ、順調に進んで、自動車より自転車の方が短時間で移動できる状況になってきているそうです。

また、この政策は、路面電車と自転車以外の交通機関の乗り入れを禁止した結果、歩行者が集まり、空き店舗はカフェになり、おしゃれな若者が集まる町に変身したそうです。

このようなシステムを交通セルシステムと言いますが、このすばらしい計画が今回策定された伊東市都市計画マスタープランの中に取り入れられ、将来、伊東市の市街地像として、伊東地域への自家用車の乗り入れをできるだけ抑制し、大気汚染の防止、省エネルギーを推進するため、バスや鉄道等の利用を促進する等、観光保養都市にふさわしい移動システムを研究、導入しますとあります。

この計画は、観光地伊東を生き返らせるすばらしい計画でありますので、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
 
また、この計画には、相当研究も必要で、時間もかかると予想されます。とりあえず現状の混雑を少しでも緩和し、歩きやすいまちづくりが考えられます。平成7年6月議会では、掬川議長が、商店街のあり方を考えつつ、混雑するまちを一方通行にすることを提案しております。

混雑する市道は、片側の車道をつぶして、一方通行にすれば、その分、歩道をつくったり、大幅に広げてれんが舗装にもでき、広くなった歩道では、市民や観光客がのんびり散策することもできます。伊東温泉のガイドブックの中には、プロムナードアートマップとして、杢太郎記念館を初め、文学碑が数か所紹介されております。

この中にも、旅の原点は歩くことですと書かれていますし、プロムナードとは散歩道という意味です。紹介されたコースは、とても私が連想するプロムナードとは言えないのです。紹介してあるとおり、歩道をゆっくり歩ける伊東温泉にしていこうではありませんか。

中心市街地の交通政策の大転換について、市長はどのように考えているのか、お伺いします。
 
次に、本市の観光PRに、ふるさと大使を任命することについて質問します。この質問は、私、以前しておりますが、理解されていないように思いますので、再度質問いたします。
また、平成9年3月議会では、中山議員が、ふるさと会の創設ということで質問をしております。
 

本市は、長引く景気の低迷や、たび重なる群発地震で、入り込み客は減少傾向にあり、市内経済は深刻な状況になっております。したがいまして、市長としても、観光には思い切りよく予算をつけ、いろいろな手法を用いて努力しておりますが、効果のほどはいまいちの感があります。

私は、PRの手法、手段、方法として、一番効果的なのは、口コミでなかろうかと考えております。信頼する人が推奨するものは、だれもが安心して行けるものではないでしょうか。旅に行き、食事をするときでも、信頼ある人から推奨されると、安心して行けるのと同じことだと思います。
 
こうした点に着目して、奈良県川上村では、全国各地にいる村の出身者をふるさと大使に任命し、現在住んでいるところで、ふるさとのよさをPRしてもらい、観光客の誘致を図っています。大使には身分証明書に当たる大使書を発行し、お礼に地元でとれるワラビやゼンマイなどの山の幸を送るそうです。

また、大使が住んでいるところでPRすることにより、伊東出身がわかり、大使を中心にふるさと会の結成にもつながるではないでしょうか。本市から他都市に住み、成功している方も多数おられます。こうした方とか、幅広く活躍されている方を大使に任命し、本市の活性化を図ることは有意義な方策と考えますが、市長はふるさと大使の任命についていかがお考えか、お伺いします。
以上、3項目につきまして、市長の明快な答弁を期待いたしまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)

市長 鈴木藤一郎君登壇〕
○市長(鈴木藤一郎君)5番 稲葉知章議員のご質問にお答えをいたします。
 初めに、財政力指数の状況と経常収支比率の改善についてのお尋ねでございます。
地方公共団体の財政力を示す数値として用いられております財政力指数は、地方交付税法の規定により算出した基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の3年間の平均値が公表され、1に近く、1を超えるほど財源に余裕があるものとされております。

