2006 RIDING PARTY in ツインリンクモテギ


 竢o版社より毎月27日に発売されている2輪専門誌、『RIDERS CLUB誌』で10数年前から企画・運営されているサーキット走行会、『RIDING PARTY(以下、ライパ)』をご存知だろうか?これは目を三角にしてタイムを削る本気モードの走行会とは一線を画し自身のバイクで気軽に楽しくサーキットを走行をし、ライディングテクニックの向上やバイク好きの仲間を増やそうという主旨で開催される『理性のある大人の走行会』です。
 
 2006年のライパ予定が告知された時にツインリンクもてぎで1回だけ土曜日開催枠があった為、参加する事にしました。「折角、ホンダのホームコースでの走行会なのだからForce V4 owners club (以下、FV4)にも声を掛けて希望者がいれば大量エントリーしましょう」という事になって、参加者を募集したところ瞬く間に希望者が確定。個人で申し込みした人も含めて、走行参加者10名,見学参加者7名のFV4団体での参加となりました。
 NC30,NC35,RC45,RC46,SC45と排気量もジャンルもバラバラなら年齢層や性別も20代から30代,女性もエントリーとたぶん、二度とないであろう面白いメンバーの集まりです。こんな面白いエントリーメンバーを放っておく手は無いとばかりに、『RIDERS CLUB誌』の姉妹誌でホンダ専門誌である『HONDA Bikes誌』にダメモトで取材を依頼したところ、快諾していただきました。8年のライパ参加実績がこんなところで役立つとは・・・。
 私、大将とFV4クラブ員,私の元、同僚の3人は3tonトラックにバイク4台を積載し、6/23(金)に有給休暇を取得して(こんな事を公表してしまって大丈夫かな?)前泊で茂木町入り。サーキット近くの『ビジネスホテル若葉』に宿泊します。同宿には『RIDERS CLUB誌』や『HONDA Bikes誌』の編集スタッフも宿泊していました。
 ライパ当日は朝、7:00にツインリンクもてぎ東ゲートに集合してFV4参加者全員で入場する予定でしたが、6:00開門で既に多くの参加者が集まっているとの情報が寄せられた為、早めの出発とします。30分程前に東ゲートに到着すると既に自走組の走行参加者が到着しており関東組のバイクを積載したトラック待っていました。場所取りの為、我々が先に入場して本コース用パドック駐車場の一角に陣取ります。
  

トラックに4台搭載 茂木町で前泊 R/Cスタッフと同宿 東ゲートに到着

 通常のライパではピットスペースが開放されて参加者が共同で利用するのですが、今回FV4は見学者も含めて17名の大所帯となる為、ピットの利用は遠慮して駐車場にターフテントを3張、設営してピクニックテーブルや折りたたみ椅子を並べてFV4ホスピタリーブースの出来上がり。ホスピタリーブース設営が完了する頃には自走組や関東組のバイクを積載したトラックが到着。各自、走行の為のテーピングや暖機を行います。今回は7月中旬に開催される【もて耐】にエントリーしているメンバーがレース参戦車両を持ち込んでの最終調整にあてます。ライパでは純レース車両の走行は禁止ですが、イベントレーサーはスリックタイヤでなければOKなので、毎年、この時期に開催されるツインリンクもてぎでのライパには【もて耐】参戦組が大勢、参加してきます。
 受付を済ませてゼッケンやBMW様から提供されたノベリティグッズ(今回はBMWネーム入りのステンレスボトル)が手渡されます。また希望者には有料で走行写真や集合写真撮影のサービスが受けられるため、申し込みをします。
 程なくして、『HONDA Bikes誌』の取材班が我々のブースまでやってきました。今回、取材を担当していただくのはかつて『RIDERS CLUB誌』編集部員だった伊藤さんです。勿論、私はライパ参加を通じて顔馴染みです。挨拶の後、8:00からのライダースブリーフィング前にFV4参加者一同での集合写真を撮影したいという事で全員、レザースーツに着替えバイクをピット前に整列させてピット上から数カットを撮影。また走行の合間の時間を利用しての個別取材や走行シーンの撮影を行うという説明があり、腕章代わりに白テープを右腕に巻きます。
 集合写真撮影完了時には既に8:00を過ぎていた為、急いでコントロールタワー横のブリーフィングルームへ移動。この時、私は椎間板ヘルニアによる腰痛が再発。MY工具箱は忘れるは、ギックリ腰になるはで、何か嫌な予感・・・。
 予定より少し遅れてライダースブリーフィング開始。『RIDERS CLUB誌』や『HONDA Bikes誌』のスタッフ紹介の後、今次ライパのメインスポンサーであるBMW様の紹介・挨拶,各協賛ショップの紹介が行われます。また今回は千葉テレビのクルーも来場。【週間バイクTV】という番組でライパの模様を取材するという事です。既に放送された様ですが、しっかりメンバーがコースインの時に映っていたそうです。
 更に特別ゲストとして、【チーム・フライングドルフィン】として『根本健氏』のチームメイトだった『山田純氏』がゲスト参加。色々な走行会に参加しているそうですが、ライパは初参加だそうです。そして、やはりと思っていましたがホンダのホームコースという事で、HRC契約ライダーの『鎌田学選手』も先導役でのゲスト参加もありました。
 スタッフや協賛メーカー・ショップ,ゲストの紹介の後は、『RIDERS CLUB誌』スタッフによるフラッグ説明や『根本健氏』によるサーキット走行をする上でのルールや万が一アクシデントに見舞われた場合の対処の仕方の説明が行われます。それまで和やかな雰囲気とは一転して参加者一同、真剣に聞き入ります。

