VOL. 70
● 一時帰休日に行く、木曽路・奈良井宿ツーリング

2011年5月20日(金)


 
 5/20(金)は勤務先の工場が生産調整の為に賃金カットを伴う一時帰休日となったので、木曽路へツーリングに行ってきました。目的地は奈良井宿です。ついでに木曽路沿いにある道の駅でスタンプラリー集めをする事にします。奈良井宿は中山道の宿場の1つで、現在の塩尻市から始まる木曽路(現在の国道19号線)11宿のうち、塩尻側から2番目の日本最長の宿場で、現在も住民の方が街並みを保存しながら生活をされています。浜松から奈良井宿までは地理的に高速道路を利用するメリットが無い(最寄りのICが遠く、また遠回りになる)ために全線、下道で行く事にしました。

 7:30過ぎに浜松の自宅を出発します。ボクは一時帰休日ですが、世間は週末の金曜日。そんな事は忘れていて通勤・通学の時間帯に出発してしまったので渋滞に巻き込まれてしまい、いつもよりも30分以上時間も時間がかかってようやく引佐地区を抜ける事が出来ました。国道257号線→県道32号線→国道257号線を走行し恵那市を目指します。岐阜県に入って最初にある【道の駅・上矢作ラフォーレ福寿の里】で最初の休憩。ここでこの日最初のスタンプラリーをゲットします。トイレ休憩と缶コーヒーで寛いで出発します。

 いつもは国道257号線で恵那市を通る国道19号線に出るのですが、この日はなぜか冒険心がフツフツと湧き、岩村地区から走行した事がない国道363号線で中津川市へ抜けてみる事にしました。ツーリングマップル中部によると農村景観日本一と紹介されていて、上手く行けば中津川市の渋滞を回避できるかもしれません。しかし農村景観日本一などは走行中にドコか分からず、途中から「この先、大型車通行止め」の看板が。 「エッ・・・?」と思ったのも束の間、本当に国道か?と思わずにはいられない程の狭く急なカーブが続く酷道となったのでした。ツーリングマップルには狭いなんて一言も書いてなかったのに・・・。中津川へのショートカットどころか思いのほか、タイムロスしてしまいました。やはり300番台の国道は全国どこへ行っても酷道の様です。

 国道19号線に出てからは道なりに塩尻市方面を走行します。木曽路と並行する高速道路が無い事から大型車の通行も多く、しかも片側1車線道路で路肩も狭いのですり抜けで抜く事も出来ません。時々、追い越し車線のある区間があるのでこの区間を上手く利用して前に出る必要があります。見通しの良い追い越し禁止区間で無理に前に出ると決まって前方でピーポ君が手ぐすね引いて待っているので注意しましょう。
 中津川から奈良井宿まで国道19号線沿いの道の駅でスタンプラリー集めに努めます。木曽路周辺は頻繁にツーリングで訪れるので一度に全部を回る必要は無いのですが、なんとなく中途半端で制覇すると気分が悪いので出来るだけ立ち寄ってスタンプをゲットしていく事にしました。国道の左右に10分程の走行毎に道の駅があるので走行車線側にある道の駅を順に立ち寄る事にしました。
 まずは【道の駅・木曽福島】,続いて【道の駅・木曽川源流の里 きそむら】に立ち寄ります。この2つの道の駅は最近オープンしたばかりなので手持ちのツーリングマップル中部・2010年度版には掲載されていません。たぶん最新の2011年度版には掲載されているのかな? また中部「道の駅」スタンプブックにも印刷ページが無いのでホームページからスタンプページをダウンロードしておきました。

 そしてお昼少し前に奈良井宿に到着しました。奈良井宿内は景観保存のために観光客の自家用車での乗り入れは自粛してもらう様になっています。それ知らない観光客や、我儘な観光客はズカズカとお構いなしに宿場内へ入って行ってしまう様ですが・・・。宿場の周辺に有料・無料の駐車場が整備されているのでそちらを利用する事をお勧めします。
 『木曽の大橋』付近に無料駐車場があることを事前に調べてあったのでそちらに向かいますが、JR中央本線が宿場町との往来を遮っており宿の両端まで歩いて行かないと宿場町内へ入れませんでした。仕方がないので宿場の端にある有料駐車場に駐輪し宿場内へ徒歩で入って行きます。

 12:00も過ぎていたのでまずは昼食です。宿場内には何軒かの食事処がありますが、その中で手打ち蕎麦屋さんが数軒あったので、観光協会の向かい側にある、【そば処 相模屋】さんに入る事にしました。注文したのは『そば定食』です。もりそば1枚と、とろろ飯のセットになります。メニュー写真の蕎麦の量が少なく見えたので特注で2枚にしてもらいましたが、出てきたとろろ飯の量が思いほか多かったのと、蕎麦も結構な量だったので普通の1枚でも良かったなと思いました。団子風の五平餅と蕎麦のセット定食もあったので次回はこちらを食べてみたいと思います。