本市の平成8年度の財政力指数は1263でございまして、県下都市の第1位であります熱海市の1334に次ぐ位置ではありますが、この算定は、交付税の配分を目的とするものであり、都市の特性が十分に反映でき得ない点も考えられることから、実質的に決算における数値が財政の評価には適当と考えております。
 
議員ご指摘の経常収支比率につきましては、普通会計決算数値をもとに、都市の財政構造の弾力性を図る財政の主要指数でございまして、この健全域を確保していくことは、財政運営上重要なことの1つでございまして、財源状況の厳しい中での対応として、より注意深く取り扱っていくべきと認識をしております。
 
ご承知のとおり、この数値の基礎となりますものは、市税収入と経常経費でございまして、平成8年度決算では、分子となる経常経費が前年度比57%の伸びを示し、これに充当する一般財源は28%と微増で推移したものの、分母となる経常一般財源の大宗をなす市税が、減税等の影響を受けまして、04%のマイナスという状況から、経常収支比率は29ポイント増の827%、また国の実施した減税による税収不足分を補う税収補てん債を、従来の税収とカウントした経常収支比率は788%となり、ともに注意を要する状況となっております。本年度は、市民税の減税もあり、市税が後退しておりますことから、さらに数値が高まることも予想されます。

今後の対策といたしましては、課税客体を的確にとらえ、市税の収納率向上に極力努めますことはもちろん、現在ご協議いただいております行政改革懇談会のご意見、ご提言を踏まえ、さらには今後予定しております振興公社の設立や、機構改革により業務の外部委託を進めるなど、経常経費の節減と人件費の抑制を図り、投資事業への財源を確保してまいります。
 
次に、事務事業の見直しについてのうち、委託料、補助金等についてのご質問でございます。長引く市内経済の低迷と来遊客の多様化するニーズの中で、本市の基幹産業であります観光関連産業の活性化は、市内経済に及ぼす波及効果の面からも重要な施策と考え、取り組んでいるところでございます。

また、もろもろの観光施策を進める上で、観光関連団体を初め、幅広い市民の皆さんの知恵と参加をいただき、効率的かつ効果的な事業執行を念頭に進めているところでございます。平成10年度予算の伊東観光協会への補助金及び委託料につきましては、補助金が2,700万円、委託料が1億8,498万円となっており、このうち、四季折々のイベントを中心としたイメージアップ観光諸行事につきましては、27件の事業に5,875万円を計上しているところでございます。
 
議員ご質問の伊東観光協会への委託事業について口が出せないものか、金額はどのように決められているかについてでございますが、個々の委託事業についての市としての基本的な考え方につきましては、誘客イベント事業としての適合性、イメージアップ事業としての効果を精査する中で、見直すべきものは見直し、金額につきましても、事業内容、事業規模に見合った基準で決定をいたしております。
 
次に、新しい企画を立てた場合はどうかとのご質問でございますが、今まで民間の皆さんが主体となって、独自の考え方で育て上げ、本市のイメージアップに多大な貢献をしているイベント等が幾つかあることは承知をしております。地域の活性化の主人公は市民、あるいはまた民間の皆さんでございます。

新しい企画につきましては、事業の内容、効果、将来的な展望等を見据える中で、個々の事業に照らし、支援のあり方を検討してまいります。

次に、市が委託、補助している観光関連事業をゼロベース基調で見直す必要があると考えるがとのご質問でございます。最少の経費で最大の効果を上げるためにも、議員ご指摘のとおり、事業の必要性や費用対効果を念頭に置き、よいものはよりよく育て、むだなものは徹底的に見直すといった基本的な考え方に立って、今後の委託事業、補助事業を行ってまいりたいと考えております。
 
次に、高齢社会への対応についてでございます。敬老祝い金、高齢者路線バス利用券、敬老の日記念行事につきましては、市の中堅若手職員からなるいとう50人委員会や、伊東市行政改革懇談会から見直しの提言をいただいておるところでございます。

