行革を考える  

行革を考える
 

 改革という言葉も叫ばれ続け久しくなりますが、このところの新たな改革の流れとしては、マニフェストといわれる「政権公約」が地方自治の世界にも浸透してきています。また、その他にも改革の名のもとに新しい取組みも実践されてきています。
 これまでの行政改革は、定数の削減や事務事業の見直し、補助金のカットといった、いわゆる行政の減量化が主な取組みでした。これについては、今後も継続して取組まれるべきものだと考えています。最近は、新しい取組みとして、行政の手段、手法自体を変える行革も進められてきています。電子自治体やPFI、政策評価システムといったものがそうです。行革というと兎角「先進地域の事例」に奔走されることが多くなりがちですが、今求められている自治体の改革の本質は何かという点に、焦点をあてていかなければならないと思っています。
 これまで行革の必要性が叫ばれてきたのは、少子化や高齢化、経済情勢等、社会全体の構造的な変化に伴い、従来の仕組みでは立ち行かなくなったという所から始まっています。そのために行政の在り方を捉え直し、真に住民が必要とする事を適正かつ迅速に、また、継続的に行なえるようにするための仕組みづくりをすることであり、その効果が見えるものでなければなりません。
 そのためには、何のためにそれに取組むのか。といった目標の設定が大切になります。また、目標を設定するには、現状の何処がマズイのかも原因要素を分析する必要もあります。
 「行革、行革」の掛け声だけで、単なる行革の流行に流され、実は膨大な経費の無駄をしてしまう可能性も含まれています。政策評価システムを導入した所は、それによって何センチ改革が進んだのか。バランスシートの導入で経費がいくら削減できたのか。IT化で人員は本当に減ったり、業務効率があがり残業は何時間減ったのか等、しっかりとした検証が必要だと考えています。
 委託業務も効果的なものも確かにありますが、委託業務にすべて丸投げというのも困りものです。そうしたやり方に慣れきってしまうと委託の本来的な目的まで忘れてしまい、いくつかの新技術の売り込みに翻弄されことにもなりかねません。
 改革の必要性は概ねの人が認識していることですが、その効果をしっかりとした情報として知り得るのはわずかな人です。ホンモノを見つけ出せ、真に実行できる力をつけなければならないと考える、今日この頃です。

三位一体の改革と地域の現状  

三位一体の改革と地域の現状
 

平成16年度予算
 平成16年度の予算編成において、多くの自治体が予算の組替をしなければならない状況となりました。平成16年度は、「三位一体の改革」実行の初年度であり、実質的にそれが行なわれた影響です。内容はというと「経済財政運営と構造改革による基本方針2003」いわゆる「骨太の方針2003」に沿って、国庫補助負担金の廃止・縮小等により総額1兆300億円の減額交付税の見直しにより臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税前年度比2兆8,623億円(12%)の減額となりました。一方、税源委譲所得贈与税が4,249億円税源委譲予定特例交付金2,309億円ということで、見てわかるように減額分が増額分を上回っています。
 豊田町もこの影響が顕著に表れ、国庫支出金は1億3,178万円の減額交付税は前年度対比1億5,200万円の減額臨時財政対策債は前年度対比1億2,000万円の減額となっています。所得贈与税は4,500万円の増額となり、影響額としては3億5,800万円程の減額となっています。
 以前にも書きましたが、2月4日の報道では「沖縄県宮古島の平良市(人口約3万5千)は、04年度の一般会計について約6億7千万円の赤字にする異例の予算案を発表した。」「同市は、政府の「三位一体改革」で税源移譲を先送りにされたまま財源を大幅に減らされたことへの抗議と位置付けている。」「予算案は、04年度の歳入を約152億円と計上。財政調整基金などすべて取り崩すが、地方交付税が6%減ったことが響き、前年度比13億円の歳入減と見込む。歳出は158億7千万円。臨時職員の人件費や公共事業分を25%削り、前年度より約6億6千万円減らしたが、限界という。」という状況です。
税源委譲
 「三位一体の改革」は、「残りの平成18年度までに全体で4兆円規模の補助金の見直しをする。」としています。これに伴って地方自治体が行なうべき事務事業は10割、それ以外は8割を基幹税で行なわなければなりません。その基幹税の税源委譲の内容としては、平成18年度までに所得税の個人住民税への本格的な税源委譲を実施するという方針が閣議決定されています。これについては、税源委譲に伴い、税源が豊な地域と乏しい地域との財政力の格差が拡大する懸念もあります。簡単にいえば、お金持ちが沢山いる地域はより豊に、そうでない地域は更に大変になってしまうということです。
これから
 あまり、暗くなるような話ばかりしていてはメゲル一方です。財政運営の基本は、将来にわたって財政が機動的・弾力的に対応できるように、歳出構造の硬直化を回避することであり、また、潤沢な財源を確保していくことだと考えています。今後必要なことは、歳出構造の徹底した見直しと住民の負担増とならないかたちでの税収の確保だと思います。一律カット、公共事業はなんでもムダという対処療法的な発想を超えて、公がやらなくてはならない仕事、公がやらないほうがいい仕事を吟味し、力強い地域社会をつくっていかなくてはならないと考えています。

