VOL. 86
 プレ T.R.T. 2012

2012年02月12日(日)


 
 2月中旬の日曜日にT.R.T.(Taira Racing Touring)に参加してきました。T.R.T.はお店による公式な呼称です。タイラレーシングツーリングとカタカナ表記にするとイマイチなので格好良くT.R.T.にしたらしいですよ。タイラレーシングといえば元3年連続全日本チャンピオンにしてヤマハワークスライダーだった平忠彦氏が主宰するショップでボクがMV AGUSTA F4を購入した浜松市にあるショップです。
 このタイラレーシングが今年から約10年ぶりにショップツーリングを再開する予定との事で今回、そのプレツーリングが開催される事になりました。今回はタイラレーシングで車両を購入した常連さん13名、そして平さんとお店のスタッフを加えた15名での日帰りツーリングです。ボクはこの企画を店長さんから聞かされた時に、真っ先に参加を申し出ましたが、「あっ!大将さんは最初から参加人数に入っているので大丈夫です。それよりもツーリング慣れしている大将さんから色々とアドバイスをお願いします。」とT.R.T.スーパーバイザー的な役を仰せつかる事になりました。

 当日は9:00にタイラレーシング集合となっていたので少し早いですが、8:00にVFR1200FDで自宅を出発しました。今回はアンダーウェアにユニクロのヒートテック、その上にHYOD製ウインドストッパーセパレートスーツ、ミドルレイヤーとしてHYOD製ダウンジャケット,そしてアウターにHYOD製のレザージャケット+レザーパンツとしてみました。前月に購入したHYODダウンジャケットの保温効果をテストしてみたいと思います。また同じく前月、購入したウォームハンドブースター(グローブの下に身につける保温性のある薄手のグローブ)の効果も合わせて確認する事とします。
 自宅とは同じ浜松市内なので8:30にはタイラレーシングに到着しました。今回はタイラレーシングで購入した車両での参加が条件なので現在、車検整備に加えてその他の作業で1ヶ月以上も預けっぱなしのMV AGUSTA F4を急遽、乗れるように整備してもらい、乗り換えて参加します。車両を受け取り集合時間前に給油に行きます。凄く久し振りに乗るMV AGUSTA F4は相変わらず官能的で痺れました。

 9:00過ぎになると続々と参加者がタイラレーシング集まってきます。ボクは殆どの方が初顔合わせでした。そして出発前に店長さん、平さんからツーリングに際しての注意事項の説明が行われました。あくまでもマスツーリングで楽しんでもらうのが目的ですので無茶・危険な運転はご法度なのです。
 そしていよいよ9:30に出発です。タイラレーシングさんでの購入車両という事でMV AGUSTA,モトグッチ,ハスクバーナ,ヤマハと外車勢が多くを占めています。ちなみに平さんはモトグッチ,メカニックさんはお店の試乗車とされる予定のMV AGUSTA F4R(2012YM)での参加です。途中、時間が取れれば試乗会も予定されています。
 東名浜松西ICから高速に乗り入れ菊川ICを目指します。日曜日でしたが思ったほど渋滞はしておらず快適なペースで走行するのかと思ったら先頭の平さんは予想よりも速いペース(暴走ではありません)で走行して行きます。モトグッチってあんなに速く走れるんだ・・・。また防寒装備のウェアはミドルレイヤーとしてのウインドブロックスーツとダウンジャケットのおかげで全く寒くありませんが、レーシンググローブの指先は冷え切って痺れてきました。いくらウォームハンドブースターを装着していてもウインターグローブやグリップヒーターみたいに暖かくはならない様です。でもウォームハンドブースターが無ければもっと寒かったので、無いよりかはマシなのかな?

 菊川ICを降りてからは県道245号線の広域農道を走行しながら南下して御前崎市の国道150号線を目指します。信号の少ない適度にワインディングやアップダウンのあるツイスティーロードでの平さんはバカっ速! ボクを含めて皆さん、初めて走行するルートだったのですが平さんは道を知っていたらしいです。そして何が速いかというとペースはスーパースポーツで参加した方はソコソコ楽しめ、苦もなくついていける速度だったのですが、アクセル操作・ブレーキング・リーンの一連の操作がウルトラスムーズだという事です。元ヤマハワークスライダーにして全日本チャンピオン経験者に対して失礼かとは思いますが、後ろで一連の操作を見ていたらボクとは全然、違います。ボクのは各操作がハッキリし過ぎていてギクシャクしているのが自分でも分かります。この走り、以前一緒にツーリングに行ったスクーデリア・オクムラの奥村社長や、もっと身近で最近、目にした気がすると思ったらライディングパーティーでのネモケンさんに似ていた事を思い出しました。結論、全日本でトップを走るライダーは絶対速度が速い事は勿論ですが、一連の操作がウルトラスムーズな為に結果、速く走れるんですね、という事を思い知らされました。

 国道150号線に出る前に『あらさわふるさと公園』で休憩です。この公園はこの周辺では梅や桜(早咲きで有名な河津桜が植樹されています)の観光ポイントとして有名です。折しもこの週末から桜祭りが開催されるそうですが、先月からの寒波や気温が低い日々が続いた影響で全く咲く気配が無いそうです。ボランティアか施設職員の方か分かりませんでしたが、無料で甘酒を振る舞っていたので、遠慮なく頂く事にしました。冷えた身体には甘くて美味しかったです。オジサン、ご馳走様でした。
 この先、次に予定している休憩ポイントで車両を入れての集合写真が撮影できるか怪しかったので、ここでとりあえず撮影しておく事になりました。車種別に綺麗に整列して、ハイポーズ♪ ちなみに平さんは一番右端です。映りが小さくてスイマセン。