総花的な福祉サービスにつきましては、より市民に求められている医療施設の整備や、介護保険制度への対応を考えるとき、見直しの時期に来ておるものと認識をいたしております。
 
敬老祝い金につきましては、平成10年度事業といたしまして、1人6,000円、対象者1万73人で、支給総額は6,043万8,000円でございます。今後、支給対象年齢、支給金額等を検討してまいりたいと考えております。

また、バス利用券につきましては、1人6,000円分の利用券を申請により交付しております。本年度は1万1,933人の申請がございまして、総額7,159万8,000円を支出いたしております。バス利用につきましては、地域格差の問題や、高齢者個々の体の状況及び他の交通機関の利用など、検討しなければならない事項がございますが、バス利用の便宜を図り、外出の利便に資することによりまして、高齢者の生活圏の拡大及び社会参加の促進並びに福祉の増進に貢献をしており、高齢者の方に喜ばれておる制度でございます。
 
敬老の日記念行事につきましては、多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う記念行事を、本年も9月10日に、70歳以上の高齢者1万808人を観光会館に招待いたしまして、約3,000人の参加者により、計3部に分けて実施をいたしました。

記念行事は米寿者、敬老の念の特に厚い者及び模範老人の表彰を行い、100歳以上の方々につきましては、私が表敬訪問をいたしまして、記念品の贈呈を行っており、お年寄りやその家族から大変喜ばれておりますことから、今後も引き続いて実施してまいりたいと考えております。なお、平成10年度のこの事業に要した費用は、1,177万3,000円でございます。
 
次に、伊東の中心市街地での都市環境の向上と、まちの活性化の一手法として、交通セルシステムの導入を視野に入れた交通の移動システムと地域道路の一方通行化と歩道空間の創設等、交通政策についてのご質問でございます。

交通セルシステムの導入地域や、一方通行化の地域を設定する場合、その実現のためには、地域の利便性や経済活動に何らかの規制が生じてまいりますので、地域住民の理解と協力が不可欠なものと考えており、また、地域内道路や地域外周道路及び駐車場等の整備、交通手段の充実、緊急車両対策等も必要となってまいります。
 都市計画マスタープランを作成する中で組織いたしました市民会議の皆さんからも、商店街通りを中心に、観光客や買い物客が歩いてみたくなるような歩行者空間の充実が提案をされております。

本市でも、湯の花通り、キネマ通り等を歩行者専用優先地域として、地域への自動車の進入を抑制し、買い物客や観光客のための歩行者空間を創出しております。今後、この地域を中心といたしまして、長い期間がかかると思いますが、その周辺の道路、駐車場等を整備し、また、実現可能な道路を一方通行化して、地域の住環境の向上及び市民や観光客のために、安全で快適な歩道をつくり、結果として、中心市街地の活性化を図りながら、将来の交通整備システムを初めとするいろいろな交通システムの導入の条件整備に努めてまいります。

次に、ふるさと大使の任命についてのご質問でございますが、平成9年12月の委員会審議におきましても、稲葉議員からのご質問に対しまして、伊東東京会及び東北6県のふるさと県人会など、各種団体を通じ、前向きに検討していきたい旨のお答えをしたところでございます。

去る9月12日に開催されました東京伊東会には、稲葉議員もご出席され、ご承知のとおり、観光協会長も出席をいたしました。群発地震の経過報告などを行う中で、観光客が減少しております実情を説明いたし、1人でも多くの宿泊客を伊東温泉に送客していただきたいとの協力要請を行ってまいったところでございます。
 
PRの手段、方法といたしまして、一番効果的なものに口コミによる宣伝、信頼する人が推奨するものはだれでも安心するのではないかとの議員のご指摘のとおり、静岡県では平成5年度から、市町村、県人会等からの推薦による観光大使を任命し、県作成の宣伝用名刺500枚を各大使に配付して使用していただくことにより、静岡県を全国に広くPRしており、平成10年度においては、本市が推薦をいたしました漫画家の秋竜山氏を初め、熱海市在住の作家であります小山内美江子さんを含め、110名の方を観光大使に任命したと聞き及んでおります。

