トイレ考。

ハイドパークでトイレが見つからず、パニックで半べそになってからというもの、私はイギリスではマーキングのように
トイレに「出来るだけ」行くようにしています。もったいないんですけど。
イギリスのトイレは、有料である事が多く、ロンドンでは相場はP20(40円程度)田舎でも、P5〜10ほど徴収されます。
徴収のされ方は、駅の自動改札のようにお金を払わないとバーが開かないもの、トイレおばさんが見張っているもの、
ドア自体がコインを入れないと空かないものと、いろいろです。
無料のものもあるのですが、これがロンドンでは、もうびっくり!!するほど汚いのです。
なのですが、不思議な事に有料無料を問わず、ペーパーが切れていた事がない。ストックを沢山置いてあるようでは
ないので、おそらく頻繁に係りのものが出入りしてチェックしていくのでしょうが、それにしてはただならぬ不潔さ。
私は女性なので、当然女性用のお手洗いに入るのですが、「なぜ、ここまで汚す!?」と呆然とすることがしょっちゅうです。
そんなトイレが多いのですが、2003年にビクトリア駅のトイレに入ったときには、思わず笑ってしまうものを見つけました。
「今年度、有料トイレ賞受賞!」というポスターが出入り口に貼ってあったのです。

よく旅行ガイドブックなどに、「トイレに困ったらファーストフード店に行け」という記述を見ますが、実際行こうとしても
トイレ前に何気なく店員が掃除していたりして、何も買わずにというのは難しかったです。それだったら、むしろ開放的な
パブの方が忍び込みやすいかもというのが私の感想。

ハイドパークの次に切羽つまったのが、ポートベローマーケットでのことです。
全長2キロにもわたる道沿いに、ぎっしりと店が立ち並び、それに加え人の波でぎゅうぎゅうの大混雑。ものすごい人の量
なのですが、どういうわけか1つか2つの個室しかないトイレが、3箇所に設置されているだけなのです。それも一箇所は
マーケットからは離れた住宅街。
それでも、コーヒーを飲める店も林立しているので、飲み物を買ったついでに行けばいいやと思って油断をしていたら、
商品を買ったにもかかわらず、店員は申し訳なさそうに「うちにはトイレはないのよ」 うそ〜!!てなもんです。
店替えをして、しかたなく新たに欲しくもないミネラルウォーターを買ったというのに、そこでも「ごめんなさい、トイレはお客
さんには使ってもらえないの。公衆トイレを探して」との返事。
も〜、真っ青でした。ちなみに、やっと見つけた公衆トイレは長蛇の列で、しかも先頭の「入居者」が長居中。

それから、長距離バスに泣かされた事もあります。SomersetからLondonに行くのにCoachで約3時間なのですが、
長距離専用なのに、トイレが付いていない事があるのです。トイレ休憩とかもありません。
Somersetを出る前に、たっぷりとミルクティーなんかを飲んで来ていますから、長距離バスには当然あるだろうと
思っていたトイレがないことに気がついたときには、これまた冷や汗でした。

大体、地下鉄の構内にトイレがないことが多いというのもむごい話ではありませんか。
ちゃんと地下鉄マップには「駐輪場がある」「車椅子使用可」などという情報とともに、トイレがあるかどうかも明記されて
はいるのですが、うっかりすると「トイレつき」の駅でも、地下から延々とエスカレーターを上り、地下道を巡り歩いて
行かないと改札にたどり着かない駅もたくさんあるのです。で、ようやくたどり着くと「故障中」とか紙が貼ってあったりして!

そんなわけで、トイレに関しては私はすっかり用心深くなってしまいました。
ちなみに、LondonではCovent Gardenの広場にあるトイレが清潔で無料、しかもたくさんあります。おすすめです。
そうそう、P20コインを使わずにとっておくこともお忘れなく。P10×2とかでは使えないところが殆どです。

Toilet

Something about England