Q1. お茶にはどんな種類がある?
日本茶 ・ 紅茶 ・ 烏龍茶は、ツバキ科ツバキ属の永年性常緑樹である 「カメリア ・ シネンシス(学名)」 という葉から作られます。カメリア ・ シネンシスには、葉っぱの小さな中国種と葉っぱの大きなアッサム種、それらの中間型に位置するアッサム雑種があります。
緑茶は葉が小さい灌木(かんぼく
※)で、寒さに強い中国種を主な原料としています。日本で栽培されているチャのほとんどは中国種です。
お茶の葉は、摘んだあとに発酵が始まります。
それを蒸したり炒ったりすることで発酵を止め、緑色を保ちます。
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「不発酵茶」 … 生葉をできるだけ早く加熱して、酵素の働きを止める。
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「半発酵茶」 … 酸化酵素を少し働かせてから、加熱して酵素の働きを止める。
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「発酵茶」 … 酸化酵素を最大限に働かせてから、加熱して酵素の働きを止める。
この「不発酵茶」に該当するのが、
日本緑茶と中国緑茶です。
烏龍茶は「半発酵茶」に代表されるもので、紅茶は「発酵茶」のことです。
※かんぼく…低木ともいい、通常ヒトの身長以下の高さの樹木をいう。
主幹と枝との区別がはっきりせず、根もとから多くの枝に分かれているものが多い。(大辞林 第二版 (三省堂)より)
発酵 (酸化) させないお茶 : 「蒸し製」 の日本緑茶と 「釜炒り製」 の中国緑茶
不発酵茶である日本緑茶や中国緑茶は、早い時期に酸化を止めることで美しい緑色を残します。
日本緑茶のほとんどは蒸気で蒸す 「蒸し製」 (煎茶、玉露、碾茶(てんちゃ:抹茶の原料)、番茶など) ですが、
対して中国緑茶はほとんどが生葉を釜で炒り、釜香(かまか)と言われる独特の香りを持つ 「釜炒り茶」 です。
※ 日本緑茶の中で釜炒り製は 「釜炒り製玉緑茶」 だけです。