VOL. 90
● 2012GWは四国お城巡りツーリング

2012年04月30日(月)~5月3日(木)

※一部の画像にオンマウスすると画像が切り替わります。
 

 ここ数年、GWには日本海側へツーリングに行っていましたが、今年は4/30~5/3の日程で人生初の四国ツーリングに行く事にしました。今回の目的はこの時期が旬である初鰹を食べに高知まで足を延ばす事と、徳島県を除く3県にまたがり訪れる、ボクの趣味であるお城巡りです。全国城郭管理者協議会という団体に加盟している全国48城を紹介しているガイドブック『城のしおり』を昨年夏の広島ツーリング時に購入しましたが、次にいつ四国に行けるか分からないので今回このガイドブックに掲載されている6ヶ所のお城巡りを一気に行い、時間の余裕があれば他に観光しながら四国を巡る予定です。
 日程はGWスタートの帰省渋滞を避けるべく、少し落ち着いた頃合いを狙い高速道路のETC休日割引の適用が受けられる4/30~5/3の3泊4日としました。




4月30日(月)


 当日は4:00に起床し、前日の内に荷物の大半はバイクに積み込んでおいたので着替えのバックだけ積み込んで東名高速・浜松西ICに向かいます。今回、このツーリングに向けてホンダ純正のバイク用ナビ【ホンダギャザズM G3】を導入しましたが、既に所有していたホンダコミュニケーションシステム(インターコム)とのペアリングに四苦八苦する事になりましたが、出発直前にとりあえず使用可能となりました。しかし、まだナビの案内精度の確認が取れていないのでツーリングマップルも持参する事にしました。
 自宅を出発してすぐにインターコムのブルートゥース通信が途切れてしまい、どうやら充電式の乾電池が十分に充電されていなかった模様です。東名高速道路に入る前に給油の為に立ち寄ったコンビニ併設のエクスプレスで仕方なく乾電池を購入してようやく使用可能になりました。いきなり余分な出費です(涙)。
 名高速道に入り西に向かいますが、付属のインナーを装着したメッシュジャケットでは寒すぎて身体の震えが止まりません。たまらずに新城PAに緊急ピットインして万が一の場合を考えて持参したHYODのダウンジャケットを中に着込みます。たしか明日から5月だよね、今日って。
 その後は東名高速道路→伊勢湾岸自動車道→東名阪自動車道→新名神高速道を走行し土山SAで給油と朝食のためにピットイン。朝食はコンビニで済ませるつもりでしたが寒くて温かい物が食べたかったので、フードコーナーで豚汁定食を注文。唐辛子を多めに入れて身体を内側からも温めました。

 SAのセルフ式スタンドで給油を済ませて出発。名神高速道路→中国自動車道→山陽自動車道を走行し龍野西SAで再び給油と休憩。ここで駐輪場にいたライダーがレインスーツを着ていたので話をすると広島方面は既に雨が降っているので着用しているとの事。ボクは「初日からレインスーツなんて着ていられるかっ!」と思ってレインスーツは着ずに出発しましたが、西の空は既に真っ暗で岡山県に入る頃にはポツリポツリを雨粒が落ちてきました。たまらず次の瀬戸PAに入り、レインスーツを着用します。PAから本線に流入するとすぐに本降りとなりました。着用してセーフです。しかしツーリング初日の午前中からレイン走行となってしまい、いきなりテンションダウンです。初日はしまなみ海道から愛媛県・今治市に入る予定だったのですが、これでは景観も楽しめそうにもありません。

 しまなみ海道に入る手前の福山SAで休憩し、愛媛県内の天気や交通情報を確認するとどうやら雨の1日となる模様です。また今治市で昼食予定としていたお店が月曜定休日となっていて、この日も月曜日だった事から電話して確認を取りますが電話に応答がありません。GW期間中だったので休日返上で営業しているとかと思いましたが、アテが外れました。仕方が無いのでSA内のフードコートで昼食を食べて行く事にします。福山SAで食べる物といったらコレしかないでしょうという事で、『尾道ラーメン(¥580)』を注文します。本場の尾道市ではまだ一度も食べた事が無いので是非、行ってみたいものです。
 そして、しまなみ海道のPAか島々へ途中下車してご無沙汰している儀式を行いたかったのですが、ソフトクリーム等を販売しているか分からなかったのでSA内の売店で本日初の儀式を行う事にしました。食べたのは『しおまちソフト』です。少し塩の味がしてウマウマでしたが、期待した伯方の塩を使用したものではなかったのが残念です。

