VOL. 38 
● バイクのふるさと浜松市でのバイク月間イベント

 
 7月・8月・9月の3ヶ月はバイク月間で8月19日は【バイクの日】に設定されています。そして毎年この時期に、『バイクのふるさと浜松』というイベントが静岡県浜松市の総合産業展示館で開催されています。浜松地域は国内オートバイメーカーの内、ホンダ・ヤマハ・スズキの3社が本社、または発祥の地で現在でも主要工場を構えるバイクの街です。そんなバイクの街をもっとPRしようと浜松市やオートバイメーカー,中部二輪車協会,地元企業や二輪車販売店などが協力して毎年この時期に開催して8年目を迎えるイベントです。
 今年はそんな毎年恒例のイベントに加え、協賛イベントとして浜松市美術館では【オートバイデザインの半世紀】というデザイン画や車両の特別展が、浜松市博物館では【浜松オートバイ列伝】という写真や車両の特別展も開催されました。そんな色々なオートバイに関わるイベントのうち、『バイクのふるさと浜松』のオープニングをかざる交通安全宣言パレードに参加したり、浜松市美術館の特別展の観覧に行ってきました。



●8月21日(日)  バイクのふるさと浜松 2010

 今年初めてイベントのオープニングをかざる交通安全宣言パレードに参加する事にしました。事前申し込み制だったので申し込みをして、当日は10:30に静岡県合同庁舎の駐車場に集合。パレード中にメーカー別に隊列を組んで走行できる様に誘導されます。例年、白バイを先頭にバイク親善大使を務める平忠彦さん、そして中部二輪車協会の方々,パレード参加者の順で出発し、JR浜松駅の横を通り過ぎて中田島砂丘方面へ向かい、国道1号線へ。国道1号線からは磐田方面へ向かい、天竜川手前で左折してメイン会場となる浜松産業展示館へと向かいます。パレード中は信号待ちなどで隊列が途切れてしまいますが、無理な走行はせずに交通安全パレードなので30〜50Km/hで走行。途中、2回のチェックポイントを設けて全車揃ってから会場入りします。そして我々、パレード隊の到着を待ちかねた会場来場者に迎えられ、12:30に浜松産業展示館に到着しました。13:00頃から浜松市市長や来賓挨拶によるオープニングセレモニーが開催され、いよいよ開場となります。

白バイを先頭に出発 100数十台によるパレード 市内を走行中 会場に到着
 

 会場を待ちわびた来場者が産業展示館内へなだれ込んでいきます。会場内では4メーカーの車両展示(試乗会はなく跨るだけ)や浜松オートのPRコーナーをはじめ、浜松を拠点とするオートバイ関連企業や用品店のブースが出ており賑わいに華を添えています。また会場入口には静岡県西部地域のB級グルメで有名な各地のブースが出店しており来場者の胃袋を満たしてくれます。交通安全パレードへの参加者にはお弁当が出ました。屋外ではトライアルデモンストレーションやオートレース車両のデモ走行(ちょっとだけ)等も行われました。

会場内には色々なブースが 浜松の部品メーカーブース 屋外にはB級グルメブース 紙粘土細工のチームヨシムラ

 今回の展示品の中でボクの一番のお気に入りはヨシムラ・スズキチームの紙粘土細工フィギアです。ちょっと人物と車両の時代背景がアンマッチですが、POPこと親父さんも健在で誇らしげでもあり嬉しそうでもありでいいですね。ちなみにマシンに跨っているライダーは加賀山選手。もう一人のライダーはHYODのレーシングスーツを着ていたから秋吉選手かな?
 3年ぶりにバイクのふるさと浜松に参加・見物に行きましたが、3年前よりも出店企業が少なくなっている様でした。こんなところにも景気後退の影響が出ているのですね。しかし継続は力なりという諺もある様に毎年、少しずつ運営方法を見直しながら『バイクのふるさと浜松』を国内に発信していって欲しいですね。
当然のことながら自分撮りができないので自分が写っている写真はありません。 


●8月22日(日)  オートバイデザインの半世紀 ・・・ 浜松市美術館

 浜松市美術館で7月24日〜8月29日の期間中、オートバイのデザインに関する特別展が開催されました。これは浜松から生まれたオートバイメーカー3社を中心に、魅力あふれるデザインに焦点を当てた企画展です。国産バイクの黎明期から最新モデルに至るまでの美しいフォルム、追求された機能美を実車やデザインスケッチ,写真等により半世紀にわたるオートバイデザインの軌跡が紹介されました。
 8月22日(日)はヤマハ車のデザインを手掛ける鰍fKダイナミクス副社長の一条氏によるギャラリートークが開催されました。これは一条氏が来館者と共に展示車両やスケッチの説明をしながら見て回るというものです。一条氏曰く、「ヤマハのみならず、ホンダ,スズキの門外不出のデザインスケッチが今回、一堂に会して展示されたというのは過去に例が無いのではないでしょうか? この企画展に尽力された方々の努力に敬意を表します」と。確かにデザインを生業にしている方にとって他社のデザインは秘密のベールに隠されていますからね。
 オートバイは自動車と違って全てが露出されているので全てをデザインする必要があるそうです。ヤマハを例にとってもエンジンのデザインを数種類も書いて生産性や機能、性能とのバランスを技術者と協力して手直ししながら最終デザインを決めていくそうです。またオートバイに限らず自動車のデザインも左向きのスケッチが多いのは日本人には右利きが多いので左から右に向かって線を描きやすいからでは?という事でした。CAD全盛の時代ですが、やはり魅力ある製品は手書きのスケッチから始まるのですね。
 写真は展示車両の中で気に入った車両やアングルです。館内はストロボ撮影が禁止だったので少しボケているかも。またスケッチ類は撮影禁止だったので写真はありません。実はこのスケッチが一番、芸術性が高かったと思いました。
 

美術館入口のポスター ホンダベンリィ 絶版 2ストクォーター 至極のレーシングマシン
市販 ホンダNR プロトタイプ ホンダNR ギャラリートーク中 黎明期の国産バイク群
未だに魅力的なスズキGSX刀 ホンダCB Bros. インゴット V-Max 市販 ヤマハV-Max

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