交換しないで納車時から何年も使い続けていると、 主成分であるエチレングリコール(毒性がある) の劣化や添加剤の消耗などで冷却系統に悪影響が でる。最悪の場合ヘドロ状になってラジエターコ ア内で堆積すると、オーバーヒートを引き起こす だけでなく、ラジエター修理・交換にまでなって しまう。 また少なくなった時に水をつぎ足して長い間をし のいで来ていると、寒冷地では濃度不足で冬にラ ジエターの凍結、破損という事態も考えられる。 地域の最低温度に合わせた濃度で希釈されたLLC を使用するのが一番。
次に、バケツとゴムホースを用意します。バケツ は4〜5リットルの容量のものを用意します。ゴ ムホースは内径8〜9ミリサイズで長さ20センチ くらいのものがいいです。これはドレンからバケ ツに確実に排水するために使います。ホースを付 け無いと排出されたLLCをあちこちにばらまいて しまうハメになります。それか、ちょっと苦労し てアンダーカバー枠を外すかのどちらかの選択を します。
今回は楽なホース式で行います。ホースを排出口 に差し込みます。その先にはバケツをあてがいま す。 いよいよ、ドレンコックをゆるめるのですが、国 産車によくあるような蝶ネジタイプではありませ ん。直径が3センチほどの凸凹のある円形をして います。これを左に回して軽く後ろ側に引っ張る とLLCが排出できます。
というわけで、水道水(井戸水は硬水なのでダメ) で内部を洗浄します。ドレンを締め水道水をリザー ブタンクに入れ、エンジンを掛けます。減ったら 補充をし、安定したらしばらく待ち熱くなってき て水道水が赤く色づいてきたらエンジンを止め、 再びドレンを開け冷却水を排出します。この時リ ザーブタンクのフタは開けたままにしておきます。 これを数回繰り返すとリザーブタンクの冷却水が 透明に近くなります。これで今までのLLCはほと んど無くなったと考えます。これを完全に排出し ます(それでも1リットル以上はエンジン内に残っ ている)。ドレンをしっかり締めます。ホースを 外し、バケツを取りだしてからジャッキを降ろし ます。
次は、面倒なエア抜きです。ディーラーでは何か 特別なツールを使うのではないかと思います。で も、これをちゃんとやらないと後で大変なことに なります。エンジンを掛け暖まるのを待ちます。 ファンが回るくらいの温度近くになると、ブクブ クと大きな泡とともに冷却水が溢れ出します。エ ンジンを止めしばらくするとリザーブタンクの液 量が減ってきますので、LLCを追加します。これ を数回繰り返します。やっと安定します。しかし こぼれてしまったので、用意した50%濃度のLLC はとっくに無くなって最後の方は水道水だけになっ てしまいました。かなり薄まってしまったものと 思われます。これに関しては、無謀なやり方です が、今入っているリザーブタンクの薄まったLLC を抜いて代わりに同じLLCの原液を補充すること でつじつまを合わせようと考えています。最初か ら、2本(4L)購入しとけば良かったと思いまし た。 これらの作業に要する時間はかなりのものです。 昼から始めたのに終わる頃には日が暮れていまし た(多少は他の作業もしましたが・・・)。