2009 RIDING PARTY in 岡山国際サーキット


開催日:2009年10月3日


 RIDERS CLUB誌主催のサーキット走行会『RIDING PARTY:(通称ライパ)』に今年は岡山国際サーキット開催枠で参加してきました。ここ数年はツインリンクモテギ開催枠での参加でしたが、今年は日程の都合がつかず土曜日開催となった岡山国際サーキットに無謀にもMV AGUSTA F4でエントリーしました。
 前日の金曜日は有休を取得し、義弟からハイエースを借用してバイクやサーキットでピット&ホスピタリティーブースとする為のターフテントやテーブル・椅子類を積み込み出発。途中でバイクの固定が甘かった為に荷室でバイクが倒れかけるというハプニングには肝を冷やしましたが、すぐに気付いたためにコンビニに緊急ピットインして荷物を降ろして固定し直します。過去に岡山国際サーキットでのライパ参加時は同行参加者がいた為にサーキットロッジを予約して前泊していましたが、今回は一人での参加となった事でサーキットロッジでの宿泊は諦めて、全国展開していて会員登録もしている東横イン・赤穂駅前店を予約して岡山県赤穂市に向けて昼間のうちに移動する事にしました。
 東名高速道→伊勢湾岸道→新名神高速道→名神高速→中国自動車道→山陽道で赤穂市へ。途中で雨が降ったりしましたが開催日の土曜日は天気が回復する見込みです。赤穂市は以前の勤め先時に出張で頻繁に来ていたのでよく知っています。ナビに頼ることなく赤穂駅に隣接する東横インに到着。夕食後は一人での運転でもあるので疲労を残さない様に早めに就寝してライパに備えます。

ハイエースに満載 東横イン赤穂駅前 本日の寛ぎスペース

 明けてライパ当日。雨も上がって太陽が出てきたので走行前までには路面も乾きそうです。高速道路と一般道を利用して岡山国際サーキットに到着。今回はホンダドリーム浜松店の常連さんである山口さんファミリーも参加するとの事でホスピタリティーブースに招いて寛いでもらいました。今年はミシュランタイヤやBMWジャパンの協賛はありませんでしたが、それでも毎回、試乗車を提供してくれたりイベントを盛り上げてくれる多くの協賛ショップがありました。BMWモトラッド様からは参加者全員にスナック菓子のリッツ缶のプレゼント。
 ライダーブリーフィングではRIDERS CLUB編集部スタッフや協賛ショップの紹介がありました。今回はゲストライダーとして元HRC契約ライダーだった鎌田学さんや、国際A級でG TRIBE代表の戸田隆さんも参加。後ほど、全日本トップライダーの驚愕走行を間近で見る事になるとは思いもよりませんでした。走行前にはサーキット初心者や経験者も例外なく、走行にあたってのルールやフラッグ説明を受けます。自身や一緒にライパを楽しむ仲間の安全を確保する為の大事な事なので真剣に聞きます。