走行前のミーティング風景 HONDA Bikesの取材開始 FV4ホスピタリーブース 緑ゼッケンの走行準備

 ライダースブリーフィング終了後の9:00から初心者クラスの走行開始となります。ライパでは自己申告制で3クラスに分かれています。サーキットデビューの人が優先される初心者クラス(緑ゼッケン),サーキット経験があり準ハイペースで走行可能な中級クラス(黄色ゼッケン),ハイペースで走行可能な上級クラス(赤ゼッケン)に分かれています。走行は各クラス20分走行でのローテーション。1回走行すると40分の休憩となります。今回、FV4からは初心者クラスと中級クラスへエントリー。初心者クラスへエントリーした人も慣れてきた午後からは中級クラスにクラス変更していました。
 最初の1本目は『RIDERS CLUB誌』編集部員やゲストライダーによる先導付きの殆どツーリングペースの完熟走行。しかし、レコードラインを走行してくれるのでコースを覚えながら理想のライン取りを学び取ります。2本目は少しペースが上がっての先導付き完熟走行。3本目からはフリー走行となりますが、各クラス共に希望者には先導をつけてもらえます。『根本健氏』や『鎌田学選手』に先導してもらいながらスキルアップを図る人も見受けられます。フリー走行では転倒者が続出。イエローフラッグだけならまだしも赤旗中断もありました。これには初心者クラスへエントリーした人も少しビビって安全に楽しく走る事を自分に言い聞かせて再びコースインしていきました。
 パドックではBMW様をはじめ協賛ショップによるブースが立ち並びます。BMW様は最新モデルの試乗車を持ち込んだり今年の鈴鹿8耐参戦予定車両(鈴鹿300km耐久には出走済)を持ち込んで参加者の興味を引きます。また『HONDA Bikes誌』とホワイトハウス様のコラボレーションによって限定製作されたHONDA CB750 caf'eのシェイクダウンが行われました。
 11:30からは『RIDERS CLUB誌』ブースにてランチタイム。ランチの料金は参加費用に含まれています。ちなみに私、茄子は嫌い・・・。目をつぶって食べました。このランチタイムも走行可能な為、空いている時間を利用して思いっきり走りこむ参加者も見受けられました。
 
BMWブース MOTO CORSEブース CB750 cafe R/Cブースで昼食


 FV4メンバーは1本目と2本目の走行の合間の時間を利用して『HONDA Bikes誌』による個別取材。誌面には個別に1カットづつ掲載してもらえるという事で各自、思い思いのポーズで撮影されていきます。今回のメインは【もて耐】参加のOKIガードナーレプリカコンビ。参加メンバーがどんな表情で誌面を飾るのかは、発売日のお楽しみに。
 ※ 全員分の取材模様の写真が集まりませんでした。ゴメンナサイ!

