伊東市観光基本計画 |
観光基本計画の策定について(平成12年3月 一般質問) |
ちあきの質問(抜粋) 観光基本計画の策定について伺いします。 伊東は温泉地という特性から、もてなしの心やいやしの文化があります。これが地域の行事など生活のさまざまな場面 に浸透していて、人々に深い潤いを与えています。 それにきれいな海岸線や緑豊かな自然環境に恵まれ、市民はもちろん都会から訪れた人が深い精神的充足を持って 時間を過ごすことができます。 しかし、近年は全国総観光地化など社会経済情勢の大きなうねりにのみ込まれ、先駆ける力が十分に発揮できていな いし、市内の活性化にもうまくつながっておりません。 観光の伸び悩み、市内の空洞化、風情ある街並みの消失など、本市は今さまざまな深刻な問題を抱え込んでいます。 本市は、これからの問題の一つ一つをきちんと対処し、これからも観光地としての魅力と活力を持ち続けるために、私たち 伊東市民は、これまで長い時間かけて培ってきたものの考え方の一つ一つを、伊東市民の特性としてもう一度洗い直す必要があるでしょう。 これからの伊東市においても、21世紀のリーディング産業と言われる観光を振興し、より豊かで魅力的な伊東市をつく り上げるための観光振興ビジョンを構築することは大変重要なことであります。その本市の観光行政の基本となる観光基 本計画を策定することについて市長のお考えをお伺いします。 |
市長答弁(抜粋) 本市の基本的な観光政策は、第二次総合計画におきまして、将来都市像として魅力あふれる国際的な観光リクリエー ション保養都市を建設することを目指し、この実施にあたっては、第六次基本計画において観光資源の保護と活用及観 光施設の整備充実を基本とし、温泉の保護と有効な活用を初め、城ケ崎海岸やさくらの里等については、自然との共に 心がけた整備を進めることを目的として、基本計画の着実な実現に努めてまいりました。 しかしながら、今日の国民の観光志向は、自然や健康、さらには文化等といった癒しや知識の向上へと変化してきてお り、これらのニーズを的確にとらえた観光地づくり、地域づくりが求められております。 今後の新たな観光地づくりを目指す健康保養地づくりは、長期滞在型の観光地としての健康体験プログラムの策定 に歩を進めてまいります。 観光基本計画につきましては、第三次総合計画、第七次基本計画策定の際には検討してまいります。 |
質問後の経過 平成14年度、15年度の2ヵ年で策定することとなった。 伊東市観光基本計画策定方針(案) 計画策定の趣旨 伊東市は、海・山と高原・温泉・歴史・文化など恵まれた自然に加え、先人の英知 とたゆまぬ努力によって築かれてきました。誇りを持って暮らせるまち、魅力あふれ る観光のまち、「国際観光温泉文化都市」づくりを基本理念とし、「自然環境と調和 した、文化的・観光・レクリエーション・保養都市」を将来都市像とするまちづくり を進めてきました。 21世紀の伊東のまちづくりの基調をなす、第三次総合計画においても「快適な暮 らしとしあわせを享受でき、誇りをもって住むことのできる、魅力あふれる観光のまちをつくりあげる」ことを基本理念としており、伊東らしい「おもいやりともてなし」 にあふれる観光・保養地を、市民とともに築き、多くの方が訪れる賑わいと活力ある まちづくりを目指しております。 しかしながら、長引く景気の低迷に加え、観光客のニ−ズの多様化、全国総観光地化による競争の激化、さらには海外旅行の増加など、本市の観光を取り巻く状況は非常に厳しさを増しており、新世紀にふさわしい新たなシステムづくりが求められています。 観光のさらなる発展のためには、時代の潮流や観光客のニ−ズ、市民意識の変化等 を的確に受け止め、伊東ならではの自然に配慮した個性ある観光地づくりの方向性を 明らかにする必要があります。 第三次伊東市総合計画基本構想の「住みたい 訪れたい 自然豊かな やすらぎのまち 伊東」の実現に向け、まちづくりの主役である市民と力を合わせ、観光の基本指針となるための方策を策定するものです。 計画策定の目的 本計画は、社会経済情勢の変化を見据えながら、地域の特性、本市の持つ特色を活かしながら、来遊客には快適な余暇を、市民には観光による地域の活性化とその波及効果による市民だれでもがここに住むことの喜びと幸せを感じ、誇りを持てるまちづくりを目指し、これらを実現するための基本的な方向性と推進体制を示すとともに具体的な施策の展開例を示すものとします。 計画の基本姿勢 計画の策定にあたっては、国及び静岡県の総合計画を視野に入れ、市民及び観光関係業者が抱えている問題や観光行政を進める上での今後の課題などを把握するとともに市民、観光関係業者、市職員等の多様な意見を収集し、計画の骨子とする。 策定組織 1 観光基本計画市民懇話会 @ 所轄事務 ・観光基本計画の策定について必要な事項の調査及び検討を行う。 ・市からの計画案について提言を行う。 A 人員 20人以内 内訳:市民代表や業界代表、学識経験者等から構成する。 B 会議の概要 (第1回)策定方針の検討 (第2回)目標・方針案の検討 (第3回)計画案(一部)の検討 (第4回)計画案の検討 2 観光基本計画推進会議 @ 所轄事務 ・観光基本計画の策定及び推進、内部機関相互の連絡調整を行う。 A 人員 20人以内 内訳:関係部課長から構成する。 B 会議の概要 ・内容の検討と各課調整を行う。 3 みんなで学び考える伊東みらい観光塾 @ 目的 ・市民主体の観光計画づくりを推進するために、観光業者等が抱かえる観光上問題、課題を把握し、観光振興を めぐる新たな動きを学び、今後の観光の方向性、方策や体制などについて検討をする。 ・伊東市の観光を担う人材を育成する。 A 人員 50人以内 内訳:観光関係事業者、その他の事業者、市民等により構成する。 B 塾の概要 ・塾は、講師による講義、意見交換、ワークショップ方式によるテーマの検討等により進める。 4 政策会議 ・ 観光基本計画推進会議から逐次、検討経過の報告を受けるとともに、最終的な提案をもとに「基本計画(素案)」を 決定をする。 ・ 市長、助役、各部長で構成する。 計画の概要 計画の期間は、平成16年度(西暦2004年4月)から、平成25年度(西暦2014年3月)までの10年間とする。 また、計画の見直しについては、伊東市の総合計画・基本計画と整合を図るものとして、この実施計画の中で 行っ ていくものとします。 スケジュール案 平成14年9月に観光塾を皮切りに、それぞれの会議が順次開催され、15年9月に最終決定する。 |