1 本機概要
本印字機は電信信号(モールス信号)を扱う人の練習、学習、訓練用に
製造された、電信信号印字、処理装置である。
2 機能
本機は継断信号を時間処理された印字信号記録装置に印字することを主とし、
他に、単一周波数の有無による印字、又継断信号(電鍵接点信号)を
可聴周波数(350Hz〜1500Hz)で出力する回路も備える。
3.装置使用準備
装置を開梱しましたら、本体、付属品について、破損の有無、付属品内容、
異常、欠品がないことを確認してください。
次に、印字紙のセット及びペンの調整を行います。(印字する場合)
印字はせず、トーンの練習をする場合はセットアップは必要ありません。
4.1印字機として使用する方法
印字機として使用する場合、2とおりの方法があります。
(1)KEY入力に接続された、電鍵による継断信号をそのまま印字紙に
印字する場合。
(2)INPUT 入力に接続された、装置、受信機からの可聴周波数
(500HZ〜1500Hz)のシングルトーンの継断をそのまま
印字紙に印字する場合。
4.1−1 KEY信号の印字の場合
(1)前3項に従い紙、ペンをセットし、電鍵をKEY入力ジャック(3.5¢)
名称図【4】に接続する。 以下名称図の番号は【*】と表示する。
(2)プリントスイッチ・【14】はOFFとし、CWトーン【9】ぱ”6”、
VOLUME【8】ぱ”3”位置程度に設定し、電鍵をONする。
正常であれば、シングルトーンがスピーカ (EARジャックにヘッドホンを
接続されている場合はヘッドホン)から聞こえます。
(3)シングルトーンが不要な場合はVOLUMEを最小位置にし、プリントスイッチを
ON側に倒します。 この状態でKEY信号による印字状態です。
4.1ー2 シングルトーンによる印字の場合
(1)前3項に従い紙、ペンをセットし、INPUTジャックに他装置、受倍機からの
信号を接続します。この状態でINPUTスイッチ【3】が有効になり、
TEST位置で、信号の有無に応じてスピーカもしくは、EARに出力があります。
(このとき【8】のVOLUMEは無関係です。)
(2)次にスイッチをSTART側に切り替えINPUT V鱒をあげて行き、
プリントスイッチをONにするとペンが上下動きはじめます。VRの設定は
入力レベルに変動がなければ、動きはじめた位置より1〜2目盛り上げたところが
最良位置になります。 周波数、入力に変動がある場合は必要に応じて
調整が必要です。使用しない場合は常に”0”位置にしてください。
5.1トーン発信器として使用する方法
本装置には電鍵の継断信号を印字する機能の他に350Hz〜1500Hzの
シングルトーンで出力する回路も備えております。
常時、電鍵入力信号に同期した、トーンが出力されています。周波数は
CW TONE VRで、レベルはボリュームで調整してください。EARにヘッドホン
を接続した場合スピーカは鳴りません。
6.各部 名称 動作 【*】は名称図中の番号を示す
【1】電源スイッチ 主電源の”入/切”を行う。
【2】電源ランプ 主電源の表示。 点灯中橙色です。
【3】INPUTスイッチ INPUT入力の選択スイッチ。”TEST又は印字”の切り替え。
【4】KEYジャック 電鍵接続用ジャック 。 3.5φ モノラル
【5】INPUTシジャック トーン入力用ジャック。 6.3φ モノラル
【6】EARシジャック イアホン、ヘッドホン用ジャック。 6.3φ モノラル プラグ挿入時、
内部スピーカはオフになります。
【7】入力設定VR 【5】より入力されたレベルの調整VR。
【8】音量設定VR トーン発信器の出力調整。(スピーカ及びEARジャック)
【9】周波数設定VR トーン発信器の周波数調整。(可変範囲350Hz〜1500Hz)
【10】内蔵スピーカ トーン発信器用の鳴音用。(EARジャック挿入時にオフします)
【11】TAPEPOSITION 印字位置調整ノブ。【12】の位置可変用ガイドが動きます。
【12】ペーパー−ガイド 印字位置を調整します。【11】により制御される。
【13】印字ランプ 印字時の表示。点灯中は青色、ローラー回転、ペン制御中です。
【14】印字スイッチ 印字動作の"入/切"を行う。 ペンも追従する。
【15】圧力ローラー
ゴムローラーとの間に紙を挟む構造で、スプリングで押している。
角度で40度程度、右に起こすことができます。
【16】ゴムローラー 紙排出用ローラーです。 モーターにより左回転します。
【17】印字ペン
印字用で、ボールペン用替芯を使用しています。
【18】セットビス
印字ペンのセット用です。
【19】テープホルダー 印字用ロール紙のホルダーです。
【20】制動ノブ
通常は制動用磁石により、引き出し紙量を調整します。
テープ交換時は左廻しで取り外れ、テープホルダーのカバーが外れます。
【21】印字紙 印字用専用紙
【22】ヒユーズホルダー 本体裏面になりますが、ミニ型のヒューズホルダーです。
注1.INPUT入力に接続する信号の信号源インピーダンスが高い(32Ω〜)場合
スピーカを鳴らせないことがあります。 その場合はEARジャックに高インピーダンスの
イアホン、ヘッドホンでモニターし確認してください。INPUT入力部は10kQで
入力終端し、100mVrms以上であれば動作は可能です。
注2.印字紙は印字位置を詳細に設定したり、ペンの色を変えたり、裏を使用することにより、
かなりの量を節約できます。
諸元 定格
KEY制御電流 |
5mA以下 (印加電圧8V) |
印字速度 (mm/s) |
100V 60Hz地域 66mm/1秒 |
100V 50Hz地域 53mm/1秒 |
|
INPUT入力レベル |
100mVms 以上 (10kΩにて) |
CWトーン可変範囲 |
350Hz〜1500Hz 連続可変 |
CWトーン出力 |
スピーカ接続時は250mW(8Ω、1kHz) |
ヘッドホン接続時は100mW以上 |
|
スピーカ定格 |
8Ω 500mW MAX |
消費電流 |
ピーク時(電源入り時) 1A(AC) |
印字使用時 平均 0.1A(AC) |
|
使用温度範囲 |
0℃〜40℃ |
使用湿度範囲 |
10%〜90%(但し、結露ないこと) |
外形(WxDXH) |
205×180×350(mm) |
重量 |
約3.8kg |
付属品 ケーブル(6.3φオスー6.3φオス) 3m 1本
ケーブル(3.5φオスー3.5φオス) 1m 1本
印字用紙 1巻
ヒューズ ミニタイプ !A 2本
取り扱い説明書 本紙
|