Vol.1
●目指せ!北の大地 2003
2003.8.10〜8.15
1) プロローグ(6月9日〜8月9日)
VFR購入後、なかなか果たせないでいた北海道ツーリングを今年こそ決行すべく、入念な準備を進めてきた。出発予定日の2ヶ月前には有給休暇を取り、2台の電話とリダイヤル機能をフル活用してフェリーの予約。過去2回の北海道ツーリングの経験を踏まえ、パッキングはGIVI製パニアケース購入で対処。また、長距離走行に対応すべく、スクーデリアオクムラでサスペンションチューンを実施。段減りしたタイヤもミシュランパイロットロードに交換して、後は出発するのみとなった。
しかし、悪夢は出発前日に訪れた。台風10号の直撃で、8月9日の乗船予定のフェリーが欠航となったのだ。どうしよう...
2) 1日目(8月10日)
まだ夜も明けぬ朝3時。台風も本州から遠ざかり、今日のフェリーは出航予定との情報を確認し、高速道路で一路、仙台へ。目指すは本日分のキャンセル待ち。前日の欠航により申し込みには熾烈を極める事が予想された。9時に佐野SAからフェリー会社へ確認の電話をすると、「既に30人位のキャンセル待ちの申し込みがあります。前日の欠航便の予約者を優先させる事はできません」とのつれない返事が。こうなったら急ぐしかないと、帰省渋滞をものともせず、高速を飛ばす。
しかし、ツイてない時に不運は重なるもの。仙台南ICを目の前にし、事故で白石IC〜仙台南ICが閉鎖され、途中で高速を降ろされる事に。この思わぬアクシデントで予定より1.5時間遅れでフェリーターミナルに到着。そして手にしたキャンセル待ちの順番は52番。係員からは「この番号で乗船できた例はありません。期待しないで下さい」との非常な言葉を浴びせられる。ダメだったら青森まで走行して、青函フェリーのキャンセル待ちで北海道に上陸しよう、それでもダメだったらみちのく一人旅にしようと覚悟を決め、運命の19:30を待つ事にした。
そして運命の時間。大勢のキャンセル待ちの群集に向かいbPからコールされていく。しかし長い待ち時間に痺れを切らしたのか呼び出しても現れない人が多数、発生。「**さん、いませんかー?」と係員。「いませーん。次!」とキャンセル待ちの人々。妙な連帯感が生まれる。そして51番が呼ばれた時に「ここで終わりだったらどうしよう」と不安がよぎったが、51番は現れず。そして運命の52番が呼ばれると「ハイ!ハイ!ハイ!いまーす!」と急いでカウンターへ。出航予定時間の10分前に無事、乗船することができ、予定より1日遅れで北海道ツーリングのスタートを切ったのだった。
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朝3時。いざ出発! |
佐野SAにて休憩 |
走行距離 |
650Km |
飲食代 |
¥3,200 |
交通費 |
¥26,450 |
ガソリン代 |
¥1,705 |
宿泊代 |
− |
雑費 |
− |
3) 2日目(8月11日)
今回利用した太平洋フェリーは朝食バイキング付のセットコースとした。朝からお腹一杯食べました。そして10:30分、苫小牧に到着。しかし、台風と停滞している前線の影響で雨模様となった。今日はForce
V4 Owner's club北海道支部のおまるさんと北海道ツーリング中の中国支部幹事のV4 POWERさんとミニオフを行う予定だったので、釧路を目指す。事前におまるさんから、海沿いや3桁の国道は、通行止めの可能性があるとの情報を得ていた為、日高〜帯広〜釧路ルートで行く事にした。しかし、沙流川沿いの国道が川に流されていたり、日勝峠の山肌が崩落して道を塞いだり、地下水が噴出したりで、台風の爪痕が至る所で見受けられた。
帯広からは高速道路が不要な程、一般道の速い流れに身を任せ、予約しておいたホテルに到着。19:00に釧路駅で待ち合わせをする事とした。お互い面識が無いので不安であったが、おまるさんは雑誌に掲載された私の顔を見知っていた為、難無く会うことが出来た。そして少し遅れてV4 POWERさんが到着。しかし、初対面のハズなのに私は、彼をどこかで見た事がある気がする。話をしているとどうやら今年の鈴鹿8耐で、某チームの前に陣取ってミーハーしていた私の目の前で、ミーハー集団の流入を制止すべく、チームスタッフとして働いていたとの事。世の中は狭いです。そして彼の友人も無事、合流。釧路市内の「海産ぶつ居酒屋 ふく亭」さんでホンダV4車や今年の8耐,北海道ツーリングの話題で盛り上がりました。
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朝食バイキング。 |
苫小牧に到着もいきなりの雨。 |
ふく亭さんでの1コマ。 |
走行距離 |
300Km |
飲食代 |
¥8,094 |
交通費 |
− |
ガソリン代 |
¥1,877 |
宿泊代 |
¥5,565 |
雑費 |
− |
4) 3日目(8月12日)
朝は釧路駅前の和商市場で、ご飯だけ買って具は自分の好きな物を選んで作る勝手丼を食す。(ネギトロ,ボタンエビ,イカ,タラコ,サーモンをチョイスし、タコはサービスしてくれた。)お土産も買って、今日の宿泊予定地である知床半島は羅臼町を目指す。
当初、弟子屈町の屈斜路湖と摩周湖観光をしながら羅臼を目指す予定であったが、一日中、天候がグズつきそうとの予報であった為、予定を変更して根室の納沙布岬観光をして、太平洋の海岸線を北上する事にした。前日の雨の影響と気温16℃という寒さの為に、レインスーツを着込んでの走行。納沙布岬では記念撮影をして足早に立ち去る。今日は羅臼町のライダースハウス「白樺」に宿泊予定で、お目当ては名物のチャンチャン焼き(先着20名)である。16:00頃に無事、到着してチャンチャン焼きもゲット!夕食までの時間を利用して、近くの無料露天風呂の熊の湯で、一日の疲れを癒す...ハズがあまりにも熱い湯の為、1分程度で退散する事に。(タケシ軍団はすごいネ!)