 ランチタイムを挟んで午後からは中級クラスにクラス変更する人もチラホラ。「昼食後の1本目はタイヤが冷え切っているのでラフなアクセルワークをせずに3周位は我慢してタイヤを暖めてね!」とアドバイスした後、私も午前中にブレーキレバーのタッチが悪くなったのでアジャストしてからコースイン。1周目は『根本健氏』の教えの通り、高いギヤで大きくスロットルを開けてタイヤを揉み暖めます。2周目に入ったメインストレートで少しフロントブレーキのレバーの入り方がおかしいかな?と思いながら立体交差を抜けてコース後半セクションへ。V字コーナーで突然、ピットレーンスピードリミッターが効いたかの様に「ボボッ、ボボッ、ボボッ!」と加速しなくなりブレーキレバーが全く入らず逆に押し戻されます。「ヤバイ!ブレーキが壊れた!」と思い何とかピットまで戻ろうとスロー走行しますがバックストレートに入ったところでインベタのラインがとれずレコードライン上へはらんでしまいます。「ここで止まると危ないので、ランオフエリアに出て止まろう。」とゼブラゾーンに差し掛かるところで完全にフロントロックしてしまい、思わぬ挙動をしたバイクに振り落とされる形で転倒。直ぐに起き上がってバイクを起こそうとしましたが、ゼブラ上で亀の子状態で起こせなかったので諦めてブリーフィングで指示された通りにガードレールの外へ避難。しかし30秒もしない内に先頭集団が迫ってきます。しかもバイクはレコードライン上に寝転がったままです。丁度、コーナーポストの死角になる場所での転倒だった為、ヘアピン部のポストからイエローフラッグが出ていません。急いでヘアピン側へ走りガードレールの外からジェスチャーでコース中央へ進路変更する様、アピールします。
 先導で走行していた『RIDERS CLUB誌』スタッフがアクシデントに気付き、イエローフラッグの提示を指示して他の走行者も事態を把握してくれたおかげでマルチクラッシュの最悪な状況は回避できました。
走行2周目でのアクシデントであった為、走行終了後のレッカー車が来るまで15分位、ガードレールの外から一人寂しくFV4メンバーの走行を見学。皆さん、人の気も知らないで気持ち良さそうに走行していました。というか、私が転倒した事に殆どの人が気付いてい無いようでした。レッカー移動された大将号は無残な姿に・・・。走行不能な状態になったのでさっさと着替えて取材のお手伝い。
 また筑波を除く他のライパ同様、『根本健氏』によるタンデム走行、通称『タンデム・ジェットコースター』も行われます。最近、ジェットコースターを真似たイベントが他の走行会で行われ、事故も起きている様です。編集部曰く、「類似品にはくれぐれもご注意下さい!」
 ジェットコースターを体験したメンバーはBMWでのタンデム走行なのに最新リッターレプリカを面白い様に抜いていくライディングテクニックに「路面が自分の顔にこんなに近づくなんて・・・」とカルチャーショックを受けていました。どんなに凄い走行か想像つきますよね?でも全く怖くないんです。そして「バイクってこういう風に操作すれば速く走れるんだぁ」的なヒントが必ず毎回、見つかります。また、インカムで走行中に話しながら走行してくれるので具体的な質問もOK!。
 またBMW様の最新型車両の試乗車走行も行われ皆さん、試乗を楽しんでいました。参加メンバーは16:00の最終セッションまで思いっきり走り込み、満足げな表情です。中級クラスは残り数分のところで転倒者が出て赤旗中段となってそのまま終了となってしまいましたが・・・。


 走行終了後は、走行参加者・見学参加者をまじえての集合写真撮影。私はクラブ員とFV4のバナーを抱えて後方の目立つ場所にポジションを確保してFV4をアピールする事に見事成功。その後は今回のメインスポンサーであるBMW様をはじめ協賛ショップ提供のグッズを巡っての『山田純氏』との火花散るジャンケン大会です。勝ち残り方式で数々の景品が参加者の手に渡っていきます。FV4メンバーでも私をはじめ数人が見事、ゲットに成功しました。ラッキーな事に2回も勝ち残り両手に景品を抱えての帰宅となった女性メンバーもいました。
 ジャンケン大会の後は『根本健氏』,『山田純氏』の挨拶で全てのプログラムが終了。この時、『RIDERS CLUB編集部』,『HONDA Bikes編集部』への挨拶回りを行っていると、『鎌田学選手』が、「じゃぁ、V4軍団の所へ行きましょうか。」と言って撤収作業が完了した我々の集まりの中に足を運んでくれました。ランチタイムに「我々はホンダV4車のオーナーズクラブです。よろしかったら後から我々のブースまで遊びに来てくれませんか?」とお願いしたのを覚えていてくれました。「同じ格好をした人が2人、走行していたよねぇ?」とガードナーレプリカの2人に強い印象を持っていた模様です。当然、即席サイン会と集合写真撮影をお願いして参加者一同、大満足の1日となりました。
  

白熱するジャンケン大会 終了挨拶 鎌田学選手と記念撮影 もて耐チームによる打ち合わせ

※ 本レポートは2006年当時のものです。文中にあるオーナーズクラブは諸般の事情により2010年に退会しました。


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