 
5時前に浜松の自宅を出発 寒かったので豚汁で朝食 初日からレインスーツ着用とは… 昼食は尾道ラーメン

 福山西ICで山陽自動車道を降り、国道2号線を経て瀬戸しまなみ街道へ。ここまでナビは予定通りのルートで誘導していました。そしてJCT等の表示も見易く音声案内がされるのでナビ画面をあまり見なくても走行できます。今まで初めて訪れる土地ではツーリングマップルを頼りに頻繁に行き先方向の道路案内看板を見ながらの走行を行っていましたが、走りに集中できる環境というものがこんなにもストレスから解放されるという事を実感しました。今まではバイク用ナビに否定的でしたが、もうナビ無しでは知らない土地へ行けないかも。これからもツーリングマップルとの併用ですけどね♪
 しまなみ海道で横風に煽られながら、快晴であれば絶景であったであろう景色を見てその絶景を想像しながら愛媛県・今治市に入ります。しまなみ海道では立ち止まる事が出来なかったので今治市に入ってICを降りる直前に来島海峡SAがあったのでココで休憩をしながら景色を見てみたいと思います。しかし!到着と同時に雨足が強くなり瀬戸内の景色を楽しむどころではありません。雨の中で自分撮りの記念撮影だけしてダッシュで建物内へ。まだ四国入りしたばかりですが、相方用のお土産を愛媛県内で購入しておきたかったので、特産らしいブラッドオレンジの飲むお酢を1本購入。いきなり荷物になってしまいました。そしてこのSAの屋外売店に伯方の塩を使用した『塩ソフトクリーム(¥260)』が販売されていたので迷わずこの日2回目の儀式を行います。コーンとカップが選べましたが食べ易い様に今回はカップをチョイス。コレだよ、コレ!求めていたご当地ソフトクリームというものは! 甘じょっぱくてウマウマでした。でも雨の中の走行もあって身体が冷え冷えデス。

 そして四国お城巡りのスタートをきるべく、ナビの誘導に従い市街地に入って行きます。しまなみ海道の今治北ICを降り、向かった先は【今治城】です。今治城は関ヶ原の戦いの後、現在の愛媛県一帯を治めた、藤堂高虎によって築城されたお城です。現在の天守閣は戦後に再建された鉄筋コンクリート製で内部は資料館になっています。この他に山里櫓,御金櫓,鉄御門などが戦後に再建されており、特に鉄御門は当時の図面や工法を用いて可能な限り忠実に再建された木造建築となっています。2時間ほど滞在して城内を見て回りました。鉄筋だろうとなんだろうと堂々たる雄姿は戦国好き(歴男じゃないけど)にはたまりません。これで四国、一ヶ所目のお城を攻略です。

雨の中、しまなみ海道を背に撮影 伯方の塩ソフトクリーム 今治城と藤堂高虎像 再建された鉄御門

 今治城のあとはすぐ近くにある今治タオルのセレクトショップとなる【テクスポート今治】へ。ココで今治タオルのお土産を買っていきたいと思います。館内は今治タオルのミニ資料館も併設されていて、今治タオルを名乗る事が出来る各社の製品を手に取りながら購入する事が出来ます。結構、いい値段がしてバスタオル・ハンドタオル・フェイスタオル等の3点セットを買う気マンマンでしたが、値段を見て一気にそんな気は失せてしまいました。明らかに予算オーバーです。仕方が無いので自分用と相方用にはハンドタオルを、家族や姪っ子・甥っ子にはフェイスタオルを購入。これでも結構、いい値段がしました。カード払いをする気でしたが、レジにカード支払い可能な案内が無かったので意を決してニコニコ現金払い。もう財布の中に諭吉さんは2人しかいません。初日からいきないヤバイ・・・。

 テクスポート今治での買い物を終え、この日の宿泊地である松山市を目指します。この時間帯からは雨も止みましたが路面は濡れたままだったのでレインスーツ着用のまま走行します。松山まではナビは高速道路利用で誘導していましたが、40Km程の距離だったのでツーリングマップルを見ながら一般道で移動します。国道317号線を走行し、1時間程で松山市内へ到着。途中、道後温泉に立ち寄っていくつもりでしたが、ホテルへの到着時間が遅くなってしまうので翌日の出発時に時間があれば立ち寄っていく事にしていつも地方ツーリングの時に利用しているホテルチェーンの【東横イン松山一番町】へチェックインしました。