お待ちかねの夕食時間となりチャンチャン焼きが始まる。私は2回目の利用であるが、これでもかという程、食べ物が出てくる。羅臼でしか食べられない、トド肉も出してくれました。参加者は自己紹介をしながら、しばり談笑。部屋に戻ってからも、バイク談義に花を咲かせるのでした。
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勝手丼(飯\200,具\600分) |
納沙布岬にて |
白樺の親父さんが鮭を焼く |
幸運な20名と記念撮影 |
走行距離 |
330Km |
飲食代 |
¥4,091 |
交通費 |
− |
ガソリン代 |
¥1,491 |
宿泊代 |
¥1,000 |
雑費 |
¥14,700 |
5) 4日目(8月13日)
今日も朝から生憎の雨模様。ライダースハウス白樺名物の「がごめ丼」を胃の中に駆け込み知床横断道を宇登呂側に抜ける。今日は途中から天候が回復する事を期待して、前日に予定していた弟子屈町観光だ。宇登呂町のオシンコシンの滝に立ち寄り記念撮影。雨も次第に止み、薄日も差してきた。霧の掛かっていない摩周湖が見られるか期待が高まる。
そして摩周湖に到着。やや霞んでいるものの、まずまずのコンディション。晴れの摩周湖を見ると、女性は婚期が1年遅れ、男性は出世が3年遅れると言われるが私は今更、出世など期待していないのでお構いなしである。
摩周観光も程々に、今日の宿泊予定地の帯広を目指す。阿寒湖畔の国道で野生の鹿を発見し、しばし見物。阿寒湖を過ぎたあたりでまた、雨が降り出しレインスーツを着用する事に。今ツーリング最後の宿泊の為、折角持ってきたテントでキャンプをしようと思っていたが、天候が心配なのと気温が低かったので断念し、帯広市内のライダースハウスを目指す事にした。しかし、身体が冷えて疲労も貯まってきていたので、ゆっくり寝たいと思い最後の贅沢として市内のビジネスホテルを探す事にした。以前、利用した事のあるホテルの近くまで来ると、目前に真新しいビジネスホテル「東横イン 帯広駅前」があった。料金もシングルで¥4800とリーズナブルだったので宿泊する事に。5月にオープンしたばかりとの事で無料インターネットもあった為、早速、BBSに書き込みをした。荷物を部屋に置き、帯広最大の目的である豚丼専門店「ぱんちょう」で少し早い夕食を食す。食べ終わって店を出ると、20人以上の行列が...半数以上はツーリングライダーでした。みんな考える事は同じなのネ!
部屋に戻ってからはTVを観ていたが、いつの間にか寝入ってしまったらしく気付いたら深夜のニュースになっていた。今週も水10を見逃してしまった。
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4種類の昆布エキス、がごめ丼 |
オシンコシンの滝 |
摩周湖 |
走行距離 |
330Km |
飲食代 |
¥2,849 |
交通費 |
− |
ガソリン代 |
¥2,007 |
宿泊代 |
¥5,040 |
雑費 |
¥100 |
6) 5日目(8月14日)
今日は今ツーリング最大の目的である襟裳岬を目指す。どうしてライダーは端っこを目指すのだろう?と思いながらここを制覇すれば、北海道の3/4周を回った事になる。前日、北海道を発ったV4
POWERさんから、海岸線の国道は通行可能との情報を得ていた為、帯広からそのまま南下し、太平洋に出る事にした。途中、愛国駅で記念切符を購入。今年こそ!と気合を入れる事、数年。未だ幸福は訪れず。襟裳岬付近になると猛烈な横風が吹き荒れ、重装備のVFRは横に流されながら突き進む。襟裳岬に到着すると風の館なる建物が。ここにこそ、風力発電所を建設すべきだと思いながら、岬の方へ行くと更に風が強く立っていられない。記念撮影だけして、足早に退散する事に。
今日の19:00出航のフェリーに乗船しなければならない為、そのまま太平洋沿いの国道で苫小牧を目指す。途中、静内町あたりで台風の影響で厩舎や牧場に被害があった事を、帰宅後のニュースで知る。低気圧が迫ってきていて、また欠航になる恐れがあった為、少し早めに到着し予定通り、出航する事を確認する。17:00に乗船開始。いよいよ、北海道ともお別れだ。
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恋愛成就の記念切符販売中 |
風の岬、襟裳岬 |
さらば、また来る日まで |
走行距離 |
325Km |
飲食代 |
¥1,690 |
交通費 |
¥15,600 |
ガソリン代 |
¥1,114 |
宿泊代 |
− |
雑費 |
¥880 |
7) 6日目(8月15日)
今日は帰省渋滞の中を移動する事になると予想して、往路と同じく朝食バイキングで食いだめしておく。10:00に仙台港に到着。雨の東北道を渋滞もお構い無しに、右に左にへと突き進む。夕方までに首都高速を抜けて東名高速に入りたい。17:00に東名海老名SAで早めの夕食を取り、一路浜松を目指す。富士ICから吉田ICまで40Km以上にわたり渋滞だったが、バイクの機動性を発揮してノロノロ運転の車の間をすり抜けていく。20:30に無事、帰宅。今回の北海道ツーリングは幕を閉じたのだった。
走行距離 |
650Km |
飲食代 |
¥870 |
交通費 |
¥11,350 |
ガソリン代 |
¥3,478 |
宿泊代 |
− |
雑費 |
− |
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