観光大使任命後、静岡県への来遊客の増加はどうかとの具体的な成果を見受けることはわかりませんが、各界の有名人、著名人の方々、ご自分の出身地、また、居住しています静岡県を積極的にPRすることにより、静岡県の地名が広く宣伝をされ、イメージアップにつながっていることは事実であろうと思います。

本市におきましては、昨年の群発地震緊急誘客対策事業として作成いたしました元気宣言の宣伝用はがきを、観光関係者を初め、市民にも配布をいたしまして、協力をお願いいたしますとともに、全国にあります静岡県人会の事務所等にも発送し、ふるさと県人会の皆さんにもご協力をいただいてきたところでございます。

議員ご提案のふるさと大使づくりにつきましては、かつて、別荘を管理しております伊豆急さんを通じまして、有名人、著名人について調査をお願いしたことがございますが、そのときには、別荘で静かに生活しているので、名前を出しては困ると言われる方々もおりましたことから、取りやめた経過がございます。

しかしながら、来遊客が減少している状況や、県の観光大使の効果等を考慮いたしますと、あらゆる宣伝方法を有効に活用することについては、非常に重要であると考えておりますので、ふるさと大使候補と思われます秋竜山氏や作詩家の阿久悠氏などのご意見を伺いますとともに、市内に在住しております陶芸家、音楽家の方々とも協議を進め、本市独自のふるさと大使づくりを目指して、調査研究を進めてまいります。
以上でございます。

○5番(稲葉知章君)ご答弁ありがとうございました。もう少し掘り下げてお聞きしたいところ
がありますので、一番最後のふるさと大使についてから第2質問をさせていただきます。
 今回の質問で、ある程度ふるさと大使の意味は理解していただいたんですけれども、前回の質問のときにも、検討して進めていくということで、私は、ある程度検討して、例えば今回、東京伊東会ですか、ちょうど15周年だったので、そのときにでもふるさと大使の任命を新しい会長にしていれば、すごく市長さんもよかったんじゃないかなという気がしましたので、ちょっと私は寂しい気がしました。

そんな中で、市長さんも今壇上で申し上げまして、伊東に本当に来てほしい、伊東が今不景気でしようがない、来てほしい、そういう姿を見ていまして、私も何とかこういうときにうまくふるさと大使を活用して任命したらと。このときの担当者と言うんですか、検討している担当者はどういう検討をしたのかなというふうにまた考えたわけです。
 そして、今の答弁ですと、今、伊東に住んでいる有名人を絞ってこれから任命していきたい、そういうような答弁だったと思いますけれども、私が言っているのは、伊東市出身が全国に散らばっている人が多分大勢いると思うんです。札幌、あるいは九州、この前も九州に行ったときには、議長の友達がフグ料理屋さんをやっていました。

そういう方にふるさと大使というか、そういう形で任命して、例えば名刺のところに伊東ふるさと大使、フグ料理屋だれだれと書けば、そういう名刺をやったことについて、伊東の話にもなりますし、そして、伊東の景気とか、そういう話になって、伊東の宣伝にもなると思うんです。それが全国各地にそういう方がいらっしゃると思います。

九州は遠いでしょうから、例えば関東地区を中心に進めていけば、私はそう予算がかかるわけじゃないと思います。今のこういう財政難のときに、ぴったりとした事業じゃないかなと思うわけです。宣伝費に何千万、何百万と今使っておりますけれども、これは本当に少しの金額で、やる気でもってできるわけでございますので、どうかぜひ、検討というよりも、実施をしていただきたいなというふうに思います。
 
1点目に、行政改革について戻ります。行政改革につきましては、それなりに取り組んでいっていることは理解しているところです。先日も職員を対象に、行政改革のポイントということで、職員研修をやっております。