 さて今回、夕食での利用で是非、行きたいお店があったので松山市内にホテルを取りました。向かった先は、エイ出版社のBikeJIN誌のレギュラーである多門恵美さん(モンちゃん)の連載コーナー『うまいもん好っきゃモン』で松山ロケを行った際に訪れた【十五万石】さんです。文庫本の方でも紹介されていますよ♪ そして注文したのはモンちゃんと同じく『南予活鯛めし(¥1280)』と本日のお勧めとしてあった『活たこのお造り(¥880)』です。モチのロンで下戸なボクはお酒が飲めないので烏龍茶で一人、慰労会。『南予活鯛めし』は薬味などを特製タレに入れ、その後、鯛のお刺身を特製タレに投入し、よく絡めてからご飯の上にかけて頂きます。いわゆる全国各地にある漁師飯の鯛のお刺身版ですね。ボクはそんなに鯛が好きだと言う訳ではありませんが、美味しく頂きました。
 ちなみに女将に「数年前にバイク雑誌の取材がありませんでしたか? ボク、その紹介を見てお店に来たんです。」とヨイショしておいて、持っていた『うまいもん好っきゃモン』の文庫本を見せてあげると初めて見たそうで、嬉しそうでしたよ。

 ホテルに戻る途中のコンビニでお夜食を買って、人生初の四国&お城巡りツーリングの初日は暮れて行くのでした。

愛媛土産は今治タオル 今回も東横インに宿泊 お目当ての南予鯛鯛めし定食 コンビニスイーツでお夜食


1日目
の走行距離:606Km



5月1日(火)


 四国滞在2日目は午前中は曇天の予報となっていますが、愛媛県や高知県内には暴風警報が発令されていました。これは走行ルートの見直しを余儀なくされそうです。とりあえずお馴染の東横インの無料朝食を食べて出発の準備をします。ホテルを出発して向かった先はすぐ近くの【松山城】です。ただし松山城周辺の駐車場はバイクを置かせてもらえず(案内看板には大型バイク可と書いてあったのに!)文句を言って抗議してやりましたが取り合ってもらえません。仕方が無く案内されたホテル近くの市営の駐輪場まで行ってバイクを置き、10分ほど徒歩移動してロープウェイ乗り場に向かいます。これなら東横インにバイクを置いたまま出かければ良かったヨ。ちなみに松山市内では路上駐車は厳しく取り締まっているので違法駐車はしない方が無難ですよ。

 徒歩でも松山城天守閣まで歩いて行けますが、いきなり疲れるのでここは無難にロープウェイ or リフトでの登頂とする事にします。どちらも天守閣入館料と合わせて往復乗車券込みで¥1000です。このチケットを購入しロープウェイではなく一人で乗れるリフトでユラユラ揺られながら山頂を目指します。そして松山城の天守がある広場に到着。
 松山城は加藤嘉明が築城し、後に徳川直系の松平氏が入場した由緒あるお城です。ちなみに国内には12の当時のままの現存天守がありますが、この松山城はその1つに数えられ国の重要文化財となっています。天守閣内は資料館となっていて松山城下の歴史や史料などが展示されています。これで四国、二ヶ所目のお城を攻略です。

朝食にはジャコ天がありました リフトで松山城を目指します 国宝・松山城天守閣 松山市内ではこんな路面電車が

 2時間以上滞在してそろそろ出発しないとこの日に予定している観光ポイントを回れそうもありません。再びリフトに乗って下山します。時間に余裕があれば前日に立ち寄れなかった道後温泉に行きたかったのですが、こちらに行っていると高知まで辿りつけない事は明白だったのでお城巡りを優先させる事にして道後温泉はパスする事にしました。今回、道後温泉に立ち寄らなかった事に悔いが残ったので、別の機会に再び四国を訪れる口実としたいと思います。
 松山城をあとにし事前に調べておいたエクスプレスで給油して次の目的地である【大洲城】をナビにセットし出発。国道56号線経由で下道移動するつもりがナビの誘導に従って走行していたら、いつのまにやら松山自動車道の松山ICに誘導され、アレ?と思っていたら高速道路に入ってしまいました。平日でETC割引が効かないので高速道路移動はしないつもりだったのに・・・。もう引き返せなかったので諦めてそのまま松山自動車道で大洲まで移動します。でも結果的にこの高速道路移動が後々、時間的に助かる事になるとはこの時はまだ知りませんでした。大洲ICで降りて国道56号線の市街地を走行して行くと肘川を渡った右手に立派な大洲城の天守閣が見えてきます。城下に位置する役場の駐車場にバイクを停めて徒歩で天守閣を目指します。

