■アトピーの特徴
アトピー性皮膚炎の主な症状は長く続く皮膚炎(湿疹)です。
湿疹は治ったかなと思うと、また悪化する・・・これを繰り返しながら長期間続く皮膚炎で主な症状は痒みのある湿疹が中心です。原因には体質的、環境的、遺伝的なものが相互に関わり合いその結果として症状に表れていると考えられていますが、まだハッキリとした詳細は解明されてはいません。
発症時期は乳幼児期(生後2ヶ月程度)からあらわれ、成人期まで続くこともあります。また、成人期から発症する人もいます。さらに喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等、他のアレルギー疾患が同時に症状として発症される場合も多く、伝染性膿痂疹(とびひ)などの感染症、白内障、網膜剥離などの発症の報告も多いと耳にしております。
アトピー性皮膚炎は近年、日本だけでなく、世界的にも増加傾向にあるようです。症状や経過には個人差がおおきいので、かかりつけのお医者様と根気強く治療する必要があります。
●チェックポイント
一般的に子供と大人では原因が異なります。
子供は食べ物の原因が多く、大人は周囲の環境、ストレス、ダニなどのハウスダストが多い傾向があるようです。
また、アトピー乳幼児患者では色々あるアレルゲンの中で一番多いとされる食物アレルゲンは卵だそうです。それも特に白身部分というデータが報告されています。
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■アトピーの原因
○アトピー性皮膚炎は何故起こるのか?
アトピー性皮膚炎は「アトピー素因(アトピー体質)」という遺伝的に痒みを起こしやすい体質の人が、様々な「アレルゲン(抗体)」と「機械的刺激」にさらされた時に起こる皮膚炎であると考えられていますが、その原因やメカニズムは十分にはわかっていません。悪化の原因として、ストレスなどの精神的な要因もあげられています。
<体 質>
体質的に皮膚が痒みを起こしやすいのは、以下の2つが主な原因です。
1)アトピー素因
生まれつきアレルギー反応を起こしやすい体質の方。
2)皮膚過敏性
外部からの刺激に対する防御機能が弱い皮膚の状態の方。
<原 因>
●原因物質(アレルゲン、抗原)
アトピー性皮膚炎の原因となる物質には、ハウスダスト(家庭内のほこり)、ダニ、スギ、ブタクサなどの花粉、空中に浮遊している真菌(カビの一種)、犬や猫の垢(上皮)、さらには昆虫の糞や住宅建材の処理剤といった、生活環境中の物質が多く認められます。また、特に乳幼児では牛乳、卵、大豆、そば、小麦粉などの食物がアレルゲンとなることが非常に多いことが報告されています。
アトピー性皮膚炎患者に認められるアレルゲンの例
| ダニアレルゲン |
コナヒョウダニ、ヤケヒョウヒダニなど |
| 食物アレルゲン |
卵白、ミルク、小麦、大豆、米、トウモロコシ、ゴマ、ソバなど |
| 花粉アレルゲン |
ブタクサ、ヨモギ、アキノキリンソウ、ハルガヤ、カモガヤ
ギョウギシバ、オオアワガエリ、アシなど |
| 真菌アレルゲン |
カンジダ、ペニシリウム、クラウドポリウム、アスペルギルス
アルテリナリアなど |
| 動物上皮アレルゲン |
ネコ、イヌなど |
「日本医師会ホームページ」アトピー性皮膚炎より抜粋
●悪化因子
過敏性のある皮膚が常に刺激される状態にあると、痒みを感じます。痒くなれば、その部分をどうしても掻いてしまい、それが刺激となってさらに痒くなります。掻くことによって皮膚が傷つけられると、アレルゲンが侵入しやすくなるため、アレルギーの面からも悪化の要因となり、さらに湿疹が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
刺激の元は、髪の毛や毛糸のセーターなどの他に、直接皮膚につく刺激物質としてシャンプーや石けん、香水などの化粧品類、汗、よだれや食べこぼしなどがあげられます。また、直接的な刺激以外にも、ストレスや生活リズムの乱れ、食習慣の極端な偏りなども、悪化の原因となることがあります。
●チェックポイント
アトピーの要因で「ダニ」といっても、ダニそのものよりは、ダニの死骸、ダニの分泌物、排泄物がアレルギーを起こしやすい。なので布団も干してダニを殺すだけではなく、よくはたいてダニの死骸を取り払う必要があります。
