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〜感想文集〜

藤枝市民劇場第242回例会  2013年10月5日



  俳優座公演


           樫の木坂四姉妹


【新会員の声】

★六十一歳で初めて舞台を見て感動しました。私は九州出身で藤枝で「樫の木坂四姉妹」を観て心がうたれ涙があふれました。岩崎加根子さんの喜怒哀楽や長崎弁にものすごく感動しました。
 市民劇場は会員の「和」が伝わりました。入会のきっかけは友人の紹介です。入会して大変良かった。花束贈呈のチャンスをいただきありがとうございました。(藤サークル/〇・K)

★前から俳優座のお芝居が大好きでした。一生懸命の演技に感動しました。原爆反対を改めて考えさせられました。声を大にして孫達にもしっかり教えていかなければと思いました。
 四十三年前から観ていましたが母の介護で五年前からお休みしていましたが、友達に誘われ生活にも余裕が出てきましたので、入会しました。久々の劇で感動しました。席も花束を渡す係りということで一番前の席で表情が良く見えてよかったです。(藤サークル/K・H)

★久しぶりのお芝居で楽しく観させていただきました。市民劇場は島田市民劇場に以前入っておりましたので知ってはいました。今回友人のすすめで入会しました。会員みんなで協力して運営していると聞きました。まだ感想まではわかりませんが観劇の日が待ち遠しくなるような気分に持っていけたらいいな!と思います。(藤サークル/K・T)

★久しぶりに生のお芝居を見ました。演劇は集中できるのでいいです。今回花束贈呈という大役をいただきとてもよい思い出になりました。会場は真面目な雰囲気でよかった。男性が少ないのが残念です。市民劇場はずっと以前から存在は知っていました。今回知人から誘われました。限られた時間をできるだけ良質のものを選択していきたいと思っているので、よい選択だと思っています。(藤サークル/Y・M)

★とても良かったです。小さな平穏な日々を打ち砕く戦争の恐ろしさを自分の身に当てはめ痛感しました。会員さんは役割をきちんとこなされ感じが良かったです。市民劇場は最近職場で会員の方から話を聞き興味を持ちました。入会して良かったです。(ブッシュサークル/K・A)

★原爆で亡くなったピアノが上手だった三女の供養のために四女が購入したピアノにジーンときました。原爆症を隠し奔放にふるまって生きた二女の悲しさが伝わりました。原爆投下で息絶えたと思った老木の樫の木、翌年の春一葉を芽吹かせた。今は大木となり庭先まで枝葉を広げていた。生命力の強さを感じました。良かったです。友人の紹介で入会しました。これから観劇するのが楽しみです。(らっかせいサークル/S・M)

★楽しく見せていただきました。会場いっぱいで男性の方が増えた感じです。私がやめるころはけっこう空席が目立っていたので良かったなあと思いました。前入っていたのですが友達がやめてしまったのと会館がリニューアルしたのでまた入りました。(シヤロームサークル/K・T)

★岩崎加根子さんの名前にひかれて見させていただきました。なかなか生の芝居に接する機会がないのでよかったです。(静岡で観て)良くも悪くもなくこういうものだなと思いました。昨年何かの公演のポスターを見て観たいなと思いましたが藤枝の開演時間が遅いのであきらめましたが、今回説明をお聞きして静岡の会場の昼が観られるということで入会しました。急いで入会したので後から入会申込書を見て、また今回同様の書面を読んで感じましたが、私は一人で趣味の域で楽しんでいければと思っていたのでチョツト違ったかなと思いました。(風サークル/I・K)

★時間がたつにつれグングン舞台に吸い込まれていきました。歴史を背負った人生の重みをズッシリと感じました。市民劇場は皆さん落ち着いた雰囲気と仲良しで一緒に楽しんでいる様子が伺えました。若い頃から入会しここしばらくの間行けずにいました。時間的にも都合がつくようになったのと、生の舞台を見たかった。次回が楽しみです。 (ピーターラビット/M・A)


【皆さんから寄せられた感想】

●戦争の陰に、いったいいくつの家族が泣いたのだろうか。今の日本はその涙の上に立っていることを決して忘れてはいけないと、改めて思いました。(五十代)

●すばらしかったです。会場もよみがえり、例会が楽しみ。(六十代)

●被爆者の深い深い悲しみ、苦しみがこんなに長くいつまでも続いているのですね。心に響きました。(五十代)

●三人の名女優の演技は素晴らしかった。(六十代男性)

●どの人の人生も、戦争によって傷を負わされてはいけない崇高なものだと、深く心にきざまれた。心が揺さぶられる舞台であった。(六十代女性)

●丁寧な作り方で、よかった。姉妹をとうして原爆がかたられていた。(四十代)

●中村たつさん、国語事件殺人辞典以来の私の中の出会いでした。すてきでした。(六十代)

