ここ湯西川に来る前にお目当てだった西川温泉にふられて私は意気消沈。
一時は湯西川訪問を割愛しようかとも考えました。
有名なところだしずいぶんと遠回りになるしな〜
前日来の旅の疲れも億劫さの要因だったと想います
それでもな〜、次にいつ来られるかわからないし、面倒くさいけどまあ、行くか。
まことにもって旅人失格の無気力訪問でしたが、しかし、湯西川についてこの共同浴場のたたずまいを見たときに、わたくしは、ああ、来て良かった、瞬時に思いました。
川べりに立つ古びた木造の湯小屋。
質素ではありますが内部はまさに黄金です
岩をくりぬいた野趣あふれる浴槽に清く澄んだ湯がとうとうと注がれています
元々の湯が熱いらしく沢の水がバケツ経由で湯舟に流れ込んでいます
ちょうど良い温度です
まさに極楽の湯舟です
窓から外を見れば清流が流れ、対岸には素敵な露天風呂も見えます
「こんなつらい旅なんかもう嫌だ、旅を終わろう、汽車に乗ろう♪」
私はたった独り、混浴湯舟にいぎたなくぷかぷかと遊び、どこぞで覚えた旅の歌を口ずさみました。
川音がBGMです
歌詞とはうらはらに私の心はほんわかと沸き立つようで、さあ、次もう一湯いくか、そんな気持ちで湯小屋をあとにしたのでした。