走行前のブリーフィング BMWモトラッド様 KTMジャパン様
   
パドックの様子 神戸ユニコーン様  スクーデリア・オクムラ様

 午前中は2本の先導付きの完熟走行となりますが、ボクは運よく編集長のキャプテン竹田津さんの後ろとなる事ができました。完熟走行ですがキャプテンは結構なペースでレコードラインを走行してくれるので、久しぶりの岡山国際サーキッ走行となるボクには有難いです。しかしキャプテンの駆るKTM RC8はボクがブレーキングをして侵入するコーナーでブレーキランプが点灯していません。後から聞いたらやはりブレーキは掛けずにアクセルコントロールだけで進入しているとの事。ボクはMV AGUSTA F4で初めてのサーキット走行となる事で色々と探りながらの走行でしたが、明らかにブレーキを多用し過ぎているみたいです。もっとタイヤグリップを信用して高いギヤで低回転域を活用してコーナーアプローチしても良いみたいです。
 3本目からはフリー走行となったので少しペースアップをして走行しますが、フロントが少し暴れて接地感が希薄であり、ピッチングを利用したいボクにはサスペンションが動いてくれないフィーリングとなっていました。走行終了前にピットに戻ってスクーデリア・オクムラのブースに駆け込んでサスセッティングの相談。MV AGUSTA F4はまだオクムラチューンを施していませんが、ずうずうしくお願いしてチーフメカの芳人さんによるアドバイスとお勧めセッティングで再びコースイン。かなりフロントに落ち着きが出てピッッチングも利用しやすくなりました。でもVTR-SP1で走行した時のフィーリングにはまだ及びません。これは将来的にはサスペンションチューニングを行わなければならない様ですね。CBR600RRで参加の山口さんも芳人さんに相談してセッティング出しをしてもらっていました。彼のバイクはSTDサスペンションですが、変更によるフィーリングの変化と的確なセッティング能力に驚いていました。
 昼食はサーキットレストランで走行参加者は無料で、同行者は事前申し込みがなくても当日¥1500で食べられます。今回は豪勢にビーフステーキセットでした。お昼から贅沢しちゃったヨ。昼食時は一般の走行枠の時間となる為、走行はできません。
 午後からは各クラス共にフリー走行で各自思い思いのペースで走行します。フリー走行ですが希望者には先導車もついて走行する事ができます。また午後からはライパ名物の根本健氏によるタンデム走行体験『タンデムジェットコースター』や各協賛店が持ち込んだ車両による試乗会も行われます。今回、注目バイクとしてWSBKで活躍して発売間近となっているBMW S1000RRとKTM RC8R(レッドブルカラー)が持ち込まれていましたが、残念ながらこの2車種の試乗会は行われませんでした。仕方がないのでスタンダードとなるKTM RC8の試乗予約をし順番がライパ終了間際の16:20となったので、それまではMV AGUSTA F4で走行を重ねます。
 午後2本目で更にペースアップして走行しますが、色々な意味で絶対に転倒できない状況なのでエンジンリミッター作動前に心のビビッターが作動しまくり(笑)。自分としてはF4の咆哮を聞きたかっただけなので抜かれまくりですが気にせずに気持ちよく走行していました。それにしても今までRVF/RC45,VTR1000SP1とV型エンジンばかり乗り継いできてサーキットもこの2台でしか走行した事がないのでインライン4エンジンでどうやって走行して良いのか、さっぱり分かりません。VTR1000SP1と同じ感覚でエンジンを回しますが、もっと回さないとダメな気がしますしライン取りももっと大きく回らないとスピードが落ち過ぎてしまう様です。
 そうこうしながらライポジやギヤポジション,ブレーキポイントや回転数等を色々と試してみて気持ちよく走れる条件を探しながら頑張って走行していた、とある周回での出来事。パイパーコーナーからパドック裏の短いストレートを走行している時に右後方から縁石ギリギリで追い抜いて行くバイクがいたので怯んでスロットルを少し戻した瞬間、今度は左側からウイリーしたまま追い越して行く見慣れない黒いスポーツバイクに黒いレーシングスーツのライダー。ここでは120km/h位出ていましたが、3ワイドのままストレートエンドへ。勿論、ボクが一番初めにブレーキングし脱落。2台は信じられないスピードでレッドマンコーナーに消えていきました。「チキショー!右から抜くのは構わないけど左からウイリーしたまま抜いていきやがって! 誰だ!そんなお茶目な奴は!」と思っていたら走行終了後、その黒いバイクを発見。「ん? さっきの黒いバイクはBMW S1000RRじゃないか。それも乗っていたのは鎌田学さんだ!」とボク。流石はモトGPマシンの開発もやっていた方です。あのお茶目な走りにも納得です。更に次の走行枠では、バックストレートからヘアピンコーナー→リボルバーコーナーにかけては、下りながらの右→左の切り返しとなっていてライン取りが難しいポイントです。バックストレートエンドでまたもや鎌田学さんのS1000RRに抜かれます。ボクがブレーキを開始したポイントではまだアクセル全開で走行していて信じられない短い距離でブレーキングして行きました。そしてそんな鎌田学さんの走行に気付いたちょっと遅いライダーが慌ててレッドマンコーナーでラインを変更し鎌田学さんのラインを塞ぐ形になった為に鎌田学さんはブレーキングで若干ジャックナイフ気味に。そしてそのリヤが浮き気味になったまま左に切り返してパイパーコーナーに消えていきました。「あなたは巨摩郡ですか?」と思いながらピットに引き返します。あんな凄い走りを目の当たりにしては自分のリズムが崩れてしまいます。後から鎌田学さんが乗ったS1000RRのタイヤを見たのですが、まったく荒れた様子はなく綺麗に摩耗していました。あんなにキレた走りをしているのにとても丁寧なライディングをしていた事がタイヤから見て取れました。全日本トップランカーや世界で活躍しているライダーは皆、あんな感じなのですかね?凄すぎです。
 午後の一番路面温度が高くなって集中力も途切れがちになる時間帯で転倒者が続出。黄旗や赤旗が何度も出ました。そして今回の最大のアクシデント発生。ホブスコーナーでの転倒車が炎上して赤旗中断。ライダーは無事だった様ですがバイクは無残な姿になってレッカーに乗せられて帰ってきました。ライダーは仲間に冷やかされ苦笑いしていましたが心の中ではきっと大泣きだった事でしょう。昨年のツインリンクモテギのライパでもホームストレートで縦回転してバイクが四散する姿を見ましたが、一歩間違えば大惨事です。最近のバイクはパワーが出るのでちょっとの操作ミスが命取りです。
岡山国際サーキットコース図はこちら

ランチはステーキセット コース上での焚き火後… F4で激走 …できません

 最後の走行枠は予約してあったKTM RC8の試乗に充てました。試乗は2周のみでしたがフリー走行でガンガンに攻めているライダーに混ざっての走行であり自分のバイクではないので気を使います。自分のVTR1000SP1とどれ程、乗り味が違うのかに注目して乗りましたが、結論から言うと全然違います。まずはライディングポジションですがスーパースポーツでデザイン上、凄い前傾姿勢に感じますが意外とアップライトでもう1台の愛車であるVFR-VTECとさほど変わりません。 約1200ccもあるのでトルクは凄いですが、アクセルのオンオフに過敏に反応してギクシャクして車体もピッチングが出過ぎでやや乗りづらいものでした。またニュートラル出しが困難でクラッチが張り付いているのが分かります。ブレンボ製ラジアルブレーキの効きは文句なしで安心できます。日本車に馴染んだライダーには出来栄えにやや粗さを感じてしまうのでは?と思いました。基本性能は良いと思うのでDUCATIとは違うツインを求めるライダーの選択肢として長い目で育てて欲しいと思いました。
 走行終了後は参加者全員による記念撮影。その後は協賛ショップ提供のグッズをめぐり、お待ちかねのジャンケン大会。今回、管理人はクシタニ製のウインドブレーカーとKTM製のマイクロクロスをゲット。今回、最高額プレゼントであるDUCATI製ジャケットは、なんと山口さんの奥様が強運を発揮し勝ち抜いてゲット。山口さんもスポーツタオルをもらい楽しんで頂けたようです。
 2010年もなんとか日程を調整して1回は参加する予定です。是非、皆さんもご一緒しましょう。

火花散るジャンケン大会 DUCATIジャケット獲得者は?  今回の戦利品
 

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