平成14年12月 定例会 代表質問から

朝香親祥 議員
伊東マリンタウンの経営状況について伺う
市長答弁
伊東マリンタウンは、観光を基幹産業とする本市において、海と陸をつなぎ、21世紀にふさわしい新しい
観光拠点施設として、観光関連産業をはじめ、農・漁業を含む産業の振興とまちの活性化を図る目的で
整備を進めてまいりました。 

伊東マリンタウンは、昨年7月15日にグランドオープンして以来、3月末日までの8か月半で来場者の
目標100万人を超える103万7千人の市民及び観光客の皆様が訪れており、本市及び伊豆半島への
観光案内をはじめ、道路案内、宿泊案内等を行ない、情報発信基地としての役割を果たしております。
    
また、4月から9月までの14年度上半期の来場者数も825,400人を数え、順調にいけば、平成14年
度も目標来場者125万人を超える見通しであります。 去る11月9日には、オープン以来1年5か月で
来場者200万人を突破したところでございます。 次に温泉施設(シーサイドスパ)の入館者数でござい
ます。 
温泉施設につきましては、認知度も低かったことなどから、当初の計画よりも入館者が下回ったため、
事業の再構築をすべく、新たに経営計画を再策定し、抜本的な経営改善を図ることといたしました。
                 
その結果、平成13年度の入館者は、目標の60,700人を約9,000人上回る69,468人が入館いた
しました。  
                       
平成14年度上期における入館者は、51,133人で上期の入館者目標50,120人を1,000人程上回
っております。 に伊東マリンタウンの売上状況についてでございます。
                           
商業施設(オーシャンバザール等)の平成13年度の売上実績につきましては、中期経営計画における
税込みの売上目標10億円を超える10億4,317万円を売上げました。
                           
また、平成14年度につきましては、中期計画の売上目標11億8,980万円を達成するために、経営
戦略として、バス会社等との提携強化による団体客増大の実現や施設内のスペースの有効活用による
新たな収益源の創出等を行っているところでございます。
                
平成14年度の上期の商業施設の売上実績は、税込みで7億6,500万円余で目標を若干上回るペース
で推移していると伺っております。                 

次に温泉施設(シーサイドスパ)の売上についてでございます。
平成13年度については、中期計画における予測1億930万円を約720万円上回る1億1,648万円の
売上を達成いたしました。                   
平成14年度上期のスパの売上につきましては、割安の市民利用料金設定もあり、予算を若干下回る
7,796万円の
売上実績となっております。スパの売上げの増加を図ることが今後の課題でございます。 
                           
 次にマリーナについてでございます。         
昨年4月に暫定営業を開始し、今年の3月末までに71艇を係留しており、この結果、平成13年度の
マリーナ営業収入は、2,691万円で中期計画よりも438万円程多い結果となりました。
平成14年度上期のマリーナの売上げはほぼ中期計画に近い数字と伺っております。   

さらに、本年8月には、伊東マリンタウンが「道の駅」についての登録要件である休憩施設、情報交流
施設、地域連携機能等の諸条件が整ったことや施設の構成条件である駐車場、 トイレ、公衆電話等の
24時間利用が可能であることから、国・県の指導、協力の下、本市及び伊東マリンタウンの誘客対策・
イメージアップ等を図るため、伊豆東海岸で初めての「道の駅」として登録を受けたところでございます。
   
「道の駅」の認定を受けたことにより、開業2年目を迎えても、1年目より来場者は、増加している傾向が
見られます   

 以上のことから、伊東マリンタウンの経営状況につきましては、日本全国の観光地の観光施設が苦戦
するなか、伊東マリンタウンでは、中期経営計画、財務計画に基づいての会社経営を行ない、まずは
順調な状況にあると考えているところでございます。                    

