丸竹ロッド
6尺6寸
 昨年刈った丸節竹が充分乾燥したので、以前からの念願だった丸竹ロッドの制作に取り掛かりました。 
 (・・・本当は、今まで釣りばっかしていて、作る時間が無かっただけです。)
1 竹の洗浄、焼入れ及び曲り直し
 藪沢用のショートロッドが欲しいと思っているので、まずは、刈ってきた竹をよく吟味して、好みのアクションを持つ竹を選別します。(これが中々悩めるんです。軟らかかったり、重かったり。同じ種類の竹なのに実に個性豊かです。)
 今回は、6尺6寸の1ピースロッドを作ってみます。大型のマスにも対応できるように(忍野を想定して。)少し重いですが、硬さと強度がありそうな竹を選びました。
 先ずは枝、皮を、彫刻刀、ノミなどを使って取り除き、水洗いします。その後、火にかざして、曲がり、捩れを矯正します。ヒートガン、カセットコンロなど試してみましたが、最後はアルコールランプを使いました。平らな板の上で転がすと曲がりが良く分かります。革の手袋か軍手を2重に重ねて作業します。
 文章では簡単に表現できますが、実際は結構、忍耐が入る作業です。コツを掴むのにちょっと時間を要します。
 曲がりを矯正して、ムラが無い様に火であぶって、火入れも完了です。
丸節竹の節部のアップです。 矯正前 矯正後
2 塗装、グリップ等パーツの作成
 次は、スネークガイドを作成しました。
 0.8mmのステンレス線を、万力に固定した鉄工ドリル(4、5、5.5、6mm)に巻きつけた後、ラジオペンチで成形します。
 しかし、この方法は慣れるまでに、精度のばらつきが多いと思われます。
 次回は、ガイド製作の治具を作り、製作してみます。
 後は、フット部分をブランクに乗せ易いように、金敷の上で、玄能(げんのう=かなづち)で叩いて平らにした後、グラインダーで端を斜めに削ります。(これをしないとラッピングの時に上手くにいきません。)
 トップガイド、ストリッピングガイドも成形して、ガイドは完成です。
ドリルに巻きつけます。 ラジオペンチで成形して、端を斜めに削ります。 左からトップ#2/0、#1/0、#1、#2、ストリッピングの各ガイド。
 リール・シートは煤竹(古い農家の茅葺屋根の下地などに使われた竹が、数十年かけて囲炉裏や竈の煙で燻された物)
が旧家の解体で手に入ったので、利用しようと思います。
 リールを固定するのにどうしようか思案しましたが、結局、釣具店で売っているリール固定用の金具(380円)が、使い勝手が良く、取り付けた際の違和感も無かったので使ってみました。
桐のグリップと、リール固定の金具を装着した
煤竹のリールシートです。
実に良い色艶ですね!人口的に色を付けたのではありません。百年近くかかってじっくりと燻された竹です。
NEW!!
3 パーツ類の取り付け
 完成した各パーツを取り付けます。
 まずは、グリップを接着します。2液性のエポキシ接着剤の60〜90分型など硬化時間の長いタイプを使用します。
 硬化したら、ガイド、フックキーパーをラッピング用のスレッドで巻きとめます。一般的にスネークガイドの数は、ロッドのフィート数より、好みで1〜2ヶ増減します。丸竹ロッドの場合、なるべく節と節の中間にくるように取り付けます。取り付け位置は芽や枝の生えていた線上を避けて付けるのがセオリーのようですが、今回のロッドは先端部の節が、互い違いにかなり曲がっていて真っ直ぐに矯正しきれなかったので、キャスティングする時に真っ直ぐになるように、枝のある面にガイドを乗せてみました。
 ラッピング部分をエポキシ系のコーティング剤でコーティングをして、最後に、リールシートをガイドの並びに慎重に合わせて接着して、丸竹1号の完成です!
 六角バンブーと比べると、1/10以下の時間と手間、掛かった費用は数百円でした。
 モノを作るって本当に面白いです。
 自分の手で作りあげた竿で釣りをするのは最高の贅沢だと思います! 皆さんも挑戦してみませんか?!
ガイド部分のアップです。 丸竹1号です。改良の余地はかなりあります。