VOL. 53 
● バイクの集い in 浜北2012に参加

開催日:2012年10月7日(日)


 静岡県浜松市は国内4メーカーのうち、ホンダ・ヤマハ・スズキの本社機能や主要生産拠点が集積している事から【バイクの街】として全国に発信しています。その浜松市内で『浜松ポンポンクラブ』というホンダ・ヤマハ・スズキに所縁のあるOBの方や古いオートバイ愛好家らが集まるクラブがあります。このクラブが主催し浜松市郊外にある大型ショッピングモール【プレ葉ウォーク浜北】の協力を得て、市民発のバイクイベントとして開催され今年で3回目を迎える『バイクの集い in 浜北』。こんなバイクイベントは全国でも例が無いのではないでしょうか?
 第1回目はホンダ、第2回目はヤマハ、そして3回目の今年はスズキにスポットを当ててイベントが企画されることになりました。GSX-KATANAシリーズやウォルターウルフカラーのRG-γやミニバイク、往年の全日本GP500参戦マシンやマン島TTレース優勝車両の展示も予定されています。これらはバイクメーカーによる最新モデルの車両展示ではなく、バイク愛好家らの自慢の愛車を展示披露し、ショッピングモールを訪れた買い物客らにオートバイの魅力を知ってもらおうというものです。

ブース・イベント 写真 コメント
プレ葉ウォーク浜北 会場となった浜北区のショッピングモールです。3回目という事で店内や地方新聞で事前告知もあった事から注目度が高く県内外から多くのライダーが駆け付けた他、買い物客や地元のオートバイファンらが多く集まっていました。 
 MV AGUSTA F4を展示 今回、ボクも見る側から参加する側に回って楽しみたいと思ったので、事前に車両展示の申し込みをしたところ受理されたので、MV AGUSTA F4を展示披露する事にしました。
今回の展示車両の中では最新型に分類される高年式車です。しかも鉄馬と呼ぶにふさわしい展示車両群の中にあって1台だけ毛色が異なるフルカウルスーパースポーツでかなり浮いて見えます。
実際のところ、MV AGUSTAというメーカーの存在を知っている方は少なく、また知っていてもF4を初めて見たという方が大勢いました。いかにもメーカー関係者っぽい格好でウロウロしていてすぐにオーナーだと見抜かれたので結構、質問攻めにあったり激写されたり記念撮影されていく親子がいましたよ。
 
サウンド・デモ走行  前日に主催者側からMV AGUSTA F4でこのサウンドデモ走行に参加してMVサウンドを来場者に聴かせて欲しいとの依頼があった為に承諾してボクもデモ走行する事になりました。
しばらく乗っていないF4だったので、デモ走行開始前の待機場で暖機運転をし始めると、瞬く間にギャラリーに囲まれました。オルガンパイプの4本エキゾーストから奏でられる音を聞いたギャラリーからは「いい音しているんだね」との言葉をかけられました。
来場者らにMV AGUSTAという小さいけれども魅力的なバイクを創るメーカーがあるという事をPRできたので良かったです。
 
ゲストトークショー    今回はスズキイヤーという事でスズキ所縁のゲストとしてマン島TTレースでスズキから参戦して唯一の優勝者となっている伊藤光夫氏をゲストに迎えてのトークショーやサイン会が行われました。
もちろん、トークショーはマン島TTレースに参戦した頃のエピソードについてです。
 Mr.SUZUKIの水谷勝さん   もう一人のスズキ所縁のゲストとして1982年全日本チャンピオンの水谷勝さんが招かれ、サウンドデモ走行では水谷さんファンのコレクションであるウォルターウルフカラーのRG-γ500を駆ってのデモ走行を行いました。 
ピカピカの旧車群   主催者となる浜松ポンポンクラブが多くのクラシックバイク愛好家らで構成されるので、申し込みがあった約80台の展示車両の内訳も必然的にクラシックバイクが多くなりますが、現代のバイクでも展示可能です。
来場者らによる人気投票コンクール等も行われていました。ホンダCB750Fourが1位だったかな?
どのバイクもピカピカに磨かれてとても40年以上も前のバイクだと思えません。
 オートバイメーカーが
作った4輪車
  今年のもうひとつの目玉企画は『バイクメーカーが創った自動車』と称してして、トヨタ2000GTやホンダS800、スズキフロンテクーペなど自走参加での展示がありました。
ボクが会場に到着した時には既に車両が展示されていたのでトヨタ2000GTが動いている場面を目にする事が出来なかったのですが、見たかったなぁ…。
 
EVレーサー 2012年のマン島TTレースのEVバイク部門に参戦した『MIRAI』の展示もありました。
ガン見OKで写真も撮り放題、ブログでも公開し放題との事だったのでエンジニアの方とスペック、技術課題や今後のEVレーサーの行方などについて突っ込んだ話をさせて頂きました。
無限製EVレーサー『神電』とは開発のアプローチが違いますがMIRAIはドライカーボン製のワンオフ外装以外はトライアンフベースとし、購入できる部品を加工して製作されているそうです。
これでベンチテストでは240Km/h、マン島では190Km/hの最高速を記録しているそうですよ。こうやって実車を目の前にするとオートバイもEV化が意外と早く訪れるのかな?
 
 クシタニブース   今回は協賛としてクシタニ浜松店さんとヤマハ発動機がブースを出していました。クシタニ浜松店さんはクシタニコーヒーブレイクミーティング同様、コーヒーの無料サービスを行っていました。
ヤマハブース&
トライアルデモ走行 
  ヤマハはエンジンを供給しているフランスのトライアルバイクメーカー、『スコルパ』のバイク展示と国内B級ライダーによるトライアルデモランを行って来場者を楽しませていました。  

 9:00〜16:00の間には紹介したイベント以外にも白バイによる先導での交通安全パレードやミス浜北との記念撮影会などが開催されていました。そして車両展示をした方には記念Tシャツを、来場者にはスズキ提供のミニカーがプレゼントされました。来年以降も継続開催するとの事ですが(順番的に来年はカワサキイヤーか?)、今年の参加体験からクラシックバイクイベントの傾向が見えてきたので来年も展示参加するかは未定ですが、こうなってくると手に入れたいと思っているチョイ古バイクが益々欲しくなってしまうんだよなぁ。コッチもMV AGUSTA同様、今まで見た事が無いというギャラリーの声も聞こえてきそうですけど。

 冒頭にも書きましたが、これはバイクメーカーや用品メーカーではなくバイク愛好家らが大手広告代理店などプロモーターの手を借りずに開催している手作りイベントです。規模は大手のイベントと比べるべくも有りませんが、こんな市民発のバイクイベントが浜松から全国に広がるといいな♪


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