木曽御岳 中山道・奈良井宿に到着 メニューにはない2段盛りの定食

 ここ奈良井宿は2011年上半期のNHK・朝の連ドラの撮影場所らしく、至る所に番組ポスターや撮影風景の写真が掲示されていました。昭和初期の街の面影が残っている場所としてドラマヒロインなども来たそうですよ。食後は観光時間として宿場町内を見て回ります。
 奈良井宿は中山道に現存している馬篭宿や妻籠宿と同じく、江戸末期から残る多くの古い建物があります。建物は幅や奥行きがほぼ同じサイズとされ、土間がある町屋造りとされ、道路から見た景観が統一されているそうです。これ、江戸時代に全国の宿場町で導入された都市づくりの技法です。また宿場内には電信柱がなく景観維持の為に電線の類は埋設化されている様でした。
 現在も宿泊可能な『伊勢屋』さんや店舗入り口でそれと分かる『杉の森酒造』さんの様に百数十年も続いているお店や、元櫛問屋で市指定有形文化材になっている中村邸など、宿場ならではの古民家が建ち並びます。

 そして近年、奈良井宿のシンボルとして復元された『木曽の大橋』。残念ながら作業中で橋の上に無粋なパイロンがあるのはご容赦を。この『木曽の大橋』は道の駅にもなっていてスタンプは宿場内の観光協会で押す事が出来ます。

 伊勢屋さん 鍵の手 杉の森酒造さん


 1km程の長さの宿場内を2時間ほどかけて2往復ほどして見て回ったので(昼食でお腹がいっぱいになったので買い食いはできず・・・)帰りながら道の駅スタンプラリーの大量制覇を目指します。まずは少し塩尻方面に向かったところにある【道の駅・木曽ならかわ】。スタンプだけ押して、ここから至る所で工事中だった国道19号線を中津川市方面に戻ります。木曽路の中間地点となる【道の駅・日義木曽駒高原】。道の駅からはいつも駒ヶ根方面から見ている駒ヶ岳が見えます。ここも奈良井宿を出発してからそれほど時間が経過していないのでスタンプだけ押します。

 続いて【道の駅・大桑】。ここでようやく休憩。なぜならこの日初の儀式を行う為です。以前、ここで『ロイヤルスイートソフト』なる軽井沢で販売されている濃いミルクソフトを食べた事があり、美味しかったので今回もそれを頂きます。また道の駅内には手作りパン屋があり、土日に来るといつも売り切れになっているアップルパイが平日という事でまだ残っていたので、自宅へのお土産にカットしたものを買いました。美味しかったらしいので次回は1本まるごと購入するかな。

 さて休憩も済んで更に交通量の多い国道19号線を走行します。途中で他県ナンバー(ボクも他県ナンバーですが…)の車が数台、フラフラ蛇行しながら運転していたので巻き添えは御免とばかりに信号待ちとなったところで前に出ました。木曽路もいよいよ岐阜県に入り、【道の駅・賤母】へ。ここもスタンプだけ押して先を急ぎます。中津川市に入り、往路で散々な目に合った国道363号線には入らず恵那市まで行き、国道257号線をひたすら新城市方面に向かいます。途中で【道の駅・アグリステーションなぐら】で休憩しようかと思いましたが、すでに閉店時間になっていたのでそのまま静岡県境までノンストップで走行しました。大桑で休憩してからもう3時間以上も連続走行していて、このまま自宅まで走行しようと思いましたが、この甘い判断が過去に何度も重大事故を招いているので、ここは【道の駅・鳳来三河三石】で休憩を取る事にしました。18:30を過ぎてライダーが誰もいない中、缶コーヒーで一息をついて残り40分ほどの走行をします。

 国道257号線→県道391号線で浜松の自宅へは19:30前に到着。平日という事でそれほど渋滞に巻き込まれないと判断してオール下道で行った奈良井宿ツーリングでしたが、ちょっと観光地化されすぎた感のある馬篭宿,馬篭宿から程近く風情の残るく妻籠宿,そして近年、脚光を浴びている奈良井宿と中山道の3大宿場町を訪れた事になります。どこもこの景観を守りながら生活されているので、その御苦労は相当なものと思われますが、日本が誇る伝統的な風景なので後世に残して欲しいと思います。

木曽の大橋前にて この日唯一の儀式です パン屋さんのアップルパイ


本日の走行距離:410Km 


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