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〜感想文集〜

藤枝市民劇場第 174回例会 2002年1月19日

  地人会

   雁の寺        

@まず、舞台の雰囲気にびっくりしました。その次に目に入ってきたのは回る大道具。はじめて見ました。方向が変わって目の視点がかわった時、こんなこともできるのか!と思いました。慈念さんの心の奥深くにねむっていた本心がだんだん呼びおこされていく様がよくわかりました。音響・照明ともその不気味な感じをかもしだしていくように見えました。最後の雪もきれいでした。ストーリーにもおどろいたけれど、とても興味深い舞台でした。(10代)

Aおつかれさんでした。いや〜今回の劇はいろんな意味で刺激の強〜い劇でした。いい具合に入る笑いも見ていてあきませんでした。あ!今回すごいっ!と思ったのは「におい」でした。お線香のにおいとかすごく効果的でお寺って感じでした。うん。「におい」はすごいっっ!あと縁の下からおしょうさんが出てきたときはかなりびっくりしました。そういえば、ここのおしょうさんってかなりのエロおしょうなんスね。ま、まあ、そういうおしょうさんもいてもいっか。と、とにかく今回の劇はかなり見ごたえがありました。おつかれです。ありがとうございました。(10代)

B市民劇場に入ってからちょうど一年ですが、今までの劇の中で雰囲気的にも一番好きでした。今回、舞台セットもとてもこっていて、照明も効果的だったと思います。特に線香や何かがこげるような″におい″の演出に感動しました。話は暗く不気味でしたが、とても私の好みです。里子を演じた方が、″里子″としての演技と″慈念の母″としての演技の演じわけがすばらしかったです。心の底からわきあがってくる感情を言葉ではなく動きで表現した演出、演技。見入ってしまいました。(10代)

Cよかったです。すばらしい舞台でした。表情とか細かなしぐさとかからすごくいろいろなものが伝わってきました。高校演劇をやっていますが、いろいろな点で差を感じました。(10代)

D本を先に読んでおいたので、良くわかって良かった。(50代)

E高橋惠子さんの様な大物女優さんが藤枝にも来て公演して下さり本当に嬉しかったです。(60代)

F今の世の中の若者の悩みに通じるものがあるのではないだろうか。水上文学だなあと思った。とても重いテーマであった。 (60代)

G市民劇場に入って初めての凄いストーリーで、少々疲れました。美人の乱れ髪もいいですね。何て感想書いていいのかわかりません。名演技すごかった。(60代)

Hワキでもあれほどきちんと出来るとは、あの劇団はうまい、たいしたものだ。(60代)

I久しぶりに高橋さんのお芝居を見て自然体で上手にやっていると思いました。(70代)

H舞台を短時間でクルクル回転させて変えているのが大変な事だと思った。(70代)


I飢え、虫けらのような扱い、道から外れた和尚、母を慕う気持ちの行き着く先が憎しみ。憎しみに支配されてしまった人間は悲しい。純粋なやさしさにふれないと人の心は歪むんだと思った。嵐広也さん素晴らしかったです。全身で感情を表現していて、慈念の想いがすごく伝わってきた。(30代)

Iちぎりアンケートは「大変良かった」にしましたが、それは総合的な感想です。暗いテーマを重たく感じさせない舞台はさすがと言ふほかありません。演技者とスタッフのアンサンブルの良さだと思います。私としてはやはり慈念に思い入れもあったせいか感情移入させられてやりきれない気持ちにさせられました。それでも私が一つだけ違和感を感じた点があります。それは、それまであれだけ無口で自分を表現できなかった男がある日突然、吃音もなく自分の意見や考えをとうとうとしゃべるところです。慈念があれだけしっかりした考えを持っていて、しかも、それを堂々と表現できるような人物なら、なんで人殺しなどしてしまうのだろうか。そこらへんが、どうも気になってしかたがありませんでした。慈念十四歳、里子に対する感情も微妙なところではありますが。清長の「天城越え」でも少年が似たような状況から殺人を犯しますが?(60代)

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