〜風土記〜世界設定



 ここでは、遍窟寺における世界設定・・・たとえば、妖怪に似た能力を持つ能力者、ネットワークの現状等について
解説します。

『遍窟寺のある世界』


 ネットワーク遍窟時では、基本的に百鬼夜翔の世界観をそのまま踏襲しています。
 また、セッションやキャラクターチャットなどにおける季節感は、現実の季節に即していただけるようお願いします。
 ただし、遍窟寺ではいくつかの点で百鬼夜翔の世界観とは異なっている点がありますので、そのあたりについて、列記します。 
 なお、遍窟寺については
   
 なお、小説版『百鬼夜翔』の『展開』は一切用いません。
 言い換えれば、遍窟寺においては『ルールブック』の設定で、世界の状況が停止しているものと思ってください。



『黄昏の壁を越えて〜特殊能力者』


 遍窟寺の世界においても、やはり妖怪と人間は近くて遠い存在です。
 妖怪が現代の社会で生きていくには、やはり自分達の正体を隠さざるをえないのです。
 同じように、人間は大抵がやはり無力な存在で、妖怪の存在を知ることなく過ごす人が大多数なのです。
 もし、妖怪の存在が社会的に明らかになってしまえば、人間にとっても妖怪にとっても不幸な事になるのは間違いないでしょう。

 しかし、遍窟寺の存在する世界では、妖怪の存在は明らかにはなっていないものの、通常の百鬼夜翔の世界に較べ、妖怪の事を知る人間の数は多くなっています。

 その理由が、特殊な能力を持つ、一部の人間達の存在です。
 個人的な想いや、ある種の人にはそういう能力がある、という、想いから力を得ている者もいるでしょうし、妖怪と特別な契約を持って、力を借りるものもいるでしょう。
 伝説に伝えられるような陰陽師や魔法使い、英雄といわれるような戦士は、そういった特殊な能力をもった人間だったのかもしれません。
  現代においても、そういった能力者の子孫達はやはり能力を受け継いでいるかもしれませんし(〜の家系の能力〜って言う想いですね)、また新たに生まれてくる能力者もいるでしょう。

 ともかく、この世界には、本当に稀ではありますが、妖怪のような能力を持つ人間が存在します。
 とはいっても、その能力はかなり限定されたもので、もっとも強力な能力者であっても、中級の妖怪程度の力しか持っていません。
 やはり、多くの人達の思いによって生み出された妖怪のほうが、限定された想いから力を得ている能力者よりも力において強力なのは、自明の理なのです。
 ただし、能力が多彩で、出自に影響されにくい能力者の力が、妖怪にとって脅威となりうるのもまた事実です。

 ちなみに、例え人間であったとしても、自らの持っている特殊な力は隠さねばなりません。
 妖怪の持ってるような能力をもし人間が持っている、などということになれば、妖怪の能力がばれたときよりも、ある意味で厄介な事になるでしょう。
 少なくとも、個人的な生活は破綻するでしょうし、下手をすると、政府のような巨大組織から追われる事になるかもしれません。

 妖怪と同じように、超自然の力がある、というその事実そのものが隠すべきことなのです。



『能力者と妖怪』


 さて、彼ら特殊能力者と、妖怪との関係ですが、これは今のところ良好のようです。

 何しろ、特殊能力者は数が非常に少なく、そのため、お互いに接触を持つことも少ないため、結果的にそうなる、といったほうがいいかもしれませんが。

 いわゆる『妖怪ハンター』のような能力者がいないわけではありませんが、どちらかというと限られた存在です。

 お互い『正体を隠して生きていかなくてはならない』者同士、『妖怪である』『人間だが特殊能力がある』ということを脅威として殺しあうよりも、お互い協力して妖怪や能力者の力をうまく隠しながら、社会に溶け込んでいくほうがずっと安全だ、というのが妖怪、能力者の一般的な考えといえるでしょう。
 



『ネットワークの構造』


 さて、能力者の集まる組織、というものですが・・・これは、大規模なものは存在しません。

 先ほども書いたように、能力者自体、妖怪よりもずっと数が少ないですので、あったとしても小規模のものがほとんどですし、集まったとしても同系統の術者が多いようです。(魔法使いばかり集まった『薔薇十字団』のような結社や、日本の『陰陽寮』みたいなものですね)

