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〜感想文集〜

藤枝市民劇場 第183回例会   2003年7月12日


民藝  アンネの日記



●日本はナチ等と同盟国だったから、アンネ達につらい生活をさせた一人であったと思うと平和な顔で見ていられなかった。(70代)

●戦争中の空襲で息をひそめて緊張していた頃を思い出しました。それが永く続くのだから、精神的にも大変だったと思います。(70代)

●ほんの少しの物音にもおびえている生活をみて、本当に胸がつまる思いがしました。戦中の生活と重なり、息苦しく感じました。(70代)

●戦争の暗い時代を思い出しました。平和を守らなければと切実に思いを新たにしました。平和憲法を守り続けたいと思いました。(60代)

●六月末に「戦場のピアニスト」の映画をみに行ってきた。今日の「アンネの日記」と重なり、戦争はすべてをうばってしまう。今、また日本はその道を歩もうとしているのではないか。絶対に阻止しなくてはならない(60代)

●私は戦争を知らない。しかし、私達は戦争を知る責任がある。アンネとは逆に戦争を体験しながらも、生きて帰って来た人間の叫びも見逃せない。最近、海軍少年兵だった青年が、静岡の農村に復員した直後に書いた日記を読んだ。「・・・あれだけ破滅的な大戦争をしながら、それを仕組んだ責任者は自分だと名乗り出る者が一人もいない・・・我々は何をやっても責任なんてとる必要はない。ということだ・・・」戦争について知れば知るほど、敗戦が国民に与えた心理的な影響。それが今の日本の社会を創り上げているような気がする。戦争の本質をすべての人間が真剣にそして謙虚に、考えるようにならない限り、悲しい事件は起こり続けるだろう。 (50代)

●恵まれすぎた生活にあらためて感謝しました。憲法改正が進む今、戦争についてひとりひとりが真剣に考える必要を強くしました。(30代)

●手帳二回も見せるのは屈辱です。払わない人への対応でしょうか。座席がなければ見れないのは当然です。前の席で見せて頂いて、申し訳ないのですが、前回と同じ席でした。戦場のピアニストとだぶりました。ありがとう!(50代)

●アンネの信念を強く持って生きる姿に感動しました。今、このナチス党の(ヒトラーのように意味のない戦いや暴力で多くの命が奪われていると思うと何もできない自分がくやしくなりました。僕も信念を持って生きたい。信念は大事で、あるのとないのでは大きな違いです。強く、そして前向きに生きたいです。(10代)

●話は学校の教科書でやりましたが、やっぱり劇を見てすごく当時の様子がわかりました。音もたてられない、食糧、話す相手、動ける範囲もやることも限られていて、ナチス兵がいつやって来るのかわからない・・・本当に恐怖、得体の知れない恐怖と戦っていたことが空気を通してわかりました。一人一人の演技や場の空気、みんな体で伝わって来ました。特に最後の隠れ家が見つかった所では鳥肌がたってしまいました。緊張感が糸を張ったように感じました。考えさせられるものがいろいろありました。また、私は今回2度目ですが、前回よりも時間が短く感じられました。話が好きだったのもあると思いますが、劇に引き込まれていったのもあると思います。お疲れさまでした。すごくよかったです。(10代)

●アンネは私と同じ10代なので、彼女の気持がすごくよく伝わってきて、心にじーんときました。自分の気持に素直に生きるのはすごく大切なことだと思いました。(10代)

●私の持っていたアンネのイメージは、優等生で完璧な少女というものでした。でも、今日、劇を見て、わがままも言い、まだ幼さも残る普通の少女なのだと知りました。とても親近感を持ちました。私は今までに「アンネの日記」の抜粋をいくつか読んだことがあったけど、それはアンネのほんの一部分に過ぎず、それだけをうのみにするのは間違いだったなと思いました。今日の劇を見てアンネのことが大好きになりました。そした、世界中の人がアンネに魅了されたわけを知りました。こんなに素敵な少女が戦争という悲惨な状況の中で、好きなように生きられなかったことをとても残念に思います。平和な時代に生きていたら、その感受性の豊かさがどんな形で発揮されたのでしょうか。私たちは満ち足りた中にいすぎて生きていくことに様々な迷いを感じ、本気で生きることができているのか疑問に思います。生きることの意味を明確に見つけ、力一杯生きていたアンネから今日はたくさんのパワーをもらった気がします。ありがとうございました。(10代)

●おもしろく見させて頂きました。ありがとうございます。窓の照明がきれいでした。音響がリアルで本当にドキドキしました。役者さんは多かったんですけど、話の中心になる人に集中していました。他の役者が動かないわけではないのに、不思議でした。そういうものなのかなと思いました。私は幸せなのだと思い知らされました。幸・不幸を他人と比べるのはあまり意味はないケド、客観的に。私は戦争を知らない世代で、死を恐れない程、子供なのだと、思い知らされました。舞台がよかったです。しかも、取り壊しがはやい!スゴイですね。 (10代)

●舞台セットに驚きました。自分が思い込んでいた結末と違っていたので、個人的にビックリしました。あと、同時に多くの人が生活しているのに、ストーリーが進んでいるところに目が向いてしまいました。でも、他のところに目を移すとそこにも生活があったのに感動しました。 (10代)

●まず、驚いたのは舞台セットがとても立派だったことです。それにアンネという明朗活発で、ちょっと騒がしい女の子がいろいろな事を通して分別のあるいい少女に変わっていくのがよくわかりました。それぞれのシーンでの心境がとてもよく出ていて、共感するところもいくつか。とてもおもしろかったです。(10代)