 大洲城は鎌倉末期の地蔵ヶ岳城が始まりとされ、諸説あるものの今治城と同じく藤堂高虎が天守閣などを築城して近代的な城郭として整備されたそうです。明治時代に入り城郭が取り壊されて石垣や櫓が残るだけとなりましたが、明治時代に撮影された写真や建築当時の木枠模型・図面などが近年発見され、平成の時代になってその資料から木造により復元再建されたものです。中は少数の資料が展示されていますが、真新しい木材で作られた天守は気持ち良いものです。昔の殿様も完成したばかりの頃は大はしゃぎだったのではないでしょうか?(時代が時代だからそんな余裕は無かったかもしれませんけど) これで四国、三ヶ所目のお城を攻略です。

 さて大洲城を出発する時には既にお昼を過ぎています。この後はこの日、最後のお城巡りとなる【宇和島城】を目指しますが、宇和島に到着する前にどこかで昼食を食べて行きたいと思いながら国道56号線を南下して行きます。この国道56号線沿いに道の駅などがある事を期待していましたが全く無く飲食店も満足にありません。コンビニでも良かったのですが、駐車場で立ったまま食べるのも気がひけたので西予宇和の街中で運よく現れたショッピングタウン内のマクドナルドに飛び込み、ランチする事にしました。座って食べる事が出来た事と午後の移動ルートの確認が出来たので大助かりでしたが、地方にツーリングに来てその土地の旨いもんを食べずに全国チェーンのファーストフードで済ませたことに敗北感を感じました。食事しながらツーリングマップルで午後の観光として予定していた足摺岬へのルートとそこから高知市内へのルート確認をしますが、どうなる事やら。

 さてマクドナルドでランチした後は宇和島城を目指します。市内に入り、ナビ無しでは辿りつけなかったであろう、迷路みたいな道を走りながら宇和島城の入口に到着。駐車場は乗用車用だったので行き止まりの道路の端にバイクを寄せて駐輪。この頃から宇和島市内では小雨が降り出してきました。濡れて行くの事に気が引けた事と午後は確実に雨の中を走行する羽目になるのでレインスーツを着て案内看板にあった登山道に入って行きます。「登山道って何?」と思いましたがすぐにその理由が分かりました。まさに登山道でした。まさか宇和島城があんな急勾配の山頂の上にあったなんて。レインスーツを着た事で内部が蒸れてしまい、汗だくになりながら山頂に到着。もっていたペットボトル飲料を一気飲みして渇きをいやします。
 宇和島城は先に紹介した今治城と同じく藤堂高虎により築城され、後に城主となった伊達家によって改修され現在に至ります。この天守閣も当時のままの木造建築で重要文化財に指定されており、内部は資料展示室となっています。これで四国、四ヶ所目のお城を攻略です。

 宇和島城からは二日目の宿泊地となる高知市内を目指す事になりますが、雨足が強くなってきて足摺岬方面に行くのは危険と判断しました。また宇和島城を出発する時にはすでに15:00に迫っていて最短距離で高知市内を目指さないといつ到着できるか分かりません。また松山の東横インで同宿となった東京からヤマハスーパーテネレ1200で来ていたタンデムライダーから高知カルストは走行しておいた方が良いと勧められていたので、こちらにも回りたいと思いましたが雨だとスリッピーで危険だし何より景色が楽しめないので、もう観光は諦めて高知市内の宿泊先へまっすぐ向かう事にします。

 ナビは松山自動車道→高知自動車道へ誘導しようとしていましたが、宇和島から高知まで高速道路で移動すると平日なので通行料金が高額になってしまうので利用せずに一般道で向かう事にします。ここはナビではなく長年使い慣れたツーリングマップルでルートを検討し、国道320号線→国道381号線→国道56号線経由がルートが分かり易く道路も比較的広そうだったので、このルートで行く事にしました。ナビの誘導は無視し、ツーリングマップルに目をやりながら国道381号線を右手に四万十川を見ながら走行します。
 途中、【道の駅・四万十とおわ】で休憩。ここで前日の東横インで、これまた同宿となったハーレー乗りのライダーが先に到着していて情報交換。どうやら同じく高知市内に向かうそうで、この先は雨足が強くなっているとの事で高知市内までは1時間半くらいとの事でした。雨の中を時間に追われながら走行してきて少し疲れてきていたので、売店の営業時間が終わる前の寒いコンディションでしたがこの日唯一の儀式を行います。バニラソフトに熱い紅茶をかけて食べる『しまんとバニラRED(¥450)』という、少し風変わりなソフトクリームがあったのでこれを頂きます。ウン、ミルクティーみたいな味でウマウマでした。

