忍野修行 8
+川茂 7/18
 今日はうちの工務店のゴルフコンペで、平日休みとなりました。ここの所、満足に釣りをしていないので、良いチャンスを逃がさないように、早起きをして、幾つかの川を巡る予定です。
 
 朝4時半に起床、身支度を済ませ、釣り道具を車に積んでいると、忍野用の伸縮ネットがみつかりません。あちこち散々探しましたが、どこにもありません。仕方なく、家の池に置いてある柄の伸びない網を積み込み、出発しました。(これで、後ほど悔しい思いをするとは、微塵も思いませんでした。)
  
 まずは、ドライでバシッと気持ち良く釣りたいな、と久し振りの道志へ向かいます。
 6時頃、田代橋より入渓、続けざまの台風で増水しているようで、流れも速いです。#14のビートル・パラシュートに幾つか出るものの、フッキングには至りません。
 早い流れに、少々苦労して遡行するうちに、ふと気が緩み、浮石に足を取られて転倒、幸い、片手が濡れただけで済みましたが、先行者も複数あり、腹も減ってきたので、早々に忍野へと移動しました。

 8時頃、漁協の駐車場に到着、平日は嘘のように空いています。釣堀裏のプールはパスして、釣り下ります。
 堰堤下の流れで複数のヤマメのライズを発見、目立つハッチも無いので、パイロット・フライのコカゲロウのスペント・ダンで様子を見ると、反応はありますが、見切ってしまうので、ソラックスにシルバー・ワイヤを捲いたフェザント・テール・ニンフ#20に替えました。暗い水底で目立つソラックスを目で追うと、ヤマメがフイッと首を振りました。あわせると、意外と良型でキリキリと走ります。手元に寄せると、精悍な面構えの尺程のヤマメです。
 ドキドキしながら、ネットを差し出すと、全然、届きません! 腹這いになっても届かないのです。
 「あ〜〜!伸縮ネット〜!!」  悔しいですが、成す術がないので、仕方無く、リーダーを手に持ち、抜き上げると、ドッボン ・・・サヨナラ〜でした。
 気を取り直して、釣り下ると、鉄の橋の上流で、複数のライズを発見しました。やはりドライでは見切られるので、良く見える#14のクリーム色のニンフを流すと、1m余り先から、ダッシュで、ひったくるように咥え込んだのは、25cm程のブラウンでした。
 この反応に気を良くして、水底近くに定位する良型に流し込むと、追いかけるようにしてフッキングしました!40cmはあろうニジマスはギュ〜〜ンと一気に突っ走り、リールをバックラッシュさせて、フッと抵抗がなくなりました。
 ラインを手繰るとリーダーとティペットの結び目が切れていました。0.3号ではちょっと無理だったようです。
 「当たりフライ、なくなっちゃった・・」残念でしたが、流れに目を凝らすと、足元の護岸の際に50センチを優に超えるニジマスが定位しているので、性懲りもなく、ビードヘッド・ヘアズイヤーニンフ#14を流してみました。
 どーせ喰わないだろな、と思っていたら、うまいこと鼻先に流れたフライを、パクン!! 喰っちゃいました!!!
 潜水艦のように、グォ〜〜、と走る引きにドキドキしながらも、木と木の間に挟まれて、どうやって取り込むかを考えると、残念ながら、諦めるしかなさそうです。
 しかし、バンブー・ロッドは、そのしなやかさから、全体がショック・アブソーバーのように衝撃を吸収して、非常にイイ感じで、魚にプレッシャーを掛けられるように思います。主導権はこちらにあるという感じで、やりとりができます。
 しかし、ネットも届かず、動くこともままならない状況では、なす術もなく、上流にグングン走りだすと、あえなく外れてしまいました。  
  
 やれやれ、とテニスコート裏にやってくると、またまた、40アップのニジマスが、右に左にと、盛んに水面下で餌をついばみ、時折、水面上まで浮上して、ライズを繰り返しています。
 やはり、ニンフを流し込むと、ハムッとフライを咥え込むような仕草をしたので、すかさず合わせると、ゴクン、ゴクンと首を振り、グゥ〜〜ッと走ります。がっちりと掛かっているようで、「これは取れるな!」と割と余裕でやりとりをします。・・・が手元に寄せるとネットに収まりません!腹這いで、竿がちょっと心配なほどしなっていますが、何とかランディングに成功しました。
 まだコンディションは完全に回復はしていないですが、良く肥えた44センチのニジマスでした。
 竿は大丈夫かな?調べると、あれ〜・・・ 取り込みに無理をしたので、少し曲がってしまい、元に戻りません。竿を替えにいくのも面倒なので、「ま、いいか。」そのまま釣りを続けます。
 その後、新名庄川出会の手前で、アカマダラDD−Sでヤマメ、ユスリカ・シャックでニジマスを追加、昼食は珍しく近くの食堂で、麦とろ定食を食べて、14時少し過ぎに、多摩らんさんと待ち合わせの川茂の堰堤へと向かいました。
 
ニンフをひったくるように咥え込んだブラウンです。 DD−Sで釣ったヤマメ、25cm程でしょうか。
 15時に川茂に到着、昼寝をしていると、程なく、多摩らんさんと、愛犬チャックのおでましです。
 私は川茂は初めてなので、ここに精通している多摩らんさんにお話を伺いながら、釣り仕度を済ませ、早々に、ポイントに降り、ライズを待ちます。
 ライズを探しながら、博学の多摩らんさんから色々なお話を伺い、普通は退屈な待ち時間を、とても楽しく過ごせました。 
 18時頃に、それぞれの目当てのポイントに分かれて、ライズを待ちましたが、私の目を付けた所では、ハッチも殆どなく、テレストリアルかな?というライズがごく散発にあります。
 19時過ぎにはライズも無くなり、「もう、待つどころじゃない!」とばかりに、ホワイト・パラシュート#10を結び、キャストするも、ドラッグが懸かり始めたフライに ボコン! と一発出ただけで、あえなく撃沈でした。

 多摩らんさん、お疲れ様でした。イブニングは不発でしたが、お会いできて、とても楽しかったです。また、ご一緒、お願いします!

 忍野では、大物を幾つか、サイト・フィッシングで掛けることが出来て、とても良い修行になりました。
 しかし、ドライでは、やはり見切られることが多かったので、次回も新たな策を練って、挑戦したいです。

 曲がったバンブーは、殆ど、元に戻りましたが、まだ少し曲がっています。ヒートガンであぶって、矯正しなくては!