ご存じ、タイラレーシング ミーティングのあといよいよ出発♪ あらさわふるさと公園で愛車と共に記念撮影

 休憩と記念撮影を済ませて出発し、御前崎市の国道150号線に出て昼食場所の焼津市を目指します。途中、静波海岸沿いでは富士山が、頭を雲の上に出していました。平忠彦さんを先頭にして国道150号線を走行し、一行が向かったのは【焼津小川港魚河岸食堂】です。ここは近年、焼津で低料金で美味しい食事が頂けるお店として人気がある漁業組合が経営する食堂です。タイラレーシングのストアマネージャーさんから焼津付近で美味しいお店の紹介依頼があった時に、ボクが勧めた場所です。お店の向かいにある津波退避櫓下のスペースにバイクを停めて食堂内に入ります。
 店内にはメニューの写真パネルがズラリと並んでいて選ぶのに迷ってしまいそうになります。平さんとボク以外は初めての利用という事で利用方法を他のメンバーにレクチャーして各自、希望のメニューを注文します。初めて利用するメンバーにお勧めメニューを聞かれたので、定食人気№2の『駿河定食(¥1500)』をお勧めしました。このメニューは駿河湾で獲れる海産物メニューがたくさん付いていてオトクなんです。ボクは定食と丼の人気№2は既に食べた事があるので、今回は丼人気№1の『海鮮丼(¥1000)』にしました。海鮮丼には¥1500の上海鮮丼もありますが、今回食べた普通の海鮮丼でも十分満足できます。
 人気店でお昼時は混雑してしまうので15名が揃って同じテーブルにつく事はできなく3グループ程に分かれて食べました。平さんと同じテーブルで食べたかったデス。

 食後は国道150号BPから静岡市内を抜けて日本平山頂を目指します。かつては走り屋の聖地だった日本平パークウェイですが、無料化後に通行量が増えた事と事故が多発して警察や地元住民による啓蒙活動の効果もあって、いわゆるサーキット族と呼ばれる無法ライダやドライバーは激減しました。山頂に向かう途中で40台以上のハーレー軍団とすれ違いました。この規模はオフミーティング等が行われたのかな?
 山頂の駐車場に到着すると、『日本平梅まつり』が開催されていた事もあってマイカー族や観光バス、そしていつもの3倍近い台数のバイカーの姿がありました。バイク用の駐輪スペースにも我儘なマイカーが乗り入れてありバイクが置けません。仕方がないのでバスの駐車スペースの後方にスペースを見つけたので展示を兼ねて全車、整列駐輪します。
 滅多に見る機会の無いMV AGUSTAやモトグッチ等が並んでいる事もあって、ある程度経験を重ねたベテランライダー達があっという間に群がって眺めていました。おさわり禁止ですよ♪

 この日は御前崎市から焼津に向かう途中でも富士山が見えましたが、ここ日本平からであれば絶景です。この日は少し雲がかかっていましたが、まずまずの富士山の姿が見る事ができました。そして三脚持参のボクのカメラで全員での記念撮影。みなさん、いい顔してますねぇ。
 記念撮影後は自由時間となりました。意外な事にあの平忠彦さんがいるのに誰も気付いていないのか、はたまた気付いていても恐れ多くて話しかけられないのか分かりませんが、全然、平さんの周りに群衆ができません。当人曰く、普段のツーリングライダーモードだとほとんど気付かれないそうです。ボクは前週にお会いしていて記念撮影してもらいましたが、この日も自分の愛車の前で記念撮影してもらいました。
 タイラレーシングの顧客になって3年。それまでお店で平さんにお会いしても挨拶する程度で、恐れ多くて話しかける事ができませんでしたが、この日に名前も覚えて頂き、仕事やロードレースの話など色々とお話をさせて頂きました。本人も普段から言っていますが、自分から前へ出て話をするのは決して得意ではないそうなので、寡黙な印象がありますが思い切って話しかければそこは同じライダー同志。話題はいくらでもあるんですね。そしてボクが記念撮影をしてもらったのを皮切りにツーリング参加メンバーも次々と記念撮影してもらっていました。

 帰りは清水ICから東名高速に乗り入れる為に、日本平山頂から清水側に降りて行きます。いつもボクは日本平パークウェイを走行するのですが、平さんは日本平運動場の横に出るみかん畑の狭い道から降りて行きました。こんなトコに道があったなんて知りませんでした。平さんって、色々な道路を知っているなぁ・・・。
 清水ICからは東名高速に入り休憩する事なく一気に浜松西ICに向かい、17:00にタイラレーシングに帰ってきました。ボクは1ヶ月ぶりに会ったMV AGUSTA F4とまた暫くのお別れ。タイラレーシングに戻ってきてからはお店のご厚意でホットコーヒーや軽食を頂き、ツーリングの感想等を話し合っていました。

 今回、実はアクシデントやハプニングも残念ながら発生してしまっていたのですが、その点も反省しながら次回の本番のT.R.T.に望みたいそうです。次回は5月か6月頃を予定しているそうなので、平忠彦さんと一緒にツーリングに行きたい方は、タイラレーシングで車両を購入するか、レンタルバイクを借りるか、お店に出入りして常連になるかして参加資格をゲットして下さいね。

丼人気№1の海鮮丼 決めポーズ! 平さんと記念撮影


本日の走行距離:240Km 


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