このときの講師の先生、非常に厳しく伊東市を診断されております。今、私の質問の中には、財政力指数、経常収支比率、答弁の内容ですと、意味合いの違うのは私は理解しているわけです。そういった中で、講師の先生も、財政力指数が県下2位で、豊かな財政と言われながら、高い経常比率は、強い都市ではない、うそっぱちの伊東市だというふうに言っていました。

そして、経常収支比率が高いのは、突出して人件費が高い。早急に取り組んで、可能な限り、小さな政府にしなさいと。なお、住民参加と情報公開ということで、市が行おうとする計画の段階から、市民を取り込み、そして重要なのは、経過の公開であると。この辺も経過の公開が、我が伊東市にはちょっと欠けているんじゃないかなという点もこのときに思いましたし、そして、本市の非常に厳しい意見を言っておりました。

現在、新しい大綱を策定中というふうに聞いております。そういった中で、この先生の指摘された、伊東市の財政はうそっぱちだというふうに言っておりました。そんなことや、人件費を下げる施策、これらは聞かれた担当の部長はどういうふうに理解し、そしてまた市長としては、この高いと言われている人件費、これをどう理解しているのか。
例えば人員が多いためなのか、あるいは給料そのものが高いものか、この点、お伺いします。

○市長(鈴木藤一郎君)稲葉議員の再質問にお答えをいたします。
 まず第1点目のふるさと大使の任命の関係でございますけれども、市外に住んでおります伊東出身の方々にふるさと大使をということでのご意見であったわけでありますが、私もある意味では、この考え方に同感であるわけであります。

実は先日の東京伊東会におきまして、ラジオたんぱの生き生きライフというプロデューサーをやっておられます評論家の方にお会いをしたわけでありますが、そのときのお話の中で、今までの東京伊東会の会長さんが、ラジオの番組に出られて、伊東をかなり宣伝してくれましたよという話をしていただいたわけであります。

大使に任命という形ではなくて、ふだんの形でもそういうようなことで、何かのマスメディアの中でそういうものがやっていただけるとありがたいなというようなことも、そのときにもお願いをしてきたわけであります。

稲葉議員出席して、ご承知のように、東京伊東会の皆さん方につきましては、ぜひ伊東市の応援団になってくださいというようなことで、私もお願いをしてきた経過もあるわけでございまして、今後ともさらにそういうものを進める中で、果たして大使として固定した人たちがいいのか、全体を応援団としてやっていただきたいというようなことがいいのか、その辺もあわせて検討したいと思いますが、いずれにいたしましても、候補者となるような方々とも今後協議を進めてまいりたいというように思っておるところであります。
 
それから2点目の財政力指数の関係についてでございますけれども、伊東の人件費が突出をしているということでのご指摘であるわけでありますけれども、一人一人の人件費につきましては、人勧によって、ある程度の線が出されてきているわけでありまして、それによって行っているわけでございますものですから、突出しているということはないではなかろうかというように思っております。

ただ、人数的に定数は割ってはいるわけでありますけれども、なおさらにスリムな行政を目指してやっていかなければならない。

そういうような面におきまして、先ほどもご答弁申し上げたわけでありますけれども、行政改革懇談会のご意見、あるいはまたご提言を踏まえる中で、今後の行政改革についての施策を行ってまいりたいというふうに思っておりますし、振興公社等の設立によりまして、さらに経常経費の節減も図ってまいりたいというようなことで進めるつもりで、今、準備を進めているところでございますので、ご理解をお願い申し上げたいと思います。
他につきましては、担当部長の方から答弁させます。

○企画部長(稲葉輝男君)市長のご答弁を補足させていただきます。
 この経常収支の中で、人件費の比率が高いということにつきましては、否定はできないところでございますが、人件費の比率につきましては、まず予算規模を分母といたしまして、人件費を分子として算出いたしますので、予算規模によって大きく変化するということにつきまして、まずご理解をいただきたいというふうに思います。経済状況が好転しまして、投資的経費が伸びてくれば、人件費比率につきましては、必然的に下がってくるということも言えるわけでございます。

