梅干し
【材料】
熟した梅の実 2kg
海の塩 300g
赤シソ 一束(目安)
【作り方】
@熟した梅の実を洗い、数時間水につける。
A竹くしでへたを取り、ザルにあげて水切りをする。
Bかめの底に、塩1つまみを振り、梅を入れる。塩、梅を交互に漬け、最後に多めに塩をする。
C落としぶたをして、梅と同量の重しを載せる。
Dたっぷり梅酢が上がったら、重しを半分以下にして、赤シソの時季を待つ。
Eシソは、塩でもんであく抜きをする。梅かめに漬けると、梅酢がぱっと鮮やかな深紅になる。(赤シソのアントシアニンが、梅の酸に触れて変化するから。)
F天気を見て、三日三晩土用干しする。雨にあてないこと。照りつける太陽と夜露にあてると良い梅干しになる。
G半年も寝かすと塩が熟れて、いい梅干しになる。
日本人と梅の付き合いは、稲作と同じくらい古いという。当初は黒い梅干し、烏梅(うばい)で薬用だった。その後、抗菌力があるシソと組み合わせた赤い梅干しが登場。
「朝の一粒は、その日の難のがれ」と昔の人は言った。梅干しは、常備薬であり、無病息災
妙薬。元気を守る食べ物として、何かと頼りにされてきた。
塩梅(あんばい)という言葉も、梅の塩加減から生まれた。これ以上辛いと食べられない。それ以下では腐ってしまう。長期保存と味、両方の目的を可能にするぎりぎりの塩分量が、いい塩梅である。
昨今の減塩ブームで、口当たりがいい梅干しが人気だ。見た目はそっくりだが中身は違う。塩漬け梅を水に漬けて塩抜き、味付けし、さらにうま味調味料で味を補う。腐りやすいので保存料も加える。
お手製なら本物ができる。できれば有機栽培の本物の梅の実とシソ、海の塩を使って作りたい。