 また前述した理由から、そういった組織でルールにある『ハンターズネスト』のような妖怪に対して敵対的なものというのは少数派です。
 その点、『ハンターズネスト』等はかなり大きい上、敵対的な面も強い、珍しいネットワークといえるでしょう(なおルールにある人間達の集団に関しては、遍窟寺の世界には存在しています)

 逆に、妖怪達のほうから、自分達のネットワークに能力を持った人間を迎え入れる、ということも頻繁にあるようです。
 妖怪達にとって、ちゃんとした『人間』が自分達の味方についてくれている、というのは、社会生活上頼りになるものですし、また、能力者にとってもたった一人で能力を隠して生きるという重荷を背負うより、妖怪という気のおけない隣人とともにいた方が、ずっと楽なのはいうまでもないでしょう。
 現在では一匹狼のように行動する能力者よりも、むしろ、妖怪達と行動をともにする方が多いようです。

 

〜遍窟寺のある京都市〜



『妖怪ネットワーク〜遍窟寺〜』

 嵯峨の外れ、昼なお暗い『踏鞴山(たたらやま:標高108m)』の中腹に、その禅院は建っています。
 平安の頃からあるといわれる、その禅院の名は

          『遍窟寺』。

 ですが、何の変哲もないはずの、その寺には、もう一つ裏の顔があるのです。
          『妖怪ネットワーク』。
 この世のものではないはずのものたちが寄り添い、人間の世界に溶け込むため、助け合う場所。そして、人と妖怪の境を守るための砦の一つ。それが、この遍窟寺なのです。

 さて、ネットワークとしての『遍窟寺』の歴史は古く、およそ、1200年程前、平安京の成立まで遡ります。
 中心となる『多々良 柳水』を中心に平安京周辺の妖怪達が集まったのが、始まりだと言う(当人の)話です。 以来、京都の妖怪界の一角を担うネットワークとして、妖怪がらみの騒動の収拾や、若い妖怪達の教育、人間として生活する妖怪の扶助等、さまざまな活動を行ってきました。

 遍窟寺は、その歴史と、そして何より、外に開かれたオープンな気質から、数多くの強力な妖怪達が参加しています。そのため、能力と言う上では京都でも指折りのネットワークで、他の小さなネットワークからも、援助の要請を受けることが多いようです。

 が、しかし、参加している妖怪が多いことと、トラブルが起きたときに首を突っ込む事が多いこと、その際に壊したものの弁償などがかさむkとから、資金面では慢性的に苦しいようです。



『遍窟寺の管理者達』


宇宙最悪の妖怪〜多々良 柳水〜


 ネットワークの管理者は『和尚』こと、『多々良 柳水』。正体は『だいだら法師(らしきもの)』です。
 人間の姿は体格のいい、50歳くらいの片腕片目の遍窟寺住職ですが、モットーは『飲む!打つ!買う!』、座右の銘は『坊主丸儲け』、と、完璧な生臭坊主と言えましょう。

 ただし、ネットワークの管理者としては抜群に優秀で、人間世界にも巨大なコネを持ち、事件の事後処理や揉み消しなどにその手腕を振るいます。
 妖怪としての力も凄まじいものであるはずなのですが、緊急時の対応に備えると称し、自ら動くことはまずありません。
 本人曰く。『ワシはここらの山の神様でな、ここを離れると力が出なくなるんじゃ』とのことですが、まず間違いなくただ怠け者なだけでしょう。

 性格は外見通り、実におおらかで、豪快。かつ、アバウト。
 遍窟寺の資金難の半分くらいは、この和尚の散財ではないか、という噂まである始末で、三条通りや祇園近辺の歓楽街で派手に遊びまわり、挙句に土地のゴロツキと喧嘩をする和尚の姿も見る事ができます。
 反面、面倒見がよく、いざと言うときにこそ頼りになる人物と言えるでしょう。


金の『亡者』〜化野 菊


 ネットワークマスターの和尚は何もしない男です。
 当然、このままでは遍窟寺の存続自体が危ういことはいうまでもありません。
 化野菊はその慢性資金難の遍窟寺のマネージメント、雑務一般を担当し辣腕をふるっています。

