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〜感想文集〜

藤枝市民劇場 第273回例会 2018年11月12日



 青年劇場 公演


             島 



【皆さんから寄せられた感想】

※「ですます調」を「である調」に統一させていただきました。ご了解ください。

●とても面白く観させていただいた。私も演劇をやっているが、すごく引き込まれて、私も将来このようなことができたらと思った。(10代女性)

●テーマが暗かったが、戦後を生きる人々の健気な感じがとても伝わってきた。切なくも美しかった。鳥肌が立った。(10代女性)

●良い作品を観られた。(40代)

●冒頭から人名がどんどん出てきて、それを把握するのにずいぶんかかったし、一幕の終わりに反核平和運動についての議論が全くわからなくて。でもよくできたもので、そういうのがわかってなくても取り残された感じはなかった。一幕目は特に大事件が起こるわけでもないのに全く退屈しなくて、このままいつまでも観ていたいと思ったくらい。
 青年劇場は初めて観たが、飛び抜けて上手い人がいない代わりに、全員が全力で演技しているように見える。歴史的事実、それも原爆を題材にしているが故に、ほんの僅かでも手を抜くことはできないという意識もあったかと思う。
 一方で、実在の人物がモデルになっていると知っていたので、学に対してはどうしても、「そんなに心配しなくても長生きできるよ」と思ってしまう。学にとって未来は無いも同然だったのに。でもだから、彼が「生きるぞ」と決意することは、必ずやってくる未来を生きて待つのではなくて、未来を創ることに他ならない。
 徳一はきんの死の直後に邦夫を東京に誘っている。自責の念が沸騰しそうなところで、未来を見せて、落ち着かせている。上手い。未来があるということはこういうことなのだろう。学からそれを奪ったのは原爆だった。原爆は巨悪だ。彼らにとっての未来に今私達はいるのだけれど、自由も民主主義も、反核平和運動も被爆者補償も、あまり進歩していない。彼らの青春(=懊悩)に、私達は報いることができていないようだ。(40代男性)

●初めて観させていただいた。最初の頃、方言を聞き取るのに大変だった。声の聞き取りにくい所があった。最後の一言、こたえた!!(50代女性)

●戦争って、その時だけでなくその後もずっと、人の人生を狂わせるものだ。願う!世界平和。(50代女性)

●私にとって、今年一番の舞台だった。とても良かった。(50代女性)

●演技力、さすがだった。(50代)

●再生!(50代)

●二時間五十分、長い…と思ったが、あっという間だった。家のシーンから暗転になり、再び幕が開いた時の桜が見事で、息を飲んだ。舞台転換時、暗闇でドタドタガラガラ聞こえる時もあるが、前から青年劇場の暗転は静かで感心していた。今回は一層そう感じた。
 この芝居で、被爆者の死ぬまで続く苦しみがよく判った。モデルとなった坪井直さんは20歳で被爆、現在93歳とのこと。隣のおばさんが死んだ時、「次は自分か」と思ったはず。その後も誰か被爆者が亡くなる度に「次は…」と感じたはずだ。私たちが「ダルい、風邪かな」と思うような時も、坪井さんは「調子が悪い、遂に来たか」と、その度に死を突き付けられてきたはずで、それが73年も続いている。そして、自分が長く生きれば生きるだけ、同じ苦しみを分かち合う人が減っていくわけだ。これまで原爆をテーマにした芝居を観てきて、威力による脅威と悲惨さに意識が行きがちだったが、この芝居で、本当の苦しみを感じた。
 運営サークル会で、広島テレビが放送した坪井さんのドキュメントを見た。その中で「私は生きています」と笑顔で語る坪井さんに「長く生きられて良かった」と思ってしまったが、そんな簡単なことじゃないと改めて思った。葛藤を抱えながらも「生きるぞ!!」の学の最後のセリフ、ただ単に前だけ見て言ったのではない、後ろも横も全てを受け入れた心からの叫びだったと思った。
 そして、改めて、市民劇場だからこそ、こういう芝居を選ぶのだ、こういう芝居を観ることができるのだと思った。(50代)

●逆境を生きることは素晴らしい。(50代)

●素晴らしかった。ラストに力づけられた。戦争は二度と起こしてはならない!!(60代女性)

●重すぎた。ただ悲しい。素晴らしい演技だった。(60代女性)

●一人の人間の日常の中の原爆を感じられた。とても良かった。(60代女性)

●今回の「島」と、前に菊川で観た「臨界幻想2011」の作品!!青年劇場からすごいインパクトのあるお芝居を観せて貰った。体験者でないと分からない苦しみや怖さを、迫力のある劇で感じさせて貰った。自然の驚異も人聞が変えてしまった面も沢山あるし、作ってはならない原子力も人間が悪魔になってできた物だと思う。これからの世界は穏やかに暮らせる世の中になってほしいと思う。「島」の劇で、最後に学が拳を上げて「生き抜いて見せる!!」と言ったセリフに希望を感じた。(60代女性)

●良くやって下さった。ありがとう。(60代)

●力のこもった熱演ぶり、良かった。私はいい時代、いい場所に生きたなぁーと思った。(60代)

●とても良かった。いつも死と向き合わざるを得ない主人公の気持ちがヒシヒシと感じられた。健康のありがたさを痛感する。大きな声で、“皆さん、ありがとう” (60代女性)

●とても良かった。私も自分なりに生きていこう。(60代)

●日本人にとって「原爆」というテーマは大変重い。被害者であれば当然のことだが、実は加害者へも大きな影響を与えた。第二次世昇大戦後70年経た今日まで、様々な戦争があったが、原爆が一度も使われなかったのは歴史の事実だ。「原爆」と同時に「原発」の重すぎる被害まで経験してしまった身には、決して時間によって風化させてはならないテーマである。が、テーマが重すぎるだけにどうドラマ化するかが難しい。テーマに頼ってしまうと芝居が単調になりつまらなくなる。ただ俳優の皆さんの熱演にはいつも感動する。
 さて、今年度の例会では、前進座の「薄桜記」に感銘を受けた。今まで尻込みしていた前進座ではあったが、見事な大衆的(?)歌舞伎空間を見せていただいた。地元で様々な観劇ができる市民劇場の存在は得難いものだ。(70代男性)

●とても感動させられた。戦争に人生を狂わせられても、負けないで反対運動を続けられたご苦労を思うと、お芝居を通してもっと若い人たちにも見ていただきたいと思う。(70代女性)

●声が大きくて、舞台の声がはっきり聞き取れたので、よく分かった。(70代女性)

●良かった!心に突き刺さる感銘を受けた。世界情勢が各地で不安な時代。孫の世の中では、平穏な時代になってほしい。(70代女性)

●お母さんの声が少し聞きづらかったが、内容はとても素晴らしく、感動した。舞台の仕様も時代を感じさせて良かった。素晴らしかった。(70代女性)

●戦争さえなければ、ピカは大嫌いだ。(70代女性)

●若い人たちにも関心を持って見てもらいたいお芝居。同じ過ちを二度と起こさないために、どうすべきなのか。今のままでよい訳はない。無関心でいることの恐ろしさを、これからの人達に伝えていかなければ。安倍政権のやり方に憤りを覚える。(70代女性)

●大変良かった。(70代)

●声は良く聴こえているのに、話の内容が伝わってこない時があった。全体に良かった。(70代)

●原爆の問題をこれ程深く激しく見つめて追求した芝居は初めてだった。生への執着、最後の場面が印象的だった。(80代女性)