●重いテーマだったけれど若い方たちのさわやかさがあり、すてきでした。(六十代女性)

●後半から、ラストが素晴らしかった。前半は少し退屈だったけど…(七十代)

●大変素晴らしい作品でした。家族のかたい絆に結ばれた、素晴らしい家族。バンザイです。(六十代)

●声が聞こえにくかった。(六十代女性)

●歌がとても印象的で素敵でした。ありがとうございました。(十代女性)

●とても感動しました。特に光さんの話のあたりは思わず泣いてしまいました。あと、出てくる度に衣裳が違う所とかも、凝ってると思いました。(十代女性)

●座り心地よかったよ。少し狭くなったけれど…。(六十代)

●カメラマンが姉妹の生きざまを追うというスタイルで芝居が展開して、全体の構成に感心しました。一つの家族のそのまた一人一人が戦争によってどうなったかがよく表現されていたと思います。今回は、一番後ろの席にいたので遅れてくる人が意外に多いのが気になりました。(五十代)

●メッセージがはっきりしていて、私達が知らなかった個人個人の苦しみをはっきり伝えてくれるあらすじであり、素晴らしい役者さん達の熱演でした。こういう劇を大勢の人に観てもらうことが大切ですね。良い劇で感動しました。(五十代)

●私は静岡県演鑑連の基本方針の「平和を希求する優れた作品を積極的に取り上げます。」の言葉が大好きです。その意味で戦争が奪う平穏な生活、大きな樫の木が見守る様な家で育ち原爆で多くの事を失う。失うしかない戦争って、なんで‥?と考えます。
 「放射能で汚れた血‥」と言うセリフには頭を叩かれた感覚でした。福島の原発では当初、政治家の差別発言も有ったが、原発作業員他かなりの放射能に汚染された人・汚染された土地は「放射能で汚れた血・土になってしまうの?」日本人ならこれだけは許せない。
 「琵琶湖周航の歌」が新鮮で清々しく聞こえたのが何故か言葉になりません。この作品で俳優座の皆さんに演劇は俳優さんのみで無く、裏方と言われるスタッフ全体で創るのだと再確認しました。私達鑑賞団体もその一員として新会館と共に成長しましょう。(五十代男性)

●戦争や原爆の話は重く、正直観劇するまでは内容が想像つきませんでした。しかし、クライマックスの原爆投下の瞬間と語りべとなった長女しをの話が劇全体をまとめていた様に思いました。絶対戦争や原爆や原子力の話は風化してはいけなく、次世代に語り継がなければならないと強く感じました。現代を生きる私達も原子力の怖さを二〇一一年の震災から経験しました。亡くなった人も被爆した人も全員が悲しい想いになる、こんな体験はこれから先は起きないでと願ってやみません。また、俳優座を代表する三女優の方々が全員八十歳を超えているとの事に驚き、三人の迫力ある演技にパワーを頂き、これからも応援したいなと思いました。(六十代女性)

●戦争や原爆のことを直に体験した人たちはだんだんいなくなっていきます。それでも伝えていくというのは正直とても難しいことだと思います。東日本大震災にしても今でこそ短いニュースを見ただけで皆の気持ちが瞬時にあの時に向かい共感し合えるけれど、20年30年経てばまた状況は違うのだろうなと思うくらいです。でも伝えていかないと同じ悲劇が繰り返されるかもしれません。
 今回は運営サークルでしたので、例会前にいろいろな情報を得ることができました。長男役の脇田康弘さんは長崎のことをものすごくたくさん調べていて、当時の長崎の有様、なぜ長崎に落とされたのか、被爆した人々のその後の様子など映像を通してでしたが詳しく教えて下さいました。次女役の岩崎加根子さんは、稽古の時、母親であればこの場面でこうは言わないはずだと作家さんと議論をしたそうです。役者さんたちは伝えることに真摯に立ち向かって努力をされているのだと改めて感心しました。
 初代長女役の大塚道子さんは紀伊國屋演劇賞の授賞式で「世の中には地味だけどいい芝居がたくさんあるのです」とおっしやっていました。このことを忘れずにいたいと思いました。(四十代女性)


(掲示板の投稿より)

時代の記憶を語り継ぐことが芝居の役割のひとつだ。「樫の木坂四姉妹」は長崎原爆をテーマとした家族の物語。重いテーマを確かな脚本と芸達者な俳優が演じて見ごたえのある作品となった。中でも岩崎加根子の迫真の演技によって次女ひかるの存在感がこの芝居の要となっている。恋人の故郷であるアメリカで、恋人との間に生まれた子供が被爆の影響で障害を持って短い生涯を終え、このことでアメリカ社会から拒絶されるというなんとも過酷な「運命」は筆舌を超える。子孫にまで影響を与える放射能の存在は、現代に生きる者の大きな枷である。誰を恨んで問題が解決できるものではない。(芳生)