 外見上は30才前半の女性ですが、彼女もやはり妖怪で、その正体は200年程前に嵯峨野周辺で行き倒れた女性の無念さの生んだ『幽霊』です。

 鉄火な姉御肌の人物で、厳しい反面面倒見もよく、ネットワークのメンバーのみならず、近隣のネットワークメンバー、一匹狼の妖怪、遍窟寺周辺の住民からも頼られる存在です。

 一方、金に非常に汚く、加えてヒステリックなところもあるため、、万が一『大赤字』を出したりすれば、怒り狂った彼女に2、3日、『祟られる』こと間違い無しでしょう。


〜ヒロインの道遠し〜阿部 清音


 安部清音は遍窟寺のメンバーである一方、人間のネットワークである『一条戻り橋』との連絡役を務めています。そう、彼女は妖怪ではありません。人間なのです。

 名前を見てもらえれば、わかるかもしれませんが、彼女はあの伝説の『安部 清明』の子孫にして、いまだ力を持ちつづける陰陽師の1人です。
 彼女は清明の残した12神将の一体『白虎』をパートナーとして持ち、いざというときは方位盤に封じてある白虎の力を借り、事に望みます。

 阿部の血を受け継ぐ、陰陽師、というとかなり聞こえはいいですが、性格的には非常に攻撃的かつ、八方破れ。嘗ては躁鬱の気がありましたが、大学受験に成功してから、そちらのほうはよくなっているようです。

 また、同性愛の気があり、同じくネットワークのメンバーであったエルシィとの悲恋を経て、現在恋人募集中。



『遍窟寺全景』


 さて、遍窟寺は、妖怪達の溜まり場ではありますが、特に人払いなどで外界から隠されているというわけではありません。
 実際、人の少ない嵯峨野の奥のほうにありますし、さらに境内が山一つ分と、かなりの大きさを持っていますので、その必要がないのですが。
 とはいえ、資金不足緩和のために表で湯豆腐などを商っていますので、昼のうちや、夜の予約の入っている日などは、本堂やその周辺の庭園、湯豆腐屋用の客殿など、人目につく場所は開放されていません。

 概ね、妖怪達の溜まり場となっているのは、本堂から少し離れた僧房です。

 こちらのほうは常時妖怪達に開放されており、夏は蚊避けの結界が焚かれ、冬は掘り炬燵なぞがしつらえられて、のんびりとくつろぐことも可能です。

 そしてなにより、無料で美味しい食事がある事から、、市外からは多少離れているにもかかわらず、夜になると所属している妖怪達が集まって来ては、食事をしていくため、計理の柳さんが眉をひそめることもしばしばです。


 また、庫裏の一部を改装し、ネットワークとしての『本拠地』が設けられています。

 本拠地、といってもご大層なものではなく、地下にコンピューターや、簡単な図書室を設けただけのもので、やはり人払いなどはかかっていません。
 また、立派な金庫室が作られており、危険な付喪神の本体や、妖具などの保管も行っています(本当に危険なものは、すぐ鞍馬山に預けてしまいますが)


 周辺部は、有名な嵯峨野ということもあり、風光明媚・・・はっきり言って田舎です。

 とはいえ京都の中心、四条烏丸まで車で30分ほどですので、さほど交通の便が悪いというわけではなく、

 ちなみに、遍窟寺周辺は夜ともなると、人っ子1人いない状態となります。
 そのため、境内を本来の姿で歩き回るする妖怪も少なくなく、やはりお菊さんに渋い顔をされています。
まず大丈夫だと思いますが、くれぐれも、人には見られないように・・・。



『百鬼、夜翔する京都』


 遍窟寺のある京都・・・・つまりは百鬼夜翔の舞台となる京都市は基本的に私達の住む世界の京都市と何ら変わる所のない京都市です。
 有名な駅ビルや、京都タワーもあれば、古い神社仏閣もあります。
 ひっきりなしに観光客が訪れ、お土産の定番が八つ橋なのまで、同じです。

