第73話    2005.06.04


『となりのトドラ』―ウルトラ怪獣名鑑・その5―

 発売から2カ月半にしてようやく、トドラ・カラーおよびモノクロの2種を手に入れることができた。うれしいというより、正直「やれやれ」である。
 このトドラについては第68,71,72話と3回にわたって書いたので省略する。
 入手方法はいずれもネット・トレードだった。しかも一発である。入れ食いであった。「ならばもっと早くに」と思わないわけではなかったけれど、それは飽くまでも結果論であって、現実としてこの時期に於いて成功を収めたのである。
 トドラ・カラーは、ゴジラ特撮大百科(イワクラ)のSP「わだつみ・D-2」との1対1だった。
   わだつみは小松左京原作の映画『日本沈没』に登場した潜水艦で、悪名高きイワクラは「D-2」と「D-1」の2種をシークレット・アイテムとした。このふたつ、なにが異なるといって、ちょいと色をくすませているだけという悪党ぶり。私が白けたのはいうまでもあるまい。
 昨年の12月、私は友人と山歩きをした帰り道に、熱海駅前のファミリーマートでわだつみ・D-2を手に入れた。また、その数日後に函南のサークルKで2個目を入手。無欲の勝利にいったところか。当初はD-1とのトレードも考えたけれど、結局は密教曼陀羅(カバヤ)のSP「千手観音・ノーマル彩色」とトレードし、残りをトレード用に温存しておいたのである。
 トドラ・モノクロは、ウルトラ怪獣名鑑・セブン編3弾のSP「ゴーガ・モノクロ」、同・マン&セブン編1弾のレア「ガボラB」、同・マン&セブン編3弾のレア「プラチク星人B」との3対1のトレードだった。
 最後のひとつということもあり、またオークションでの落札価格を参考にするとゴーガ・モノクロだけでは力不足と踏んで、レア物をオマケとして付けたのだった。
 相手は山口県の方で、到着メールには「また一歩フルコンプに近づけました」とあった。セブン編3弾のフルコンプなのか(ゴーガ・カラーの混入率は1/80)、シリーズのフルコンプのことなのかは分からないけれど、私は激励の返信をしたためたのである。
 トドラ・モノクロによって、私はウルトラ怪獣名鑑シリーズのフルコンプを達成した。ジグソーパズルの最後のピースを嵌め込んだ思いである。冒頭にも書いたが、本当に「やれやれ」である。
 今こうして実物を手にして思うことは、やはり実物を手にしてみなければ分からない、ということだ。
 トドラはカラー、モノクロともに混入率は1/80。つまり80個入りのダンボール箱に1個ずつしかないのである。またその位置は左の最後列。重さは「一番重いブラコ星人と同じかやや軽い」というネット上の書き込み。このガセに私は踊って、しまった!
 ブラコは40グラムでトドラは31グラム。10グラムも違えばけして「やや軽い」などとはいわない。また30グラム前後の重さには5種がひしめいている。これでは手量りは困難で、バラされていたらお手上げだ。マニアの捕獲数は減少し、ヤフオクでの価格は高騰する。
 私はレアの「ブルトンB」は手に入れた。その同じ箱の左の最後列にはトドラがあった。にもかかわらず、私が手にしたのそのお隣であった。早くに正確な情報を入手していたならば、私は自力でトドラを手に入れていただろう。そのことが悔やまれてならないけれど、大いなる反省として今後に活かしていきたいと思う。
 トドラには徹底的に嫌われた。が、とにもかくにも手に入れた。するとまたぞろツキが回ってきた。
 先日はヤフオクにてM1号の「光速エスパー・青と黄色(限定版)」の2種を格安にて落札。つづいてベアモデルの「ゴロー」とマーミットの「ゴメス&リトラ」更に買いのがしていたX-PLUSの「M1号・ST」と快進撃がつづいているのである。

(写真解説)
 ウルトラ怪獣名鑑ウルトラマン&ウルトラセブン・2nd.SEASON EPISODESのSP「トドラ・モノクロ」全高約4.5センチ(バンダイ)。私はこの写真撮影の際の開封にためらいをおぼえた。手に取ってこそのオモチャであるにもかかわらず。堕落である……。

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