日本酒のウンチク
日本酒は醸造食品の1つです。醸造食品とは、穀物や果実などの自然の素材を自然界の微生物を活用して発酵させた食品なのです。日本では古くから、四季の変化を巧みに利用して醸造食品が造られてきました。伝統的な醸造法では、分解・発酵の過程で本来その素材に存在しなかった微量栄養素を生み出します。微量栄養素は私たちの健康に、良い影響を及ぼすものとして知られています。醸造食品の代表的なものとしては、清酒、ワイン、ビール、味噌、醤油、食酢などがあげられます。
日本酒の造り方
精米
↓
洗米
↓
蒸米
↓
放冷
↓
製麹
麹(こうじ) 蒸米に酵母菌を植え、
繁殖させたもの
↓
もとづくり
酒母(しゅぼ)・もと 麹と蒸米と水を
少量仕込み、酵母を増殖培養した
もの
↓
醪の仕込み
醪(もろみ)酒母に蒸米と麹と水を
大量に加えて仕込み、発
酵させたもの
↓
上槽
槽(ふな)掛け 醪を搾る工程
用語解説
三段仕込み 醪をつくるとき、「添」「仲」「留」と三回(4日間で)に
分けて仕込むこと
山卸(やまおろし)作業 伝統的なもとづくりである生もと法で、仕込んだ初期の酒
母を何度も擂り潰す作業
呑み(のみ) 仕込みや貯蔵桶の下部についた木の栓
呑みきり 春、火入れをして桶に密着した貯蔵酒を少量取り出し、品質
を調べる定例行事
半切(はんぎり) 浅い木桶
二番火 再度火入れをすること。火入れとは変質防止のための加熱殺
菌をいう
参考文献 「吟醸酒誕生」篠田次郎著
「人在りて我あり」片山雄介著