1.エスペラントは、やさしい言葉です。
「一字一音」といって、書いてあるとおりに読み、発音したとおりに書きます。 これは、日本語の「ひらがな」とも似ています。A(小文字ではa)は、「ア」 としか読みません。こんなことは、あたりまえのことと思う人もいるでしょう が、外国語では、多くの言葉がこうでなく、一つの文字をいくつにも読みます。 これは、日本語の漢字と似ています。ですから、エスペラントは、日本語で言 うと「ひらがな」や「カタカナ」の言葉なのです。
このことは、英語を勉強した人は、わかると思います。英語では、例えば、 schoolは、書いてあるとおりには読まないので、この読み方を勉強しなければ なりません。Eは、エスペラントでは、いつも「エ」と読みますが、英語では EnglishのEを「イ」に近い音で読みます。
それでは、このへんで実際のエスペラントの単語を読んでみましょう。
kanto(歌)、tempo(時)
夫々、「カント」「テンポ」と読めましたね。 それでよいのです。
ここで、アクセントのことをお話します。アクセントは、エスペラン トでは、アクセントのある文字は、その音(おん)を強く発音します。ですか ら、kantoは「カ」を、tempoは「テ」を強く読みます。
そして、そのアクセントのある文字は、いつでも「終わりから2番目の母 音」と決まっています。(なお、「母音」とは、「あいうえお」の5個の音 (おん)のことです。)
このことも英語と比べてみるとわかりやすいと思います。英語では、例えば、 paper「ペイパー」は、「ペイ」のところにアクセントをおいて強く発音します ね。flower「フラワー」も「フラ」を強く言います。これがアクセントです。
しかし、英語の場合には、エスペラントと違って、アクセントの位置が一定で ないので、一語一語アクセントの位置をも覚えなければなりません。
だから、英語の試験には、「次の単語のアクセントの位置を示しなさい」とい う問題もあります。しかし、エスペラントでは、こういうテスト問題だと全員 が満点となります。
以上説明した「書いてあるとおりに読み、発音したとおりに書く」ということ と「アクセントは、いつも終わりから2番目の母音(2番目の音節)にある」 という2点だけでも、エスペラントは他の言語とはずっと易しいということが お分かりになったと思います。しかし、これだけではないのです。「文法が易しい」のです。
「不規則変化がありません」英語で言うと、動詞の中の特によく使われる動詞 は、現在形・過去形などが決まった変化でなくて、単語ごとに異なった不規則 な変化をするので、それを一つずつ覚えなければなりません。しかし、エスペ ラントの動詞では、単語の語尾を「現在形」は as として、「過去形」は is とどんな動詞でも決まっていますから、このことだけを知っていればよいの です。
今、単語の語尾の話が出ましたが、エスペラントの品詞は語尾でわかります。 名詞の語尾は o で、形容詞の語尾は a で、と殆どの単語が決まっています。 だから、「次の単語の品詞は、夫々何でしょうか」という問題も簡単です。 やってみましょうか。mono,kanto, bela, sana, urbo, いかがですか。 3番目と4番目の単語が形容詞で他は名詞です。
文法が易しいということについて、ほんの一部ですが、書きました。以上が、「エスペラントは、易しい言葉」の説明でした。
2.エスペラントは、いろいろな外国語に似ている。
上で例に挙げた単語もkantoは「歌」tempoは「時」と言いましたが、これを読 んだときに、あれっ、なんかしらんが「わかるぞ」と思ったことと思います。 mono「お金」、bela「美しい」、sana「健康な」、urbo「町」の中でも、わか る感じのする単語があると思います。英語だけでなく、ドイツ語やイタリア語、 フランス語やスペイン語などのどれかを知っている人は、たぶん全部わかって しまうことでしょう。それほど、いろいろな外国語に似ている、ということで す。これは、当然のことで、ザメンホフがそれらの言葉の共通点を調べて、単 語をこしらえたのですから。
ですから、欧米の人たちはエスペラントをまだ勉強してなくても、エスペラン トで書いてある文章を見て、およそどんなことが書いてあるのかは、最低わか ると言います。
ということは、欧米人にとってエスペラントは、実に簡単に覚えられるもの、 と言えます。
しかし、日本人にとっては、それほど簡単とは言い切れません。が、英語に 比べればずっと簡単であるとは言えます。(感覚的に、ですが、10分の1 ぐらいの努力で済むように思われます。)日本人でも英語以外にもう一つの 外国語を勉強した人なら、とても簡単に覚えられるでしょう。また、英語に 比べてもずっと易しいので、1年も勉強すれば、誰でも話ができるように なります。
3.エスペラントは、平等な言葉です。
エスペラントは、どこの国・民族の言葉でもありません。「自分の言葉」の 他に、外国人と交流するときのために、「もう一つの言葉」を持ちましょう。 というのが、わたしたちの主張です。そのもう一つの言葉は、例えば、英語 であったとします。その場合、英語が「自分の言葉」という人たちは、どう しても、英語が自分の言葉でない人よりも有利です。わたしなど、不得意な 英語で話し合うと、しどろもどろで冷や汗をかいてしまいます。
この冷や汗が言葉の不平等を示していると言ってもよいでしょう。これがエ スペラントの場合は、お互いに「学習した」言葉である、という共通理解が あり、英語に比べればずっと堂々と話すことができます。(とは言いながら、 自分よりもずっとエスペラントの能力の上の外国人と話すと、やはり、冷や 汗は出ますが・・・。)しかし、その場合も自分のかつての姿を思い浮かべ て、こちらの程度に合わせて話してくれる人が多いのも事実です。このあた りが、「平等なことば」であることを示しているのでしょう。
ところで、ここまで読まれて、誤解されては困るのですが、エスペラントの よさを説明しながら、もしかしたら、夫々の民族の、国の言葉を否定してい るように受け取られたなら、それは、誤解です。夫々の民族語は、当然大事 にすべきものです。だからこそ、例えば、強大な政治力・経済力を持った国 や民族の言葉がその他の民族・国の人々の言葉を消したり、侵略したりする ことには、反対します。殆どのエスペランティストは、そのように考えてい ます。<戻る