 ただ一つ決定的に違うところは、そこに妖怪と言うものが存在すること(いや・・・現実にそんなものいないとは言い切れませんが)。
 そのため、この京都市では怪奇で、無気味な事件が頻繁に起こることになります。何しろ、現実に京都は平安の昔から千年の歴史を持ち、いくつもの伝説に彩られた、妖しい顔も持っているのですから。
 この、百鬼飛翔の『京都』は、そんな伝説が現実のものとなってくる、そんな都市なのです。 



『碁盤の目、路地の向こう』


 では・・・案内と参りますが・・・『京都市』は、基本的に現実の京都市と同じ作りとなっています。
 道路は有名な碁盤の目に広がり、囃子歌で、東西が、

丸、竹、夷、ニ、押、御池、姉、三、六角、蛸、錦♪
四、綾、仏、高、松、万、五条♪
雪駄、ちゃらちゃら、魚の棚♪
花屋、正面、北、七条♪
七条、こえれば、八、九条♪
十条、東寺で、とどめさす♪


 と、歌われる、その姿のままになっています。その中のいくつかの通りを紹介しましょう。


『南北』


〜烏丸通〜

 京都市の中心を南北に走る通りです。
 北大路通から御所の横を通って、四条を経て、京都駅へ。
 主に企業などが軒を連ねており、また地下鉄烏丸線が通っている事からも、京都のメインストリートといって差し支えないでしょう。


〜河原町通〜

 烏丸がビジネス街、といった雰囲気のある通りならば、こちらは飲食店や、雑多な店が軒を連ねる活気のあるとおりです。特に四条通交差点から三条通にかけて、非常な賑わいを見せており、
 京都のもう一つのメインストリートといえるでしょう。
ており、平安京が造営された時の大内裏跡を示しています。
ここから南にある朱雀門を抜けて、平安京南端のまでが平安京のメインストリートでした。

〜新京極通〜

 かつては、日本三大歓楽街の一つといわれた通りです。
 現在は、修学旅行のお土産屋の列なる通りとして、よく知られていますね。


〜川端通〜

 鴨川の川岸を川に沿って走る通りです。
 風情がある柳の並木が美しい通りで、ここにずらーっと並んだカップルの列は、京都の夏の風物詩でもあります。


『東西』


〜四条通〜

 祇園八坂神社の朱塗りの楼門から、鴨川を越えて西へと伸びる約7キロの通りです。
 花街、百貨店、老舗、銀行・・・・ありとあらゆる建物が並び、まさに、京都の顔というにふさわしい通りといえるでしょう。
 中心となるのが、烏丸通との交差点、四条烏丸。
 ここが事実上の、京都の中心です。


〜三条通〜

 江戸時代の商家や明治時代の洋館、現代のビジネスビルの入り混じった、人と活気溢れる通です。
 京都でいわゆる繁華街といわれる通りが、三条通と河原町通との交差点付近だということは、先ほど記述した通りです。
 有名な祇園祭の山鉾町の広がる辺りでもあります。


〜丸太町通〜

 京都のど真ん中を走る通りです。
 スーパーから大学まで様ざまな建物が立ち並び、学生の通り、という感じがします。
 ちなみに、京都を車で走る上で、もっとも便利な通りという話です。


〜今出川通〜

 御所の北を通る、商店の多い通りです。
 京都は冬になると、この通りから北に雪が降るといわれています。


〜北山通〜

 京都最北の大通りです。近年になって開発が進み、若者の多い通りとして知られるようになりました。
 なお、紫陽の本拠地はこの北山通り及び、北大路通りでした。ビバ、洛北!



 また、路地とは別に京都はいくつかの区に分かれており、それぞれに特色を持っています。
以下に、それらの区の紹介をしておきます。



〜北区〜

 北区はその名の通り京都の北に位置し、古くからの建物と、近年の開発による近代的な町並みとが、きっぱりとわかれて存在する地区です。
 主に、古い建物は、西部から、北部にかけて多く、その他の地区は中心地である烏丸北大路からどんどんと開発が進もうという雰囲気です。
 古い建物では有名な『金閣寺』や、京都三大祭である葵祭りで有名な、『上賀茂神社』などが知られています。
 また、ここには深泥池という池があり、有名な『タクシーに乗る幽霊』の都市伝説の発祥の土地の一つと言われています。