議会ヨモヤマ話 「議員報酬の巻」  

議会ヨモヤマ話 「議員報酬の巻」

 

議員報酬とは
 地方議員は戦前、名誉職として扱われ無報酬で費用弁償だけが支給されていました。議員に報酬が支払われるようになったのは、現在の地方自治法が制定されてからです。
 報酬とは、「非常勤職員に対し、その勤務の対価として地方公共団体が支給する反対給付」という定義で、簡単に言えば、提供した労働に対して支給するというものです。この報酬の支給根拠は、地方自治法の第203条の1項に規定されていて「地方公共団体は、その議会の議員、委員会の委員、非常勤の監査委員、その他委員等非常勤職員に支給しなければならない」となっています。
 一般的に報酬は、提供した労働の対価とされ、生活給(常勤職員の給与)とは区別されています。報酬は条例によって定められ、原則として日割りとなっていますが、議員に対しては月額で支給することが認められています(自治法203A)。
議員報酬は高いのか・安いのか?
 報酬の平均月額は、都道府県議会で約84万円(H11・4月調べ)、市議会で約44万円(H10・12月調べ)、町村議会で約22万円(H10・7月調べ)となっています。この額は支給総額で、これから所得税、住民税、共済掛金、視察積立金等が引かれます。豊田町は次ぎのようになっています。
 よく「役場へ月に何日ぐらい行くだ?」と聞かれる事がありますが、これについては議員個々によって活動内容、量ともに違いがあります。公的な活動としての議会は、定例議会臨時議会の2種類があり、平成15年度は、定例議会4回臨時議会2回が開催され、議会の会期日数は合わせて38日となっています。9月は決算議会ということで会期は18日間、3月は予算があり16日間、その他の会期はそれぞれ1日となっています。その他に、議会だよりの後ろのページに掲載されている「議会の足跡」というのが主なものになりますが、これについては、議員全員が出席しているというものではなく、役職等によって違いがあります。
 一般的に議員の報酬について批判があがるのは、「報酬に見合った活動をしていないじゃないか」という指摘ですが、議会活動、議員活動といっても、その活動に定義があるわけではないので、10人いれば10通りの活動の仕方があり、それを見ての指摘だと受け止めています。議員報酬は議会活動のために提供した労働の対価であり、法的には生活給ではないので、高い、安いの議論では、議員としての活動の内容、質といったことが問題だということになると思います。

議会ヨモヤマ話 「一般質問の巻」  

議会ヨモヤマ話 「一般質問の巻」
 

一般質問とは
 議会の活動として一般的に最も知られているのが一般質問です。この一般質問は、年4回の定例議会の都度行われます。ちなみに一般質問は、定例議会(定例会)で取り扱われ臨時議会では行うことができません。また、定例会の回数は、自治法102条2項で「毎年、4回以内において条例で定める回数これを招集しなければならない」と規定されています。
 一般質問は、議員が取り組んでいる政策や町の課題等行政全般にわたる事柄について、執行機関(役場)の見解、取り組みをただしたり、また、提案、誘導していく議員主導の政策論議であるます。したがって、論議の深みや具体的方策の導き出し方も、それぞれの議員の手腕(町の財政状況等も関わってきますが)に掛かっているともいえます。
一般質問の取り扱い
 一般質問は、議員であれば誰でもできます。ただ、質問の件数は決められており、1議会1人2件までとなっています。「あれって誰がやるって順番とか決まってるだぁ?」と聞かれることもありますが、やる、やらないは、それぞれの議員の自由です。毎回やる人もいれば任期4年の間に一度もやらない人がいるのも現実です。
 豊田町においては、H14年の12月議会までは「質問時間は1件につき15分以内、再質問は2回まで」と決められておりましたが、これでは、質問事項に関して議論が深まらず未消化で終わってしまう事等から、議員有志で話し合いをし議会運営委員会でも取り上げてもらい、当局との協議の上、H14年3月議会より「質問時間を20分以内(答弁の時間は含まない)とし、再質問は時間内であれば何回でもできる」ようになりました。
 これにより、一般質問は議会・当局ともに、より緊張感のある場 に変わりました。当局も曖昧な答弁の繰り返し(悪い言い方でいえば逃げ切り)ができなくなったこともあります。
思うこと
 一般質問について、ただやればいいというものではありませんが、何もしないとうのも「何のために・・・」という声も聞かれます。変な話ですが、議員が質問すれば、当局はなんらかの答弁をしなければならないのだから、これぐらい強いものはありません。これが議員主導の政策論議といわれる所以です。「議員は思いついたことを聞けばいいけど、当局は思いつきの答弁はできやへんし、責任ある回答をしなければならんだもんで大変だ」といった声も聞こえそうです。
 いずれにしても、町の課題や政策に取り組むべき議員として、その役割を果たす意義ある場として確保されているのだから、それを十分に生かしていくべきだと思います。地方分権社会の到来とともに、地方議会の役割も取り質されています。合併問題では、その在り方を実際に問われている地域もあります。今は、9月議会の開会中なので、今一度帯を引き締めなおして取り組んで行こうと思います。