木造再建された大洲城 四国に来て痛恨のランチ 宇和島城 しまんとバニラREDで儀式

 四万十川沿いの山間を通る国道381号線沿いにはフィギュアで有名な海洋堂の工場やギャラリーがあったりしましたが、もう立ち寄っている気持ちの余裕が無かったのでとにかく宿泊先を目指します。雨で濡れた両手は冷えてしまっていたのでグリップヒーターをMAXモードで作動させます。国道56号線に出てからは太平洋沿いの幹線道路という事もあって交通の流れも速く、18:00過ぎに高知市内に入る事ができました。
 ここからはナビの誘導に従って2日目の宿場所である【ツーリストイン高知】に向かい、18:30にホテルに到着しました。高知での宿泊場所はいつも利用する東横インが進出していないので楽天トラベルで探して予約しました。ホテル裏側の従業員用駐輪場にバイクを停めさせてもらいましたが、全国各地からライダーが宿泊しに来ていてハーレー軍団もいた為に道路に一番近い場所しか確保できませんでした。でも出発時にはすぐに出ることができるので、まぁ、いいっかぁ。

 チェックインをして着替え、徒歩で目指すは高知市民の台所である【ひろめ市場】です。この中にある【明神丸】さんで夕食として『塩カツオタタキ』を食べるのが目的です。明神丸さんの店内ではガラス張りされた一角でひっきりなしにカツオを炙っています。
 そしてボクが注文したのは塩カツオタタキ定食とあおのり天麩羅です。この明神丸さんはセミセルフ方式で注文をとってからカツオ料理を受け取り、レジの場所でアラカルト料理やご飯、みそ汁を受け取ります。明神丸さん専用の飲食スペースがある訳ではなく、市場内共通のフードコートとなっているために食べる場所を確保するのが困難です。なんとか相席で食べる場所を確保しましたが、前後左右には席待ちの集団が待ち構えており周りは酔っ払いばかり。とても落ち着いて食べられる環境ではありません。今回は観光を兼ねて行きましたが、次回以降は落ち着いて食べたれるお店をリサーチして行きたいと思います。
 塩カツオタタキはもっと多い量を食べたかったのですが、定食にすると5キレとなってしまい、単品注文をしないと12~13キレを食べる事ができませんでした。ちょっと夕食が食べ足りなかったので帰りにコンビニで夜食を買って食べて就寝。翌日は雨が止むかなぁ?

ツーリストイン高知に宿泊 明神丸さんでカツオを藁焼き 塩カツオタタキ定食と
あおさの天麩羅
今夜もコンビニスイーツで夜食


2日目
の走行距離:253Km



5月2日(水)


 四国ツーリング3日目も天気が悪そうで先が思いやられます。ホテルは無料朝食付プランで予約したので、朝からモリモリ食べます。前日に雨の中を観光するのにやはり傘が必要と感じ、朝食後に近くのコンビニまで傘を買いに行きます。まさか、四国滞在中ずっと雨が降るとは思わなかったので(出発前夜の天気予報では雨の予報なんて無かったんです)折り畳みの傘も持参しませんでした。

 同宿していたハーレー軍団が出発する前にチェックアウトして市内観光に出発します。まず出かけたのは【高知城】です。大手門入口に駐車場があったので入ろうとすると係員が「バイクは入れないよ」と一言。どこか駐輪場が無いか尋ねると「知らん、ないね!」とそっけない返事。朝から怒りのボルテージが上昇しました。「近くの役場とかは置けないの?」と食い下がるも「知らん、アッチ行け!」という態度が露骨に顔に出ていたので、ダメだ、コイツは・・・と思って堂々と大手門脇の広い歩行者用スペースの大きな木の下にバイクを置いて高知城に入って行きました。松山城もドコもそうですが、基本的に公共交通機関か乗用車で来る観光客だけウェルカムでバイクや自転車で来る観光客は考慮しておらず、むしろ迷惑と考えている節があります。そんな事じゃ『リョーマの休日』なんて満喫できないゾ、トシちゃん!(なぜトシちゃんか分かる人は最近、高知に行ったことがある方ですね)

 コンビニで購入したビニール傘をさして歩くこと数分。高知城の天守閣に到着しました。高知城はNHK大河ドラマにもなった『功名が辻』で全国的に名が知れた山内一豊によって築城されました。近年、木造で再建された静岡県・掛川城のモデルともなったお城です。通常は天守閣部分だけは石垣を専用にしたり他の屋敷などとは1段高くしたりしますが、高知城は天守閣のある敷地は屋敷などと同じ高さになっているために天守入口から見るとそびえ立つような威圧感はあまり感じられません。この高知城も全国12ヶ所ある現存天守閣の1つに数えられ、その中でも古い時代の建築物になります。天守閣の中は当時のままの建築を残しながら資料や宝物などが展示されています。レインウェアを来ていたので下駄箱で脱いで天守閣内に入りました。これで四国、五ヶ所目のお城を攻略です。

