2001.6.9(土)
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さて、ここの所の本業の忙しさで、先週(6月2日)の釣行が没となってしまい次の釣行の目処が全く立たない
状況から、ため息ばかりが出る悶々とした日々が続いておりました。実は今回も、釣行はできない予定だったの
ですが、金曜日の17時頃になって急遽OKとなりました。ただし、朝方に用事がある為、お昼頃からの半日釣行と
なります。まあ、これも無理矢理の強行なので、気分的に「今日は必ず釣る!」という所まで高められないのが、
本音です。しかし、少しの空き時間でも・・・との思いから釣行に踏み切りました。
朝の用事を済ませ、現地に到着した時刻がAM10:30過ぎ。通いなれたこの場所の駐車場に車を進めると
何処かで見かけた車が・・・。そう、ここ何回か沼津にいらしているたーちさんの車でした。何しろ、時間が時間
なので、堤防の混み具合が気になります。車を降りてぱっと見ると、約4〜5人の姿が見えます。入る余地が
あるかどうかまではハッキリ分からない為、たーちさんへの挨拶も兼ねてまずは様子を見に行く事にしました。
実際に堤防に行くと、何と4人居た全員が団子師でした。一番外側に居たのがたーちさん。挨拶も早々に
本日の状況を確認すると、たーちさんも含めて既に数枚の本命が上がっていました。たーちさんの上げた魚を
見せていただくと、40cmの良型でした。これは、嫌がおうでも気分が盛り上がります。ただ、気になるのは
竿を出せない事はないのですが、少しポイントがずれた所にしか入れません。まあ、元々釣行不能だった
日だし、お昼からの半日の釣りになるので、沼津の状況確認も含めて竿を出す事にしました。
まず、今回の団子ですが紀州マッハを使用しました。気になる配合ですが、私一人であれば餌取りの
状況を確認しながらアミエビだけで調整するのですが、たーちさん以外の人を横目で見ると、チヌパワーと
おから団子、さなぎをドバッとバッカンに空けているのが見えていた為、こちらもアミエビを200ccカップ一杯、
チヌパワーを一杯からスタートし、状況を見ながらアミエビを更に追加する事にしました。刺し餌の方は
無難なオキアミからスタートする事にします。私が入ったポイントは水深が浅い為遠投します。刺し餌を付けて
一投目、餌が残ります。二投目・・・やはりえさが残ります。三投目、四投目全く餌が取られません。
私も、この場所で釣る様になって数年になりますが、6月の中旬にこれだけ餌取りが居ない状況は初めて
です。例年ならば、金魚(ネンブツダイ)やベラがうじゃうじゃ沸いてかわすのに一苦労なのですが・・・。
しかし、そのなかでも本命が何枚も上がっている、この状況を照らし合わせると例年の4月〜5月上旬、つまり
のっこみ真っ只中で、餌取りもそれ程活性が高く無く、釣れれば本命という状況が思い浮かびます。約2ヶ月遅れ
と言った所でしょうか。ここ数年異常気象が続き、毎年毎年全くパターンが掴めなく、のっこみもハッキリしない
ままシーズンインとなる事が殆どでした。しかし、のっこみが6月中旬などというのは見たことがありません。
いったい沼津はこの先どうなってしまうのでしょうか?
少し話が横道にそれましたが、その様な事を感じながら釣っていると、時々ではありますが餌が取られます。
しかし、大体7〜8投に一度の割合なので、厳しい事には変わりありません。こんな時は?とにかく、色々な
手を試してみる事にします。棚を毎投変化させます。餌が連続で2〜3回取られた後には、コーンを使用して
みます。遠投したり、近投したり・・・。挙句に、寝浮き、玉浮きを持ち出します。寝浮きは、前回和歌山遠征に
行った時に、Freedomの田中さんより頂いたもの。横風が結構強くなったタイミングでこれを持ち出し、使用
していると、浮きがゆっくりと立ったり、寝たりを2回程繰り返しました。団子が割れる前に潮に流されて、
しもっているのか、アタリかがハッキリしなかったので、軽くアワセを入れる様な感じで竿を立てると、ギュイーンと
急激な締めこみ!魚信!焦りました。が、次の瞬間プチっという手応えと共に竿がテンションを失います。
巻き上げて仕掛けを確認すると、ハリス切れでプッツリでした。まあ、一気に横に走ったし、角度の無い突っ込み
ですから、99%ボラでしょう。
それにしても、外道がいない。アタリもない。辛い釣りが続きます。そんなですから、他人の釣りも気になります。
ふと一級ポイントに入っている方々の釣りを見ていると、チヌパワーコテコテの団子で、5投に一投は空中分解!
更に握りが甘く、投げた団子の3〜4割はパッシャンと軽い音を立てて水面が濁ります。そんな釣りを朝5時頃から
ずっと続けているそうですから、目も当てられません。私は、ポイントに程近い位置の方が帰って、場所移動
した事をきっかけに玉浮き主体で釣る事にしました。
アミエビも若干追加し、集魚を追従させます。幸い私は潮下に居るので、投入位置にも気をつけます。
玉浮きに変更して何投かし、餌が取られる事が多くなりました。頭だけとられる場合があるので、オキアミの尻尾
だけを付けます。何時ものハワセとは相反する釣法で玉浮きを使って刺し餌を動かします。団子が割れて少し
流して回収。その繰り返しではありますが、単純作業ではありません。毎投タナを変え、団子の大きさを変え
投入位置を変え、そして、仕掛けを流す位置、餌を様々な組み合わせで変化させます。その途中で、玉浮きが
角度が付いた感じでススーと沈んで行きました。きた!バシッ、アワセ、魚信!掛かった魚は左下、右下へ
ゴクンゴクンと引きこみながら突っ込みます。間違い無く本命を確信し、竿を溜めていると・・・フッとテンションを
失います。え?え?何と痛恨の針外れ!仕掛けを回収すると、無常にも素針が帰ってきます。ショックを隠し
切れませんでした。
とにかく、魚が居る事には間違いないので、次を掛ける事に集中します。しかし、その時点で既に15時を回って
います。そろそろ、夕方の時合いに入るというのに、餌取りが相変わらず全くいません。私の方は、状況の
打開策が見出せないままに、色々な手をずっと続けましたが、18時頃、浮きがあまり良く見えなくなった時点で
終了しました。私が一つ感じたのは、今回の様な状況では、玉浮きが一番合っていたんではないかと言う
事でした。もちろん、人それぞれの考え方もあるでしょうから何とも言えませんが、釣れ方、雰囲気から自分が
感じ取った次第です。
私が、今習得しようとしている紀州釣りは、ハワセと言っていますが、何もハワセが全てでは無く、その場その場
に合わせた釣り方をいかに早く見つけ出すか?突き詰めて行くと、ハワセで通用しない場合もあるし、仕掛けに
抵抗が掛かっても刺し餌を動かした方が良い場合もある。紀州釣りには絶対コレ!という釣り方、パターンが
無い事が事実です。こちらが提供した団子、仕掛けで食わせのでは無く、あくまで変化する自然の状況に
こちらが合わせていく。恥ずかしながら、最近になってようやくこの様な事を考えられる余裕が出てきた気がします。
沼津はシーズンがやっと本格的に始ったばかり。この分だと、釣り場は当分ここですね。
最後に・・・今回、釣り場で御一緒したたーちさん。(春夏秋冬団子日誌)大変御世話になりました。
お昼頃の、手を休めての釣り談義、たーちさんの釣り技など、大変楽しかったです。
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