2004.3.20(土)

時間 6:00〜18:00
沼津での幸先良いスタート。
のっこみと思われる魚36cmと
居付きと思われる魚36cm
天気
潮回り 大潮
水温
釣法 紀州釣り
刺し餌 オキアミ、本虫
同行者

 前回書いた釣行記から、随分と日数が経過している。
ま、言ってみればサボっていたんだけど(笑)、それ以上に、今シーズンは冬のホームグラウンドである蒲原・由比方面の
絶不調により、釣行記を書く気すら起きない惨敗ばかりだった事が一番の原因。フカセが不調なら何をするのか?
私の場合は2つに一つ、フカセか紀州釣りしかないので、否応なく紀州釣り。(笑)
 そんなこんなで、例年から比べると時期はちょっと早いが、紀州釣りを再開する事に決定した。

 どこで開始するか?由比方面も考慮したが、紀州釣りと言ったらやっぱり沼津。
例年の沼津は5月以降からが本格化するので、それまではあくまで一発勝負の気配濃厚。しかし、今期に限っては
どうやらのっこみが早い傾向が見られる。正確には、急激に上がった水温の影響なのか、魚全体の活性が上がり気味の様子らしい。

 選択した釣り場は、沼津でものっこみの時期に実績のある場所。超が付く程の限定釣り座で、収容人数一名。(笑)
幸いにも先客はおらず、早速支度を開始。
 実は、以外にもこの場所は人気があって、大体いつも人が入っている。その為、今回が初めての竿出しとなる。
まずは、水深と海底の様子を探る。水深はおよそ10m強、ハワセを入れて13mって感じ。かなり深く感じるけれど、沼津では標準的な水深。

 釣り始めはエサトリ無し。オキアミもそっくりそのまま綺麗に戻ってくる。釣り場選択を失敗したかな?とも思える滑り出し
だったのだが、10投目あたりから、急激に状況が好転。毎投オキアミが取られる様になった。ウキにもいい感じでアタリが頻発し、
磯ベラが釣れてくる。さながら、ベララッシュといった感じで、立て続けにベラを連発。この時期にこれだけベラが動いているなら、
もしかしたら良いかも♪な〜んて期待しながら打ち返していると、ウキがシュポっと沈む。取り込んだ魚はてのひらサイズのマダイ。
この時期に・・・しかもかなり良い状況下でのチャリコ。こりゃあ期待できるぞ〜と、手返しを繰り返した2〜3投後、ウキに変化が。
もぞもぞ〜と動いたあとシーンとなった。「んん〜???なんじゃ???」とりあえず仕掛けを回収。
するとグイ〜ンと生体反応。心の準備が無い状態だったんで、「おわっなななんだろう?」って慌ててやり取り開始。
丁寧にさばいて浮いてきた魚は待望のチヌ。見事に銀色でやけに丸々と太ったのっこみらしい魚体。腹もパンパン。
この時期の沼津で銀色の魚は珍しい。しかも腹パンなのできっとのっこみのハシリなのだろう。しかし早い。こんな時期にも関わらず
銀ピカが釣れるなんて今年はどうなっているんだろう。

 とりあえず、釣果はスカリに入れて次を狙う。ちょうどその頃から雨足が激しくなってきた。釣りが出来ない程酷くは無いが、
気温が低い為、違う意味で辛い。凍える様な寒さで、手が麻痺しそう。ついでに何度か選択した防寒着の撥水効果が薄れていて
服にまで雨が染み込んできた。あらゆる状況下でも殆どへこたれた事は無いけど、流石に今回はギブアップしそう。
でも、海の中の良い雰囲気を考えると、そんな気持ちも吹き飛んでしまう。
 しかし、時間の経過と共に、海底の様子に変化が出始めた。魚が居る時/居ない時といった具合に、ハッキリと差が
感じられる程、餌の取られ方に変化が出てきた。潮の変化なのか?それとも大型魚が回遊しているのか。
ただ、水温がコロコロ変化している様である。正確には、潮が何度か入れ換わったみたい。根拠はないが、
海水を触った体感温度である。水温計ももちろん持っているが、水温を見て釣りをする/しないを決めているわけじゃないから、
最近は殆ど計っていない。そんな状態が15時頃まで続いた。

 実は15時ってのが、ちょっとしたキーワード。この場所は、過去の実績では夕方〜マズメに実績がある。
勝負は15時〜なのだ。案の定、15時過ぎから、それっぽいアタリが連発。でも、あわせるかどうか迷うような動きばかり。
ちょうどその時は、ウキ下は詰めた設定で永易ウキの浮力はS。沼津は潮が濃い(塩分濃度が高い)から、通常は永易ウキSSが
一番使用頻度が高い。S→SSにチェンジ。ウキの浮力を殺して抵抗を少なくする。ついでに、ハワセを多くして団子を感じない
位置までウキ下を長くした。サシエサのテンションをなくして、食い込ませようとの考えである。しかし、今度は逆に全くアタリが出ない。
「う〜む。どうしたものか・・・」思案の末、ウキ下を元の詰めた設定に戻し、浮力の強いSサイズの永易ウキをチョイス。
この設定にして、サシエサを止めるのではなく、わざと動かす様にした。(動かすって言っても底を切った釣りではありません・・・)
で、当然ながらこの設定ではウキが全部沈む様なアタリはかなり出にくいので、沈みかけた様な小さなアタリを拾う事にする。

 設定を変更して2投目、右に流れる潮の中で団子が割れて餌が動いた瞬間に「スー」と沈みそうな頼りないアタリ。
ちょっと前もこの動きが出たのだが、ウキが全部沈むのを待っていた所、何事もなかったかの様にウキが浮上してきた。
そんな前例があったので、今度はトップが1/3くらい沈んだ所でアワセ。グ〜ンと締め込む引き。今度は完全にのった!
途中、あれ?ボラかな?なんて思う様な、この時期にしては元気の良いチヌが姿を見せてくれた。
今度は魚体がいかにも居付きらしい真っ黒。腹はのっこみらしくパンパン。ただし、魚体はややスリム。
まだ雰囲気がありそうなので、次を狙う。そしたら、2〜3投後にまた同じ様な「スー」と沈みそうなアタリ。
瞬間的にあわせたら、随分下へ突っ込む覚えのある引き。姿が見えると案の定ボラ。このボラを掛けた時点で
いきなり雰囲気がなくなった。オキアミも丸々残ってくるし、魚の雰囲気が無い。
復帰戦でいきなり2枚も釣れたから良いか〜♪特に2枚目は狙い通りに釣れたから満足。
ただし、家に帰ってからさばいてショック。2枚目は団子を食っていた。よくよく考えたら、クサイアタリが出ている時に
活性を上げてやろうと思ってアミエビを追加した。きっとコレが失敗だったのだろう。「ん?失敗?」本当に失敗だったのだろうか。
団子を食っていた事は事実だったのだが、時期的に難しい局面であった事も確かだし、他に最善の方法があったかも知れない。
改めて、紀州釣りの奥深さを思い知った気がした。


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