●あんな状況でも規則正しく食事をし、毎日勉強もし、笑ったり、歌ったり、親子の葛藤があり、どこにでもある家庭というか、瞬間瞬間では感じたものの、「隠れ家での息を殺した生活」の苦痛を痛烈に感じることなく観てました。あのシーンまでは・・・。ドンドンドン!ガシャーン!隠れ家のドアを蹴破る音がしたとき、ゾクッとしました。怖かった。恐怖が身体を突き抜けた感じでした。この恐怖感を絶対に忘れてはいけないと思いました。(30代)

●とても良かったです。アンネとペーターがダブルキャストだったので、どちらの方か知りたかったです。(30代)*会員証チェックのところにキャストの紹介を貼ったのですが・・・

●とても楽しかったです。(30代)

●完成度の高い舞台でした。ありがとうございました。(40代)

●最後のアンコールは、きっとアンネ自身に向けられたみんなの気持だったように、わたしには思えました。(40代)

●テーマが重く、深刻な芝居のはずなのに、さわやかな気持になってしまったのはなぜでしょう。 (50代)

●現代の幸福を改めて感じた。少々の不況なんてなんのそのですね。(50代)

●皆さんの声の出し方がはっきりしていて、めりはりのある演技がとても印象的でした。奈良岡さんの益々お元気そうなご様子、拝見できてよかったです。(50代)

●長い間民藝「アンネの日記」を見たいと思っていました。感動しました。二〇才の頃に読んだ時には、感じなかったアンネの豊かな若い感性が私にあったかしら、と思いました。ドイツ軍に見つかって階段を登ってくる足音の聞こえる所は、舞台と一体になってしまいました。最後のアンコールの拍手ではほとんどの人が立ち上がらず感動の時でしたね。(50代)

●やはりすばらしかった。あの閉じ込められた苦しさの中でアンネの明るさに救われた。(60代)

●久しぶりの市民劇場でしたが、良い席でゆっくり観劇できました。役者さん一人一人の演技表情もよくわかり、よかったです。(60代)

●暗い時代の劇ですが、過去の話とは言えませんね。今も、この世の中で、同じ様な苦しみを味わっている人が居ると思うと、胸がつまります。(60代)

●戦争の悲惨さの中で天真爛漫なアンネの生き様にとても感激しました。(70代)

●ただ世界平和を祈るのみです。何時までも演じ続けてください。 (70代)

●今年に入って3例会が月曜日でした。月曜日はどうしても都合がつかず観られませんでした。戦争に関する内容のものには出来るだけふれたくない・・それが私の心情なので、今日の例会「アンネの日記」は 敬遠したい作品のひとつ。しばらくぶりの例会なのに、悩みながらの参加でした。「観てよかった!」どんな辛いときにでも、そこに生きがいを見つけ生きてゆく内容には、訳・演出の丹野郁弓さんの力も大きいのではないでしょうか。アンネのお母さん役・日色ともえさんもアンネを演じられたとか。あれだけのベテラン俳優を脇に使う劇団民藝に敬意を表したい。そして、この作品を大切に引き継いでいることを実感しました。カーテンコールの時、ほとんど席を立たず、拍手が鳴り止まず、二度もアンネが舞台にでてきたこともうれしかったです。

 次に久しぶりの例会参加でしたが、会場に着いて感じたことを書きます。まず、とても活気があり、長年めざしていた「運営サークル担当」の会員が例会を運営している様子が強くうかがえ、活発に活動していることを実感しました。それから、アナウンスがあり、なるほどと納得しました。たくさんの仲間がふえるとこんなにも違うものかと、一会員であることのうれしさを感じました。アナウンスで「私語を謹んで」と繰り返し訴えたのがとてもよく、また、携帯のプラカードが縦横に回ったための効果か、着信音もなくマナーのよい例会でした。運営担当のみなさんごくろうさまでした。(唐茄子・飯島)


●またまた会員増で迎えた例会、良かったですね。豪華キャストの役者がそれぞれの個性を見事に演じられていたと思います。アンネとペーターの成長もよくわかりました。さすが「劇団民藝」という感じでした。最後のフランクの台詞「アンネに対して恥ずかしい」、未来に希望をもっている若者を守れなかった、という大人の責任を感じました。日本も先の戦争で不戦を誓い立派な平和憲法を作りました。しかし、現実にはどんどん戦争をする国に近づいています。フランクの言葉の重要性を改めて強く感じました。(片山)

●本で読むより何倍も感動しました。アンネの生き生きと、この窮屈な状態から飛び出さんとするみずみずしさ。どれだけせまい空間に不自由生きていたか、どんな音に皆、身も細る思いで暮らしていたか、この劇はそれらを一目で感じとることができました。アンネの思いはもちろんの事、回りの人々の苦しみや大変さ、人間の滑稽さまで伝わりました。アンネがペーターと過ごす至福の時・・回りの人々の全ての動きが私の心に響きます。祈るような思い、芽生えた幸せを守るような思い、その切なさが胸を打ちました。劇の後のみつだんごの反省会は、みんなで感動を話しましたが、最後には、発展途上の人間である私達の今について。戦争が起こってしまった悔しさ。あの状況の中で人間は美しいといったアンネと同じ年頃十二歳の少年が駿君を殺害。その少年をつくりだしてしまった無念さへと、私達の話はつながっていきました。この劇を見ることが出来てよかった。終わってすぐ拍手が出来ないくらい感動しました。(みつだんご)

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