藤枝市民劇場 第258回例会 2016年6月6日
文学座 公演 セールスマンの死 【新入会員の声】 ★初めは難しかったですが最後には納得できました。お芝居の見かたの勉強ですね。 会員さんは知人ばかりで楽しかったです。市民劇場は30年程前から知ってはいましたが子・孫育てで夜は私用で来られませんでした。 夫は興味が無いので残念ですが私一人で楽しみにしています。(イーハトーボサークル/S・K) ★演技は素晴らしいが内容が高度な感じ。庶民に難しいところがある。会員の皆様の雰囲気はよい。市民劇場は前から知っている。(シャロームサークル/M・H) 【皆さんから寄せられた感想】 ●ウィリーとビフの口論。このざらざら感。映像では伝わらない、演劇でしか表現できないもの。こういうものを感じたくて演劇を観ているんだと強く思う。売れない営業ほど悲しい、辛い仕事はない。それは身をもってわかっている。ウィリーの場合は、かつては売れだのだから、時代が変わってしまっただけなのかもしれない。年齢が違うし、彼の事は良くわからなかったけど、国が経済力や軍事力で世界の頂点に上り詰めたのに、自分は夢に描いた幸せな暮らしができていないというのは、辛すぎて認められなかっただろう。 二人の息子は、歳が近いのでまだわかるところがあった。ビフは、自分がダメなのは父の不倫を目撃してしまったと思っても、いい歳をして自分が思い通りの人生を送れないのを人のせいにするわけにはいかないとわかっていてもいて、人生のどん詰まりを目の前にした時にこれほど不安というか、恐怖というか、あるんだろうなと。自分で自分をグズと認めさせようとすることさえ辛いのに、一番に自分を認めてもらいたい父に自分をグズと認めさせようとするなんて、一種の自殺なのかもしれない。ハッピーも相当ひどいけど、親にほとんど期待されなかったということがこういう行動に繋がっていると考えれば、ただの女たらしと非難ばかりできない。 三人とも、人生をこんなふうにしてしまったのは自分白身に責任があると言えるけど、ただちょっと躓いてしまっただけとも言える。ちょっとした躓きからこうなってしまう現代社会って、おかしくないとは思えない。(フニート) ●期待通りとても見ごたえがあって大満足。2時間45分かあっという間に感じた。いくつもの悲しみが詰まった芝居だった。人間には「より良く」生きたい欲求があって、でも何を「より良いもの」として人生を築いていくかは人それぞれ違う。例えつまらない見栄であってもその時は必要なものだったのであろうし、無いことにした方がラクだったりもするが、そんなふうに築き上げたものはひとつ歯車が狂うとアットいう間に崩れてしまう。崩れて真実と向きあった時から本当の人生が始まるのかも知れない。真実を受け入れられず現実から逃げ惑うウィリーの人生、そんな父に「きいて!きいて!」と訴えるビフは「そのままの僕を見て!、愛しして!、助けて!」と親にすがる小さい子供のようで泣けました。 リンダの人生もまた悲しい。両親の目には兄しか映っていなかったハッピーもまた悲しかったろう。 救いがあるとしたらまだ三人が生きていること、やり直せるということだろうか・・・(40代) ●翻訳劇だけど大変見やすい台本で、どの役者さんの声も聞き取り易くとても良かった。 結局お父さんが価値観を最後まで変える事ができなかったからこうなったのだと思う。その競争のピラミッドの頂点を目指すからいけないと思う。世の中はいろいろな生き方があり、別のピラミッドもある。別に他人に勝たなければいけないわけではなく、心から幸せと思う人が勝ちだろう。(うその中で生きていた彼らではなく)一度でも「良かった昔」を経験したつもりでいる人は、ああなのかな?身につまされた人もいただろうそんな作品。今の世の中でも通用する、良い作品。人間はいつの世も変わらない。(30代) ●とても難しかったです。何を伝えたかったのか、わたしには、わかりませんでした。けれど長いセリフすばらしかった。(50代) ●滝沢修さんのウィリーが強く印象に残っている、観劇した後気持ちが明るくなるような作品を観たいと思いました。(60代) ●ウィリーは、ノイローゼ?うつ?それとも統合失症?なにしろばかな男。社会のせいではないな。ビフも馬鹿な息子救いが無い。(ハワードはいい声だな)(50代女) ●富沢さん、たかおさんのパワーすばらしかった。勇気をいただきました。(60代) ●下流老人が問題となる時この劇は、考えさせられた。(70代) ●緊張感に満ちた迫力のある舞台。一瞬も目が離せませんでした。現代に通ずるお芝居でした。(70代) ●セリフが重なり合って聞き取りにくかった。少々疲れた。(70代) ●深い内容でした。心に染みました。人生、夢をかなえるのは大変です。(60代男) ●とっても難しい芝居でした。理解に苦しむ芝居の構成がちょっとよくないナ。(60代) ●夫婦愛、親子愛、皆頑張っているのにボタンの掛け違いの愛で、考えさせられました。(60代) |