ただ、現在、行財政改革を進める中で、より効率的運用をしたいというふうに考えているところでございますが、担当部門としては、この辺では経済情勢のことも気にしているところではございます。
 
人件費でございますが、普通会計での歳出に占める人件費につきまして、県下21市の状況を調べてみました。現在、比較できる資料につきましては、平成8年度が最新のものでございます。この点につきましては、意外に思われるかというふうに思いますけれども、1人当たりの人件費は県下平均を下回っております。

平均給料は、普通会計の全職員で、伊東市が平均32万8,000円、それから県下平均は33万7,000円でございます。これは順位で言いますと11位でございます。各種手当を含む、これは時間外手当、あるいは通勤手当、それから期末・勤勉手当、こういうものを含めていきますと、伊東市は年間1人当たり661万2,000円、それから県下平均が665万円ということになっております。これも順位で言いますと9位ということになります。
 
ただ、原因は、平均年齢が伊東市が約1歳低いということで、伊東市の平均年齢が396歳でございます。県下平均が407歳、これは順位で言いますと15位ということになっております。

この原因につきまして、これを逆に市民1人当たりの負担ということになりますと、ご案内のとおり、県内で2位という、そういう高い数値になってくるわけでございます。

この原因は、先ほどご指摘もありましたように、職員数が多いということに起因するわけでございますけれども、この点につきましては、観光地の特性を踏まえて、いわば伊東市の場合には10万都市に匹敵するという、こういう行政需要を抱えているという、そういうことも言えるかというふうには思いますけれども、現在、国の規定いたします定員モデルに合わせまして、定員適正化計画につきまして、平成7年度に出すわけでございます。

これは11年度までに17人の削減ということで、現在、2名の処理ができておりますので、今後15名ということになるわけでございますけれども、現況で15名の削減を図った場合には、定員モデルの中では一応解消されるということになります。
 

しかし、現在のこの経済情勢を考えますときに、人件費の抑制ということは、これは当然余儀なくされるところでございますので、この点につきましては、今後、類似都市の組織形態、こういうことも調査する中で、今市長が申しましたように、行政改革、あるいは組織機構の改革、それから振興公社の設立、こういうことを契機に、行政のスリム化を図っていきたいというふうに考えております。
 
一方、行政需要につきましては年々大変増加しているという、こういう事実もございますので、単に職員数を削減するということではなくて、同一業務の一元化等を図る中で、行政事務の停滞を招かないように、各業務の見直しをする中で、職員が前向きに行政事務に取り組んでいけるような、そして、企画立案にも振り向けていけるような、そういう体制づくりをしていきたいというふうに考えております。
 
一方で、組織は人なりと、そういうことも言われるわけでございますので、今、地方の時代というふうに言われておりますけれども、この地方の時代にマッチしたような、職員が前向きで取り組んでいくような、そんな形で人材育成に意を用いていきたい、このように考えております。
 以上でございます。

○5番(稲葉知章君)先ほどの答弁の中でも、振興公社の設立と機構改革、業務の外部委託を言われましたけれども、これは具体的に、いつ取り組むのか、そういった目標年次、こういったもの、それとまた、外部委託を進めるということですけれども、外部委託にはいろいろあると思います。

給食の委託、ごみ清掃の委託、保育園の委託とか、こういった中で、これら具体的にどういうふうに取り組んでいくのか、これらも明確にする必要があるじゃないかなというふうに思うわけですけれども、今、大綱を策定中ということですので、これからどうか明確に、そして目標年度を定めて、目標年度を定めたら、目標に近づいていくように努力をしていってほしいなというふうに思います。
 