 高知城を出発し予め調べておいたエクスプレスに立ち寄って給油していきます。このあと桂浜に行く予定なのですが、前日の高知市街地に入る前に立ち寄ってくるつもりだったので桂浜とは逆の方向に行く羽目になってしまいました。それでもナビには登録されていたエクスプレスだったのでナビの便利さには本当に助かりました。

 給油後は再び市街地方面に戻り、県道35号線経由で【桂浜】へ。海岸線から見る波しぶきは荒々しく観光できるのかな?とも思いましたがGW期間中とはいえ、平日で悪天候という事もあって数珠つなぎで停止してしまう様な渋滞も無くすんなりと駐車場に入れました。レインウェアを着ていましたが観光するには傘があった方が便利なのでココでもビニール傘をさして行きます。
 案内看板の誘導に従い階段を上っていくと有名な坂本龍馬像の前へ出ました。そして龍馬像前でお約束のポーズで自分撮り♪ しかし身体の向きが微妙に違うし、思いっきりカメラ目線になっています。もっと日本の未来を見つめなければダメだったなぁ・・・。まぁ、観光客が多い中で自分撮りができただけでもヨシとしますか。
 そしてこれまた有名な桂浜の砂浜へ。まばゆいばかりのマリンブルーな海はまったくありません。ココは日本海か?とツッコミを入れたくなるような荒々しい波しぶきでした。砂浜を歩き、竜王宮を見てから駐輪場に戻ります。

無料朝食でモリモリ♪ ビニール傘がこの後、大活躍  国宝・高知城 龍馬像前でリョーマの休日?


 さて桂浜観光も済んでココで昼食を食べてから三日目の宿泊地となる ”うどん県” へと改名が噂される香川県に向かうのですが、観光地でありがちなお土産屋さん併設の食堂しかなく、ココでしか食べられず財布の紐が緩んでしまう様なパンチの効いたメニューが見当たりません。無難なメニューを食べても面白くないので桂浜で食べるのは諦めて、香川県を目指して途中に道の駅などがあれば、そこで食べて行きたいと思います。
 桂浜を出発し、目指すは本日の宿泊地となる高松市です。前日に足摺岬に立ち寄れなかったので代わりに室戸岬にでも立ち寄って行こうと思いましたが、この日も朝から強風波浪注意報が出ていて桂浜の状況を見ると観光気分でお気楽に行ける様子では無かったので、海岸線経由で行くのはやめて安全に内陸部を通って高松市に行く事にします。ここで再び使いなれたツーリングマップルの登場です。今回、お目当てのお城が無い徳島県には立ち寄る予定が無いのでどこかで観光して行きたいと思い、大歩危峡や祖谷のかずら橋に行けたら立ち寄っていく事にして、国道32号線をうどん県を目指して走行して行く事にしました。

 南国市に入ってすぐに【道の駅・南国風良里】があり休憩の為に立ち寄ります。2階に食事処も併設されていてメニューも良さそうだったのでココで食べて行く事にしました。そして注文したのはGW限定メニューの『土佐ジロー鶏団子定食』です。鶏肉団子の親子丼ですね。冷えた身体には温かい料理は最高に美味しかったです。ダシも効いていたし。ちなみにこの日もグリップヒーターをMAXモードで作動させていました。5月なのに!

 食後は国道32号線をひたすら走行して行きます。そして徳島県に入りまもなく大歩危峡の案内看板が見えてきました。『祖谷のかずら橋』という吊り橋が有名らしいのですが、この天候では安全に渡る事は無理だと判断し、渓谷も雨で良い写真が撮れないであろうことから残念ながら今回は立ち寄らない事にしました。という事で徳島唯一の観光のチャンスを失し、ただひたすら高松市を目指します。
 そして三好市に入って通称、阿波別街道に入りトンネルに差し掛かると渋滞となっており全く車が進む気配がありません。先の車も何台かUターンして引き返してきます。対向車が1台も来ない事も不思議だったので堂々と対向車線を走行して先の見通せる場所まで進み出ると3~4台が絡む多重事故が発生していました。このポイントに来るまでに救急車数台とすれ違いましたが、コレだったんですね。車線をまたいでの事故らしく、下り坂でスリップして玉突き衝突した模様です。警察が来ていて実況検分と事故車の処理に追われていて10分ほど、その場で待たされましたが事故はもっと前に起きていたと思われるので先頭集団は1時間近くも待たされたのではないでしょうか? 他に迂回するルートは無いので大人しく待つ事にし、程なく規制解除となりましたが雨の中をペースの早い地元の大型トラックについて連続走行していた自分への戒めとして次の【道の駅・空の夢もみの木パーク】へピットインし休憩。バイクから降りた途端、疲労がドッと出てきました。やはり雨の中の走行は知らず知らずのうちに体力を奪ってしまうものなんですね。このまま走り続けたらきっとアクシデントに見舞われたと思います。