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■アトピー性皮膚炎の検査
アレルギーを起こしている原因(アレルゲン)を知るためにRAST、スクラッチテスト、パッチテスト、除去・負荷試験などが行われます。RASTでは、特異的IgE抗体の量を知ることができます。また、炎症の程度を知るための一般血液検査も行われます。
●治療
アトピー性皮膚炎の治療は、スキンケア、アレルギー反応の抑制及び炎症の抑制の3点に分けられます。
湿疹の症状をまず改善し、症状が治まったら皮膚炎を予防する治療を行います。皮膚炎の症状や程度は一人一人異なるため、使われる方法も手順も様々です。きちんと医師の診察を受け、気長に治療、予防することが大切です。
現在は様々な治療法がありますが、以下におもに薬剤を使った治療法を紹介します。

1)外用療法
外用療法は、アトピー性皮膚炎に対する治療の中心です。皮膚の炎症にはステロイド外用薬や非ステロイド消炎薬も使われます。ドライスキンを改善するものとしては尿素軟膏、白色ワセリン、亜鉛華軟膏などの保湿性外用剤があり、入浴剤などのスキンケア用品もあります。
ステロイド外用剤は、作用の強さによって分類されており、湿疹のひどさや状態、湿疹がある場所や年齢によって使い分けます。また、剤型として、軟膏、クリーム、ローション、ゲルなどがあり、使い心地や目的に合わせて選ぶことができます。ステロイド外用剤は、医師の指示以上に用いると副作用がでることがあるので、医師の指示をきちんと守ることが大切です。
2)内服療法
アトピー性皮膚炎に使用される内服薬としては、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬があります。抗ヒスタミン薬は痒みを起こす物質であるヒスタミンの遊離を抑え、抗アレルギー薬は、アレルギーを抑えます。比較すると、抗ヒスタミン薬のほうが早く効き目が現れます。
■アトピー性皮膚炎の予防措置
悪化する原因がはっきりしている場合は、その原因をできるだけ避けるようにしましょう。
1)室内
床は、ダニを増やさず、除去しやすいように板張りが理想です。畳の上に絨毯を敷くのは、ダニにとって最も都合のよい環境を提供することになります。部屋に良く風を通し、こまめに掃除することが大切です。
スギなどの花粉がアレルゲンになっている場合は、外出先から花粉を持ち帰らないよう上着をよく叩いてから部屋に入るようにしたり、風の強い日は窓をあけないようにしましょう。
2)寝具
皮膚への刺激を少なくするため、毛羽立ちのない、柔らかい素材のシーツやカバーを使います。毛布にもカバーをします。羽毛の布団や、ソバ殻の枕が原因の場合は、それらを使わないようにします。
また、ダニ防止のための手入れをします。頻回に布団、枕を日光にあて、ほこりを掃除機で吸い取ります。
3)衣類
直接肌にあたる衣類は、吸水性と通気性のよい素材が一番です。衣類が汚れていたり、洗剤が残っていても湿疹の原因になることがあります。新品で防虫加工などがされている場合も、それが原因になることもありますので、洗濯してから着てください。
洗濯は、洗剤が残らないよう、すすぎを1回多くします。洗濯ノリや柔軟剤は使わないようにします。
4)入浴
アトピー性皮膚炎では、汗、汚れなど皮膚への刺激物を除去することが大切です。石けんや入浴剤は、自分に合ったものを選びましょう。石けんを使うときは、まず、良く泡立てて、その泡で皮膚を洗うようにします。ゴシゴシ擦ると、湿疹は却って悪化します。入浴からあがった後まで石けんが残らないよう、充分にお湯をかけて洗い流すようにします。入浴剤は、保湿効果のあるものもありますが、むやみには使わず、お湯の温度はぬるめにしましょう。入浴後は、タオルをそっとあてて水分を吸い取ったあと、スキンケアをしておきましょう。
5)ストレス
精神的な要因で、アトピー性皮膚炎が悪化することがあります。可能であれば、ストレスをできるだけ避けるようにしましょう。
6)食事療法
アトピー性皮膚炎に食物アレルギーが関与している場合は、原因の食物を食べないという食事制限が有効なことがあります。しかし、成長途上の子供に過度の食事制限を行うと成長障害を起こすこともあり、医師の監視下において慎重に行う必要があります。
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