そして、次に高齢者の対応について伺います。今、本市が行っている政策、敬老祝い金、バス無料券、敬老の日の行事、この行事も、50人委員会からの見直しが必要だというふうに今答弁をされました。

そして、その答弁の中には、敬老祝い金は、先日の佐藤議員の質問も含めて、商品券、あるいはいろいろな形での見直しが必要という答弁でした。そして、バスの無料券、老人の日の行事は、今の答弁ですと、喜ばれているので継続をしていきたいというふうに伺ったわけですけれども、継続していくということですので、それはそれでいいんですけれども、私が心配するのは、これから介護保険も導入されて、本当の意味の高齢者の福祉ができるのか、これが懸念されているから申し上げたわけでございまして、これからの高齢者福祉の取り組み、島根県の出雲市の里家制度というのが今注目を集めているようです。
 
この制度は、ボランティアが高齢者の世帯を訪問して、身の回りの世話をするというもので、このボランティアというのもいろいろな方がいらっしゃいます。大工の方、左官屋さん、美容師さん、会社員、主婦、こういった方々がこの団体をつくって、41人で活動しているそうです。そしてまた、70歳の方が60歳の方を世話する逆転現象なんかも出ていて、大工さんなんかは、自分の職業に合って、家の修理をしたり、また、床屋さんは床屋さんで散髪をしたり、それぞれの会員の方が、空いた時間を利用して、ボランティアでこういった福祉に参加している。

こういったすばらしい制度があるわけですけれども、こういった制度に取り組んでいくような姿勢があるのか、お伺いしたいと思います。

○保健福祉部長(芹澤伸年君)お答えいたします。
 聞き及ぶところでは、支援会員という出雲市の制度の中では、高齢者世帯をボランティアが訪問するというふうなことで、単に介護支援というふうなことではなく、いろいろな技能というんですか、特殊技能を持ったボランティアが支えているということで、そういう点で言えば、これからの高齢者社会を支えていくには、単に行政だけの力ではできないというふうには考えているところでございます。
 
それから、介護のボランティア、あるいは介護制度ということであれば、伊東におきましても、JAあいら伊豆農協がもみじの会とか、本年10月1日から、婦人連盟がサポート伊東という制度も発足しているところでございます。

しかし、会員相互じゃなくて、地域の福祉というふうなことであれば、あるいはいろんなボランティアの形態、そういうことを考慮いたせば、社会福祉協議会にボランティアビューローというところがございます。今後私たちも、そういうところと協議しながら、また、出雲市の詳しい実態を調査していきながら、検討していきたいというふうに考えております。以上でございます。

○5番(稲葉知章君)高齢者福祉につきましては、ぜひそういったすばらしい制度を勉強して取り組んでいかれるように要望しておきます。
 
今、市長さん、行政改革、不退転の決意を持って取り組んでいるというふうに表明されております。時間がなくて言いたいこともまだあったんですけれども、委託料、また補助金の例で言いますと、納税貯蓄組合奨励金、あるいは前納報奨金につきましても、前納報奨金は現在国民の納税意識を定着させるために初めは設けられたと。

もはやその意義は薄れたということで、県下の21市中15市しかないわけです。6市設けてあるものも、3市は廃止で、残っているのは3市だけです。そういった中で、こういったところもまた見直しをしていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。

市民にとっては非常に喜ばれている制度でありますので、なかなか市長さんの方も、取り組むのは嫌なことだと思います。
 私もなかなか言うのも嫌でございますけれども、非常に財政が厳しいわけです。そういった中で、不退転の決意を持っていく市長であれば、勇気を持って決断すれば、市民の理解は、私は得られるんじゃないかなというふうに思うわけです。また、理解できなければ、理解をしていかなければなりませんし、市長、これから任期4年間あるわけです。避けては通れない問題だと思いますので、見直しは多分迫られると思いますので、市民が理解をした中で、自信を持って取り組んでいかれるよう要望しまして、私の質問を終わりにします。ありがとうございました。