 高知市を出発してからナビはしきりに高速道路を利用しての誘導をしていましたが、香川県との県境付近からは高速道路利用での誘導を諦め、一般道経由で宿泊先への誘導を開始しました。これで四国4県全て通過した事になります。少し到着が早かったのですが、16:00過ぎにはこの日の宿先先である【東横イン高松中新町】に到着。チェックインした後、シャワーを浴び洗濯物をなんとかしたかったので館内のコインランドリーで早速、洗濯と乾燥を開始。その待ち時間にホテルにあった市内グルメマップで夕食場所をチェックします。
 高松市内なら讃岐うどんも考えましたが、夜は営業していないお店が殆どなので普通に食事できるお店をピックアップします。するとやたら目につくのが『讃岐名物骨付鶏』のお店。ホテルから歩いて10~15分くらいで行けそうなので様子を伺いながら店に入れそうな雰囲気だったら入りたいと思います。

 アーケード街を通り地図に示された場所に行くと、どう見てもソコは飲み屋街。ボクは下戸でアルコールは一切、飲めないのでコレはハードルが高そうです。狙っていたお店は完全に屋台となっていてでラーメンと骨付き鶏を売りにしていましたが、超人気店らしく(どうやらこのお店が骨付き鶏ブームの仕掛け人らしい)行列ができていました。前日に高知市の【ひろめ市場】で酔っ払いの雰囲気の悪さには辟易していたので、あからさまな酔っ払いがおらず店内の様子が伺えそうなお店を探して2~3周ウロウロ。すると店内の様子が見渡せ、呼び込みをしていた女将さんが「お酒が飲めなくてもいいですよ♪」の一言に誘われ、グルメマップにも掲載されていた【骨付鶏 蘭丸】さんに入る事にしました。
 モチのロンで骨付き鶏は注文。お酒は飲めないので烏龍茶とおにぎり、ジャコ天を注文して居酒屋で普通にお食事タイム。KYを恐れない漢の振る舞いデス。ボク、『はじめ人間ギャートルズ』みたいに骨付き肉をまるまる食べるのが長年の夢だったんです。あのアニメはマンモスの肉でしたけどね。今回は鶏肉でしたがそれでも大満足。皮はパリパリで身は柔らか。ちなみにカブリつきでも良いらしいのですが、専用のハサミがあってそれで切って食べます。四国最後の夜にプチ贅沢でした♪
 しかし単品の値段の合計と支払金額が一致しないんだよなぁ・・・。これはボラレたか、はたまたテーブルチャージ料が取られたか・・・。これだから居酒屋とか苦手なんです。飲食店は明朗会計が一番ですよね。

そんな感じで満腹になって四国滞在最後の夜は更けて行くのでした。

土佐ジロー鶏団子定食 東横イン高松中新町に宿泊 飲めもしないのに居酒屋へ 三日連続で夜食と黒烏龍茶

3日目の走行距離:174Km



5月3日(木)


 さて四国ツーリング最終日です。朝から東横インの無料朝食をガッツリ・・・といきたいところですが今日は讃岐うどん店をハシゴする事もあり得るので量は控えめに・・・。
出発時には小雨模様だったのでレインスーツを来て出発。まず向かった先は、【玉藻公園(高松城址)】です。高松城址は全国城郭管理者協議会に加盟している全国48城には含まれていないので、今回のお城巡りの予定に入れていませんでしたが、せっかく宿泊地の近くにある城址なので観光していく事にしました。
 高松城址は瀬戸内海に面しており、お堀にそれを引き込んだ日本三大水城に数えられます。ちなみに徳川の世になってからは松平頼重が城主となります。この頼重は水戸のご隠居(徳川光圀)の実兄にあたります。天守閣は現存せず、その石垣が当時を偲ばせるだけとなっていますが、城郭の北側に位置する月見櫓、南側に位置する丑虎櫓と当時のままの建物が現存します。