したがいまして、平成15年3月を迎える伊東マリンタウン株式会社の第13期決算も中期経営計画に
定めた目標値をクリアできるとの会社側の判断を伺っております。    
                           
伊東マリンタウンは、今後も経営方針として、伊豆半島の観光の顔となり、本市の市民が誇れる施設と
して、また、本市を訪れた観光客に愛される施設として、さらに各関係団体及び各産業間との連携を図り、
地域に貢献し、そしてさらなる消費拡大へと発展させ、市内経済の活性化に結びつけるようこれからも
努力を求めていく所存であります。     
                           
本市といたしましても、伊東マリンタウン株式会社で構成されている、部長会やテナント理事会に出席し、
経営方針等の検討や協議に参画して、市の意向を伝える中で筆頭株主としての役割を果たす所存でご
ざいます。             
シリアス21 山本 猛議員
景勝地城ケ崎地域の松枯れがひどいが、防除、植樹などさらなる対策について伺う。             
市長答弁
 本市の松くい虫被害については、昭和40年ごろ城ケ崎海岸で最初に確認され、その後、想像を絶する
速さで全市に拡大いたしました。        

松枯れは、ゾウムシ類やキクイムシ類、カミキリムシ類等の甲虫類が樹皮や材部に孔をあけて、食害する
ものに加え、昭和46年に松枯れの主犯人であるマツノザイセンチュウが発見され、マツノザイセンチュウ
を伝播するマツノマダラカミキリの存在が明らかになり、マツノマダラカミキリの駆除に重点を置く対策がと
られるようになりました。     
 本市では、昭和43年以降、被害木の伐採が行われ、昭和50年度から森林病害虫等防除法並びに松
くい虫被害対策特別措置法により城ケ崎海岸及び川奈地区を中心とした薬剤空中散布を開始いたしまし
た。              
さらには、昭和56年度からは地上散布を開始し、59年度からは樹幹注入剤による事業を行い、松林の
保護に努めてまいりました。                    
        
 本市の被害状況でございますが、昭和59・60年の2カ年が最も被害が大きく、59年には3173立方
メートル、5477本の松を伐採し、事業費の総額は4850万円となり、60年度は2795立方メートル、
10890本の伐採で、4430万円を支出し、昭和54年度から平成13年度までの23年間で21937立方
メートル、54728本の松が伐採され、薬剤散布や注入事業を含め、5億3476万円が投入されこれまで
は、松くい虫被害対策特別措置法により全額委託の散布事業や伐倒事業が実施されておりましたが、

特別措置法が平成8年度に廃止されたため、新たに防除区域の絞り込みや優先されるべき高度公益機
能森林などに重点を置く方策といたしております。また、平成10年度からは、環境問題に配慮し、空中
散布を中止しております。        

本年度は、事業費の4分の3が補助金で賄える地上散布が30ヘクタールを対象として実施され、2分の
1補助の伐倒事業で30立方メートル、43本の伐倒と市単独事業で60立方メートル、99本を、5月に実
施し、これからは250立方メートル、約300本を伐倒する予定であります。

また、樹幹注入事業では、約200本の松を対象とし、樹木の水あげの良い時期に行う予定でおり、
スプリンクラーでの散布は延べ72回、実施しております。            
                           
これまでに、5万本以上の松の成木が伐採されており、これらの松を補植するための植林でございます
が、本市の被害がピークであった昭和59年度には、当時の川奈・富戸・八幡野の各漁協管理地へ、老人
クラブ、漁協職員、小学校児童らの協力により苗木を800本ほど植栽いたしました。  
                           
その後、平成10年度までは、川奈ゴルフ場以南の海岸線へ、ゴルフ場職員や漁協職員によって苗木を
植栽しておりましたが、平成11年度以降は中断しております。     
                           
近年は、昭和60年度前後に比べますと、被害の全体量は減少しておりますが、御質問にございます
城カ崎海岸を中心とした松林は、これまでの懸命な防除によって生き残ったものであるため、景観上のみ
ならず文化財としても貴重なものと認識しておりますので、今後も十分な対応に努めてまいる
所存でございますので御理解をお願いいたします