  主な建造物・・・上賀茂神社  金閣寺 


〜左京区〜

 左京区は京都の北から、北東にかけてに位置する区です。
 北部は完全に山の中で、美しい自然の中に、貴船神社や、鞍馬寺などが点在しています。
 南部は有名な京都大学があることなどから、学生街としてのイメージが強く、また、近年『世界温暖化国際会議』の行われた『京都国際会議場』や、国内最大規模で知られる、日本初の植物園、『京都市立植物園』などの施設があります。
 歴史的な建物も多く、『平安神宮』や『下鴨神社』など、由緒ある神社が多いのが特徴です。

  主な建造物 ・・・ 京都国際会議場 京都市立植物園 平安神宮 下鴨神社


〜右京区〜

 右京区は京都の北西に位置する区で、いわゆる嵯峨野といわれている地域です。
 『遍窟寺』は、この右京区にある、ということを覚えておいてください。
 この辺りはいまでは観光地として知られていますが、かつては化野といわれ、京都の代表的な葬送の場でもありました。
 どちらかというとこじんまりとした穏やかな感じの地域で、代表的な施設としては、渡月橋のような観光地から、広隆寺や龍安寺、仁和寺のような大寺院。
 また千体のお地蔵が残る念仏寺や景教(ネストリウス派キリスト教とのかかわりが指摘されることのある蚕ノ社など、少しミステリアスなものまで、様々な施設や遺跡が残されています。
 また、北部には高雄山があり、神護寺、高山寺などが有名です。

 おもな建造物 ・・・ 『遍窟寺』 渡月橋 






『京都市のネットワーク』


 さて、長い歴史を持つこの町には、いくつもの妖怪ネットワークが存在しています。
 ここで、その中のいくつかについて記しておきましょう。


『孤狸庵』 

 遍窟寺と並んでもっとも古いネットワークの一つで、伏見区にある蕎麦屋『孤狸庵』を根城にしています。
 ここは近辺にある伏見稲荷とも関係が深く、このネットワークを立ち上げたのは、伏見の『お稲荷さん』だといわれています。もっとも、現在は化け狸の『香川 源太郎』と、白孤の『香川 紅葉』夫妻が管理に当たっており、遍窟寺ともかなり深いつながりを持っています。
 『孤狸庵』はかなり古いネットワークという事もあって、伝統的な妖怪が多く在籍しており、また、その発生から『妖孤』と呼ばれる妖怪達が多く在籍している事でも有名です。


『一条戻り橋下』

 ここは、一条戻り橋の下に『隠された溜まり場』を持つ、人間のみで構成された珍しいネットワークです。
 『戻り橋』は遍窟寺のバイト、キヨちゃんの父親『阿部 典明』氏を中心に、陰陽師など日本系の術者で構成されており、『戻り橋』は人間の集まり、ということもあって、人間社会に大きなコネを持ち、おもに、他のネットワークの妖怪のサポートや、人間の術者の同行の監視などを行っています。


『鞍馬山』

 ここは厳密にいうと、ネットワークではありません。
 鞍馬山の山中の大きな『隠れ里』に住む、『人間に対して距離を置く』妖怪の集まりです。
 彼らはその性質上、積極的に人間界に干渉してくる事はありません。しかし、人間に妖怪の存在を知られないためならば、里の外に人員を送る事もありますし、また、京都市内のネットワークとは連絡を密にして、外界にいるのが難しい(性格や、姿などが、ですね)妖怪を引き取ったりもしています。


『MHK(もののけ放送協会)及び民明書房』
 これらは京都のみならず、全国規模のネットワークです。
 読んで字の通り、妖怪のみで構成されたテレビ局、出版社で、情報収集能力に長けた妖怪が多数所属しており、その情報収集能力を生かして妖怪に関連したテレビ番組、情報誌の出版などを行っています。
 遍窟寺でも民明書房から新聞『もののけ日報京都版(月額:3080円)』及び月間情報誌『もののけ生活(月額:1800円)』を購読しています。
 なお、MHKの受信料は月間2800円。
 遍窟寺は『MHKは見ていません』。
 下手なことを言うと、お菊さんの鉄拳が飛びます。



なお、、このサイトに出てくる人物名、社名、土地や、場所の名前などは、実際のものとは一切関係がありません