 高松城址を出発し、「讃岐うどんデビューをするならこのお店!」と決めていたお店があるのでそこに向かいます。国道32号線→国道377号線を走行し到着したのは【山越うどん】さんです。このお店は全国区メニューとなった「かまたま」という呼び名を考案したお店です。それに讃岐うどんを食すなら製麺所直営店がお勧めとの情報も得ていたものですから。
 しかしまだ10:00過ぎだというのにもう入店待ちの大行列です。薄日も射してきたのでレインスーツは脱いで列の最後尾に並びます。次から次へと観光客が押し寄せ、10分もしないうちにボクの後方には100m以上の行列ができました。そして並び始めて待つこと80分。ようやく注文する事ができました。注文したのはもちろん、『かまたま大(¥300)』と『ちくわ天(¥100)』。時間的に他店とハシゴしている余裕は無いと判断して、2玉分の大を注文しましたが注文後に、1玉の小にして、もう1種類は普通のカケとかにすれば良かったと思いました。そうすれば2種類の味が楽しめたのに。
 待ち時間、約80分。食事時間、約10分。人気店ならこの程度の待ち時間の覚悟は必要でしょう。

 
朝食にはちらし寿司がありました  高松城址・月見櫓と丑虎櫓 ココにFAST PASSはありません 本物の讃岐うどんデビュー♪

 さて早めの昼食でお腹も一杯になったのでナビを次の目的地である【丸亀城】にセットし出発。向かう先の上空は雨雲が立ち込めていたので再びレインスーツを着用して出発します。県道22号線→県道46号線を経由して丸亀市へ。途中で事前に調べておいたエクスプレスで給油してから丸亀城に到着します。この日はお祭り期間中だったらしく、正面の道路は封鎖されて交通規制も出ていました。駐車場まで辿りつけないので歩道にバイクを置いて雨の心配はなさそうだったのでレインスーツを脱いで徒歩で移動します。
 大手門から城内に入り、急こう配の坂を上りながら天守閣に到着。丸亀城は高松城を築いた生駒親正がこの讃岐移る封された際に築城した城が起源とされます。天守閣本体の石垣は低いので見映えがしませんが、丸亀城全体の石垣が見せる芸術的な曲線美はとても400年も前の職人が手作業で加工したものとは思えませんよ。石垣フェチな方にはお勧めですよ。これで四国、六ヶ所目のお城を攻略し、予定していたお城巡りはミッションコンプリート!

 丸亀城をあとにし、いよいよ浜松へ戻る事とします。坂出ICから瀬戸中央自動車道に入り、四国ツーリング中で初めての好天だった事もあって橋の上から見える瀬戸内の景色がとても綺麗に見えました。下側から瀬戸大橋を見る為に途中にある島に設けられた与島PAで休憩。展望広場に上ると目視でつい先ほどまで居た四国が見えます。そしてその四国から鉄の構造物である瀬戸大橋が目前まで迫り岡山県に向かっている姿は大迫力です。こんな巨大建造物を作った日本人のポテンシャルはまだまだ捨てたもんじゃないよ。そして前日に寒すぎて出来なかった儀式を敢行。バニラとメロンの『ミックスソフトクリーム(¥300)』です。ご当地の名産なのかな?何故、メロンなんだろ?

 瀬戸大橋を渡り、岡山県に入った後は山陽自動車道走行し三木SAに立ち寄って給油と休憩をします。ここで給油をしておけば浜松まで給油せずに帰れそうです。SAを出るときに東の空を見ると真っ暗だったので、仕方がなく再びレインスーツを着用します。
 中国自動車道→名神高速道→新名神高速道を走行し、たいした渋滞に巻き込まる事もなく心配した雨にも降られずに新名神高速道の土山SAまでやってきました。ココから悪名高い、亀山JCT~四日市IC間の渋滞区間に突入します。SAの渋滞状況によると10Kmの渋滞が発生しているとの事。まぁ、のんびり帰るとしますか。

 渋滞区間をスリ抜けを敢行した後は東名阪自動車道→伊勢湾岸自動車道と順調に進み、刈谷PAで最後の休憩。浜松に帰ってから夕食を食べても良かったのですが、時間が中途半端になってしまうので食べていく事にしました。そして東名高速道路の三ヶ日JCTから新東名高速道に入り、NEOPASA浜松のスマートICで降りて浜北区の自宅までほぼ一本道を走行し帰宅しました。

丸亀城の石垣はアート! 与島PAから瀬戸大橋を望む 与島PAで儀式 刈谷PAで味噌カツ定食

 今回はお城巡りがメインだった事と生憎の悪天候続きで他の観光はかなり諦めざるを得ませんでしたが、行きたい場所がたくさん残っているので別の機会に訪れたいと思います。ちなみに浜松に戻ってきた翌日から四国は好天に恵まれたそうです。



4日目の走行距離:567Km

4日間トータルの走行距離:1600Km 


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